ご機嫌様〜、カノンレクイエムですわ。
念願の選抜模擬レースの日が来ましたね〜
コースに出て辺り見渡すと、やる気と希望に満ちたウマ娘ちゃん達や、新たな才能を発掘したいトレーナーの方々、はたまた鮮度の良い情報を見つけたい記者の方。
選抜レースなのにお祭りですか?と感じてしまいますね〜
おや、辺りが騒がしくなってきましたね、ああそう言う事ですか〜、人気者のご登場ですね。
「おお来たぞ、シンボリルドルフだ」
「仕上がってるな」
聞こえて来るのは、トレーナーや記者の方の喧騒や驚きの声や、
「あんなのに勝てるのかな…」
「頑張ってトレーナーさんに認めてもらうんだ!!」
様々な思惑のウマ娘ちゃん達。
さて、ルドルフちゃんにご挨拶(笑)しに行きますよ〜
「ご機嫌様ルドルフさん、調子はいかがかしら?」
「カノンレクイエムか、相変わらず泰然自若だね」
「ふふ、周りの音を気にしても仕方ありませんこと」
「はは、確かにキミらしいね」
ルドルフちゃんと話していると、周りから色々聞こえてきますね〜
「ルドルフと親しく話してるあの娘は何者?」
「カノンさん良くルドルフさんとお話し出来るよね」
「名も知らずのウマ娘ちゃんと新入生代表のルドルフ様がお話ししているだけで尊しゅぎです〜!!」
ざわつくトレーナーとウマ娘ちゃん達、そして最後のキミ、それだけで尊死しちゃダメだぞw
「では後程レースで」
「ああ、お互い全力でね」
軽い挨拶を交わして、お互いは自席に戻って行った。
観客席からターフをのぞきながら、レースまで暇だな〜と物思い耽っていると、太腿辺りに違和感が…これはもしや!!
「トモのつくりが中等部とは思えない、こりゃ滅茶苦茶走るぜ!!」
「何をしていらっしゃいますの?蹴り返した方が良くって?」
まあ沖トレだからしょうがないよね~w
「ま、待ってくれ、俺はトレーナーの沖野だ、あまりにもすげートモだったんでつい触っちまったよ」
「はぁ〜、この際痴漢行為には目を瞑る事にしますがその代わり、私の質問にお答え頂けますか?」
「ああ、なんでも聞いてくれ!!」
「では、今回の模擬レースで1番にスカウトしたい
のウマ娘はどちらです?」
「ふむ、色々良いウマ娘は沢山いるが、その中でもやはりシンボリルドルフが抜けているな、俺だったらルドルフを推すな」
「やはりそうですか、私はルドルフさんと同じレースを走りますの、ふふ、では沖野トレーナー、私をスカウトをする準備をしておいた方がよろしくてよ、だって勝つのは私でしてよ」
「ほう、ルドルフに挑戦とはすげーな!!」
「挑戦ではなくってよ、レースと言うのは“Eclipse first, the rest nowhere.” 強者が勝つのですわ!!」
「確かにちげーねぇな〜、レース楽しみにしてるぜ!」
そう言って私と沖野トレーナーは別れた。
屋外設置のスピーカーからアナウンスが流れる。
「第11レース芝1600mに出走の方、第1レース場にお集まり下さい」
さて準備は整っているので、ルドルフちゃんを『ワカラセ』に行きましょうかねw
ゲートがある第1レース場に向かい、8枠8番のゲート前に立っている。
ルドルフちゃんは1枠1番とか良すぎなんですけど…
まあ関係無いけどねw
作戦はどうしようかな〜、ターボ師匠の爆逃げか、ゴルシのロングスパートか、王道の先行策か…
やはりここはゴルシのロングスパートにしよう〜、なんかインパクトあるしね♪
そう考えながら私はゲートインする。
全バゲートインが完了し、スタートが切られる。
私はバ群の最後方に位置取りして、全体を見渡すように走っている。
やっぱりルドルフちゃんは王道の先行策ですね~、ふむふむ後の皇帝と言われるだけあって、レース展開が上手いですね~、しかしいくらレースが上手くてもスペックで捻じ伏せれば問題ナッシングw
さあ、ルドルフちゃん残された時間は残り300mしかないですよ〜、まあ頑張ってね〜w
レースも1000mを残す辺りから、私は大外に繰り出してからロングスパートを仕掛けた。
「行きますわよ!!」
「な、なに!」
「あんなところからスパートしたら持つわけないよ!」
「あの白毛は終わったな」
レースを走る者、それを見ているトレーナー達、様々言葉を発している。そんな中、先頭から三番手を走っているルドルフだけは、違う考えを持っていた。
「ついに来たか!カノンレクイエム!!」
ルドルフは後方から迫る圧力と威圧感に、焦りと冷や汗が止まらない。
残り300mの直線を残すばかり、私は先頭を走るルドルフちゃんに追いつく。
「追いつきましたわ、ルドルフさん!さあ、最後の勝負と行きましょう!!」
「やはり来たか!タダでは先頭は譲らない!!」
ゴールから残り100m、私とルドルフは互いに並走している。
流石に皇帝ですね~、なかなかタレないし速度も速いですね。しかし、私は最高速度の40%しか出してませんけどねw
残り75m、私は隣を走っているルドルフちゃんに囁く様に呟いた。
「楽しい時間はもう終わりですわ、それではお先に失礼。」
そう言い残して私は走る速度を上げた。
「な、まだ速度が上がるというのか!」
ルドルフが驚愕な顔をしている、それを眺めながら私は余力を残しながら、ゴール板を通過した。
軽く流しながら、クールダウンしていた私にルドルフちゃんが追いつく、何故かお怒りの様だ?
「カノンレクイエム!何故本気を出さない!」
「ルドルフさん、何故そんなに怒っているのかしら?本格化も来ていない私達が本気で走って、故障でもしたら大変でしょ?」
「くっ、確かにそうだが!」
言葉を遮りながら、私はルドルフちゃんに問いかけた。
「ルドルフさん、賭けのお話しは覚えていまして?」
「ああ、勝った方が1つ言う事を聞くというやつか」
「そうですわ、その報酬をルドルフさんにお伝えしますわ」
「ああ、お手柔らかに頼むよ」
「では、賭けの報酬は“私と友達”になって頂けますこと?」
「まさか、勝負の報酬が友達とはね」
「ルドルフさんはお硬いから“仲間”は居そうだけど、“友達”少なそうでしょ?」
「はは、やはりキミは面白い!」
蔓延の笑みでそう答えるルドルフちゃんだった。
お読み頂きありがとう御座います。
お次はレースを観ていた、沖野トレーナーのお話しです。
幕間にどうぞ〜