転生したら糸目キャラだった件   作:朝昼晩昼夜逆転

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第3話

 異世界の王城探索!!!

 

 見たこともない装飾や豪華な絵画などなど、面白いものばかり!!!

 

 なんだけど………ここどこぉ?

 

 絶賛迷子である!!!!!

 

 自信満々に言うことじゃないって?

 

 それはそう!!!!!

 

 さて……本当にどこだ?

 

 糸目キャラが迷子なんて格好つかないんだけど……。

 

 とりあえず開けた場所に出るか……。

 

 お、中庭見ーっけ!!!

 

 いそいそと中庭に出て、建物を観察する。

 

 やっぱり豪華だなー。

 

 ……いや、そんなこと考えてる場合じゃないんだ!!!

 

 真っ先に見つけなければないないもの……それは自室!!!

 

 そろそろ眠い!!!

 

 寝なければ!!!

 

 これでも結構生活リズムには気を遣って生きてきたのだ!!!

 

 ……待てよ?

 

 『魔力感知』があるじゃん!!!

 

 あれで俺の部屋の近くの部屋にいた2人を感知してそこに向かえば解決じゃん!!!

 

 さーて、魔力感知魔力感知……と…

 

 うわぁ!!!!!

 

 突如として氷の槍が飛んできた。

 

 なんだこれ?

 

 魔法?

 

 魔法だよな。

 

 危なかったー。

 

 偶然『魔力感知』で捉えられたから良かったけど、『魔力感知』発動させてなきゃ死んでたな。

 

 人がいそうな時にだけ『魔力感知』するんじゃなくて、常時発動にしとこ。

 

 うん、それが良い。

 

 さて、この氷の槍を放ってきたのは……

 

「不審者がおると思うたら、今日召喚した異世界人ではないか。どうしてここに……いや、どうやってここに来た?部屋には結界が張っていたはずじゃがのう?それになりより、部屋から出るなと言ったじゃろ。あれは命令として機能するはずなんじゃが…」

 

 おお、師匠ポジかもしれない爺さんか!!!

 

 なんか部屋に案内されるまでに自己紹介をし合った気がするけど……名前忘れちゃった!!!

 

 ……これはまたとない強キャラムーブチャンスなのでは!?!?!?

 

 魔法使いというのも良い!!!

 

 魔法であれば、『理解者』でコピー出来るからな!!!!!

 

 よし、やるぞ!!!

 

 一人称は……『僕』にしよう!!!

 

 このキャラに合ってる気がする。

 

 

 

〈三人称視点〉

 

 師匠ポジっぽい爺さん……ラーゼンがそれを見つけたのは偶然だった。

 

 偶然中庭を眺めていたその時に、人影が中庭に出たのだ。

 

 この時間帯、この中庭を利用する人間はいない。

 

 ごく稀に王族が気分転換に訪れることはあるが、今中庭にいるのはどう見ても王族には見えなかった。

 

 それ故に、即座に『水氷大魔槍(アイシクルランス)』で攻撃した。

 

 しかし、それは避けられてしまった。

 

 意識外から攻撃に成功していたと思っていたラーゼンは、警戒度を高め、その人間に近づいた。

 

 ここで、その人間が今日召喚した異世界人である『橘恭弥』であることが分かった。

 

 それは、ラーゼンにとって理解し難いことだった。

 

 橘恭弥を入れた部屋には結界を張ったし、何より召喚時に仕込まれる支配の魔法により、部屋から出ることを禁じていたはず。

 

 それなのに、橘恭弥はそこにいた。

 

 ふと、橘恭弥が口を開く。

 

「何を言うかと思えば……結界に支配とは……少々僕を甘く見過ぎだね。いや、僕を甘く見てるんじゃなくて、自分の力に驕っているのかな?まあ、どちらも変わらないけどさ」

 

 見下すようにそう告げた。

 

 それにラーゼンは我慢ならなかった。

 

 師匠ほどではないが、自身はこの世界で上位に位置する魔法使いであると言うラーゼンの驕りが、自尊心がそれを認めなかった。

 

「なるほど、不具合でもあったのだろうな。あの召喚陣も長く使い続けている故、支配の魔法に綻びが生じたのかもしれぬ。結界も、まあ最近働き詰めであったし、儂のミスだな。でなければ、魔法のまの字も知らず、スキルも手にしたばかりの小童に破られる訳がない!!!!!」

 

 ラーゼンの激昂に、恭弥は冷めた目でそれに応える。

 

「まあ、君がどう思うかは勝手だけどさ」

 

「ぬかせ!!!支配し直し、今度は独房に入れてやろう!!!あの部屋は慈悲なのだぞ?兵器である貴様らへのせめてもの慈悲!!!それを蹴ったのだ、今度は独房でも文句はあるまい」

 

 そう言うと共に、ラーゼンは魔法を発動させる。

 

「『水氷大魔散弾(アイシクルショット)』!!!一撃で避けられるのならば、数を増やすまでよ!!!」

 

 大量の氷の散弾が恭弥を襲う。

 

 しかし、恭弥は笑った。

 

「無知は、いや、驕りは罪だよ。『水氷大魔散弾』」

 

 恭弥は瞬時に同じ魔法を発動し、相殺した……いや、恭弥の放った散弾の方が数が多く、相殺の後に余った散弾がそのままラーゼンに殺到した。

 

「なっ!?!?!?儂より精度の高い『水氷大魔散弾』じゃと!?!?!?」

 

 驚きながらも、ラーゼンは結界を張り、迫り来る『水氷大魔散弾』から身を守る。

 

 恭弥の方が精度が高い……わけではなく、単純に2回発動しただけである。

 

 『詠唱破棄』によって放たれるそれは、1つの魔法のように誤認させるのだ。

 

 普段のラーゼンであれば、そんなことはすぐに理解できるだろう。

 

 しかし、このイレギュラーな事態に混乱していることもあり、それを見抜くことは出来なかった。

 

 ここに、『強キャラムーブがしたいバカ』と『ファルムス王国王宮魔術師長』の戦いの幕が上がった。

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