アニポケ転生者物語 作:投稿者
よろしくお願いします。
第63話
トキワシティからの短い旅路を経て、俺はようやく懐かしい我が家の前に立っていた。白い柵、庭に咲く色とりどりの花。そして、玄関の扉が開く音。
「ミナト!おかえりなさい!」
母さんが満面の笑みで出迎えてくれた。シルフカンパニーでの事件、そしてトキワジムでの激闘を乗り越え、無事に帰ってきた息子を、彼女は力強く抱きしめた。
「ただいま、母さん。……心配かけてごめん」
「いいのよ、生きて帰ってきてくれた。それだけで十分。さあ、中に入って。あなたの好きな料理をたくさん用意してあるわ」
久しぶりの我が家の匂い。母さんの手料理。それらは、戦いの中にあった俺の心を、優しく解きほぐしてくれた。
翌朝、俺は手持ちのポケモンたちを庭に出した。
フシギバナは庭の隅にある大きな木の下で、どっしりと根を張り、日光浴を楽しんでいる。進化したばかりのウインディは、庭を軽快に駆け回り、ポリゴン2はその様子をデバイスの中から静かに見守っていた。ハクリューは庭の小さな池で、しなやかに体を揺らしている。
「(みんな、いい顔をしてるな……)」
俺はオーキド研究所を訪れることにした。これまでの旅のデータ、そして預けていた仲間たちとの再会が目的だ。
研究所の裏庭に入ると、地響きのような音が聞こえてきた。
「モォォォォ!」
凄まじい勢いで駆け寄ってきたのは、俺がサファリゾーンでゲットした相棒を筆頭にした、サトシのケンタロスたちの群れだった。俺のケンタロスをリーダーとして慕っているらしく、総勢31匹ものケンタロスが、俺を取り囲んで熱烈な歓迎(というか体当たり)をしてくる。
「わ、わかった!分かったから落ち着け!」
なんとか彼らを落ち着かせ、他の仲間たち――サイドン、ニドクイン、ドードリオ、ストライク、そしてラプラスやラッキー、ヤドン、ガルーラたちとも再会した。皆、博士の元で元気に過ごしていたようだ。
「おお、ミナト君!無事で何よりじゃ!」
白衣をなびかせながら、オーキド博士が笑顔で現れた。
「八つのバッジ、すべて揃えたようじゃな。素晴らしい!君の旅のデータは、わしにとっても、そして学会にとっても計り知れない宝物じゃぞ」
「ありがとうございます、博士」
俺は、サカキ戦での出来事、そしてミュウツーの圧倒的な力について、詳しく話した。博士の表情は、次第に真剣なものへと変わっていった。
「ミュウツー……。やはり、奴らの野望は止まっていなかったか。だが、君たちが生き延び、拘束具を破壊したことは、大きな意味を持つ。……これからの戦いは、さらに過酷なものになるじゃろう」
博士は、俺の肩に手を置いた。
「だが、今の君には、これほどまでに頼もしい相棒たちがいる。……ポケモンリーグ、期待しておるぞ」
「はい!」
俺は、博士の言葉に強く頷いた。
セキエイ高原へ向かう前の、短い休日。
それは、俺たちが次なる大一番へ立ち向かうための、かけがえのない活力を蓄える時間となった。
嵐の前の静けさ。
だが、その静けさの中で、新たな進化の胎動が、確実に始まりつつあった。
チラシ裏から表にでるべきか
-
チラシ裏でいい
-
表にでてもいい
-
まだ表にでるのは早い