アニポケ転生者物語   作:投稿者

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第34話

セキチクシティの郊外、深い森に囲まれた荒れ地。

ここが、俺が選んだ最終調整の場だ。セキチクジムのリーダー、キョウ。忍者としての技術と毒ポケモンを操る強敵に勝つためには、生半可な実力では通用しない。

 

「ポリゴン、トレーニングプログラム『フェーズ:進化の極致』を開始する。全員、ボールから出ろ!」

 

一斉に現れた俺の仲間たち。

フシギソウ、ハクリュー、ゴースト、ガーディ。

そして、サファリゾーンで加わった新戦力――ケンタロス、サイホーン、ドードー、ニドリーナ。

 

「(まずは、お前からだ。ニドリーナ)」

 

俺はバックパックから、おつきみやまで採取した、淡い光を放つ「つきのいし」を取り出した。

 

「お前が求めていた力だ。受け取れ」

 

石を差し出すと、ニドリーナはその表面にそっと触れた。直後、凄まじい光が彼女を包み込む。体が二回り以上も大きくなり、肌の色はより深い青へ、体つきは重戦車のような重厚感を帯びていく。

 

光が収まった時、そこに立っていたのは、大地の女王――ニドクインだった。

グオオオオオン!(力が溢れてくる!)

地響きを立てて咆哮するニドクイン。その圧倒的なパワーに、周囲の木々が震える。

 

『ニドリーナからニドクインへの進化を確認。防御数値、攻撃数値共に大幅に上昇』

 

「よし。次はドードー、お前だ。限界まで走れ!」

 

ドードーは、フシギソウの放つ『つるのムチ』を回避しながら、荒れ地を猛スピードで駆け抜ける。俺はさらに負荷をかけるため、ポリゴンに仮想の障害物を投影させた。

 

「もっと速く!二つの頭で死角をなくせ!」

 

極限のスピードの中、ドードーの体が光りだした。二つだった首が分裂し、三つの頭を持つ、より精悍な姿へと変わる。ドードリオだ。

 

『ドードーからドードリオへの進化を確認。三つの頭による同時多角分析、および瞬発力が強化』

 

進化の連鎖は止まらない。

サイホーンもまた、ニドクインとのスパーリングの中で、その硬い皮膚をさらに鍛え上げ、ドリルを持つ大地の戦士――サイドンへと進化した。

 

そして、その光景を静かに見つめていたのが、俺のエース、フシギソウだった。

 

サカキ戦での敗北。あの屈辱を、こいつは一刻も忘れていなかった。

進化した仲間たちの力強い姿を見て、フシギソウの背中の蕾が、不自然なほど激しく脈動し始める。

 

「(焦るな、フシギソウ。お前の強さは、俺が一番よく知っている)」

 

俺はフシギソウの元へ歩み寄り、その蕾にそっと手を置いた。熱い。火傷しそうなほどの生命エネルギーが、蕾の中で弾けようとしている。

 

「お前の覚悟、見せてくれ」

 

ソウッ!!(俺は、もう負けない!!)

 

フシギソウが天を仰ぎ、咆哮した。

その瞬間、森全体が眩い緑の光に飲み込まれた。

背中の蕾が一気に開き、巨大な、太陽を思わせる大輪の花が咲き誇る。

太く、逞しい四肢。大地そのものを体現したかのような、威厳に満ちた姿。

 

フシギバナ。

 

俺の最初の相棒が、ついに最終進化を遂げたのだ。

 

『フシギソウからフシギバナへの進化を確認。エネルギー出力、計測不能。広域森林制御スキルの発現を確認』

 

「……すごいな。これが、お前の本当の姿か」

 

フシギバナは、優しく、しかし確固たる意志を秘めた瞳で俺を見つめ返した。その背中の花からは、周囲のポケモンたちの疲れを癒すような、清々しい香りが漂っている。

 

進化した仲間たち、そして新たな技を身につけたミニリュウ。

俺のチームは、今、カントー最強の一角と言っても過言ではない実力を手に入れた。

 

「(サカキ……見ていろ。俺たちは、もうあの日とは違う)」

 

俺は進化した相棒たちと共に、夕闇に沈むセキチクシティへと向かった。

忍者屋敷のジム。毒の霧の向こうで待つ、キョウとの決戦。

俺たちの「現実」を証明する戦いが、いよいよ始まる。

 

チラシ裏から表にでるべきか

  • チラシ裏でいい
  • 表にでてもいい
  • まだ表にでるのは早い
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