もしかしたらつじつまが合わないところがあると思いますが、何せ作者は未熟なものなのでもしよかったら、それを乾燥欄に書いてもらえると助かります。
そのほかにも応援、誤字脱字の報告、アドバイスがあったら遠慮はいりませんので感想欄に遊びに来てやってください。
注)作者は単純なのでほめると犬のように喜びます。
「あれ?ここはどこ?」
僕はいつの間にか真っ暗闇の世界に立っていた。
ここはどこだろうかとあたりを見回してみるけど何もなく、僕の中にある孤独感が刺激される。
それはほんのチョットのことで気にするようなことじゃないからすぐに別のことを考えた。
考えてはみたが僕は何でこんなところにいるんだろう考えの答えは大した時間がたたずにすぐに出た。
「あぁ、僕死んだんだっけ」
僕は死ぬ間際に見たお母さんの笑顔をはっきり覚えている。
それはとても優しくて、今にも泣きそうで、でももう大丈夫だって不思議と思えたんだ。
それを思い出すと僕はどこか安心してしまい、ついさっきまであった淋しさが少しだけなくなった。
だからだろうか、僕はきっと笑っているのだろう。
それは鏡を見なくてもはっきりとわかる。
そういえばここはどこだろう。
たぶんあの世だと思うんだけど、どう見ても天国じゃなさそうだし。
もし天国だとしてももうちょっと綺麗な処かと思っていたんだけどなぁ。
「それにしても殺風景なところだな~」
僕はそう呟くも誰も答えを返してくれるわけが…
「そうだよね~私もそう思うんよ。なんで私こんなところの管理、任されちゃったんだろうな~」
返事が聞こえてきましたよ。さっき誰もいないのを確認したにもかかわらず。
声のする方を向いたら僕の真横に体操座りをしながらニコニコ笑い、遠くを見るように額に右手を当てながらあっちこっちを見渡している僕とおんなじくらいの年頃に見える女の子がいました。
目は綺麗なすんだ青色で髪の毛は光を放つのではないかというほどの銀髪だ。
かわいらしワンピースを着こなしており、その背中にはきれいな純白の羽が生えていた。
これ、なんて状況?
「君誰なんですか?」
僕はびっくりしたという感情を通り越して、むしろ呆れてしまい思わず口から突いて出てきた言葉は純粋な疑問だった。
よくよく考えてみればおかしな話である。
こんな非日常的な現象が目の前で起こっているというのに、この少女は自分自身がそこにいることに何の疑問も持たず向日葵のように笑っているんだから。
僕はそんな彼女を見て『もしかして天使か何か?』と思ったから、とりあえず確認のためにという思いでこんな質問をしたという意味合いが強いんだと思う。
まあ、もし本当に彼女が天使だとしたら、こんな子が天使でいいのかと疑問に思ってしまうものだが。
「あぁ、突然ごめんね~。私は…あ~特に名前ないんよ。まぁここら辺を管理している存在ってところかな~」
「管理する存在? 神様の使いとか天使じゃなくて?」
僕は間延びしたしゃべり方をする彼女の答えにそう返した。
っていうか天使じゃなかったんだ。
彼女はそんな僕の疑問に答えてくれた。
「あのね? この世の中には人間が言う神様なんてものは存在しないんよ~。私はあえて名乗るならバランサーかな~」
「“バランサー”?」
「そうなんよ。バ・ラ・ン・サー」
「それっていったいなんなの?」
「簡単に言うとね? この世界は億を超える平行世界や異世界、そういったものが常にかかわりあって合成されている世界なんよ。普段はお互いが不干渉状態なんだけどたまに世界はつながることがあるんよ。」
なんかここまで聞いてみてずいぶんの大きなスケールの話だなと思ってしまった。
「例えばの話なんけどね? 世界っていうのは安定を求めるものんよ。水が上から下へと滝から落ちるようにね~。で、あなたはどういうわけかその断りから外れてしまったんよ」
「外れて・・・しまった?」
つまりそれはどういうことだと僕は眉間にしわを寄せながら首をひねった。
「ようはね? ここは一言でいえば“世界の
そういいながら彼女は指を『パチン』と鳴らした。
