宇宙世紀ガンダム世界で生存戦略   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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サイコミュ技術

 戦争終結及び復興特需にアナハイム経由でガッツリ噛む事が出来たザップコンシェルは利益を早々に出すことができ、その分を設備投資に充てることが出来た。

 

 ザップコンシェルの従業員約6000名のうち1000名がモビルスーツパイロットもしくは教育を受けた人物であり、軍事力に関しては彼らが主力になっていく。

 

 一方で金策に関しては各種生産を行なっていた元工兵達や工廠勤務員達が主力となる。

 

 船舶を運用する人員とかは配置転換を行い、事業の効率化に勤しんでいた。

 

「ジオンが負けてどうなるかと思ったけど少将……今は社長が上手く立ち回ってくれたお陰で公国時代よりも良い暮らし出来ちゃってるんよねー」

 

 シャーロットはゲルググを改修したGザクを操作しながらデブリを回収していく。

 

 ちなみにデブリ回収はア・バオア・クー宙域かルウム宙域で行われていた。

 

 シャーロット達はア・バオア・クー宙域で活動している。

 

『シャーロット、もっとデブリを集めてくるっぽい』

 

「へいへい、撃墜王様……ん? あれなんだろう」

 

 近づいてみると大型の機体の残骸がそこにあった。

 

「ユウダチ、大物を見つけた。手伝ってくれ」

 

『ぽい?』

 

 

 

 

 

 

 シャーロットとユウダチが回収したのはシャアが搭乗していたジオングの残骸であった。

 

 胴体は穴だらけ、片手、両足ももげており、修復して使えるような代物でも無かったが、胸部にサイコミュと呼ばれる脳波を読み取って出力する機材が丸々残っていた。

 

 更に月面でニュータイプ研究をしていた人員の一部が人体実験をしていた為、隠れて住んでいたが、月に根を張る諜報部を撒くことはできずに、ニュータイプ研究者を捕まえることに成功した。

 

「ま、マギア・ベーゼです……」

 

「こいつデース! フラナガン機関で人体実験繰り返していた奴!」

 

「あわわ! その……」

 

「まぁまぁコンゴウ落ち着け、ベーゼさんも」

 

 俺は2人を落ち着かせる。

 

 マギア・ベーゼ……フラナガン機関でサイコミュの開発を担当していた1人であり、強化人間やクローン人間にも手を出していたらしい。

 

 フラナガン博士はグラナダの研究所を脱出したっきり消息不明、他開発メンバーはアクシズに逃げられた者は逃げて、逃げ遅れた者はグラナダで潜伏していたらしいが……。

 

「あくどい事をしていたら……そりゃ恨みを買うわな」

 

「あわわ……私どうなりますか? やっぱり私刑される感じで」

 

「いや、馬車馬の如く働いてもらう」

 

「本気デスか! ヒデヨシさん!」

 

「本気本気、今後の宇宙世紀を生き残るのにニュータイプの力は絶対必要だし……なんなら俺を実験台にしても良いとも思っているよ」

 

「ダメデス! 何人も廃人になってたんデスよ!」

 

「まぁ強化改造云々は別に良いとして、クローンの素体として俺を使っても良いと思うんだよな」

 

「……上層部のクローン化は実は既に何人かロールアウトしていまして……あ、あの……今何処に居るまでは分かりませんが……」

 

 まぁとりあえずベーゼにはサイコミュ搭載兵器の開発に勤しんでもらう。

 

 幸いジオングのサイコミュはある訳だし……。

 

 

 

 

 

 

 ベーゼを捕まえてから2ヶ月後、マーズやカガリ、メイにも協力してもらってGザクにアルファ・サイコミュ(初期型サイコミュ)を搭載し、ジオンで試作されたエルメスという機体に搭載されたビットという操縦者の脳波で動く兵器の再現に成功させた。

 

 ベーゼを酷使した甲斐がある。

 

「す、すみません……あくまで複製なのでエルメス搭載時のビットから性能の向上はしていません……」

 

