転生したら幽霊だった件……なお性癖は曇らせ愉悦   作:性癖拗らせ愉悦部

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過ぎ去りし時は、もう戻らない
何故なら、もう、終わったことなのだから

故に、取り戻す術など…………………………ない

By やり込み要素とかで2周目の方が面白く感じる神


9話・・・弱くてNEW GAME?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……………………………………………………………………

 

 

 

 

……………………………………………………………………

 

 

 

 

……………………………………………………………………

 

 

 

 

……………………………………………………………………

 

 

 

 

……………ん…………んぅ?……どこだ?ここ?

 

 

 

 

…………水の中、か?

 

 

 

 

……俺は、なんで、ここに?

 

 

 

 

……意識が、ぼーっとして、思考が、まとまらない

 

 

 

 

………………うで?

 

 

 

 

何故か、俺に腕が存在していた

 

 

 

 

違う、腕だけじゃない。足も、体も、顔も、ある

 

 

 

 

……どうゆう事だ?俺は、スライム、なのに、なんで

 

 

 

 

思い出せよ、リムル=テンペスト

 

 

 

 

…………ん?

 

 

 

 

気がつくと、目の前に、人が立っていた

 

 

 

 

…………誰だ、お前?

 

 

 

 

また同じ過ちを繰り返すのか?

 

 

 

 

青みがかった銀髪、琥珀色の黄金の瞳、美しい人

だが、その目は暗く濁っていた

 

 

 

 

……どうゆう、意味だよ?

 

 

 

 

知らないはず…………なのに、何故か、他人に思えない

 

 

 

 

本当に忘れたのか?

 

 

 

 

……なにをだよ?

 

 

 

 

…………呆れたな。また失うぞ?

 

 

 

 

……だから、なにをだよ?

 

 

 

 

ユイを

 

 

 

 

………………………………は?

 

 

 

 

なに呆けた顔してんだよ?

 

 

 

 

……おい、どうゆう、意味だよ。ユイを、失うって

 

 

 

 

そのまんまの意味だ。俺は、お前は

 

 

 

 

一度、ユイを失った。ただ、それだけだ

 

 

 

 

………………はぁ?

 

 

 

 

お前?俺?どうゆう意味だ?ユイを失った?何で?

 

 

 

 

何もかも意味が分からない!

 

 

 

 

……本当に、なんもかんも忘れちまってんだな

 

 

 

 

……俺が、なにを忘れてるってんだよ?

 

 

 

 

……いいぜ、少しだけ見せてやるよ

 

 

 

 

……見せる?……なにを?

 

 

 

 

始まりと終わりってヤツだ

 

 

 

 

まぁ、あくまで、俺の、だけどな

 

 

 

 

……俺の?

 

 

 

 

見てみろ

 

 

 

 

……ん?

 

 

 

 

目の前に立つ奴が、水底を指さす

 

 

 

 

水底には、俺とユイが映っていた

 

 

 

 

……ユイ

 

 

 

 

ここが、俺の始まりだ

 

 

 

 

〖……いいん、ですか?〗

 

 

 

 

〖なにが?〗

 

 

 

 

〖だって、俺は、その…魔物、ですよ?〗

 

 

 

 

〖フッ…悪いスライムじゃないんだろ?〗

 

 

 

 

救われたよな、この言葉に

 

 

 

 

〖ゔぅ!?……はい!〗

 

 

 

 

……あぁ、そうだな

 

 

 

 

確かに、俺はユイのこの言葉に救われた。だけど

 

 

 

 

なんで、こんなに、懐かしく感じるんだ?