するとそれまで真っ暗だった世界に一枚、二枚、とそれぞれに別々の世界の映像が僕の視界いっぱい、それこそ見渡す限りに埋め尽くされていった。
「これから話すのは世界の心理についてのことなんよ。本当はこんなことはなさなくてもいいんだけどね~でもどうせだったら今君が立たされている状況がどういうものなのか理解、あるいは納得しておきたいでしょ?」
確かにそうだ。
彼女はなんだかんだ前置きみたいなどこか引っかかるような単語を僕の前にちりばめたは良いが、とうの僕はまだ何ひとつ分かっていない。
いや、確かに僕はこの世界の狭間というらしいこの場所に僕はどういうわけだか存在しているということぐらいだ。
逆に言えばそれ以外のことは何もわからないということだ。
同時に確実に死んでしまった僕は何もしなくてもここに存在できるのか、それとも消滅してしまうのかという大きな不安もそこにある為、正直バランサーと名乗る彼女の情報提供はありがたいものでもあり、同時にその情報は僕にとって大きな心の支えになり、時として武器となる。
まぁ、あとは無いと思うが、もしかしたらこれは何かしらの幻覚幻聴でそもそも僕が今この状況は僕の思い込みの産物かもしれないということと、それは無いとしても彼女はもしかしたら口から出まかせを言っている可能性があるということだ。
だが、その可能性はないと思う。
僕の夢幻想だったとしても自分の体の感覚はハッキリしているし、彼女の眼を見る限りどうやら嘘偽りなく話そうとしてくれていることはすぐにわかる。
だから僕はその現実はすべて事実であり、本当のことであることを前提に彼女の話を素直に聞くことにし、肯いた。
「わかった。確かに僕は何も知らない。だから君の言うこの“世界の心理”についておしえて?」
「えぇ、それじゃあ説明するよ?まず……」
彼女は小さく微笑むと所々掻い摘んでだが説明をしてくれた。
「君は君が死んでしまった世界をのぞいて、君以外の存在自体そのものがなかったことになってしまったんよ」
「…そ、それってどういうこと…なの?」
「さっきも言ったと思うけど君はこの“世界の狭間“に落ちてしまったって言ったよね?それは君が無限に広がるパラレルワールドの正史の人間だったってことにになったってことなんよ。それはつまり、ある一つの世界以外の君の存在はほかの世界以外には認識されなくなったってことなんよ。この世界は存在そのものがない、ある意味その人が思うだけでどうにでもなってしまう世界。そんな世界にいれば君自身の存在がこの世界にとって大きくなる。そうなると世界はバランスを求めて他の世界の存在をなかったことにしてしまうってことなんよ」
え? 僕が無限に広がるパラレルワールドの正史になったって!?
「なんで!?」
僕は思わず目をむき、彼女の肩をおもわずつかんでしまった。
「…………ポ」
目線があってしまった僕と彼女。
彼女はふざけてなのかどうかは知らないがわざとらしく頬を朱に染めた。
「おい、ちょっと待て、何でそこで頬を染めるんですか」
「いやん、そんなに見つめないで~。恥ずかし~んよ~」
「いや…そんなわざとらしく言われても」
「やっぱり?わかってたん?」
はい。もうとっくのとうにわかっていましたとも。
彼女はそうやってしばらくイヤンイヤンと体をくねらしていたと思ったら僕の突込みを受け、いつの間にか僕の手から離れていた彼女はかわいらしく舌をだし、いかにも「いたずら成功!」と聞こえてきそうな表情をしていた。
だめだ。このままじゃただ時間が流れるだけだから早く話を元に戻さないと、と真面目な顔をした。
「とにかくそんな冗談はいいから早く説明の続きをお願いします」
「え~。乗り悪いんよ」
「そんな頬を膨らませてもだめです。早くしてください」
僕はふくれる彼女に間髪入れずに先を促した。
「も~。わかりました。それじゃ続きを話します」
そうして僕はしばらく彼女の説明を聞き、時に質問し、それをネタに彼女にからかわれ、というさっきのような子ことを数回繰り返し、やっと長い話が終わった。
正直、脱線しまっくった話をもとに戻すのはとても疲れました。
