アニポケ転生者物語 作:投稿者
目の前に立つ存在。
鎧に覆われたその姿からは、生き物としての温かみが一切感じられない。ただ純粋な、破壊のエネルギーの塊がそこに在るようだった。
「ミュウ……ツー……」
俺の知識にあるミュウツーとは、少し違う。拘束具と呼ばれるアーマーによって、その力は制御されているはずだ。だが、それでも漏れ出るプレッシャーは、サカキのサイドンなど比較にならない。
「(これが、レベルが違うってやつか……)」
俺の足が、恐怖で竦む。
「行け、ミュウツー」
サカキの短い命令。ミュウツーは、無言のまま右手を軽く掲げた。
「フシギバナ、防御だ!」
俺が叫ぶより早く、見えない衝撃波がフシギバナを襲った。
ドォォォン!!
「バナッ!?」
フシギバナの巨体が、まるで紙切れのように吹き飛ばされ、壁に激突する。一撃。たった一度の手の動きだけで、俺の最強の相棒が、戦闘不能に追い込まれた。
「な……」
言葉が出ない。
「次は誰だ?全員まとめてかかってきても構わんぞ」
サカキの嘲笑。俺は、震える手で次のボールを握った。
「みんな、力を貸してくれ!総力戦だ!」
ハクリュー、ゲンガー、ウインディ、ポリゴン2、ラプラス……残るすべてのポケモンをフィールドに出す。
「ハクリュー、『はかいこうせん』!ウインディ、『だいもんじ』!全員で攻撃だ!」
五体のポケモンによる、最大火力の集中砲火。だが、ミュウツーは身じろぎ一つせず、それを受け止めた。いや、受け止めたのではない。攻撃が直撃する寸前で、見えない壁に阻まれ、霧散したのだ。
「『サイコキネシス』」
ミュウツーの目が青く光る。次の瞬間、俺のポケモンたちは全員宙に浮き、互いに激突させられ、地面に叩きつけられた。
「やめろぉぉぉっ!」
俺の悲鳴も虚しく、仲間たちは次々と倒れていく。
圧倒的。理不尽。絶望。
これが、神の力か。
「弱い。弱すぎる」
サカキは、つまらなそうに吐き捨てた。
「この程度の力で、私を止めようなどと。……ミュウツー、とどめだ」
ミュウツーが、倒れ伏したポケモンたちに向けて、巨大なエネルギー弾を生成し始める。『シャドーボール』か、それとも『はどうだん』か。どちらにせよ、これを受ければ、ただでは済まない。
「(動け……動けよ俺!)」
俺は、恐怖をねじ伏せ、前に飛び出した。
「やめろおおおお!!」
俺は、ポケモンたちを庇うように立ちはだかった。
「人間ごときが、盾になるとでも?」
サカキが冷笑する。だが、ミュウツーの動きが、一瞬だけ止まった。
その瞳が、俺を見ている。無機質な瞳の奥に、わずかな揺らぎが見えた気がした。
『……ナゼ……』
頭の中に、声が響いた。ゴースの時とは違う、冷たく、重い声。
『ナゼ、オマエハ……コイツラヲ、カバウ……?』
ミュウツーが、問いかけてきた。
「(こいつ……喋ったのか?)」
「仲間だからだ!俺の大切な、家族だからだ!」
俺は叫んだ。ミュウツーは、首を傾げる。
『ナカマ……カゾク……』
その言葉の意味を理解しようとするように、エネルギー弾の出力がわずかに弱まる。
「(今だ!)」
俺は、この一瞬の隙に賭けた。
「ポリゴン2!ミュウツーのアーマーの制御システムにハッキングしろ!拘束具を解除するんだ!」
倒れていたポリゴン2が、最後の力を振り絞って再起動する。電子の波動が、ミュウツーの鎧へと送られる。
「何をする気だ!」
サカキが叫ぶ。
「フシギバナ!最後の力で、『ソーラービーム』だ!」
壁際で倒れていたフシギバナが、俺の声に応えて立ち上がる。背中の花が、最後の輝きを放つ。
「いけぇぇぇぇっ!!」
ソーラービームが、ポリゴン2がハッキングで弱体化させた、アーマーの接合部を直撃した。
バキィィィィン!!
硬質な音が響き、ミュウツーの鎧に亀裂が入った。
「貴様ら……何をした!?」
サカキの狼狽する声。
そして、亀裂から溢れ出したのは、制御不能なまでに膨れ上がった、ミュウツーの真の力だった。
「グオオオオオオオオオッ!!」
ミュウツーが咆哮する。その衝撃波だけで、ジムのガラスが砕け散る。
拘束具が弾け飛び、その下から、白銀の体が現れた。
禁忌の力が、今、完全に解放された。
チラシ裏から表にでるべきか
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チラシ裏でいい
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表にでてもいい
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まだ表にでるのは早い