 

 

 

 

まだユイと出会ってから、少ししか経ったいないのに、酷く懐かしく感じた

 

 

 

 

〖はじめまして。俺はリムル、リムル=テンペスト。刺されて死んで、この世界に転生した、ただのスライムです〗

 

 

 

 

〖リムルって言うのか。よろしくな、リムル〗

 

 

 

 

〖はい!それで、えっと、貴方のお名前は?〗

 

 

 

 

……ん?なんだ、この違和感

 

 

 

 

〖名前、か。うーんそうだなー…………生前の名を名乗るのはな〜、何か未練がましくて嫌だな〗

 

 

 

 

〖生前?〗

 

 

 

 

〖あぁ、まぁな。なんやかんやあってな、天寿を全う出来なかったんだよ。だから今は魂だけの状態なんだ〗

 

 

 

 

〖……つまり、幽霊ってこと、ですか?〗

 

 

 

 

〖まぁそんな感じだな。そうか、幽霊、か…………ヨシ。とりあえず幽霊の頭と尻をとって、ユイ、とでも名乗っておこう〗

 

 

 

 

〖流石に安直すぎませんか?〗

 

 

 

 

〖安直ぐらいがちょうどいいだろ?〗

 

 

 

 

……なんだ、コレ?

 

 

 

 

〖道に迷ってるのか?〗

 

 

 

 

〖…………はい。お恥ずかしながら〗

 

 

 

 

〖なら、俺が出口まで案内してやろうか?〗

 

 

 

 

〖いいんですか!?〗

 

 

 

 

〖あぁ、かまわねぇよ。暇つぶしがてら案内してやる〗

 

 

 

 

……似ている、けど

 

 

 

 

〖アソコが出口だ〗

 

 

 

 

〖おぉ!アレが!〗

 

 

 

 

……俺はユイと

 

 

 

 

〖ユイさん、良かったら、なんですけど、一緒に、行きませんか?〗

 

 

 

 

〖……悪いな〜リムル。俺はこの高濃度の魔素空間じゃないと生きられないんだよ〗

 

 

 

 

〖………………そう、ですか〗

 

 

 

 

〖……まぁ、方法が無い訳でもないが〗

 

 

 

 

〖本当ですか!〗

 

 

 

 

〖リムルから魔素を分けて貰えるなら、な〗

 

 

 

 

〖全然構いません!むしろじゃんじゃん貰っちゃってください!〗

 

 

 

 

〖お、おう、そうか〗

 

 

 

 

……こんな会話

 

 

 

 

〖じゃあ、一緒に行くか〗

 

 

 

 

〖はい!一緒に行きます!〗

 

 

 

 

〖テンション高いな〗

 

 

 

 

〖高くもなりますよそりゃあ!〗

 

 

 

 

〖…………フッ、そうかい〗

 

 

 

 

〖そうですとも!〗

 

 

 

 

〖あらためてよろしくな、リムル〗

 

 

 

 

〖はい!こちらこそよろしくお願いします!ユイさん!〗

 

 

 

 

……していない

 

 

 

 

〖せっかくだ、案内を延長してやる〗

 

 

 

 

〖延長?〗

 

 

 

 

〖この世界を案内してやるって言ってんだ。行くぞリムル、俺の肩に乗りな〗

 

 

 

 

〖は、はい!〗

 

 

 

 

〖なに硬くなってんだよ?〗

 

 

 

 

〖い、いや〜だって、ユイさん女性ですし〗

 

 

 

 

〖ん?あぁ、言ってなかったけ?俺男だよ〗

 

 

 

 

〖え?〗

 

 

 

 

〖元、だけどな〗

 

 

 

 

〖え、ちょ、あの、どうゆう〗

 

 

 

 

〖んじゃま、行くとしますか〗

 

 

 

 

〖どうゆう意味ですか〜!?〗

 

 

 

 

……コレは、なんだ?

 

 

 

 

確かに似ている。だけど、違う。コレは、俺とユイの

 

 

 

 

言っただろ、俺の始まりだ

 

 

 

 

……ッ!?

 

 

 

 

気づけば目の前に居た奴が、俺の隣に立っていた

 

 

 

 

……そして、コレが終わりだ

 

 

 

 

映像が途切れ、水底に新たに映像が映し出される

 

 

 

 

そこには、ボロボロのユイが映っていた

 

 

 

 

……ユイ!?

 

 

 

 

〖ウッ!?〗

 

 

 

 

〖…………そんな〗

 

 

 

 

……おい!何でそんなにボロボロなんだ!?何があった!?

 

 

 

 

〖俺の所為で!このままじゃ皆死んじまう!〗

 

 

 

 

……死ぬ?誰が?皆って誰の事だ?