それはともあれ彼女が話してくれたことを簡単に話すとこういうことだ。
・僕は正史の人間になってしまった
・僕の存在は、この“世界の狭間”にいることにより大きくなってしまった。そのことにより世界はバランスを取ろうとし、パラレルワールドの僕の存在はなかったことにされてしまった
・これは運がいいと言っていいのかわからないが、僕の元いた世界では僕の存在がなかったことにはならなかった。理由は、その世界まで僕の存在をなくしてしまうと僕は何処にも存在できなくなってしまうからだ。
・彼女の話によると僕は本来、彼女以外のバランサーが僕を輪廻の輪に乗せ、新しい命として生まれるはずだった。だがそうはいかず僕の魂の活動が止まっていたがためこの世界に放置をせざるを得なかった
と、例を挙げると大体これぐらいだと思う。
本当はもっといろいろなことを教えてくれたが僕の頭では理解できるわけでもなく、理解できたのは半分位といっていいのかすら怪しいものだ。
さて、だったら僕はこの後どうなってしまうのかと疑問に思い彼女に質問すると、彼女はそれに答えてくれた。
その顔は今までで一番固くなった表情がこれから真面目な話をするだろう雰囲気を醸し出していた。
「あなたには二つの選択肢があります」
彼女が僕に対しての呼び方が変わった。
そのことが余計に僕の緊張感をあおり、思わず息を飲み込んだ。
「まず一つはあなたにとっては少し寂しい思いをするだろうけどこれからバランサーとなり、私と一緒にそのための勉強をしながら存在する方法。私としてはできればそっちの方を選んでほしいんよ」
そういいながら彼女は人差し指を立てた。
その時の彼女は一瞬だったが少しだけ困ったように微笑むが、それはほんの一瞬だった。
「もう一つの選択は身体的にあなたが苦しむ方法よ。あなたは正史の人間になったからと言ってもなんでも思い通りなるわけじゃないの。それはどういうことかというと、あなたは何の目的もなしにここにいたらいけないということ」
「それは何でなんですか?」
そう聞くと彼女は悲しそうに眉をハの字にしながら遅れて言葉を紡いだ。
「…まず一つは、あなたの魂はこの世界に来た時点でもうすでにボロボロだったの。その魂自身が生きたいと自分を治すのに一年かかった。本来ここにいられる時間もちょうど一年が限界なの。それを超えちゃうと、あなたはもうこの世界から出ることはできない。私もいつまでもここにいることができないから、あなたは必然的に一人になってしまうし孤独になってしまう。だから、あなたはどこかの世界に転生してもらわなくちゃいけないんよ。でも、かといってそういうわけにもいかない。あなたは正史になってしまったから転生しようとするとあなたの存在をなかったことにしようとする世界は転生先で必ずあなたの存在を消そうとする。だからもし転生することを望むのなら徹底的にあなたの存在を改造しなくてはならない。それはとっても苦しくて……辛いことなんよ」
僕はあまりのことに絶句してしまい、何かをしゃべることはおろか身動ききすることすらできない。
正直言うと僕はできるならもう一度生まれ変わることを望んでいた。
僕の死因は病死だ。
それは死んでしまう僕自身にとってもとても悲しくて寂しいことなんだ。
だから僕は、せめて生まれ変わった先で健康であり、大切な人がそばにいて、その人たちと幸せに暮らしたいと思っていた。
それはもしかしたらすると偽善だと後ろ指を指されるかもしれない。
でも、それが僕にとっての償いになると思っていた。
死ぬ時の僕は未練がないって思っていた。
けどそれは違った。痩せ我慢だった。
未練いっぱいじゃないか!!と僕は歯を食いしばり、目に涙をため、眉をハの字にした。
僕は寂しかったんだ。
誰かにそばにいてほしかったんだ。
僕にとってかなり引き伸ばされた時間の中答えを出した。
だったら僕のやることは決まっている。
「ぼ…僕が生まれ変わると選択したとして僕の魂を組み立てなおすとすると、その…僕の人格は僕のままでいられますか?」
彼女はこの質問の意味を正しく理解したのか目を丸くし慌てだす。
