アニポケ転生者物語 作:投稿者
第48話
ヤマブキシティを後にした俺は、セキチクシティへと戻る道すがら、立ち寄りたい場所があった。進化の石が採掘されることで知られる町、ストーンタウンだ。
「ここが、進化の石の聖地か……」
町に入ると、至る所に進化の石を売る専門店が並んでいた。赤、青、緑、黄。色とりどりの石がショーケースの中で輝いている。
俺は、一軒の老舗と思われる店に入った。
「いらっしゃい。おや、いいポケモンを連れているね」
店主の老人が、俺の足元にいるガーディに目を細めた。
「こいつを進化させたいんです。……ガーディ、お前はどうだ?」
俺はガーディに向き合った。密猟者から救い出し、これまで共に歩んできた相棒。ヤマブキシティでのサカキとの戦い、そしてナツメとのジム戦。ガーディは常に勇敢に戦ってきたが、同時に自らの力の限界も感じているようだった。
「ワンッ!」
ガーディは力強く吠えると、ショーケースの中にある赤い石――『ほのおのいし』をじっと見つめた。その瞳には、かつてサカキのペルシアンに膝をついたあの時の悔しさと、それを塗り替えようとする強い意志が宿っていた。
「……分かった。お前の覚悟、受け取ったよ」
俺は店主に金を払い、最高品質の『ほのおのいし』を購入した。
「よし、行こうか。……みんな、出てこい!」
俺は仲間のポケモンたちを全員外に出した。フシギバナ、ポリゴン2、ハクリュー、ゲンガー、そしてラプラス。これから新しいステージへ進む仲間の姿を、全員で見届けるためだ。
町の外れ、夕日が沈む丘の上。
俺はガーディの前に立ち、『ほのおのいし』を差し出した。
「お前の新しい力、見せてくれ」
ガーディが、恐れることなく石に触れる。
瞬間、その体から凄まじい炎の渦が巻き起こった。
まばゆい光が辺りを包み込む。その光の中で、ガーディのシルエットがみるみるうちに巨大化していく。体躯はがっしりと逞しくなり、首の周りには立派なたてがみが、尻尾は美しく長い毛が風になびく。
光が弾け飛ぶと、そこには威風堂々とした姿のポケモンが立っていた。
「……ウインディ」
伝説のポケモンと称されるにふさわしい、圧倒的な風格。
その瞳は、以前よりも深く、賢明な光を湛えていた。
「
ウインディの咆哮が丘に響き渡る。その叫びは、もはやかつての臆病な子犬のものではなかった。
『警告。ウインディへの進化を確認。身体能力、攻撃力共に推定値を大幅に突破。神速の領域へと足を踏み入れました』
ポリゴン2の分析も、その劇的なパワーアップを裏付けていた。
「すごいな、ウインディ。これなら、次はあいつにも……」
俺はウインディの逞しい首筋を撫でた。熱い。体の奥底から溢れ出す炎のエネルギーが、俺の手にも伝わってくる。
ウインディは嬉しそうに俺の顔を舐めると、背中に乗れと促すように体を低くした。
「ああ、頼むよ」
俺はウインディの背に跨がった。その背中は広く、安定感に満ちている。
「行け!ウインディ!」
俺の合図と共に、ウインディが地を蹴った。
次の瞬間、景色が飛んだ。
風を切り裂き、光の矢となって荒野を駆ける。
これこそが、伝説のポケモンのスピード。
俺たちは、これまでの旅のペースを遥かに超える速度で、次なる目的地、セキチクシティの海岸へと向かうのだった。
チラシ裏から表にでるべきか
-
チラシ裏でいい
-
表にでてもいい
-
まだ表にでるのは早い