転生したら幽霊だった件……なお性癖は曇らせ愉悦 作:性癖拗らせ愉悦部
人は生まれながらに平等ではない
当然、生まれる時代も選べない
それは死ぬ瞬間でさえも
By ギャップ好きな神
《…………告、個体名ユイとの魂の回廊の接続に成功しました》
「え?」
消えたと思った大賢者の声が聞こえた。その瞬間
「いや〜負けた負けた。クッソ〜あのスキルめ〜。流石は大賢者先生と言った所か」
俺の目の前にユイが突然現れた
「ユイ?」
「ん?あぁ、リムル。ごめんな。ちょっと手間取ったとゆうか何とゆうか」
「ユイ」
「ん?どうしたリムル?」
怖くて、存在を確かめたくてユイの足元に擦り寄る
「本当に?本当に?ユイ?なのか」
「?あぁ。そうだけど」
キョトンとした表情。その顔、表情、仕草が、目の前の存在をユイだと伝えてきた
「本当に?」
「当たり前だろ。他の誰に見えるんだ?」
「よ」
「よ?」
「よかった〜。よかった。よかった。本当に、よかった。俺、お前が消えちゃったんじゃないかって思って」
「…………」
ユイが押し黙っている。
でも、今の俺にはそん事気にする余裕は無かった
「俺が、俺が安易に、お前を連れて行こうとしたから。お前を無理矢理、連れて行こうと、したから、バチが当たったんじゃないかって。だからお前も大賢者も、消えちゃったんじゃないかって。だから、だから、すごく怖くって」
「…………」
涙なんて出ないはずなのに、涙が止まらなかった
「だから。たがら」
「ごめんな」
ユイが謝りながら、しゃがんで俺の頭を撫でてくる
「悪ふざけが過ぎたとゆうか、……せめて、一声掛けるべきだったな。ごめん」
「うん。こっちこそ、連れ出そうとしてごめん」
「フッ、大丈夫だよ。とゆうかリムルは悪くねぇし。悪いのは俺だからな。それに大丈夫だ。俺も一緒に行けるから」
「え?本当か?ほんとのほんとに?」
「あぁ。その為に交渉、……お前のスキルとお話し……してきたんだ」
「スキル?」
「お前の中に大賢者ってスキルがいるだろ」
「あぁ」
「その大賢者とちょっとな」
何故かユイが苦い顔をする
「大賢者と、どんな話しをしたんだ?」
「俺がこの洞窟でしか生きられない理由は知ってるか?」
「魔素が足りない、とか」
その魔素が足りないとお前が消滅するかもって。
·····だから俺は怖かったんだ
「じゃあ話しは早い。その足りない魔素をリムルから補充して貰える様に頼んだんだよ」
「そうなのか?」
「あぁ。そうだよ」
「足りるのか?」
「なにが?」
「魔素」
「なんで?」
「だって、依代は魔素の燃費が悪いって」
「あぁ〜なるほどな。大丈夫。俺のスキルでそうゆうのは効率化出来るから。気にすんな」
「そっか。よかった」
「あぁ。心配させて悪かったな」
「ううん大丈夫。俺が勝手に心配しただけだから」
「いや、そうゆう事じゃなくてだな」
それでも、やはりまだ不安は残るが
「…………ヨシ」
「ん?」
ユイが何か神妙な顔をする。そして
「おいで」
腕をひろげた。俗に言うハグの姿勢だろう
「え?」
……やりすぎてしまった
「よかった〜。よかった。よかった。本当に、よかった。俺、お前が消えちゃったんじゃないかって思って」
ちょ〜と大賢者先生と交渉という名のお話しをしていただけなのに〜。はてさて、どうしてこうなってしまったのやら
「俺が、俺が安易に、お前を連れて行こうとしたから。お前を無理矢理、連れて行こうと、したから、バチが当たったんじゃないかって。だからお前も大賢者も、消えちゃったんじゃないかって。だから、だから、すごく怖くって」
ごめんなさい!全然違います!ちょっとチェスやってただけです!搾り取られました!萎えました!てゆうか何?大賢者も消えちゃったって?あの嘘つきスキルなら俺とチェスやってたけど?え?なに?リムルもしかして無視されてたの?大賢者に?大賢者先生に?あの主想いのスキルに?えぇ〜ウソ〜ん
「ごめんな」
·····大賢者先生の事は知らないが、リムルが泣いてるのは俺の所為だしな。ちょっと反省。でも
「うん。こっちこそ、連れ出そうとしてごめん」
なんでだろうな〜リムルを撫でてると心がポカポカしてくる。母性なの?これが。俺は子供産んだ事ないから分かんないけど、それに近しぃ物を感じるな〜
「ううん大丈夫。俺が勝手に心配しただけだから」
てゆうか、さっきからリムルが謝ってばっかだな。
やめてくれよ〜リムル。流石にそこまで申し訳なくされると俺の良心、罪悪感が刺激されるから!でも今更悪ふざけでしたとか言えないしな〜。
…………いや、むしろコレはチャンスか?
