宇宙世紀ガンダム世界で生存戦略   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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開戦

宇宙世紀0079年1月3日……サイド3、ジオン公国総帥ギレン・ザビの演説により地球連邦政府に宣戦を布告。

 

2ヶ月前よりジオン公国では国家総動員法が可決されており、各サイドや地球圏でもジオンが何らかのアクションを起こすだろうというのは言われていた。

 

しかし、ジオンと連邦は国力に30倍以上の差があり、到底戦いになるとは思われてなかった。

 

「ジオンが拳を挙げようとも連邦政府に鎮圧されて終わりであろう」

 

「軍事力増強をパフォーマンスとした独立運動が目的であろう」

 

各サイドの有識者や学者達もそう分析していたが、経済制裁を受けているジオンにおいてこれ以上の軍拡は軍事費に圧迫されて財政破綻を起こすのでは無いかと危惧されていた。

 

お陰でサイド3の各企業の株価は暴落。

 

それに伴いジオン政府が下落した株を購入し、各企業の支配を確立。

 

実質的な国傘下の企業へと再編されていった。

 

うちの親父もこの動きで儲けていたらしいが、ジオン企業は勝っても戦争のダメージを受けるか、負けたら連邦関連企業に払い下げられる。

 

(まぁ戦争計画が始まる前に財産のサイド6と月への避難は完了しているし、シャルがアナハイム傘下にダミー企業を立ち上げてくれたお陰で隠れ蓑も用意している……さて、勝ってもまけても大量虐殺に加担した事実は隠せねぇからなぁ……)

 

「司令官!本国より暗号通信」

 

「内容は」

 

「開戦及び戦闘指示です」

 

「よし、独立作戦艦隊……作戦を開始する。作戦名……クリーニング……開始」

 

クリーニング作戦……サイド1で連邦軍工廠や駐留軍本部等の軍関係施設への攻撃作戦であり、開戦と同時に領域展開時にミノフスキー粒子の散布を行なった。

 

それによりサイド1全域で通信障害が発生。

 

「ミノフスキー粒子散布完了。通信障害発生」

 

「有線通信へ切り替え、モビルスーツ部隊には予定通りサイド1駐留軍の殲滅を指示」

 

「第1モビルスーツ中隊から第6モビルスーツ中隊発艦完了。作戦行動開始」

 

オペレーターから次々に戦況が報告される。

 

(通信状況が悪いこの状態で、敵艦隊はこちらの艦隊を捕捉できていないだろう。初戦は本艦隊の火力戦には移行しないであろう)

 

数分後、遠方に位置するコロニー群より発光が確認された。

 

「モビルスーツ部隊順次帰還、映像解析によりサイド1駐留艦隊の無力化を確認。及び第一波でサイド1各連邦政府施設の破壊にも成功」

 

「第二波を回せ、残存兵力の掃討を開始。第二波回収後戦果確認の後に本宙域より撤退、サイド4宙域に移動する」

 

「は!」

 

 

 

 

 

 

 

 

ジオン軍全軍をもってサイド1、2、4及び月面を襲撃。

 

ドズル中将率いる宇宙攻撃軍が各コロニーを襲撃、そしてコロニー落としの材料としてサイド2の首都……8番コロニーことアイランド・イフィッシュの無傷で確保に成功する。

 

月面各都市はキシリア少将率いる突撃機動軍により占領に成功。

 

これにより当面の戦争継続資源の確保に成功する。

 

(禁忌である核攻撃と化学兵器を無制限に使用するとは……酷い戦争だ。いよいよ人類を巻き込んだ狂乱の時代の幕開けか……)

 

「閣下」

 

「……」

 

「フジワラ閣下!」

 

「あ、俺か!済まない」

 

閣下って言われるの慣れねぇなぁ……でも准将だから閣下って呼ばれる立場なんだよなぁ……。

 

「ホフマン少佐が参謀室にて」

 

「……分かった」

 

上司を呼び出しするって相変わらずホフマンやべぇ奴。

 

「ホフマン入るぞ」

 

部屋に入るとホフマンがタブレットに色々書き込んでいた。

 

「フジワラ准将……まずいことになりました」

 

「なんだ?」

 

「奪取したサイド2のコロニー……小官なりに計算したのですが、耐熱コーティングを施したとしても大気圏上で分解される可能性が高い……いや、確実に分裂するでしょう。それを軌道計算するのは無理です。ジャブロー外に落下するでしょう」

 

「やはりか……」

 

それに地上からも核ミサイルで迎撃してくるだろうから確実に分離する。

 

「1回でケリが付かないとなると……上はもう一発狙うだろうな」

 

「となると次はサイド5ですか……犠牲者が更に増えそうだ」

 

「今回の作戦で各コロニーの連邦駐留艦隊は撃滅できた。宇宙においての戦力差が縮まったが……」

 

「本隊が次は出てくるでしょう。それを叩ければ宇宙において優位性は確立できます。それを殲滅することでようやく交渉の可能性が出てくるでしょうが」

 

タブレットから手を離したホフマン少佐はその決戦でどう立ち回るのか聞いてくる。

 

「恐らくドズル中将のことだからモビルスーツ部隊と艦隊は別で動かしてくることになるだろう。となると本艦隊は別働隊を任せられるだろう……モビルスーツによる本格的な対艦攻撃か……」

 

すると俺のタブレットに情報が入ってくる。

 

(各戦果報告か……流石シーマだな……小隊率いて大小艦艇合わせて15隻撃沈……他はコンゴウとアベリーがシップスエースか。まぁ艦艇数も少なかったからそんなもんだろう)

 

モビルスーツが出てくるまではエースの基準を巡洋艦以上の艦艇5隻以上撃沈でシップスエースと呼ばれる。

 

駐留艦隊で巡洋艦の数は18隻だったハズだから、理論上3人エースが出てくる可能性はあったが……。

 

(エースは何人居てもいいだろうからな。まぁエースになった奴らは1階級以上昇進だろうな)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

案の定、コロニーはオーストラリアのシドニーに直撃したのと、太平洋上、北アメリカ大陸近くに大きい破片が落下。

 

他にもパリを直撃した破片もあったらしく、巨大なクレーターができたのだとか……。

 

それにより太平洋では10メートル超えの巨大津波が東南アジアの工業地帯を直撃、自転もおかしくなり、異常気象が頻発することになる。

 

ここまでの戦闘行為で約50億人の人口が死亡し、人類の約半数が死滅したことになるのだった。

 

 

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