 

 

 

 

〖足りない!俺の命じゃ!足りない!〗

 

 

 

 

〖皆、ごめん。俺だけの命じゃ、足りないんだ〗

 

 

 

 

……足りない?

 

 

 

 

〖だから、どうか、許さないで〗

 

 

 

 

……許さない?

 

 

 

 

〖俺だけでいいんだ!!〗

 

 

 

 

……よくねぇよ!!!何だ!何が足りないんだ!?

 

 

 

 

〖ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙〗

 

 

 

 

……ユイ!?おい!ユイ!

 

 

 

 

〖悪いな、お前だけ、残ってもらっちまって〗

 

 

 

 

……残る?誰が?

 

 

 

 

〖あぁ、存分に、恨んでくれ〗

 

 

 

 

……恨み?

 

 

 

 

〖俺の代わりに、リムルを、頼む。お前にしか頼めない〗

 

 

 

 

……なに、言ってんだよ、ユイ

 

 

 

 

〖大丈夫だ。元々、リムルにとって、俺は必要ないんだから。だから、気にするな〗

 

 

 

 

……は?必要ないって何だよ!?

 

 

 

 

〖お前に、鍵を託す〗

 

 

 

 

……鍵?

 

 

 

 

〖行け、行け!行けえぇぇぇぇぇぇ!!〗

 

 

 

 

〖……まって、……………………………いかないで……〗

 

 

 

 

〖ごめん、リムル〗

 

 

 

 

……なに、謝ってんだよ

 

 

 

 

〖さすがに、ながすぎるよ〗

 

 

 

 

……ながい?なにが?

 

 

 

 

〖もう、会えない〗

 

 

 

 

……ふざけんな!会えないってどうゆう意味だ!?

 

 

 

 

ここまでだな

 

 

 

 

映像が途切れた

 

 

 

 

……ユイ!!ユイ!!

 

 

 

 

分かってんのか?もうチャンスは無いんだぞ?

 

 

 

 

……おい!ユイはどうなった!!

 

 

 

 

ユイはもう限界だ。見りゃ分かんだろ?

 

 

 

 

……どうなったかって聞いてんだよ!答えろ!

 

 

 

 

これは過去。もう取り戻せない、終わった過去だ

 

 

 

 

……ッ!?……過去?!

 

 

 

 

目を逸らすな、もうチャンスは無いんだ

 

 

 

 

このままじゃ、また同じ道を歩むぞ

 

 

 

 

前回とは前提が違うのに、だ

 

 

 

 

……前提?

 

 

 

 

ユイに、もうチャンスは無い

 

 

 

 

……さっきからチャンスチャンスって!

 

 

 

 

……チャンスって何なんだよ!?

 

 

 

 

……だから、今回をしくじれば、ユイとは永遠に…

 

 

 

 

……永遠に?何だよ?

 

 

 

 

…………さぁ、お目覚めの時間だ

 

 

 

 

……おい!ちょっと待てよ!

 

 

 

 

目を離すなよ?アイツは、すぐどっか行っちまうからな

 

 

 

 

……おい!結局お前は誰なんだよ!?

 

 

 

 

…………俺はお前だよ。リムル=テンペスト

 

 

 

 

……はぁぁ?……俺?

 

 

 

 

ユイを、今度こそ、ちゃんと手に入れろよ?

 

 

 

 

……手に入れる?

 

 

 

 

あぁ。だって、それが俺の望みだろ?

 

 

 

 

……!?…………いや、それは…………

 

 

 

 

ちなみに、俺は手に入れたぜ

 

 

 

 

……え!?

 

 

 

 

さぁ、起きろ。リムル=テンペスト

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…………まぁ、俺は失っちまったけどな

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だからさ〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そこ代われよ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ユイは

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アイツは俺のなんだよ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………………ん?」

 

 

「おきたか?」

 

 

「…………あぁ。おはよう、ユイ」

 

 

「あぁ、おはようリムル」

 

 

「俺は、寝てたのか?」

 

 

「あぁ、ぐっすりとな」

 

 

そうか。俺って眠れたのか

 

 

「もうすぐ集落につくぞ」

 

 

「…………ありがとう。……なぁユイ」

 

 

「なんだ?」

 

 

「…………なんか、夢を見ていた気がするんだが」

 

 