「…………ヨシ」
「ん?」
どっかのオッサンが言っていた、ピンチはチャンス!と。まぁピンチかどうかは怪しいが、でもここを逃したらしばらくチャンスないだろうし。ある意味ピンチでしょ!
「おいで」
「え?」
え?じゃないよリムル。ハグだよ!ハグ!ハギューーだよ!リムルって胸好きなんでしょ?俺は自分の胸に欲情したりしないけど。こんな脂肪で良いなら幾らでも触らせてあげるよ!揉ませてあげるよ!それなりにサイズあるんだぜ!まぁ流石に未来の飯不味女には負けるけど、でもそれでも結構あるでしょ!?だからお願い!ハグさせて!食休みするって言ったけど、これで最後だから!デザートは別腹ってだけだから!
「…………」
リムルがフリーズして動かない
どうした〜?きて?どうした〜?は!?ま、まさか!?ここまで俺にさせておいて?この男にとって最高の状況を前にして?最後の嗅覚!理性で!この俺の禍々しさを感じとって!来ないってゆうのか!?
くぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!
「…………」プルプル
リムルが震え出す。何かを堪えるような。我慢するような。葛藤するような。そんな感じに震え出す
そうそう!来い!きて楽になれ〜。この俺の胸の中に飛び込め〜!
「…………」プルプル
少しずつ動き出すリムル
そ〜う!そのまま、飛び込んで来い!俺の胸の中に!!
「…………」
少ししてリムルの動きがとまる。まるで腰に力を入れるかの如く
きて!
きて!!
きて!!!
きて〜!!!!
ポヨヨ〜ン スポ!
そして遂に!リムルが俺の胸の中に収まった!
ハァ〜〜〜!!!ギュン!ギュン!ギュンギュンギュンギュン!ギュ〜〜ン!駆け巡る俺の脳内物質!Bエンドロフィン!チロシン!エンケファリン!バリン!リジン!ロイシン!イソロイシン!ハギューー!!フハハハハハ!!もう離さないからな〜リムル〜♡生きててよかった〜!!
「えなかったか、ユイ」
「へぇあ?」
リムルが俺に何か言ってくる
「聞こえなかったか、ユイ?」
「へぇあ?ごめん。聞いてなかった。なに?」
「もう勝手に居なくなるなよ」
「あっ、あぁ。ごめん。次からは一声」
「居なくなるなよ?」
「はっ、はい。」
スゴい圧を感じる。
なぜだろう。目は無いはずなのに、その瞳は笑っていなくて。まるで光、そう。ハイライトが無いような。
……そんな感じが
「約束だからな?」
「あぁ……約束する」
「…………なら良いんだ!」
あれ?いつものリムルに戻った?気の所為か?
「調子は戻ったか?」
「あぁ!取り乱して悪かったな!もう大丈夫だ!」
「そっか」
「改めて聞くけど。本当に良いのか?俺に付いてきて」
「リムルが言ったんだろ?一緒に行こうって。俺をその気にした責任を取ってくれ」
まぁ、是が非でも付いて行く、とゆうか憑いていくき満々だったが。黙っておこう
「責任………………そうだな。お前をその気にさせた責任を取らないとな」
なんか妙な間がなかったか?
