宇宙世紀ガンダム世界で生存戦略   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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ア・バオア・クー戦役

「ふう、生き残った……ミネバ様達はマ・クベ大佐率いるグラナダからの救援艦隊に引き渡し、ドズル中将は戦死……生き残った将兵によると、ガンダムに天パが載っているのは確実だし、なんならデータにあったガンダムとは別の機体になってるらしいからアレックスを受領した可能性があるな」

 

 アムロにアレックスとかパーフェクトジオングでも負ける機体だぞ……アレックスの性能は確かアムロが乗ればグリプス戦役時代でも通用する性能しているから既存のジオンのモビルスーツ、モビルアーマーでは勝ち目が無い。

 

 なんならシャアが死ぬ未来すらあり得るぞ……。

 

 一応シャアもリキール・ゲルググに乗っているけど、それで勝てるかどうか……。

 

 カタログスペックだと出力以外負けてたと思うし……。

 

「フジワラ准将、いえ、少将でしたな」

 

「ホフマン大佐か」

 

 第五艦隊を壊滅に追い込み、ソロモン戦役において唯一勝利した独立作戦艦隊所属の将兵は基本1階級昇進、パイロットの一部とホフマン少佐は2階級特進がギレン総帥より通達された。

 

 宇宙攻撃軍はギレン総帥が指揮権を継承し、生き残ったドズル派将校もギレン派に吸収されていった。

 

「派閥に関しては元の鞘に戻った形になるのかねぇ」

 

「そうなるでしょうね、小官も閣下も元々ギレン派でしたし」

 

 その後ソロモン敗残兵はア・バオア・クー要塞に配備され、再編されることになる。

 

 俺の独立作戦艦隊も例外ではなく、俺はア・バオア・クーSフィールド担当司令官に任命されてしまう。

 

 一応宇宙攻撃軍の宇宙空母であるドロワやグワジン級戦艦2隻他チベ級、ムサイ級、ザンジバル級を総数30隻が指揮下に入り、モビルスーツも俺の指揮下に1500機以上預けられることになる。

 

(数は立派だが、半数が学徒兵。ベテラン兵もゲルググに乗っているから史実以上には防御力は高いが……地球に一番近い戦線だから恐らく一番の激戦区になるだろう)

 

 ただ一番戦力が集められたのは反対側のNフィールドであり、キシリア少将が大切に抱えていたキマイラ隊や親衛隊の多くもNフィールドに配置されていた。

 

(捨て石にされたか? いや、同宙域のグワジンにはデラーズも配置されているから捨て石という事は無いだろうが……)

 

(ここまで来てしまったからには生き残ることが優先だ。正直緊急改修でリキール重工作艦にはビグ・ザム型の新型Iフィールドを搭載する事ができた。小型化に成功したから多少艦の速度は上がったが……)

 

 ドロワは目立つので沈む前提で作戦を立てることはデラーズにも共有してある。

 

(さて、一年戦争最終盤だ。生き残らねば……)

 

 

 

 

 

 

 

 12月30日

 

 単独講和に向かったデギン・ザビ公王もろともジオンの戦略兵器、ソーラ・レイ照射。

 

 これにより連邦軍は艦隊の30%を喪失し、それでもなお連邦軍は統率を維持し、ア・バオア・クー攻略戦を実行。

 

 12月31日……ア・バオア・クー戦役が始まるのであった。

 

 

 

 

 

 

 双方戦力

 

 ジオン軍

 

 空母2隻

 戦艦5隻

 巡洋艦50隻

 MS 3900機

 大型MA 10機

 MA 20機

 他補助艦

 

 連邦軍

 

 戦艦18隻

 巡洋艦98隻

 MS 4000機

 ボール 1200機

 他補助艦

 

 

 

 

 

「Nフィールド交戦開始!」

 

 8時10分、ア・バオア・クー戦役の火蓋が切って落とされた。

 