「だ、だめ! 駄目なんよ! 確かに君の人格はそのまんまだけど、それ以上に苦しいんよ!? 辛いんよ!? 二つの選択肢を勧めといた私が言うのもおかしいけど、君はそんな辛い思いしなくてもいいはずなんよ!!」
「駄目だよ。僕は罪を犯したんだ。大切な人たちを傷つけたんだ。だったら罰は受けないと」
「それでも! だけど!!」
僕は朗らかに、そして困ったように微笑みながら彼女を見つめた。
彼女はそんな僕を止めようと目に涙を流しながら右往左往している。
それでもしばらくすると、彼女は僕を説得しても考えが変わらないことを知り、ただ僕を睨むだけしかしなくなってしまった。
僕はそれを見てどうしていいのかわからず、とりあえず彼女のことを抱きしめた。
不思議だ。
僕にとって初めて出会った存在だというのに、どうしてだか彼女のことを抱きしめずにはいられなかったんだ。
「ありがと。なんで会ったばかりの僕なんかのために、そこまで心配してくれたのか分からないけど、それでもありがと。『優香』」
「…え?」
あれ?なんで僕、彼女のことを優香なんて呼んだんだろう。
僕はそんなことを考えたが、それはほんの些細なことだと思えてしまい、すぐに頭を切り替えた。
「えっと、兎に角僕は転生することを選ぶよ。今度は後悔しない。してやるもんか」
涙をぬぐいながら僕から離れ、目をこすりながら見つめてくる。
「…私と一緒に…来てくれないの?」
しばらくお互いの目を見つめ合い、相手の気持ちが変わることがないかとまったく同じことを考えていた。
何とも言えない空気だ。正直気まずい。
だが先に沈黙を破ったのは彼女だった。
「はぁ…わかったんよ。君の考えが変わることがないってことが」
「………ごめんね」
「もういいんよ。よし! ついでに君に特別サービスとしてなんか得点をあげようと思うんよ! 何がいい?」
「え? 良いの? 世界のバランスとかは?」
「それなら大丈夫なんよ~。魂を組み替えるときに帳消しなんよ、帳消し!」
そういいながら彼女はまた、初めて会った時のようにニコニコ笑いながら、明るく振舞っていた。
いや、違うな。
これは僕のことを心配させないように、わざと明るくふるまっているんだ。
僕はそれに気が付きながらも、それを表に出さずに僕の望む特典を彼女に話すことにした。
「一つ目が“強い体”。もう一つは“どんな病気の人でも治せる薬の知識と技術”が欲しいです」
「うん、分かったんよ。“強い体”は身体的スペックってことでいいのかな。だったらいっそのこと………………」
突然彼女はぶつぶつと何かを考えているのか顎に手を添え、眉間にしわを寄せている。
「あの…どうしたの? 突然」
「あ、何でもないんよ。兎に角分かったんよ。でも本当にいいの? 一回つくりかえ始めると元み戻れなくなるんよ? これが最終通告なんよ?」
「大丈夫だよ。苦しくても後悔は絶対にしないから」
僕は力強く頷いた。
「…わかりました。それでは」
この序の表情はまた引き締まり、しゃべり方がさっきの砕けたものではなく事務的なものに変わった。
「転生を求む
そういいながら彼女はいつ現れたかわからないが空中にあるキーボードに何かを入力し、僕に手を向けていた。
そしてエンターキーを押すと同時に。
「それじゃあ、がんばってね?私のお兄ちゃん」
そう呟いた。
僕は驚きで目を見開き何かを言おうとするのだが間に合わず、僕はその世界から姿を消してしまった。
「驚いたな~。まさかお兄ちゃんからまた『優香』って呼んでもらえるなんて思わなかったんよ」
私はそう言いながらほほを涙で濡らし、だけどなんか知らないけど私の知ってるお兄ちゃんが、どこも変わらずにいたからなのか、とてもうれしくて笑っていた。
でも同時に少し寂しかった。
できるんだったら甘えたかったし、私はお兄ちゃんの妹だと告白したかった。
けどできなかった。
だって私の存在はもうどこの世界にも残されていないんだから。
それでもどうしても望んでしまうのは私が愚かな証拠なのかな~。
「また会いたいな~。おにいちゃん」
誰もいなくなってしまったその世界で私はそう呟いた