「そうだぞ。改めてよろしくな。リムル」
「あぁ!こっちこそよろしくな!ユイ!」
こうして俺とリムルは再スタートを切った
だが、この時の俺は知らなかった
この安易に結んだ約束が
最悪な形で破る、破られる事になるなんて
その所為でリムルを
あぁも歪めてしまったんだとしたら
なんとも笑えない話である
再スタートを切った俺とユイは最初の関門にぶち当たっていた
「さて、どうやってこの扉を開けるか?水刃で切り刻めるかな?」
「流石にそれは無理だろ〜。押してみるか?」
「押して開くのか?これ?」
目の前には鉄製の超重そうな扉がある
「今のパーティーメンバーは俺とユイ」
「無理じゃね」
「無理だな」
どうみても力不足だ
「それに俺はお箸より重い物持てないからな〜」
「まだ言ってんのかよそれ」
「いや物理的に考えて筋肉が無いから」
「まぁ、確かに」
筋肉か、俺の愛くるしいスライムボディーとは無縁の話しになっちまったからなー。前世はあんなにも
「リムルは〜…………ごめん」
「シンプルに謝んな。それが一番傷つくから」
「いや〜リムルって筋肉無さそうだなって!」
「言えって意味じゃねぇよ!あと言い方!これでも昔、と言うか前世は、それはもう男らしくて筋肉ムキムキな、正に漢!だったんだぞ!」(自称)
「ほんとに?」
「……本当だよ」
「ふ〜ん、まぁいいや。それよりも扉の話しだけど、開けるとかそんなの必要無いだろ」
「なんで?」
ユイが扉を開ける必要は無いと言う。
扉を開けずにどうやって外に出るんだよ?
「なんでって、はは〜ん。さてはリムル〜、お前もしかしなくても異世界初心者だな」
「異世界に初心者とかねぇだろ。あってたまるか」
何言ってんだコイツ?
「はぁ〜やれやれ。しょうがないな〜リムル君は」
何故か小馬鹿にしたような反応をしてくる。
ちょっとイラッてすんな
「ヨシ!異世界初心者のリムル君に俺がレクチャーしてやろう」
「だから初心者とかねぇって」
「じゃあ俺の言う通りにやってみろ!」
「聞けよ」
「大丈夫!わかりやすく教えてやるから」
「そう言う問題じゃねぇ」
「Lesson ONE」
俺の話しを聞かずにユイが話し続ける。とゆうか
「なんでネイティブな発音なんだよ?」
「なんとなくだ」
「あっそ」
特に理由はないんかい
「はい大きく息を吸って〜吐いて〜」
「息って、俺息してねぇよ」
「いいから。吸って〜吐いて〜」
「……はいはい。わかったよ。やればいいんだろやれば」
じゃないと終わらなそうだし。
コイツたまに変なテンションになるんだよな。幼稚と言うか幼いと言うか、見た目よりも大分内心が幼いよな。パッと見20代半ば位か?元男って言ってたしそんなもんか?
《…………》
ん?大賢者が何か言おうとした?気の所為か
「はい。吐いて〜」
「ハァ〜」
「そう!いい感じ!じゃあもっと吐いて〜」
「ハァ〜〜」
「もっと吐いて〜!」
「ハァ〜〜〜」
「いいぞリムル!その調子だ!もっと吐いて!もっともっともっと!吐いて!」
「吸わせろ!!」
「え?」
流石にずっとは吐き続けられねぇよ!吸わせろよ!吐かせるだけじゃなくて!
「フッ。どうやらいい感じにリラックスできた様だな」
「うるせぇよ!」
「感謝しろ」
「だからうるせぇって!」
ユイがドヤ顔を決めてくる。
無駄に顔が良いのがムカつく
「それじゃあいい感じにリラックスできた所で、Lesson Twoに移ります」
「できてねぇよ。むしろ硬くなったわ」
アレでどうやってリラックスしろってんだよ
「肩の力を抜いて行きます。さぁ、ご一緒に。ふにゃ〜」
「…………ふにゃ〜」
「はい。いい感じです。ふにゃ〜」
「何でふにゃ〜?」
どうせ理由無いだろうけど
「昔テレビで観た」
「……そうか」
あるのかよ!全然お前の情緒わかんねぇよ!
