アニポケ転生者物語   作:投稿者

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【閑話】決戦前夜の語らい

マサラタウンを出発する、最後の夜。

俺の家のリビングには、賑やかな笑い声が絶えなかった。

 

「うわあ!ミナト、なんだよこのポケモン!斧が生えてるぞ!」

「あいたたた!カイリュー、あんまり強く抱きつかないでくれよー!」

 

サトシが、進化したばかりのバサギリやカイリューに揉みくちゃにされている。ピカチュウも、新入りたちのパワーに目を丸くしていた。

 

「……バサギリか。シンオウ地方の古文書でしか見たことがない姿だ。君は、本当に底が知れないな」

シゲルが、悔しそうに、しかしどこか楽しそうにバサギリの斧を観察している。

 

今日は、セキエイ大会を前にした壮行会だ。俺の実家で、サトシ、シゲルはもちろん、カスミやタケシも一緒に、母さんの特製カレーを囲んでいた。

 

「みんな、明日からはライバルだけど、今日は無礼講だ。思いっきり食べてくれ」

俺が言うと、サトシは「当たり前だぜ!」とカレーを口に放り込んだ。

 

食後、俺たちは庭に出て、夜風に当たりながら語り合った。

 

「なぁ、ミナト。俺、絶対優勝して、ポケモンマスターへの一歩を踏み出すんだ」

サトシが、真剣な目で夜空を見上げる。

「俺だって負けない。研究だけじゃない、バトルの頂点も俺のものだ」

シゲルも、静かに闘志を燃やす。

 

「……二人とも、いい目をしてるな。俺も、全力で挑ませてもらうよ」

 

俺は、二人のライバルに、これまでずっと胸に秘めていた情報を共有することにした。テスターとして、そして友人として。

 

「……実は、オレンジ諸島の方で、ロケット団が不穏な動きを見せてるんだ。古代の遺物……特に伝説の鳥ポケモンに関わる何かを探しているらしい」

 

「オレンジ諸島……?」

「ああ。リーグが終わったら、俺はそこへ向かうつもりだ。……ミュウツーのことも、気になってるしな」

 

俺の言葉に、場が静まり返る。サカキとの戦いを経験した俺たちは、その言葉の重みを理解していた。

 

「(ミュウツー……あの時、あいつは言った。『ワタシハ、ココニイル』と。……あれは、叫びだったのかもしれない)」

 

「分かった。ミナト、お前がそこへ行くなら、俺たちも後を追うかもな!リーグで決着をつけたら、また新しい冒険の始まりだ!」

サトシが、力強く拳を突き出す。

「フン、お前について行けるかな?俺も、独自の調査を進めておくよ」

シゲルも、不敵に笑う。

 

俺たちは、互いの拳を合わせた。

マサラから始まった、三人の旅。

それが今、世界の運命に関わる大きな物語へと繋がろうとしている。

 

「ミナト、ちょっといいかしら」

 

みんなが寝静まった後、母さんに呼び出された。

「これ、持っていきなさい。シルフの最新試作品……『特殊通信デバイス』よ」

 

「母さん、これは?」

 

「オレンジ諸島や、その先……遠く離れた地方とも、リアルタイムで大容量のデータをやり取りできるわ。テスターの仕事、これからも期待してるからね」

 

母さんは、俺の頬にそっと手を触れた。

「……でも、一番大事なのは、あなたの無事よ。無理はしないで」

 

「……分かってる。ありがとう、母さん」

 

翌朝。

朝霧に包まれたマサラタウンの出口。

俺、サトシ、シゲルの三人は、それぞれの相棒を連れて立っていた。

 

「行くぞ!」

「おう!」

「遅れるなよ!」

 

俺たちは、駆け出した。

故郷への安らぎを胸に。

新たなる進化の力を手に。

そして、ライバルたちとの誓いを翼にして。

 

目指すは、セキエイ高原。

カントー最強のトレーナーを決める、最高の舞台。

 

朝日が、俺たちの進む道を、どこまでも明るく照らし出していた。

 

チラシ裏から表にでるべきか

  • チラシ裏でいい
  • 表にでてもいい
  • まだ表にでるのは早い
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