宇宙世紀ガンダム世界で生存戦略   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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ルウム戦役

「今後はルウムにおいてブリティッシュ作戦をダミーとした連邦宇宙軍を殲滅することを目的とした作戦を行う」

 

ジオン本国に招集された俺達はブリティッシュ作戦の失敗によって連邦軍本拠地ジャブローに打撃を与えられなかった為、次は連邦宇宙軍を殲滅することに切り替えたらしい。

 

作戦立案はギレン総帥が行い、細かい点はドズル中将が説明をおこなってくれた。

 

ギレン総帥の恐ろしいところは旧世紀のヒトラーの様に軍事音痴でない点である。

 

というか作戦立案、部隊指揮、内政、世論操作……国を運営するにおいてすべての面で能力が突出している点である。

 

虐殺をものともしない作戦立案で、手の届く範囲であれば将官から見ても勝てるという作戦をちゃんと立案してくるので口を挟む必要が無い。

 

(そりゃこの傑物に鍛えられたデラーズが戦略家として能力を開花するわけだ)

 

正直戦術、戦略面においてはデラーズ・フリートを操っていたデラーズが頂点で、それ以降のジオンの戦略、戦術は劣化していく。

 

それでも勝てたのは連邦軍の自爆と戦略を考えられる高級将官が政争での失脚や事件に巻き込まれて死亡しているのが大きい。

 

というかア・バオア・クー攻防戦序盤までに連邦宇宙軍の高級将官が殆ど戦死する中、設定集でちょろっと登場する中将がいるのだが、ア・バオア・クーで白兵戦をしたくらいドズル並みの武人の将校がいたはずだが、戦争勝利の英雄なのに戦後一切出てこないのが連邦軍の闇を感じる。

 

(まぁここにいるジオン軍の将校で戦後生き残っているのほぼ居ねぇからなぁ……まぁ降伏すれば戦犯として縛り首になった可能性もあるが……)

 

「フジワラ准将は全モビルスーツ部隊を率いてレビル艦隊(連邦宇宙軍主力)のかく乱を行なってくれ」

 

「は!」

 

 

 

 

 

 

 

本作戦はまずドズル中将率いる公国軍宇宙艦艇を総動員して連邦軍先鋒艦隊と交戦、その後転進しながら、ミノフスキー粒子の濃度を上げて先鋒艦隊の目を奪う。

 

その後レビル艦隊をかく乱しているモビルスーツ部隊と合流して敵艦隊を殲滅するという作戦であった。

 

(サイド5でジオン派の民衆が連邦軍駐留部隊や連邦派によって虐殺されていると情報が流れている……介入する隙を見せてしまった世論を恨んでくれよ……)

 

というわけで俺はジオン本国より月にてキシリア派のモビルスーツ部隊を吸収し、作戦宙域にてダミーバルーンを使ったデブリを形成して、モビルスーツを運ぶ艦隊を隠すことに成功する。

 

(さて、序盤の山場だ……気合いを入れていくしかないな)

 

「フジワラ閣下、ドズル艦隊が交戦を開始しました。敵将はティアンム将軍とのこと」

 

「連邦軍でも最強と名高いティアンム艦隊が先鋒艦隊か……本艦隊も被害が大きくなるだろうな……」

 

 

 

 

 

 

 

ジオン軍がひねり出した戦力を俺は確認する。

 

・グワジン級戦艦 4隻

・チベ級重巡洋艦 30隻

・ムサイ級軽巡洋艦 56隻

・ガガウル級巡洋艦 78隻

他補助艦(リキール重工作艦含む)102隻

 

モビルスーツ

・ザクⅠ 350機

・ザクⅡ 2700機

 

(史実よりは増えているけれど、誤差の範囲だな……既に1隻グワジン級が撃沈されたと報告がされているからな……顔を合わせた将官が死んだか……)

 

「モビルスーツ部隊の発艦を急げ、敵本隊にダメージを与えるのだ」

 

 

 

 

 

 

「これが敵本隊デスか」

 

私、コンゴウ中尉は目視でも確認できる距離にレビル艦隊が見える事を確認する。

 

途中まで運んでくれたサブフライトシステム(ビート板)にミノフスキー粒子散布装着を組み込んでいたので、ザクを途中まで運ぶと、敵艦隊に向けて突撃していった。

 

「混乱しているデース」

 

目視できる距離まで来ているのに艦隊の対空砲火は沈黙していたり、明後日の方向に放っていて、モビルスーツの機動力に追いついていない。

 

するとピキーンと何かを感知した。

 

「今日は直感が冴え渡ってるデース」

 

ザクマシンガンで発砲すると、敵戦闘機に弾丸が吸い込まれるように命中する。

 

「偵察機を飛ばしているデスね……コンゴウ部隊敵艦隊を荒らし回るデース」

 

『『『了解』』』

 

ミノフスキー粒子散布領域に入り、こちらに気がついたらしいが、敵艦隊から爆発が繰り返される。

 

「他の部隊も攻撃を始めたらしいデスね!負けてられません!」

 

目の前のサラミス級に狙いを定めると、ザクマシンガンで艦橋に穴を空けていく。

 

横を見ると、イチノセ少尉がザクバズーカで別のサラミスを撃沈させ、オイゲン少尉も対艦ライフルで爆散させていく。

 

「2人もやるデース!負けてられませんネ!」

 

そう考えていると赤色に塗装されたザクが高速で移動しているのが見える。

 

「シャア中尉ですね!」

 

彼にもザクB型(高機動型)が与えられているが、ペダルベタ踏みで高速で移動を続けている。

 

しかもそれが通る度に爆発が起こっていく。

 

「私も対艦ライフルにすれば良かったデスかね!」

 

すると何かが近づいてくるのを感じたので、ペダルを踏み込んでザクの足を回すと、連邦の戦闘機が足にぶつかり、後方で爆散する。

 

「本当、今日は勘が冴え渡ってるですね……ただ残弾が無くなりましたか……残りはヒートホークでぶった切るしか無いデース!」

 

 

 

 

 

 

 

「ドズル艦隊、敵艦隊に突入!」

 

「勝ったな」

 

かく乱を目的としていたが、モビルスーツ部隊が暴れ周り、ドズル艦隊の突入はほぼ残敵掃討になってしまった。

 

更にレビル大将の捕縛を歴史通り黒い三連星が行い、大将が捕縛された事で指揮系統が混乱。

 

更に撤退指揮をしていたカニンガン次席指揮官も撤退途中で戦死してしまい、史実以上の大惨敗を連邦宇宙軍は被害を受けたのだった。

 

「被害出ました」

 

幕僚から損害について書かれた映像が出るが、グワジン級が2隻も沈み、ムサイ級とチベ級も合わせて20隻近く沈んでいた。

 

モビルスーツも1割が撃墜されてしまっていた。

 

(……うちのモビルスーツ部隊は3名が戦死か。不運だったな)

 

うちの部隊にも約100名のモビルスーツパイロットが居たが、1週間戦争と呼ばれる戦争緒戦では戦死者が部隊から出てなかった為に、これがうちの部隊からは初の戦死者となる。

 

「帰還したモビルスーツ部隊の修理を開始しろ!うちの重工作艦が現場で大規模修理ができる艦だ!損傷が激しいパーツは廃棄して、新しいパーツに取り替えて継戦能力を維持せよ」

 

 

 

 

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