「肩の凝りをほぐすように、魔素の力も抜いて行きま〜す」
「魔素?魔素の力を抜くってどうやるんだよ?抽象的すぎてわからん」
「こう、ふにゃ〜と」
「だからそれがわかんねぇんだよ」
ちょっと意味がわかんなくなってきたぞ?
魔素の力を抜く事が扉を開ける事とどう関係あるんだ?
「そしたら最後。Lesson Three」
「ようやくか」
「実体化を解いて行きマース!」
「はい?」
今コイツなんて言った?実体化を解く?
「
ユイの身体が透けて半透明になる
「
やはり無駄に発音がいい。ネイティブ好きだなお前
「……それで?」
「フッ。ここまでくれば後は簡単だ。まぁ見ていなさい」
「……おう」
ユイが扉に向かって歩いて行く
「大事なのは怖がらない事。怖がらず、扉に突っ込むだけだ」
そう言いながら身体を、とゆうか顔だけ扉に突っ込んだ
「おー!リムル!意外とこの扉厚くないぞ!結構薄い!」
顔を突っ込んでいるから、まるでケツが喋っている様に見える。いや、それは絵面がダメだろ!
「わかったわかった。わかったから戻って来なさい」
「はーい」
扉から顔を出しユイがこっちを見る
「とりまこんな感じだ。簡単だろ?やってみ」
「…………なるほど〜。実体化を解けばいいのか〜」
「そうそう!」
「なるほどな〜」
「…………」
「…………」
暫しの沈黙
「できるか!?」
「デスヨネ〜」
できる訳ねぇだろ実体化を解くなんて
《解、可能です》
(え?そうなのか?)
《ただし、実体化を解き
(よろしくねぇよ!)
《YES or NO》
「NO!!」
「どした!?リムル?」
ユイが驚いたのか少し心配そうに聞いてくる。
やべぇ声に出ちゃってたか
《……フッ》
(何笑ってんだよ大賢者!?そもそもお前の所為だろ!)
《否、気の所為です》
(いや、気の所為って)
《気の所為です》
(コノヤロウ。……じゃあなんであんな質問したんだよ?)
《問、質問の意味が解りません》
(なんで実体化を解けるなんて言ったんだよ。普通に考えてお前が解くわけ無いだろ)
《………………》
(大賢者?)
《………………》
(コノヤロウ!切りやがった!)
「リムル?」
「あ!いや、なんでもない。というかお前、途中から気づいてただろ?」
「いや〜。アッハハハハ!」
「おい。笑って誤魔化そうとするな」
もう流されねぇぞ。ユイ
「うん。いやまぁ、なんてゆうか、その〜途中から、ね」
「ね、じゃねぇよ」
「そういえばリムルって幽霊じゃ無くてスライムだったな〜て!アッハハハハハハー!!」
「ナチュラルにそこ忘れるか?普通?」
「俺、普通って言葉嫌いなんだよね。お前が俺の何を知ってんだよ?」
「食べるぞ」
「…………フッ」
ユイが笑みを浮かべた瞬間
「申し訳ありませんでしたー!!調子乗ってました!粋がってました!!すいませんしたー!!」
綺麗なローリング土下座を披露した
閑話休題
「いや〜ほんとごめん。ちょっと調子乗りすぎた。すんません」
「わかったわかった。許してやるよ」
まぁ反省してるみたいだし、別に俺もそこまで怒っている訳じゃないし
「ありがとうございます!」
「わかったから」
「食べないでね?」
本当に反省してんのか?コイツ?
「…………食べねぇよ」
「リムル!?」
これくらいの仕返しは許されるだろ
《ユニークスキル捕食者を使用しますか?YES or NO》
(……NO)
流石に、な
もしかしたら、この時ユイを捕食しておけば良かったんじゃないかって、今でも時折考える
そんな事、ただの現実逃避でしかないって分かってる筈なのに。考えずにはいられないんだ
お前の所為だからな。ユイ
「さ。冗談はこれくらいにして、真面目に扉の開け方考えるぞ。ユイ」
「あ〜その事なんだけど」
何故かユイが気まずそうにしている
「なんだ?」
「たぶん大丈夫だ」
「なんで?」
「思い出した。とゆうか見た」
思い出した?
