アニポケ転生者物語   作:投稿者

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第80話

空にはボーマンダ。地上にはウインディ。

二体の強大なポケモンが対峙する。スタジアムの熱気は最高潮に達し、観客の絶叫さえもかき消されるほどのプレッシャーがフィールドを支配していた。

 

「ボーマンダ、『いかく』!」

ボーマンダが咆哮すると、その威圧感でウインディの攻撃力が削がれる。だが、俺たちの闘志は揺るがない。

 

「ウインディ、『しんそく』!!」

俺の号令と共に、ウインディが光の矢となった。ボーマンダの『いかく』で攻撃力は下がっているが、そのスピードは健在だ。

 

「甘い。受け止めろ」

カイトの指示。ボーマンダは逃げない。正面からウインディの体当たりを受け止めようとする。

ドォォォン!!

激突。凄まじい衝撃波が走り、ウインディが弾き飛ばされる。

 

「そのまま『じしん』だ」

ボーマンダが空中で一回転し、地面に強烈な一撃を見舞う。

フィールド全体が爆発するように揺れ、ウインディの足元が崩れる。

 

「耐えろ、ウインディ!跳べ!」

ウインディは崩れる地面を蹴り、空中へと逃れた。

「そこだ、『オーバーヒート』!!」

空中のウインディが、口から青白い爆炎を放つ。

 

「『ハイドロポンプ』で迎撃せよ」

ボーマンダの口から放たれた水流が、炎を強引に押し返そうとする。

ジュウゥゥゥ!!

大量の水蒸気がジムを、いやスタジアム全体を覆い尽くした。視界ゼロ。

 

「(今だ、ポリゴン2の解析データ……!)ウインディ、左後方だ!『インファイト』!」

霧の中からウインディが飛び出し、ボーマンダの死角から怒涛の連打を叩き込む。

「グォォッ!?」

予期せぬ一撃を受け、ボーマンダが高度を下げる。

 

「まだだ!『げきりん』!!」

ウインディの瞳が赤く染まる。龍の力を解放し、ウインディが暴走気味にボーマンダへと食らいつく。

「お返しだ、ボーマンダ!『ドラゴンダイブ』!!」

 

ドラゴン同士の魂の激突。

二体の影が霧の中でぶつかり合い、その度に火花と衝撃がスタジアムを震わせる。

そして、霧が晴れた時。

 

「…………」

「…………」

フィールドの中央で、二体は互いに力尽き、倒れていた。

 

「ウインディ、戦闘不能!」

「ボーマンダ、戦闘不能!」

 

相打ち。だが、カイトの最強の矛を道連れにした意味は大きい。

俺はウインディをボールに戻し、深々と一礼した。

「よくやった。最高の戦いだったぞ、ウインディ」

 

カイトもまた、ボーマンダを戻し、表情を引き締めた。

「……驚いたよ。僕のボーマンダと相打ちに持ち込むトレーナーが、まだいたなんてね。……だが、次が最後だ」

 

カイトが、最後の一球を掲げた。

「この子の力は、これまでの誰とも違う。我が魂の盟友。行け、リザードン!!」

 

現れたのは、黒い肌をした、色違いのリザードンだった。

首元の尻尾の炎は、不気味なほどに青白く燃え盛っている。

そのプレッシャーは、これまでのボーマンダさえも霞むほどだった。

 

「(黒いリザードン……。まさに魔王だな)」

俺は、自分の手持ちを確認した。

残っているのは……フシギバナ、ゲンガー、そしてヤドラン。

相手は一匹。だが、その一匹が、これまでで最大の壁になることは明白だった。

 

「行くぞ。頼むぞ、フシギバナ!!」

俺は、最初の相棒をフィールドへ送り出した。

草タイプ対炎タイプ。

圧倒的な逆境。

だが、俺たちの絆が、奇跡を呼び起こすことを俺は信じていた。

 

最終決戦。大将戦の幕が開く。

 

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