宇宙猫文明ダイス(テスト)スレ・小説版   作:フィークス2号

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 【王様】
 名前はジョン・ギアリー。
 艦隊の司令長を務める。

 【デシャーニ艦長】
 王が乗る旗艦の艦長を務める女性。

 【カラバリ少佐】
 王立宇宙公社ベイラムから引き抜かれた、宙兵隊の指揮官。
 建設作業だけをやると思ってたら、実戦に投入されて『どうして……』と内心嘆いている。

 【シンディックの指揮官】
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 条件によって『縲蝉ク肴風縺ョ鬲碑。灘クォ縲』を発動させる。状況によってその効果は高まる。



第6話 第一次フェザーン星系会戦(シンディック戦役)

 

 【王国艦隊・旗艦ドーントレスの艦橋】

 

 王国の第一艦隊の司令長官を務める俺は、モニターに映るエイリアン(宇宙猫)の艦隊……あるいは船団を緊張しながら眺めていてた。

 

 モニターに映るシンディックエイリアンの艦船はモスグリーンの塗装がされていて、細長く細長い突起なども確認されている。

 前面には複数の穴が空いており、それらの穴はまるで俺たちの艦隊を飲み込む口のように、真っ直ぐこちらに向けられている……。

 

 だが、データが示す通りならば敵の艦船はこちらの物よりも基本的に小さいサイズの為、俺たちの船を丸呑みすることなんて出来ないだろう。

 

 わかっていても、丸呑みされそうなネズミのような気分を味わい続けた。

 

 

 

 「あのシンディック艦隊の望みは何だ?」

 

 俺は何度目かもわからない疑問を口にした。

 

 「通信を送ってまだそんなに時間はたっていません。

 通信が届くまでまだ時間が掛かります。

 彼らが我々の通信を受け取り、それに返信するにはさらに時間が掛かるはずです。」

 

 俺の愚痴に付き合って、真っ当な返しをしてくれるのはこの俺が乗る艦隊旗艦の艦長のt……デシャーニ艦長だ。

 俺は心の中とはいえプロにあるまじき呼び方をしそうになった事に、自分の心の乱れを感じとる。今は軍の兵士として仕事をしているのだ、ファーストネームで呼ぶのは適切ではない。

 

 

 「ああ、確かにそうだな。

 ……だがもしあのシンディックエイリアンがより優れた技術を持っていたらどうだろうか?

 例えばFTL通信技術とか。」

 

 「もし彼らがそんな技術を持っていれば、我々があの艦隊を目撃するよりも先に通信を仕掛けると思います。」

 

 俺の疑問にデシャーニ艦長は納得の行く答えを返した。

 

 

 俺は無駄に働きつめて体力の浪費を避けるべく、返信が来るであろう時間まで休憩を取ろうと頭の中で考えた。

 だが、そのタイミングで事態は急変した。

 

 「大変です!シンディックエイリアンの一部が……わ、ワープして戻っていきます!」

 

 オペレーター士官の報告通り、シンディックの艦隊の一部がワープしてもと来た星系に帰還した。

 

 「あれは……何だ?仲間割れか?」

 

 「……どうでしょうか?仲間割れにしてはとても規律だっているように見えます。

 まるで、計画的に一部が撤退するかのような……」

 

 デシャーニ艦長らしい、極めて軍猫らしい意見を口にした。

 おそらくシンディックの全ての船が軍艦とは限らないだろう

 だが、逆を言えば全ての船が戦闘可能な軍艦というわけでもないという事になる。

 例えば未知の星系に行くならば、必ず科学者が星系を調査する為の調査船が必要だ。それにあれほどの大規模の船となれば補給船も必要となるだろう。

 

 ……もしあの引き返した船が補給船や調査船だったとして引き返す理由は何だ?

 何か脅威に感じるものがあったのか?

 まさか俺たちの艦隊が脅威に感じた?であれば何故軍艦は引き返さない?

 

 

 ……まさか……いやそんなはずない。だが、もしそうだとしたら?