「何を見たんだよ」
「さっき扉に顔突っ込んだ時……」
ユイが俺の質問に答えようとした瞬間
ギイ゙イ゙イ゙イ゙ィ゙ィ゙ィ
扉が開いた
「ヤバイ!隠れるぞ!」
「え?なんで?」
岩の物陰に急いで隠れる
「いいから!こっち来い!」
「ちょっ!」
ユイの実体化している襟をスライムの腕を伸ばして掴む。
軽!?お前軽すぎじゃねぇか!?……いや幽霊だからか
「ちょいリムル。猫みたいに持たないでよ」
「あぁ悪い悪い。軽すぎてツイな」
ユイを俺の隣に降ろす
「なんで隠れるんだよ?」
「俺はスライムでお前は幽霊。一応分類的には魔物なんだぞ。もし扉を開けたのが人間だったら襲われるかもだろ。仮に襲って来なくても扉を開けた瞬間魔物がいたら誰だってびっくりするだろ?だから隠れたんだ」
「……なるほど」
「なんだよ?」
ユイが釈然としなそうな顔をしている
「いや、俺はともかく、リムルは意味あんのかな〜って」
「なんで俺はダメなんだよ?」
「だって」
《ユイ視点》
ズヴヴヴン
(オーラダダ漏れだし)
「だって?」
「……いや、やっぱりなんでもない」
(まぁなんとかなるでしょ)
《リムル視点》
ユイが何か言おうとしてやめた。
いや、諦めた、か?なんだったんだいったい?
「お!来たぞ」
「どれどれ」
ユイと一緒に岩影から覗き込む
「ふぅ。やっと開きやしたぜ。鍵穴まで錆びついちまってんだから」
バンダナを巻いた男
「まぁ仕方ないさ。三百年も手入れされてなかったんだ」
剣を背負った男
「でも、封印の洞窟を調査しろだなんてギルドマスターも無茶ぶりよねぇ」
杖を持った女が入ってくる
見た感じ人間のパーティー。冒険者か?
「なぁユイ、あのパーティーって…」
「あぁ、たぶん冒険者だな。ギルドマスターって言ってるし」
やっぱり冒険者がいる世界なのか!ちょっとテンション上がるなー!
「ちなみに俺も昔は冒険者だったんだぜ」
「そうなのか?」
「あぁ。これでも若い頃はブイブイ言わせてたからな〜。それなりに強い冒険者だったんだぜ?」
「ほんとか〜?」
俺お前の戦ってるとこ見た事ないからお前の強さ知らねぇんだけど。魔物との戦い全部俺に押し付けやがったし
「ほんとだよ。まぁ強さはともかく、冒険者に関する知識はあるから。わからない事があったら聞いてくれ。ギルドマスターとか聞いた感じ、そんなに制度とかも変わって無さそうだ」
「ギルドマスター?」
「そう。冒険者ギルドを束ねる長。冒険者はギルドが運営してるんだ。冒険者はまぁ、ギルドの依頼の下請けみたいな感じだな」
「……下請け」
ヤメテくれ!仕事みたいな話しは!夢を壊さないでくれ!
「ん?どうした?」
「……なんでもない」
「なんかテンション低くない?」
お前の所為だよ!いや、俺が聞いたからユイは悪くないな。ごめん。上がったテンションが一気に下げられただけだ。ん?てゆうか元日本人のユイはともかく何で俺異世界人の言葉がわかるんだ?いつの間に異世界語習得したんだ俺?
《解、魔力感知の応用で言語の翻訳に成功しています》
(おお!なるほど!)
《ちなみに思念を乗せて発生すれば会話も可能です》
(おお!良いね!流石エクストラ!)
《また、個体名ユイとは魂の回廊の接続に成功しているので、声を出さずとも思念で会話が可能です》
(マジで!?そう言うのはもうちょっと早く言ってよ。コソコソ喋る必要なかったじゃん)
《……了》
なんか大賢者が釈然としていない様な
《否、気の所為です》
·····もういいよ。それよりも
(ユイ!ユイ!聞こえるか?聞こえたら返事してくれ)
隣にいるユイに念話で話しかけて驚かしてやろう
(………………)
(ユイ?)
あれ?返事が無いな?