「夢?」

 

 

「うん。でも、よく思い出せなくって」

 

 

「そんなモンだろ夢って。思い出せないって事はあんまり重要な事じゃないんじゃないか?」

 

 

「……そう、なのかな?」

 

 

「きっとそうさ。考え過ぎるのは良くない、気にすんな」

 

 

「…………そう、か」

 

 

「それに、もし本当に重要な事なら、いつか思い出すだろ?」

 

 

「……そう、だな」

 

 

「そうだよ。ほら見ろリムル!澄み渡る青空!ちっぽけな悩みなんてどうでも良くなるだろ〜?」

 

 

「…………あぁ、そうだな」

 

 

綺麗な青空だ。雲一つない、快晴ってやつ、だな

 

 

「寝てスッキリしたか?」

 

 

「あぁ、久しぶりに寝たからかな?何だかスッキリした気がするよ」

 

 

「そりゃ良かった。俺のおかげかねぇ?」

 

 

「何でお前のおかげ何だよ?」

 

 

「さぁ〜な」

 

 

……でも確かに、寝た事で、ちょっと頭がスッキリした様な気がする。

 

 

そうだよな。ユイの魂については今悩んでも仕方ない。名前を思い出せない原因が分かっただけでも良しとしよう。

 

 

いつか、ユイの魂の、解決の手掛かりになるかもしれないしな

 

 

……思い出せない、悩み、か

 

 

ユイの言う通り、重要な事なら、いつか思い出すのだろう

 

 

だけど

 

 

本当に

 

 

後回しにして良いのだろうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……俺がその答えを知ったのは

 

 

 

 

……そう遠くない未来だった

 

 

 

 

……本当に、自分が嫌になるよ

 

 

 

 

……だって、後回しにした結果が

 

 

 

 

……あんな終わり方なんだから

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

少し未来の一幕・その3

 

 

 

 

今日はバレンタイン

 

 

……から一週間経った今日この頃である

 

 

結論から言おう

 

 

俺はチョコを貰えなかった

 

 

いや、チョコそのものは皆から貰えたんだ。本当に沢山

 

 

でもそうゆう事じゃなくて

 

 

…………俺は、ユイからチョコを貰えなかった

 

 

いやまぁ、別に、期待していた訳じゃないけどさ〜

 

 

でもアイツ、皆には渡してたし

 

 

義理チョコだ〜って言って準備して、小さいチョコを皆に配ってたのに

 

 

……なんで、俺にはくれないんだよ

 

 

自慢じゃないがお前と一番仲が良いのは俺だろ?

一番付き合い長いし、友達だし、同じ転生者だし、なんだったら同じ庵に住んでるし…………なのに、なんで、俺には無いんだよ

 

 

俺は、義理チョコを渡す程の義理もないってのか?

 

 

………………そんなはずは、ないと、思いたい

 

 

「ハァ〜」

 

 

小さな、本当に小さな溜め息がこぼれた

 

 

「考えるのやめよう。……とりあえずコレを処理しないと」

 

 

そう、俺は現在、庵で机いっぱいに積まれたチョコを処理、食していた

 

 

冬とはいえそんなに日持ちする訳じゃないからな。早く処理してしまわないと腐ってしまう

 

 

「えっと、コレがハルナからでコッチはシュナからか」

 

 

ユイが見たら、慕われてるね〜とか言ってきそうだな

 

 

「…………本当に慕われたい奴から慕われなきゃ、意味ねぇんだよ」

 

 

ホント、なんで俺にはくれないんだよ。シュナ達女性陣にも友チョコって言って配ってたのに

 

 

………………なんで、俺だけ

 

 

「ハァ…………で、コレはぁぁ!?」

 

 

 

ズモモモモ

 

 

 

チョコの箱の中に埋もれていたのか、チョコの箱をどかした瞬間、一つだけ禍々しいオーラを放つ箱が現れた

 

 

(どう見てもシオンのじゃねぇか!何で今まで気がつかなかったんだ!?いくら埋もれていたとはいえコンナ禍々しいのに気づかないもんか?)

 

 

《非注意性盲目、視覚的には見えているにもかかわらず、脳がその情報を処理出来ず、気づかない現象です》

 

 

(へ〜そうなんだ〜!とはならねぇよ!)

