アニポケ転生者物語   作:投稿者

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第45話

「ルールは1対1。どちらかが戦闘不能になるまでよ」

 

ナツメのルールはシンプルだった。だが、そのシンプルさこそが、彼女の自信の表れでもあった。

 

「ケーシィ、進化しなさい」

 

ナツメが呟くと、ケーシィの体が光に包まれた。進化の光だ。光が収まると、そこにはスプーンを持ったキツネのようなポケモン、ユンゲラーが立っていた。

 

「いきなり進化……!?これも超能力か!」

 

「さあ、あなたのポケモンを出しなさい」

 

ナツメの冷たい視線が俺を射抜く。1対1。交代はできない。絶対に負けられない一発勝負だ。

 

「(なら、俺の最強の切り札で挑むだけだ!)」

 

俺は、腰のモンスターボールを握りしめた。シルフカンパニーで進化を遂げた、新たな相棒。

 

「頼むぞ、ゲンガー!」

 

俺がボールを投げると、黒い影の中から、ニヤリと笑うゲンガーが現れた。

 

ゲ、ゲンガァ!(遊ぼうぜ!)

 

ゲンガーは舌を出し、挑発するようにユンゲラーを見つめる。

 

「ゲンガー……?ゴーストタイプね。でも、ただのゴーストじゃないみたい」

 

ナツメが少しだけ興味を示した。

 

「ああ。こいつは、シルフの科学と俺たちの絆が生んだ、最高の相棒だ!ゲンガー、見せてやれ!」

 

「ユンゲラー、『サイコキネシス』」

 

ナツメが静かに命じる。ユンゲラーがスプーンを掲げると、ゲンガーの体が青い光に包まれ、宙に浮き上がった。

 

『警告。強力な念動力により、機体制御不能。強制的に壁に叩きつけられます』

 

デバイスが警告を発する。どくタイプはエスパー技が弱点だ。まともに食らえばひとたまりもない。

 

「ゲンガー、実体を消せ!影に潜るんだ!」

 

俺の指示に、ゲンガーはニヤリと笑うと、その体を霧散させた。念動力の拘束が解け、ゲンガーは床の影の中へと溶け込んでいく。

 

「無駄よ。『みらいよち』」

 

ナツメは動じない。ユンゲラーが未来を見通すような目つきで、虚空を見つめる。これは、数ターン後に確実にダメージを受ける技だ。どこに隠れていても、未来の攻撃からは逃れられない。

 

「(長期戦は不利だ……。一気に決めるしかない)」

 

「ゲンガー、影から出て攻撃だ!『シャドーボール』!」

 

ユンゲラーの背後の影から、ゲンガーが飛び出す。その手には、黒いエネルギーの塊が握られていた。

 

「遅い。『テレポート』」

 

ユンゲラーの姿がかき消える。シャドーボールは空を切り、壁に当たって爆発した。

 

「後ろよ」

 

ナツメの声と共に、ゲンガーの背後にユンゲラーが現れる。

 

「『サイケこうせん』」

 

至近距離からの虹色の光線。

 

「ゲンガー、かわせ!」

 

ゲンガーは体を捻って回避しようとするが、光線は追尾するように曲がり、ゲンガーの肩を掠めた。

 

ギャッ!(痛ってぇ!)

 

「くっ……!動きが読まれているのか!?」

 

「私のユンゲラーには、あなたの思考も、ゲンガーの動きも、すべてお見通しよ」

 

ナツメの言葉に、俺は冷や汗を流した。予知能力。次の動きが読まれているなら、どうすればいい?

 

「(いや、読まれているなら……その裏をかけばいい!)」

 

俺は、サカキ戦での敗北を思い出した。力で勝てないなら、知恵と、予測不能な動きで翻弄するしかない。

 

「ゲンガー、不規則に動き回れ!『かげぶんしん』だ!」

 

ゲンガーが高速で移動し、無数の分身を作り出す。フィールド中がゲンガーの笑い声で満たされる。

 

「どれが本物か、わかるか!?」

 

「無意味よ。『サイコショック』」

 

ユンゲラーが念波を放つ。その攻撃は、分身たちを次々と消し去り、正確に本体へと迫っていく。

 

だが、それこそが俺の狙いだった。

 

「今だ!その念波を足場にして跳べ!」

 

ゲンッ!(了解!)

 

ゲンガーは、迫りくる念波を避けるのではなく、あえてその衝撃を利用して高く跳躍した。

 

「なっ……!?」

 

ナツメが初めて驚きの表情を見せる。

 

「上だ!『ヘドロばくだん』!」

 

天井付近から、ゲンガーが毒の爆弾を投下する。予知の死角からの攻撃。

 

「ユンゲラー、バリアー!」

 

ユンゲラーが咄嗟に障壁を展開する。爆発音と煙がフィールドを包む。

 

1対1の極限バトル。

勝つのは、予知能力か、それとも変幻自在の戦術か。

戦いは、クライマックスへと突入する。

 

チラシ裏から表にでるべきか

  • チラシ裏でいい
  • 表にでてもいい
  • まだ表にでるのは早い
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