(…………マジか)
お!返事きた!
(ユイ!俺だ!リムルだ!聞こえるか?)
(嘘だろ。あの三人どれだけ鈍感なんだ?)
三人?鈍感?何か会話噛み合ってなくね?
(ユイ?)
(えぇ〜こんなにオーラダダ漏れてんのに?危機感無さすぎるだろ。今時の冒険者って皆あぁなのか?いや、そんな筈は……)
オーラ?危機感?ダメだな。やっぱり会話が噛み合ってない。目の前の冒険者に意識が行ってるって事か…………それはなんか俺が釈然としないな。こっち見ろよ、ユイ
(ユイ!!)
(うわぁぁあ!?なになになに!?)
(聞こえるか?)
(え!?リムル!?なんで!?)
(大賢者が念話を出来るようにしてくれたんだと)
(あぁ。なるほど。大賢者先生ね)
(先生?)
(……なんでもない。それよりどうしたんだ、急に?念話なんか使って)
(いや、何となく話し掛けてみただけだ)
(…………フッ、なんだよそれ)
(なんなんだろうな?)
(フハハハハハ!こっちのセリフだよ)
(確かに。でもお前の所為だからな?)
(なんで?)
(なんでも)
(えぇ〜?)
お前が俺意外に夢中になってるからいけないんだろ
「あ。リムル。冒険者達が動くけど、どうする?接触するか?」
「ん〜いや、今はやめておこう」
「なんで?」
「やっぱりいきなり襲われたらいやだしな。人がいる事は確認できたし、焦る必要はないだろ」
「ひょっとしてビビってる?」
「……そんな事ねぇよ」
「……そっか。まぁ出て行かないのは正解だと思うし、俺は別にいいぞ」
「正解って、別に襲われるとは限らないだろ?」
「…………そうですね」
やっぱり何故か言い淀むなコイツ。なんでだ?
「それじゃ、あっしの
バンダナの冒険者が何かを言った瞬間、冒険者達の姿が消えた
「消えた!?スキルか?」
《解、スキルではありません》
(そうなのか?)
「しかしケシカラン奴だ!後で友達になる必要があるな!」
「……リムル」
「はっ!?」
ヤバイ!?ユイの事忘れてた!
「犯罪はいけないと思うぞ」
「ウッ!?」
やめてくれ!その言葉は元社会人にはクリティカルヒットすぎる!
「……まぁ。元男として、気持ちはわからんでもないが」
「そっ!そうだよな!」
(良かったー!!)
「それはそれ、これはこれだ」
「はい。すみません」
(不味い!これでは俺の面子が!なんとか軌道修正しないと!)
「そっそういえば、あの透明になるヤツは何だ?スキルか?」
(まずは話しを逸らすしかない!)
「……まぁいいか」
(ヨシ!話題の軌道修正完了!)
《…………》
なんか大賢者にジト目を向けられた気がするが無視だ無視
「アレはスキルって言うか、技術だよ」
俺の疑問にユイが答える
「技術?」
「そうそう」
「どゆこと?スキルとは違うのか?ぶっちゃけ日本語か英語みたいな感じにしか思えないんだけど?」
「あ〜、なんて言ったら分かりやすいかな〜」
ユイが少し考える
「悪魔の実と覇気、みたいな感じかな〜」
「覇気?」
「そうそう。悪魔の実がスキルで、覇気が技術、アーツってこと」
「ん?」
「スキルはその人次第、運だけど、
「んん?」
「わかった?」
「……まず一ついいか?」
「わかりずらかったか?」
「覇気って何?」
「え?」
ユイが固まる
「…………」
「…………」
沈黙が流れる。
え?何この空気?俺何かやっちゃいました?
「海賊の漫画って知ってる?」
「知ってる」
「海賊王に俺はなる」
「知ってる」
有名だしな。漫画やアニメ、ゲームは好きな方だし
「んぅぅ?」
「え?なに?何が変なの?」
「……………………」
ユイがまた少し、いや結構しばらく考え込む
「……まさか」
「どうした?」
怖い物、と言うか何かを恐れるように聞いてくる
「リムル」
「はい」
「令和って、……知ってる?」
「令和?」
(なにそれ?)