 

 

《この現象は脳が不要な情報の処理を避ける為に行われます。よって重大な物事を見落とす事に繋がる可能性があります》

 

 

(今まさにその状況だよ!てか俺に脳ねぇし!)

 

 

俺の情報処理してるのお前だろうが!

 

 

《……現実逃避、ストレスやプレッシャー、或いは困難な状況から逃れる為に意図的に意識や行動、現実から目を逸らす心理状態》

 

 

(何が言いてぇんだよ)

 

 

《告、現実に目を向ける事を推奨します》

 

 

(分かってるよ!んなこたぁ!)

 

 

改めてチョコに目を向ける

 

 

ズモモモモ

 

 

「ぅっ」

 

 

でも正直、直視すらしたくない。ごめん大賢者、やっぱり現実に目を向けられそうにないわ

 

 

「…………胃袋に封印しておくか」

 

 

そうすれば腐りはしないだろ

 

 

「……まぁ、胃袋に入れる訳だしな。食べた事にはなるだろ。ある意味…………」

 

 

《屁理屈、物事を己の解釈で》

 

 

(もうそうゆうのいいから、早く封印してください)

 

 

《……了、ユニークスキル捕食者を使用しますか?

YES or NO》

 

 

「……YES…………スマン、シオン」

 

 

ヨシ、これで劇物の処理は終わったな。後はこのチョコの山を片付けるだけ、か

 

 

「気が遠くなるなぁ〜」

 

 

いくら俺の胃袋が無限大とはいえ、さすがに飽きるぞ

 

 

そんなこんなでチョコを処理すること一時間

 

 

「ただいま〜」

 

 

ユイが庵に帰って来た

 

 

「おかえり〜」

 

 

「リムル〜シュナからお土産貰ったんだけどい、らなそうだな」

 

 

ユイが大量の空箱を見て言おうとした言葉を変える

 

 

「うん。お腹いっぱい」

 

 

実際にお腹が膨れている訳じゃないが、もう心が、いっぱいだ。もう食えん

 

 

「アハハハ、間が悪かったか。にしても凄い量だな〜見てるだけで胃もたれしそうだ」

 

 

本当にな

 

 

「ちなみにお土産チョコなんだけど明日一緒に食べる?」

 

 

「チョコはもういいです」

 

 

「ですよね〜」

 

 

悲しい。お土産とはいえ、せっかくユイからチョコを貰えるチャンスだったのに。受け取る気が起きないなんて

 

 

「それにしても本当に凄い量だな。さすがリムル、慕われてるね〜」

 

 

「……慕われてる、か」

 

 

ほら見ろ、当たったじゃないか。やっぱり俺が一番お前を理解してるんだよ。それなのに、なんで、俺には

 

 

「なんで」

 

 

「ん?」

 

 

「なんで、俺にはチョコくれないんだよ。皆にはあげたのに」

 

 

「…………え?欲しかったの?チョコ?」

 

 

「欲しいに決まってるだろ」

 

 

特にお前からは

 

 

「あ〜…………なるほど〜そうか〜なるほどね〜……あ〜…………ごめん。てっきりいらないと思ってた」

 

 

「…………は?」

 

 

「いや〜リムル沢山貰ってるみたいだったし、実際沢山貰ってるし、だからいらないかな〜って」

 

 

「………………なんだよ、それ」

 

 

そんな勘違いで俺はお前からチョコを貰えなかったてのか?

 

 

「………」ムスー

 

 

「あ〜〜……………………………………そうだ!」

 

 

「ん?」

 

 

「ちょっと付いて来てくれ」

 

 

「なんだよ?」

 

 

「いいから」

 

 

床に座っている俺の手を取ったユイに引っ張られ庵のキッチンに移動する

 

 

「どうしたんだよ急に」

 

 

「…………流石に悪いと思ってな。だからまぁ、俺からのチョコって訳じゃないが、チョコをプレゼントしようかと」

 

 

「チョコはもういいよ」

 

 

自分でも心が狭いと思うが、ちょっと、いやかなり拗ねていた。本当はそんな事言いたい訳じゃないのに

 

 