「十分、今日はベッドでかわいがってやるからな」

 

「えへへ……」

 

 そんな事を言いながらも、試運転をしているコンゴウから通信が入る。

 

『感度は良好デース! 脳に負荷がかかるって言ってましたが、私はそんなに辛くありまセーン! 正直一年戦争時にこの兵器が欲しかったデース!』

 

 コンゴウは現在6機のビットを操縦していたが特に問題は無いらしい。

 

 コンゴウの他にもうちのエース達に試した結果、フラナガン機関に出向していたメンバーは動かすことができて、シーマとアベリーの2人はサイコミュを起動させることが出来なかった。

 

 一応2人もニュータイプレベルは2もあるんだがね……。

 

 この実験結果からアルファ・サイコミュ搭載型Gザク及びプチモビビットなる脳波で動くデブリ回収用小型機械が製造され、適性がある人達はそれでビット兵器を動かす練習をしていくことになる。

 

 モビルスーツパイロット達はエース達がそれを動かしてデブリ回収効率を上げているのを見て、自分達もやりたいと何名かは強化手術に立候補する人も出てきて、ベーゼが暴走しないように監視下で強化人間の手術を行わせたりもさせた。

 

「……なんでここの人達って強化人間の適性が高いんでしょう……」

 

 強化人間手術は50人が受けたが、大きな不調に陥ることも無く、キラキラが見えるとか見えないとか言う不思議ちゃんにはなったものの、日常生活に支障がでなかったので、執刀したベーゼは首を傾げまくっていた。

 

 で、サイコミュ兵器に触発されたマーズ、カガリ、メイの3人はサイコミュ兵器の小型化、サイコミュ搭載に適した機体の開発、サイコミュを使わなくても渡り合える機体の開発とそれぞれ邁進し始めて、技術的なブレイクスルーが発生。

 

 更にアナハイム経由で連邦系モビルスーツの情報やガンダムの戦闘データ(主にアムロ)が送られてきたり、テム・レイ博士が公表した後期ガンダムタイプで使われたルナチタニウム合金の発展版のガンダリウムαという合金の製造情報が流れ込み、それを更に量産性や柔軟性を得れるように技術解析が行われていったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 宇宙世紀0081年

 

 新しい年が始まり、地球の混乱が徐々に落ち着きを取り戻してきたことにより、戦争及びコロニー落とし関連の災害による復興に予算が付き、地球移住者向けの再生計画が実行された。

 

 ただそこで利益が享受できたのは金を持っている連中だけであり、大量の戦災孤児や地球での居住税を支払えない者達は次々に戦争の被害が無かったもしくは少なかったサイド3、サイド6、サイド7への強制移住が行われるようになっていた。

 

 勿論サイド5のテキサスコロニーでも食料供給がマシという理由で200万人規模の移民が押し寄せることになり、あっという間にキャパを圧迫していった。

 

 そこで俺はアナハイムに仲介を依頼し、コロニー公社より、サイド1、サイド4のL5宙域における修復可能コロニーの修復及びサイド5への編入許可を依頼したのである。

 

 コロニーはサイド3を除き、基本コロニー公社が運営しているため、戦時のゴタゴタでコロニーを修復してサイド5に戻したが、本来はコロニー公社に伺わなければならないのである。

 

 サイド5には修復するのに時間がかかるからと放置していた修復可能な居住コロニーもあり、そこを修理すればサイド5からの支援が受けやすくなるという打算があった。

 

 現状ザップコンシェルはサイド5の企業と表向きはなっているからな……。

 

 で、コロニー公社からの連絡はコロニーの修復はやってくれても良いが、運営権はコロニー公社が持つという利益をごっそりコロニー公社が持っていく提案になっていた。

 

 まぁ、サイド5が活性化して戦災孤児とかで、強制移住させられて、地球に恨みを持つ者とかを社員として取り込めれば、スペースノイド自治独立の大義に合致するだろう。

 

(コロニー修理しておいて星の屑作戦できなくしといたろ)

 

 ハゲへの嫌がらせでもある。

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