 

 俺は血相を変えて全艦隊に命令した。

 

 

 

「全艦隊の各艦船に告ぐ!第三回避起動を取れ!エネルギー電池のことは今は忘れろ!」

 

その命令に対してデシャーニ艦長は命令に従いつつも、けげんな顔で尋ねた

 

「この行動に何の意味があるのですか?敵との交戦時間はまだまだ先のはずですよ?」

 

その艦長の質問に対して王は答えた

 

「それはもしあの船団が、我々と同じ装備を持っていればの話だ・・・

もし、彼らの装備が我々のものよりも優れていたら?」

 

 その発言を聞いたデシャーニ艦長は、その言葉を聞いた途端にすぐに戦闘モードに切り替わった。

 

 


 

 

 【繝代ヨ繝ュ繧ッ繝ュ繧ケの艦橋(とあるシンディック艦の艦橋)】

 

 「繝輔ぃ繧、繧「(謦?※)!!!!」

 

 『繝代お繝?ち千撻』はそう命令をした。

 その指示に従い、シンディックの戦艦や重巡航艦、軽巡航艦などの船は水爆レーザーや長距離ミサイルを放ち、宿敵である【驫?豐ウ蟶晏嵜繧エ繝シ繝ォ繝?Φ繝舌え繝?邇区悃】の艦隊に先制攻撃を加える為に。

 

 


 

 【王国艦隊・旗艦ドーントレスの艦橋】

 

 俺が乗る旗艦ドーントレスは回避機動を取り、重力補正が追いつかずに俺を含む乗員に数Gくらいの負荷を与えていた。

 実際に何Gなのかはわからないが、少なくとも立っていられない程の圧力を感じる。

 俺は司令長官用の椅子のシートベルトに押さえつけられ、強烈な圧迫感を感じた。

 

 そしてオペレーターからの悲鳴のような叫び声が響く。

 

 「砲撃です!敵はこの距離から砲撃をしています!大出力のレーザーが艦に掠めました!

 

 そんな!?まだ打ち続けています!シンディックのレーザー攻撃が止まりません!」

 

 俺は艦の回避機動に揺さぶられ、吐き気と戦いながらも葛藤した。

 

 (クソ!一度だけじゃなくずっと続いているのか!?

 しかもこの遠距離で正確にあれほどの火力を続けるなんて……どんな技術を使ってるんだあいつら!

 こんな風に回避し続けてもジリ貧だ!

 覚悟を決めろジョン・ギアリー!

 艦隊を、仲間を、国を守るには戦うしかない!)

 

 俺は何とかマイクをオンにして全艦隊に命じた。

 

 「全艦隊に告げる!シンディックからの攻撃を確認した!

 我々は全力で迎撃に当たり、敵の艦隊を粉砕する!」

 

 俺の命令を聞いた艦隊と旗艦ドーントレスは、シンディックを迎撃する為に亜光速で突撃を開始した。

 

 


 

 あれからどれくらい時間が経ったのだろう?

 1日中揺さぶられているような気がする。

 もしかしたら1分しか経ってないのかもしれない。後どれくらい続くのかもわからないまま、俺はぼんやりとした頭で考えようとした。

 

 

 「司令長官、もうすぐ交戦時間です。」

 

 デシャーニ艦長が力なく俺に告げる。

 流石のデシャーニ艦長も元気がなさそうだ。

 どうやらようやく戦闘時間らしい。

 

 

 俺はモニター画面に映るシンディック艦隊を見る。敵の艦隊はほとんど動かずに、俺たちに対する砲撃を続けているようだ。

 俺は力を振り絞って艦隊に命令を下した。

 

 「全艦隊、まずは敵の撃破を最大限に優先しろ!

 一部の学者などは宇宙猫(エイリアン)の生け取りを望んでいるが、私はそれよりも君たちが生きて生還する事を望む!」

 

 「「「「了解!!!!」」」」

 

 艦長達とクルーが応える。

 

 そしてモニターに映る宙図にて、簡易化されたシンディックの艦隊と俺たちの艦隊が急速に近づく。

 

 3……2……1……0。

 

 1000分の1秒にすら満たない刹那・・・艦外の風景を映すモニター画面何かが煌めいたかのような感じがした。

 だが、おそらく気のせいだろう。

 そんなに短くては何かを感じ取るなど不可能のはずだ。

 

 そして二つの艦隊が重なり、その後急速に離れていく。

 

 艦のコンピューターが素早く戦果を報告をし、先ほどの突撃攻撃による戦闘のリプレイをスローモーションで写した。

 

 最新鋭の青いレーザーボール状の「分解フィールド」がシンディックの艦のシールドを粉砕する。

 だが王国の艦船よりも、シンディックのシールドは強力なのか、シールドをなかなか壊れない。

 

 「『分解フィールド』を耐えるだと……!?