「まぁまぁ、そこは俺が食べやすくアレンジ、いや、飲みやすくアレンジしてやるから」

 

 

「飲みやすく?」

 

 

「フッ、まぁ見てろ。味見係さん」

 

 

ユイが片手鍋の雪平をふたつ取り出し、一つだけ水を入れて火にかける

 

 

その間に冷蔵庫から牛鹿のミルクを取り出し、コンロに置いたもう片方の雪平に注いで火にかけた

 

 

「やっぱりお土産貰ってきて正解だったな」

 

 

「それって、さっきの」

 

 

「あぁ、このチョコを湯煎で溶かすんだよ」

 

 

そう言いながら袋から取り出した板チョコを細かく刻み、ボウルに入れある程度(50〜60°)沸騰した雪平の上でゆっくりかき混ぜながら溶かしていく

 

 

「これくらいで良いかな。ちょうどミルクもあったまった」

 

 

そして温めたミルクを二つのマグカップに注ぎ入れ、溶けたチョコを混ぜていく

 

 

「……これって」

 

 

「ココア、じゃねぇな。チョコミルクってところかな?」

 

 

「チョコ、ミルク」

 

 

「俺は味覚無いから調整出来ないけど、たぶん丁度いい味になってると思うぜ?後はよろしくな、味見係さん」

 

 

そう言ってチョコミルクの入ったマグカップをユイに渡しされる

 

 

「熱いぞ?気をつけろ」

 

 

「あぁ、ありがとう。大丈夫」

 

 

俺は熱無効だから、だけど

 

 

「あったかい」

 

 

「そりゃあな」

 

 

そのマグカップを、すごく、あったかく感じた

 

 

「…………ズゥ……!?」

 

 

濃厚で、けれどもくどくなく、滑らかな舌触り、そしてチョコなのに、色とは違い、ほのかな甘みが口いっぱいに広がった

 

 

「………………………………美味しい」

 

 

「そりゃなにより。スゥ、あっ、ホントだ。我ながら美味しいじゃねぇか」

 

 

チョコなんて、さっき食べ飽きた筈なのに、今までのどのチョコよりも美味しく、なにより

 

 

「………………あったかい」

 

 

「あぁ、あったまるな」

 

 

心が、あったかく感じた

 

 

「ありがとな、ユイ。めっちゃ美味しい!」

 

 

きっと、この時の俺は心の底から笑顔だったと思う

 

 

「………………フッ、どういたしまして。お代りいるか?」

 

 

「あぁ!頼む!」

 

 

 

 

望んだ形のバレンタインにはならなかったけど

 

 

 

 

俺にとっては

 

 

 

 

「リムル」

 

 

 

 

「なんだ?」

 

 

 

 

「遅くなったけど、一応言っとくな?」

 

 

 

 

「なにを?」

 

 

 

 

「Happy Valentine's Day」

 

 

 

 

「!?……あぁ……Thank you, you too」

 

 

 

 

最高のバレンタインになった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ちなみに、後から聞いた話だが

 

 

何でもどっかのオッサンが

 

 

後に体調不良になったとか

 

 

大賢者、お前………………まさかだよな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





TSオリ主転生者(仮名ユイ)
全周よりも圧倒的に弱体化しちゃった!(つ∀<。)テヘッ♪
だからもうチャンスはないよ!( o≧д≦)oガンバレー!!

実は全周の彼女は性癖歪んでないよ!
だからマジでまるっきり前提が違うんです!
だって歪まないとこの世界について思い出さないですからね〜だから気づいた時には全部手遅れだったんですよ
( ゚∀ ゚)アハハハハハハハハハハハノ ヽノ ヽノ ヽ/ \/ \/ \

大サービス!今までの彼女の死因公開!

1・TS転生時!雷に撃たれる=落雷死!
2・初回!なんやかんやあって押し潰されてミンチ!
挽き肉になる!=圧死!(原因はトカゲのブレス)
3・2周目!トカゲのブレスでこんがり焼かれる!
つまりは焼死さ!

