宇宙世紀ガンダム世界で生存戦略 作:星野林(旧ゆっくり霊沙)
「現状ザビ家の紐付きというのは利点でしか無いな」
上は俺が提案した旧式のバルキリー巡洋艦の工作空母化計画にGOサインが出た。
というのもこのバルキリー巡洋艦は俺もこの世界に来るまで存在を知らなかったが、ムサイ級の前身になった巡洋艦で、ムサイ級の独特な三角形の艦橋があるのだが、その艦橋が無いバージョンと言うべき物である。
形状で言うとビート板型でコムサイを大型化した物というのがしっくり来る。
上はこのバルキリー巡洋艦をムサイ級に改修する案も出ていたのだが、バルキリー巡洋艦の一部は艦齢が50年以上経過している連邦軍の御下がりの艦も存在した為、それならば新規建造した方が良いと判断したらしいが、勿体ないので足が遅くても問題ない重工作艦への改修が決定したという流れである。
「連邦軍からの御下がりなんだ……いや、サイド駐留軍の御下がりか? 確かにムサイ級よりも動力機関は旧式だけど、基礎設計はムサイ級よりもしっかりしていると思うんだけどなぁ……」
ジオン軍のビックリドッキリメカ群……特に地球方面軍の物理法則を無視した艦をアニメで見た身としてはムサイ級も正直頭を抱える。
だったらビート板型で平べったい形をしているバルキリー巡洋艦は宇宙で運用するんだったら別に良いんじゃないかと思えてしまうのである。
「うん、このビート板の上にブロック工法で作った箱型の工廠を背負えば……」
イメージは連邦軍が運用しているコロンブス級補給艦の格納ブロックを大型化して上下反転させた感じである。
「うん、新技術を使わなくても既存技術で十分。あとは何処に作らせるかだけど」
サイド3の造船所は既にフル稼働している。
旧式艦の改修はやりたがらないだろう。
新造艦の方が利益が出るし……。
「別にジオンの秘匿技術があるわけでもないし、どちらかといえば地球連邦軍の技術系列だからな……アナハイムを使うか」
アナハイム・エレクトロニクス……月面に本社を置く軍産複合企業であるのだが、この頃はまだ月の大きな企業の1つでしか無い。
宇宙艦を作るドックはあるが、まだこの頃は民間シャトルが中心で、軍艦の製造実績を少しずつ積んでいる状態だった。
ちなみにジオン軍とは既に電子部品関係で取引があるので、許可が出る可能性は十分にある。
「とりあえず技術的に可能かどうかのアポを取ってみるか」
俺は上司に許可を取り、技術研修名目で月に向かう許可が下りた。
一応佐官なので足軽に動くのを注意されるかと思ったが、現場主義的な一面が強いジオン軍では特に文句を言われることなく、すんなり許可が出て拍子抜けしてしまった。
というわけで月にシャトルで飛んでいき、月面都市フォン・ブラウンに移動したのである。
「ここが月面都市フォン・ブラウン……ジオンの首都であるズムシティも栄えていると思っていたがフォン・ブラウンの方が栄えているな」
軍務の一種であるが、軍服ではなく普通のスーツを着て宇宙港に降り立つ。
「フジワラ少佐でよろしいでしょうか」
すると俺に声をかけてきた女性が居た。
「ああ、ジオンのフジワラだが」
「アナハイムから案内を任されたシャルルと申します。気軽にシャルって呼んでもらえると嬉しいです」
「よろしく頼むシャル君」
「はい、よろしくお願いしますフジワラ少佐」
握手をする。
ジオンでも思ったが、キャラデザ……というか人物の容姿がどちらかと言うと令和風である。
ガンダム世界って年齢以上に老け顔が多い……特に宇宙世紀はと思っていたが、若い人はちゃんと若々しい容姿をしていて安心した。
本当ジークアクス版のポケモン風味の美人が多くて良かった……。
シャルの容姿もあざといんで有名なシャルル・デュノアというキャラに近い様な……まぁ似ているだけで別人なのではあるが……。
そんなくだらない事を考えながらもシャルと一緒に車に乗り込んで、月面都市フォン・ブラウンを移動する。
一年戦争やその後の動乱でもフォン・ブラウンは基本戦場になることはなかったし、現在でもサイド3以外のコロニーには資材や資金を提供して大きな利益を得たルナリアンとも呼ばれる金持ち集団である。
今は地球の企業が強いが、一年戦争前でも十分に栄えていると言わざる得ない。
(まぁシャルはどうせ今回限りの付き合いになると思うから、ステータスいじる実験をしてしまおう)
職場の同僚達のステータスをいじって問題が起こるのもアレだったので、今回限りと思ったシャルのステータスをいじってみることに……。
(多い多い……ステータス多すぎだろ……)
ガンダム世界だし、ギレンの野望基準なのかと思っていたが、ステータスを確認してみると【指揮】【魅力】【射撃】【格闘】【耐久】【反応】と【NT(ニュータイプ)レベル】といった……ギレンの野望で見たことがある物から、【運営】【情報】【政治】【開発】といった見慣れない物まで……。
(銀河英雄伝説のゲームで見たやつが混じっているような……)
あと俺との【好感度】が表示されていて、数値がいじれるってなっていたけど、成長力に補正を付けられるみたいな感じであった。
(MAXの上昇率が500%、逆に経験値を低くしたかったら10%まで減らせるのか……基本低くする必要は無いな。連邦軍の将校に出会って経験値低くしたとしても、大局に影響ないだろうし)
とりあえず俺自身の能力値も見てみることにした。
(あ、50を基準みたいな感じかな?)
俺とシャル、それに運転手を見比べながらステータスを覗くと基本の上限が150、それに戦闘技能……【射撃】【格闘】【反応】の3種にはニュータイプレベルが1上がるごとに10の補正がある感じかな?
ニュータイプレベルの上限は10っぽい?
アムロが最大になるんだろうな……。
俺の場合だがこんな感じ。
ヒデヨシ・フジワラ
【指揮】50
【魅力】75
【射撃】50(60)
【格闘】50(60)
【耐久】50
【運営】70
【情報】70
【政治】70
【開発】80
【反応】50(60)
【NTレベル】1/10
50が平均と考えたら魅力と裏方系、あと開発が高くなっている感じで、NTレベルがあるのは転生したからか?
シャルは魅力が85と政治、運営が80、運転手は反応が70が最高であとは平均40から30だった。
NTレベルも1。
好感度は俺に対してだろうがシャルが10、運転手は0か。
(とりあえず俺は全ステータスに500%の補正入れておくか。シャルには……好感度に500%の補正でも入れておくか?)
さて、どうなるか……。
俺はシャルにフォン・ブラウン市について色々聞きながら過ごすのだった。