 

 俺は思わず口にする。

 『分解フィールド』は王国で最も強力な兵器だ。それを直撃すれば俺が乗るドーントレスでさえも蒸発して霧に変えられてしまうだろう。

 俺の驚愕に構うことなどなく映像は流れ続ける。

 

 

 

 続いて映し出されたのは艦隊のコンピューターが制御する火器管制システムより放たれた「ぶどう弾(グレープショット)」がシンディックを打ちのめす光景だ。

 このベイラム社製の実体弾の兵器は放たれた後、クラスター弾のように弾の中にある無数のベアリング球が弾けて敵の艦船をズタズタにする。

 シールドが粉砕されていることから、何とか有効打になったようだ。

 

 そして最後のトドメとして『スペクターミサイル(誘導ミサイル)』が傷ついたシンディック艦にトドメを刺した。

 シンディック艦は火と煙を吹きながら、白いボール状の何かが大量艦外に射出された。

 そして生き残ったシンディック艦がそれらを回収する。

 

 亜光速で突撃をした王国艦隊は、打ちのめされたシンディック艦隊から勢いそのままでどんどんと距離が離れる。

 

 俺はあの白いボール状の何かが、シンディック軍の救命ポッドや脱出ボートのような物だと当たりをつけた。

 

 

 

 

 


 

 【繝代ヨ繝ュ繧ッ繝ュ繧ケの艦橋(とあるシンディック艦の艦橋)】

 

 負傷した『繝代お繝?ち千撻』の代わりに指揮を取るシンディックの指揮官は、ある作戦を立てた。

 この作戦はタイミングが重要だとこのシンディックの指揮官は分かっていた。

 相手の集中を一点に集めつつ、適切なタイミングで爆破しなければならない。

 ダメージを与えるべきは物質面ではなく、相手の精神面だ。この作戦では相手の心を揺さぶる必要がある。

 だが、精神的動揺を誘っても怒らせてはならない。

 

 そのシンディックの指揮官はある一隻の味方の船に指令を送った。

 

 

 


 

 【王国艦隊・旗艦ドーントレス艦橋】

 

 何とか敵に大打撃を与え、半分以上の戦力を削ることに成功した。

 ボロボロになったシンディック艦隊の残党は、大急ぎでワープポイントまで移動して退却しようとしているようだ。

 

 だが、そんな時ある一隻の比較的大きな船が目についた。

 その船はスラスターかエンジンが壊れたのか、慣性航行でヨタヨタと味方のシンディック艦隊からどんどん離れている。

 

 もしあの艦を鹵獲できれば……。

 未知の宇宙猫、シンディックエイリアンのテクノロジーが手に入るかもしれない。

 いや、それどころか生きたシンディックエイリアンの確保にも成功する可能性もある。

 

 俺たちはあいつらについて恐ろしい程に無知だ。今後、どのように対応するのであれ情報が多いに越したことはない。

 

 俺は【小型特務輸送艦サザナミ】の艦長を務めるカラバリ少佐に通信をした。

 

 「こちらは艦隊司令長官、ジョン・ギアリーだ。

 カラバリ少佐、あそこにいるボロボロの大型シンディック船が見えるか?

 あの船に突入して、シンディックエイリアンを生捕りにして欲しい。

 もし抵抗が激しいのであれば、最悪の場合は艦の確保だけでも構わない。どうだ……出来そうか?」

 

 何も分からないエイリアンの船に突っ込めという無茶苦茶な命令だ。

 普通の猫ならたとえ軍猫であろうとも怖気つくだろう。だが、彼女も彼女の率いる兵士達も普通ではない。

 彼女の部隊は王国で最も勇敢(あるいは命知らず)な軍隊……宙兵隊だ。

 

 少し待つとカラバリ少佐からの返信があった。数光秒離れていることを考えれば、即答と言えるほどの速さだ。

 

 「はい!こちらカラバリ少佐です!

 15分ほどお時間をください、対エイリアン装備を整えさせた後に突入させます!

 対エイリアン装備の詳細は別途送信レポートに情報が載っています。

 端的に説明させて頂きますと、エイリアンが保菌する病原体などに対応するための装備です。

 宙兵隊の装備は【レイヴン】室長が考案した【コーType2】の物となります!

 こちらで問題ないでしょうか?」

 

 キビキビとカラバリ少佐が綺麗な敬礼をする姿がモニターに映し出された後、彼女は手短かつ正確に必要な情報を提供してくれた。

 俺はざっと彼女が送信したレポートに目を通し、問題ないことを確認した。

 

 「ああ、これで構わない。準備が整い次第突入してくれ。我らが先祖に名誉あれ。」

 

 「了解しました!我らが先祖に名誉あれ」

 

 そう言うと通信が終わり、カラバリ少佐の姿がモニターから消えた。

 

 この迅速かつ正確な仕事をできる、優秀な女猫をベイラム社から引き抜けたのは幸運だった。

 ベイラム社のミシガンからは恨み言を言われたが、それだけの価値はあった。

 

 俺は宙兵隊の突入用のシャトルが【小型特務輸送艦サザナミ】から飛び立つ姿を眺めながら、この作戦の成功をご先祖様に祈った……。

 

 


 

 【繝代ヨ繝ュ繧ッ繝ュ繧ケの艦橋(とあるシンディック艦の艦橋)】

 

 シンディック艦隊の指揮を引き継いだ者は、柄にもなく緊張していた。

 

 敵の船から射出された小型船が、自軍の船に迫りつつある。

 タイミングを間違えてはいけない。タイミングが速過ぎれば敵に与える心理的動揺は小さくなってしまう。

 だが遅ければ、敵は怒り狂いボロボロの自分の艦隊を追撃してくるだろう。

 

 5……4……3……2……1……今だ!