元号、か?まさか、ユイって
「そうか。これがジェネレーションギャップってヤツか」
「え!?ユイ!さっきのってもしかして!」
「ヨシ!この話しは終わりだ!行くぞリムル!俺に付いてこい!!」
「おい!ちょっと待てよ!令和ってなんだ!?」
こうして俺とユイは洞窟を抜けた。
色々と疑問は残ったが、まぁユイと一緒に行ける事に比べたら些細な事か。なんだかんだ楽しい旅になりそうだ
「目があ〜!!目があぁ〜!!」
「そんな眩しくねぇよ!」
「流石にコレは伝わるのか」
やっぱりコイツと、ユイと一緒にいると退屈しなさそうだ
少し未来の一幕
「いい天気だな」
「そうですね」
今、俺とベニマルは縁側でお茶を飲んでいる
「なぁベニマル」
「なんですか?ユイ様」
「シュナとシオンてさ、別に仲が悪い訳じゃないよな」
「えぇ、そうですね」
「だよな」
「はい」
「同じ里出身だし、女同士だし、嫌いな訳じゃないんだよな?」
「はい。嫌いあってはないかと」
「ほんとに?」
俺は目の前の光景を指さす
「シュナ様。今日は私がリムル様のお世話係です。リムル様を離してください」
「いえいえシオン〜。今日はリムル様に着て頂きたいお召し物が沢山あるのです。そちらこそリムル様から手を離しなさい」
「シュナ様。それは横暴ではありませんか」
「あらあら。なんの事でしょう〜」
「ヤメテヤメテ!ちぎれちゃう!ちぎれちゃうから!」
リムルが二人に引っ張っられている
「ほんとに?」
「……えぇ」
ベニマルが遠い目をしながらお茶を啜る
「仲が悪い訳じゃないんだよな?」
「……はい」
「じゃあ、アレは?」
シュナとシオンを指さす
「アレはなんと言いますか……」
「なんと言うか?」
ベニマルが少し考える。いや、言葉を選んでいるように見える
「女の戦い、ってやつです」
「女の戦い?」
「はい。そうです」
「女の戦い」
「はい」
「女の戦い、ね」
「はい。ユイ様にはそういった経験は、あ、いえ、すみません。ユイ様にはリムル様が」
「ないな」
「……そうですか」
(すみません!リムル様!)
「ベニマルは?」
「いえ、自分は男ですので、そういった経験は」
「あぁ〜そっか、ごめん。そうゆうのって男同士でも起きるの?」
「それは…………時と場合によります」
「ケースバイケースってヤツか」
「よく分かりませんが、多分そんな感じです」
「なるほど」
「はい」
再びお茶を啜る
「ん〜女の戦い。女の戦い……」
「どうかしましたか?」
「ハア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!!天啓!!!!」
「はい?」
俺の頭にある考えがよぎる
「おい!リムル!ちょっとこ〜い!!キャモ〜ン!!」
「「ユイ様?」」
(チャンス!)
「悪いなシュナ!シオン!ユイが呼んでるからちょっと行ってくる!」
「「あ!リムル様〜!」」
二人の声がハモっている。やはり女の戦いとやらが無いと二人は仲が良いらしい。そしてその原因はリムル、お前だ
リムルが人型に変身してこっちにやって来る
「なんだよ、ユイ?」
リムルの肩を組み話しかける
「フッ。ちょ〜大事な話しだ!心して聞け〜」
「あ、あぁ」
リムルが少し困惑している。まぁそれも分からなくはないが黙って聞け
「お前、巨乳派?美乳派?」
「今!?」
リムルが動揺の声を上げる。黙って聞けって言ってんだろ!言ってないけど
「今だよ。茶化すな」
「いや、お前、近くに二人もいるんだぞ」
「大丈夫だよ!気にすんな、聞こえねぇよ」
「いや、でも」
「気にすんなって、男同士の猥談だろ〜」
「猥談って、てゆーかお前女だろ」
「こうゆう時だけ女扱いすんな。茶化すなって言ってんだろ。で、どっち?」
「いや、俺は」
リムルが恥ずかしがってか中々答えない
「こっちは真剣に聞いてんだ。茶化すな。真面目に答えろ」
「これ真剣なの!?」
「そうだよ、早くしろ」
「…………俺は」
「お前は?」
(頑張ってください!リムル様)
ベニマルが何故かリムルに視線を送っている
「まぁ、大きいのは嫌いじゃない」
「だろうな」
「だろうなってお前」
「だってキャバのお姉さん達にデレデレしてたじゃん」
「……はぃ。そうですね」
リムルが少し俯く
「じゃあ巨乳派でいいのか?」
「…………大きいのは嫌いじゃない。けど」
「けど?」
リムルが俯きながらこっちを見る。心做しか顔が赤いような?
