退部届は自分の手で   作:砂廣ジュン

3 / 9
スチル写真のメガやす/カプの村

 

 ライチの大試練を突破し、ラプラスに乗ってウラウラ島を目指す少年少女たち。

 

 その目の前には岩礁が広がっていた。

 

少女「これまでは、水上の岩はサメハダーの突進で壊すしかないとされていた……」

 

少年「すでに嫌な予感がするんだけど」

 

少女「だが、今は違う! 大試練を突破した私たちなら! ラプラス、"つのドリル"!」ギュッ!

 

ラプラス「らぁ!」ガガガガガ

 

少年「やめろぉ! ああぁあぁ、振動がっ、絶対無理だって!」

 

少女「いや、いける!」キッパリ

 

少年「その自信はどこから来るんだよぉぉおおお!」

 

 

 

 

 ——ウラウラビーチ

 

少年「はぁ、はぁ。酷い目にあった」

 

少女「船代も浮かせたいって言うからラプラスに乗せてあげたのに」

 

少年「あそこまで命の危機を感じるとは思わなかったんだよ。結局サメハダーに襲われまくったし」

 

少女「なら、ポニ島に行く時は船に乗れば良いんじゃないの?」ツーン

 

少年「ラプラスの乗り心地自体は良かったよ。だからその、そんな怒らないで……」

 

少女「怒ってないもん」プリプリ

 

少年「……御者代に、マラサダ奢るよ」

 

少女「本当!? 約束だからね!」

 

 

 

少女「次の試練はホクラニ天文台! 星空が綺麗だから、いっちばん楽しみにしてたの!」

 

少年「……この看板見なよ」チョイチョイ

 

看板『島巡り挑戦者へ。"ぬしポケモンを呼び出すマシン"の故障により、試練は一時中止しています。先にアセロラの試練へ向かってください。マーマネより』

 

少女「………………」プルプル

 

少年「……ドンマイ」

 

少女「ま、まあ? カプの村の方が近いし? 何もダメージじゃないし?」イジッパリ

 

少年「……マラサダ、特大のにしよう」

 

少女「うん……ありがと……」ガックリ

 

 

 

 アセロラの試練が行われるカプの村は、ウラウラビーチから13番道路を通ってすぐらしい。

 

少女「この13番道路はハイナ砂漠へ挑む前の休憩ポイント! カプの村はこの先だけど、準備はここでしていかないといけないの!」

 

少年「トレーラーやモーテルが並んでるね。マラサダ買ってく?」

 

少女「試練の後のご褒美で。じゃないとやってらんないよ」ガックシ

 

少年「オッケー。しかし、独特な雰囲気だね」

 

 周囲を見渡せば、トレーラーハウスや屋台が並んでいる。大道芸をやっている一座すらあった。

 

火吹き男「燃える刀の二刀流をご覧あれ!」ジャキン!

 

ブーバー「ぶぅ! ばぁ!」バーニング

 

少年・少女「「お〜」」パチパチ

 

 

 

少女「最終的に口からも火を吹いて三刀流って言ってたのは見応えあったね」

 

少年「ブーバーの"ダブルチョップ"と殺陣やってたのはジャンルが変わってたと思う」

 

少女「おひねり投げちゃったもの」

 

少年「……そういえばさっき『試練』の後に泊まるモーテルを取ってたけど、カプの村って泊まれる場所ないの?」

 

少女「カプの村を見れば分かるわ」

 

少年「?」

 

 

 

少女「ほら。ここがカプの村」

 

少年「こ……れは、」

 

 カプの村の看板が立っているが、そこは村と言うには荒れ果て過ぎていた。あるのはポケモンセンターと、崩れた建物の跡地だけ。

 

少女「元は太陽と月に近いラナキナマウンテンを守る村だったんだって。でも今はカプの罰を受けた跡。ここには住めないから代わりに13番道路が交通の要になってるみたい」

 

少年「な、なにがあったらこんなになるんだ……」

 

少女「ポケモンに配慮しない運営のスーパーマーケットがあったんだって。それがカプ・ブルルの怒りに触れた」

 

アセロラ「そのスーパーの跡地が試練の場所になってるんだよ!」

 

少女「キャプテン!」

 

アセロラ「『試練』挑戦者だよね。案内してあげる!」

 

 

 

 試練はビーチ沿いに行った先で行われるらしい。

 

 海の方を見ると、かつては街だったであろう建造物が沈んでいるのが見える。

 

少年(カプの罰、自然の怒りってこんな力があるのか……)

 

アセロラ「はーい! 階段を 登れば アセロラの試練です! アセロラの試練はね、ここのぬしポケモンをポケファインダーで撮影することです!」

 

少女「ゴーストの試練だから……ムーランド、お願い!」ボム

 

ムーランド「ぼふっ!」

 

アセロラ「跡地に入ればアセロラの試練はじめ! だからね!」

 

 

 

 その後、スーパー・メガやす跡地での試練は、ムーランドが"かぎわける"でアセロラと同じ匂いのミミッキュを見つけて終わった。

 

少年「ムーランド無双だったな……」

 

少女「物陰から撮れたから、驚かせずに済んだね」

 

アセロラ「あのコ、うまく撮影するの難しいのにすごい!」

 

少年「バトルなしで『試練』突破することあるんだ……」

 

アセロラ「こんなの初めてだよ! アセロラちゃん、おくちあんぐりだよ!」アングリ

 

ロトム「なんなら一枚しか撮ってないロトね」

 

少女「なら、試練突破の記念写真でも撮る?」

 

少年「良いね」

 

アセロラ「はーい! アセロラちゃんが撮ってあげる!」

 

 

 

少女「みんな出てきて!」ボムボムボム

 

少年「ダブラン、写真撮影だよ」ボム

 

少女「ラプラスとバンバドロは階段の後ろに並んで〜!」

 

少年「ロトムとダブラン、ムーランドは僕らと一緒に前列に並んでもらう感じかな」

 

アセロラ「カジッチュがバンバドロの顔に被ってる、頭の上じゃなくて肩に乗って〜!」

 

カジッチュ「かじゅ!」

 

アセロラ「ロトムはちょっと真ん中寄って……うん! 撮るよ〜! 1足す1は〜?」

 

少年少女「「に〜!」」カシャ

 

アセロラ「撮れたよ! みんな楽しそうで良い写真!」

 

少女「ありがとう!」

 

少年「メッセで送って〜」

 

ロトム「受信したロト」ピコン

 

アセロラ(さっきの写真、後ろに影が写ってたような……って、そんなわけないか)

 

 

 

 

 

???「Me…me curse…you…」

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。