アニポケ転生者物語 作:投稿者
社長室の床が、ポケモンたちの激突で軋みを上げる。
サカキのニドキングとサイドン、そしてペルシアン。その圧倒的なパワーの前に、俺のポケモンたちは苦戦を強いられていた。
「ニドキング、『だいちのちから』!」
「サイドン、『ストーンエッジ』!」
床が爆ぜ、鋭い岩が弾丸のように飛んでくる。
「フシギバナ、『ハードプラント』で壁を作れ!みんなを守るんだ!」
フシギバナが地面に根を張り、巨大な植物の壁を生成して攻撃を防ぐ。だが、その衝撃で壁はすぐに粉砕された。
「ハクリュー、『しんそく』でペルシアンをマークしろ!あいつのスピードを封じるんだ!」
「ガーディはサイドンの足元を『ほのおのうず』で封鎖!ゴーストはニドキングに『おにび』!」
俺は矢継ぎ早に指示を飛ばす。個々の力では劣っていても、連携ならば勝機はある。
ハクリューの神速がペルシアンを捉え、ガーディの炎がサイドンの動きを鈍らせる。そして、ゴーストの鬼火がニドキングに火傷を負わせ、その攻撃力を削いだ。
「悪くない連携だ。だが、決定打に欠けるな」
サカキは冷静に戦況を見つめている。彼の指示は的確で、無駄がない。
「ニドキング、『ヘドロウェーブ』!」
毒の波が広範囲に広がり、俺たちを追い詰める。フシギバナは毒タイプを持っているので耐えられるが、他のポケモンたちには致命的だ。
「ポリゴン2、『トリックルーム』!」
俺は、温存していた切り札を切った。
ポリゴン2が展開した不思議な空間。その中では、素早さの順序が逆転する。
「なっ……動きが……!」
サカキのポケモンたちの動きが、スローモーションのように鈍る。逆に、鈍足だったフシギバナや、火傷で動きの鈍ったニドキングに対して、俺たちの連携速度が相対的に上がる。
「今だ!反撃開始だ!」
「フシギバナ、『ソーラービーム』!」
「ガーディ、『フレアドライブ』!」
「ハクリュー、『はかいこうせん』!」
空間の歪みを利用した、超高速の集中砲火。
ニドキングとサイドンは、その直撃を受け、轟音と共に吹き飛ばされた。
「……まさか、空間そのものを操作するとはな」
サカキの二体の主力ポケモンが、戦闘不能となった。残るはペルシアンのみ。
「やったか……?」
だが、サカキは不敵な笑みを崩さない。
「見事だ。だが、私のペルシアンは、そんな小細工が通じる相手ではない」
ペルシアンが、ゆっくりと歩み出る。『トリックルーム』の影響下にあるはずなのに、その動きには微塵の遅れも見られない。
「(なぜだ!?)」
「私のペルシアンは、あらゆる環境に適応する訓練を受けている。重力変化、視界不良、そして空間歪曲……。すべて想定内だ」
ペルシアンが跳んだ。その爪が、ポリゴン2を切り裂く。
「ポリゴン2!」
『トリックルーム』が解除される。空間が元に戻り、ペルシアンの神速が復活した。
「終わりだ。『パワージェム』!」
ペルシアンの額から放たれた光線が、消耗した俺のポケモンたちを一掃しようとする。
「させない!」
フシギバナが、最後の力を振り絞って前に出た。その巨大な体で、光線を受け止める。
「フシギバナ!」
「
フシギバナの背中の花が、怪しく、そして力強く輝き始めた。これは……『しんりょく』!体力が減った時に発動する、草タイプの底力だ。
「行け、フシギバナ!俺たちの全力を、叩き込め!」
フシギバナから放たれた『ハードプラント』の巨大な根が、ペルシアンを四方八方から襲う。ペルシアンは回避しようとするが、その密度と範囲は、逃げ場を許さなかった。
「捉えた!」
根に捕らえられたペルシアンが、空高く放り投げられる。
「とどめだ!『ヘドロばくだん』!」
追撃の毒爆弾が、空中のペルシアンに直撃した。
ズドンッ!
床に叩きつけられたペルシアンは、ピクリとも動かない。
静寂が、部屋を包んだ。
「……勝った……のか?」
俺は、肩で息をしながら、サカキを見つめた。
サカキは、倒れたペルシアンをボールに戻すと、静かに拍手をした。
「……完敗だ。私の負けだよ、少年」
その言葉を聞いた瞬間、俺の膝から力が抜けた。
勝った。あのサカキに、勝ったんだ。
だが、戦いはまだ終わっていなかった。
サカキは、机の上のマスターボールを手に取ると、不気味に笑った。
「だが、これで終わりではない。このマスターボールさえあれば……」
「させないわ!」
母さんが叫んだ。彼女の手には、いつの間にかタブレットが握られていた。
「ポリゴン2、今よ!マスターボールの制御システムに介入して!」
『了解!』
倒れたふりをしていたポリゴン2が、再起動し、電光石火の速さでマスターボールのシステムにハッキングを仕掛けた。
「なにっ!?」
サカキの手の中で、マスターボールが激しく明滅し、やがて「プスン」という音と共に沈黙した。
『プロテクト解除、および内部回路の焼き切りに成功。マスターボール、機能停止しました』
「貴様ら……!」
サカキが、怒りに顔を歪める。彼の野望の象徴であったマスターボールは、ただの鉄屑と化した。
「そこまでだ、サカキ!もう逃げ場はないぞ!」
俺たちが詰め寄ると、サカキはふっと表情を戻し、冷徹な仮面を被り直した。
「……いいだろう。今回は私の負けだ。だが、覚えておけ。ロケット団は不滅だ。私の野望もな」
サカキは、隠し扉を開き、屋上のヘリポートへと続く階段を駆け上がっていった。
「待て!」
俺は追いかけようとしたが、母さんに止められた。
「深追いはダメよ、ミナト。それより、社長の手当てを」
俺は、悔しさを噛み締めながらも、母さんの言葉に従った。
サカキは逃した。だが、シルフカンパニーは守り抜いた。
窓の外では、夜が明け始めていた。
黄金の都に、再び平和な朝が訪れようとしていた。
チラシ裏から表にでるべきか
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チラシ裏でいい
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表にでてもいい
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まだ表にでるのは早い