 

 シンディックの指揮官はミサイル発射を命じた。

 

 「【蜈ィ濶ヲ縲???£繧搾シ】」

 

 そしてシンディック艦隊の指揮官は疑う余地も誤解の余地もない、簡潔かつ単純な命令を下した。

 

 

 


 

 

 【王国艦隊・旗艦ドーントレスの艦橋】

 

 輸送艦から放たれたシャトルが敵の大型船に向かう……。

 あの船はボロボロだが、本当に機能停止をしているのか?

 あれは演技で急に攻撃をし始めて、シャトルを撃墜するのではないか?

 

 俺はひたすら不安を感じた。

 これから何が起ころうとも、全ては俺の責任だ……。

 

 そんな俺の思考は、オペレーターからの叫びのような報告でで中断される。

 

 「大変です!シンディック艦隊がミサイルを複数発射しました!我が軍の宙兵隊が乗るシャトルに向かっています!」

 

 クソ!妨害があるのは当然だと思っていたが、砲撃までしてくるとは……。

 だが生憎この距離であれば、ほんの少しの誤差で当たらなくなる。

 シャトルの鈍足な機動力でも十分回避可能だ。敵の司令官は追い詰められてやけっぱちを起こしたのだろうか?そんなことをしてもただミサイルの無駄なだけだ。

 

 そして王国艦隊の宙兵隊を乗せたシャトルは、シャトルの操縦士の的確な判断で無事にミサイルを躱した。

 

 

 いや、違う……。最初からあのミサイルはシャトルを狙っていなかったのか?

 まさか……あのミサイルは!?

 

 「ああ、クソ!ご先祖様!俺たちが戦っている相手は悪魔なのですか!?」

 

 俺は思わず叫び、そんな俺の取り乱した姿を見て部下達は動揺する。

 まさかあいつらは、この俺の動揺まで織り込み済みなのか?

 

 「司令長官……一体何g」

 デシャーニ艦長が気を使って尋ねたが、その言葉を最後まで言うことはできなかった。彼女は言葉を失ったのだ。

 

 シンディックのミサイルが、味方であるはずの船に直撃したからだ。

 それも一発だけではない、次々とミサイルが直撃していく。

 決して誤射などではない……あいつらは味方を殺したのだ。それも徹底的に……。

 

 そしてシンディックの取り残されたボロボロの大型船は、ついに耐えきれずに爆発を起こした。

 いや……大爆発だ。

 

 凄まじいノイズが画面に走り、同じサイズの王国の船の十倍ほどの大爆発を起こし、そのシンディック船はデブリ(宇宙ゴミ)に姿を変えた。

 

 生存者などいる訳がなかった。

 

 

 王国艦隊は勝利した。

 だが、俺を含む全ての兵士が動揺していた……。

 

 「ご先祖様……どうか我々をお守りください」

 

 その言葉は心の中だけに閉まっておこうとした。だが、俺はつい口に出してしまっていた。

 

 そして味方の船を木っ端微塵に粉砕した、シンディックの艦隊の残党は、ワープポイントにたどり着くと「まるでここに用はない」と言わんばかり即座にワープして消え去った。

 

 

 

 

 

 それからこの戦闘の後で……味方の手で木っ端微塵にされた、シンディック艦の残骸を調査した。

 それは殆ど情報は得られなかったが、一つだけ重要な手掛かりが見つかった。

 それはシンディックエイリアンの遺骸だ。

 『哺乳網鯨偶蹄目』の遺伝子が確認されたと専門家達は言っていた。つまり、牛とかそういう感じの生物らしい。

 

 俺はあの艦がAIだけで動いていて、中に誰も載っていなかったのではないかという、微かな可能性を想定していた。いや、そうであって欲しかったのだ。

 いくら話の通じないエイリアンであろうとも、仲間殺しまではしないと。

 だが、その期待は裏切られたようだ……。

 

 

 


 

スーパーイベント:反撃の狼煙

 

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【挿絵表示】

 

 

条件:『仮称:シンディック』が大反攻作戦を決定する

 

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