「Nフィールド部隊は精鋭が配置されていたはずだ。早々落とされる事はない! 司令部が浮き足立てば兵が動揺する」

 

「「「は!」」」

 

 Sフィールドでも1時間後に戦闘が始まった。

 

「チベ級2番艦大破」

 

「第6モビルスーツ中隊通信途絶」

 

「ギレン総帥より伝令、Sフィールドの戦力の半数をNフィールドに回すように」

 

「グワジン級含めムサイ級を回せ! モビルスーツ第2、8、10、11連隊を派遣しろ」

 

 Sフィールドの損害はまだ軽微であったが、ここでNフィールドに戦力を抽出するとなるとだいぶキツイが、旧独立作戦艦隊のパイロット達の奮闘により戦線の維持に成功していた。

 

「ユウダチ少尉が敵モビルスーツ中隊を壊滅、エリーカ中尉も11機のモビルスーツを撃破」

 

「個人戦績は後回しだ! とにかく数を減らさなければ!」

 

「シャア大佐ジオング発艦します」

 

 シャアの乗るジオングは足つきのパーフェクトジオングであり、一気に連邦軍艦艇を数隻沈め、火力面で有利になりつつあった。

 

(ホワイトベースはこっちには来なかったのか?)

 

「木馬確認! 連邦ニュータイプ部隊です!」

 

「シャアをぶつけろ! 他エース達も総動員して木馬を沈めろ!」

 

 Sフィールドにホワイトベースが来たという事はアムロもこちらに来ている。

 

(ち、一気に生き残るのが怪しくなったな……)

 

「敵艦艇特攻! 防衛線破られます!」

 

「防衛線を再編。ア・バオア・クーに近づけるな!」

 

「し、司令!」

 

「何だ!」

 

「司令部より通信途絶」

 

(キシリアが殺ったか……)

 

「デラーズ艦隊戦線を離脱していきます! Sフィールド持ちません!」

 

「Eフィールドに後退しつつ戦線を後退させろ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 キシリアによるギレン暗殺により、辛うじて保っていた各フィールドの防衛線は崩壊。

 

 Sフィールドではデラーズ率いる艦隊が撤退したことによりフィールドの維持が不可能となった。

 

「フジワラ閣下、戦線の維持は不可能となりました」

 

「ホフマン大佐、本艦隊は可能な限りS、Eフィールドの将兵を吸収して戦線を離脱する」

 

 キシリア少将が指揮権を掌握していたが、その間にもSフィールドを支えていたドロワが撃沈された。

 

 そうなると空母として機能するのはリキールのみとなり、モビルスーツが殺到。

 

 Iフィールドが展開されていた為、ビームを何発も受けながらも無傷で指揮を継続していたリキールが生命線となっていた。

 

「ジオング撃墜、Sフィールド崩壊!」

 

 シャアがどうなったか知らないが、ジオングが撃墜されたことでいよいよ撤退も難しくなってきた。

 

「あれは!」

 

「ビグ・ザム小隊特攻していきます!」

 

 ア・バオア・クーにて待機していたビグ・ザム4機が各フィールドに投入され、戦線を一次的に押し返すことに成功する。

 

「モビルスーツ部隊損傷30%超えました!」

 

「収容を急げ!」

 

 

 

 

 

 

 ア・バオア・クー戦役終盤、S、Eフィールド残存艦隊は連邦軍第4艦隊に突入し、ビーム兵器が効かないリキール重工作艦を前面に出し、敵中突破に成功。

 

 その直後、キシリア少将が戦死し、停戦命令が通達される。

 

 その頃にはフジワラ艦隊は撤退に成功しており、更にジオン本国にてクーデターが発生、本戦役は終了することになった。

 

 

 

 

 フジワラ艦隊残存兵力

 

 モビルスーツ350機

 リキール重工作艦

 鹵獲サラミス級改装軽空母9隻

 ザンジバル級2隻

 ムサイ級6隻

 補給艦4隻

 

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