「別に、好きな人なら、そうゆうのは気にしないってゆうかなんてゆうか」
「ふんふん」
「サイズとかじゃなくて」
「ほうほう」
「どれだけ一緒にいたいかが」
「…………」
「俺にとっては大事、なんだと思う」
(流石です!リムル様!)
リムルが完全に俯いてしまった。やはり顔が赤い気がする。ベニマルもリムルに向かって何故かガッツポーズをしている。本当に何故?
「……そうか。ありがとう」
「あぁ」
リムルの肩から手を離す
「わかったよ。リムル」
「え?」
リムルが顔を上げる
「お〜い!二人とも〜!」
「ユイ?」
「「はい?」」
頭の上で輪っかを作り、綺麗に三回転してから答える
「脈アリで〜す!で〜す!で〜す!」
「何言ってんだてめぇ!!」
「まぁ。うふふ」
「どうゆう意味ですか?ユイ様?」
多分シュナには伝わったが、シオンには伝わらなかったか。女の戦いと言えど、まだまだ女の子らしい
「おい!変な誤解受けるだろ!やめろ!」
「照れんなよリムル〜、ガキじゃあるめぇし。小学生か?」
「カッチーン!ぶっ飛ばしてやるてめぇコノヤロウ!」
リムルが追いかけてくる
「HAHAHA!やれるもんならやってみろ!HAHAHA!」
「待てコラァ!!」
(……脈ナシです。リムル様)
澄み渡る青空の下、俺を追いかけるリムルを観ながら、遠い目をしてベニマルはお茶を啜ったとか
TSオリ主転生者(仮名ユイ)
食休みするって言ったけど、その前にデザートを堪能した。そりゃあディナーの後といったらデザートは欠かせませんよ!リムルの脅しには普通にビビった。ジェネレーションギャップに何か怖い物を感じた。なんだろね?
まぁ覇気の概念が一般的に普及したのはつい最近だしね。平成に死んだリムルは知らなかったらしい(´▽`) '` '` '`
覗きとかは男としての理解と女としての気持ちで複雑なだけ。別にリムルを軽蔑とかはしていない。だって理解できるし
パニックスライム
彼女の悪ふざけによってパニック状態に陥ったスライム。荒治療によって完治?決めては胸。男の子だもんね〜。
脅しは冗談…………のはず。たぶん
大賢者先生
チェスに勝った興奮が未だ冷めていない。感情を学び始める。それってもしかして愉悦?
これは自論だけどねぇ、感情ってのは人と関わる事でしか成長しないよ。関わる人彼女で大丈夫?参考になりますかね?
冒険者パーティー
わかるだろ!?語る事なんてねぇよ!
いつかの侍大将
リムルを応援している。頑張ってください!リムル様!
これにて第一章完結です
次回から第二章になります
完結まで何章になる事やら。この作品が初めてですので、温かい目で見守って頂けると幸いです
完結まで頑張って行きます!
まだ責任取らせてないですからね!
目が疲れるとのご意見が多く寄せられたので、編集してなるべく読みやすい様にしていきます。m(_ _)m
ただ、頻度は下げますがこれからもフォントは使って行きます。すみません(´•ω•`)スマヌ
まぁそれもある意味曇らせって事で(´>∀<`)ゝ
これを読みに来てるって事は、貴方もだいぶ歪んでいるって事たから。拗らせてるね〜
愉悦感じちゃうんでしょ。曇らせ摂取したいんでしょ
ようこそ。愉悦部へ。こっち側へ(੭ˊᵕˋ)੭"
そんな訳で何卒よろしくお願いします(・ω<)