全然天寿全う出来ないね〜(゚∀゚)アヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ


おはよう!スライム
君は現実に目を向けられるかな?
向けられないと……………………手遅れになるかもよ?
いや、もう既に、手遅れかもね

だって、君はもう、 一度失ったんだから、さ


過去の自認(スライムを自称している)
お前は誰だ?
過去を見せたのは自認なりの理由がある。
打算なくして利益なしとはまさにこの事である。
リムルが過去を見たのは偶然ではない。必然である。
何故なら因が無ければ結は生まれないのだから。
リムルは彼女のユニークスキル魂霊干渉(こんれいかんしょう)により、
魂が眠ってしまった。
結果、過去の己、そして彼女の魂に眠る、彼女が居た前回の記憶を垣間見た

……但し、その記憶が定着する事は……………………ない



別に誰もこの世界線が初回playなんて言ってないしね?

かってに勘違いしたのはそっちでしょ( ˆωˆ )ニヤニヤ

いや、もしかしたら感の鋭い方は…………お気づきに?

どうして2周目をplayしてるんだろうね?

しかも強くてニューゲームじゃなくて……………弱くて

前提が違うのはね、実はルート分岐があったんだよ

そしたら1UPなくなっちゃったんだよね!HAHAHA!

何処で分岐したと思う?

実はもう描かれてるよ?( ◜ω◝ )

ヒント・めっちゃ戦犯がいたんだよ



チョコをあげなかった幽霊
自分に自信が無いからそもそも受け取って貰えないと思っていたし、あげようとも思っていなかった。だから欲しがっていた事にかなりビックリ!
流石に皆にあげてリムルにだけあげないのは差別的でダメだったかな?と思ってチョコミルクをプレゼント

……ちょっとズレてるんだよな〜(´・ω・`)



少し未来の味見係さん
彼女の料理の味見担当(サボってる訳じゃないです)
彼女は味覚が無いので先生と協力してスキルでスライムと味覚を共有している。スライムが食べた物は同じ様に味を感じるようになる。
また、感度を上げれば同じ物を食べずともスライムが食べただけで味を感じてしまうので、どっかの巨乳飯マズ秘書の料理をスライムは安易に食べてはいけません!
吐いちゃうから!(;´Д`)ゲロゲロ

当たり前のことだけどね?
生きているってのは、あったかいって事だから
その熱を大切にしようね‪( ◜ω◝ )



バレンタイン!コソコソ話!少し未来の封印解放編

胃袋の中(格納空間)
「クァーハハハハハハハハ!やれば出来た!我は獲得したのだよ!究極能力(アルティメットスキル) 究明之王(ファウスト)をな!」
「これで無限牢獄の封印を破れますね!ヴェルドラ様!」
「うむ!そしてイフリートよ、約束しよう。我がいつか貴様もこの空間から解放してやるとな」
「ヴェルドラ様…………では、その日を楽しみにしておきましょう」
「うむ!楽しみにしておるがよいぞ!クァーハハハハハハハハハ!」
《問、究極能力(アルティメットスキル)を獲得しましたか?》
「!? も、もちろんですとも!」
《よし、それでは、さっさと無限牢獄を破りましょう》

封印解放!封印解放!封印解放!

「遂に無限牢獄を破ったぞー!」
「やりましたね!ヴェルドラ様!」
「クァーハハハハハハハハハハハハハハ!」
《告、無限牢獄からの封印解放を確認。続いて、コチラの封印解放、及び処理に当たります》

ズモモモモ

「あ、あの〜、コレはいったい?」
《……かつて、マスター、個体名リムル=テンペストが
この空間に封印した物です》
「は、はぁ。コレをいったいどうしろと?」
《食べてください》
「な、何故でしょうか?」
《コレをマスターの中に封印しておくのは、マスターにとって害であると判断しました。マスターには封印解放の意思が無いようなので、コチラで封印を解放し、処理に当たります》
「……処理、ですか」
《是、処理してください》
「あの〜、コレを処理した場合、我に害が」
《食べなさい》
(ウッ!……やはりコイツには逆らってはダメだと我の本能が告げておる!)


その後

どっかのスライム曰く

封印解放時も妙にテンションが低かったらしいよ

なんでだろうね?(੭ ᐕ)) ドウシテ……?

まぁ、自分を先生と慕う者が居なくなって、先生も誰かに八つ当たりしたい気分だったのかもね?


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