アニポケ転生者物語   作:投稿者

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第79話

「ヤドラン、『にほんばれ』!」

ヤドランが空に向かって念力を放つと、無理やり雲を割り、スタジアムに強烈な日差しを呼び戻した。

「雨を上書きしたか。だが、水使いの本領を見せてあげるよ。ニョロトノ、『ハイドロポンプ』!」

 

雨が止み、威力が通常に戻ったとはいえ、ニョロトノの水流は強力だ。

だが、日差しを浴びたヤドランは、微動だにせずそれを受け止めた。

 

「今だ、ヤドラン!『サイコキネシス』!」

 

ヤドランの目が怪しく光る。ニョロトノの体が不可視の力によって宙に浮き、そのまま地面に激しく叩きつけられた。

 

「ニョロトノ、戦闘不能!」

 

「やるな。だが、次はこいつだ。行け、キングドラ!」

 

カイトの四匹目は、ドラゴン・水タイプのキングドラ。

「キングドラ、『りゅうのはどう』!」

「ヤドラン、目を閉じて『めいそう』!」

 

ヤドランは攻撃を無視し、精神を統一して自身の能力を高めていく。

「効かないよ!『あくび』!」

キングドラが眠気を誘う泡を放つ。

 

「(長期戦は不利だ)ヤドラン、戻れ!……ラプラス、行け!」

俺はラプラスに交代し、眠気をリセットさせた。

 

「水タイプ同士の対決だね。キングドラ、『りゅうのはどう』!」

 

「ラプラス、『まもる』だ!」

 

ラプラスが障壁を展開し、強力な竜の波動を真正面から受け止める。

 

「『あくび』で眠らせてあげるよ!」

 

「(眠らせに来たか!)ラプラス、そうはさせない!『フリーズドライ』!」

俺の隠し玉。水タイプにも効果抜群となる氷技だ。ラプラスの口から放たれた絶対零度の冷気が、キングドラの体を芯から凍りつかせる。

 

「なにっ!?フリーズドライ……!?」

カイトが初めて声を荒らげた。凍りついたキングドラは、そのまま水底へと沈んでいった。

 

「キングドラ、戦闘不能!」

 

「やったな、ラプラス!」

俺は喜ぶが、カイトの次の行動に息を呑んだ。

「僕の最強の矛……いや、魔王の一角。行け、ボーマンダ」

 

五匹目。600族のドラゴンポケモン、ボーマンダが空を切り裂いて登場した。

「ボーマンダ、『いかく』」

その咆哮だけで、ラプラスの体が微かに震える。

 

「ラプラス、『れいとうビーム』!」

「遅い。避けろ」

ボーマンダは翼を羽ばたかせ、重力を無視したような機動でビームを回避した。

「『りゅうのまい』」

空中で優雅に舞い、攻撃と素早さを極限まで高めていく。

 

「(まずい、積ませたら終わる……!)ラプラス、広範囲に『ふぶき』だ!」

「無駄だよ。『ドラゴンクロー』」

 

ボーマンダが急降下した。吹雪を力任せに切り裂き、一瞬でラプラスの懐に飛び込む。

「キューッ!?」

ラプラスの悲鳴。ボーマンダの鋭い爪が、ラプラスの硬い甲羅ごと身体を切り刻んだ。

 

「ラプラス、戦闘不能!」

 

一撃。これまで多くの攻撃を耐えてきたラプラスが、たった一撃で沈められた。

スタジアムが静まり返る。

「……強い」

俺は震える手でラプラスを戻した。

 

残る俺の手持ちは、ウインディ、フシギバナ、そしてヤドラン(消耗済み)。

相手はボーマンダと、最後の一体。

 

「さあ、残り二匹だよ。君にこの絶望を突破できるかな?」

カイトのボーマンダが、空高くで俺を見下していた。

絶体絶命の中、俺は次の相棒のボールを握りしめた。

「伝説の炎……見せてやれ。ウインディ、出番だ!」

 

副将戦。ドラゴンと伝説の獣。

セキエイの空が、赤く燃え上がろうとしていた。

 

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