モブはAクラスにいっきまーす!! 作:軽井沢に冷水かけたい龍園そこ変われ
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「…………」
「…沙希、リップ変えた?」
「、んそうそう!雑誌でみてさー」
「「…………」」
なんか、ね。空気が重い。
後ろからお前のせいだかんな。みたいな2人の視線が私の後頭部を刺していた。気まずいので、絶対に目を合わせたくない。絶賛狸寝入りをしていた。
私がつい調子に乗って、志保が目の敵にしてる軽井沢とかいう女のことを喋ったのが間違いだったらしい。あれから志保が不機嫌である。
この前まで、みんな注目の熱い話題だったあの須藤の暴力事件は、佐倉というグラビアアイドルの出現により、おっぱい効果でややこちらが不利になるかと思いきや、そんなこともなかった。
生徒会長はひんぬーが好きなのだろう。
生徒会長は堀北学という。奇遇にもDクラスには堀北鈴音という女子生徒がいる。もしかしなくても、妹であった。そして妹はひんぬーとまではいかなくても決して大きくはなかった。そしてシスコンとみた。生徒会長の隣に控えていた人(彼女面をしていると思った)は絶対にひんぬーでは無かった。割とあると思いました。結局どっちなんだ。
私はどっちも好きです
石崎が、「現場には監視カメラが本当はあったんだ!!」みたいなことを突然言い出して、Dクラスに出していた訴えを取り下げようとしたことには流石に驚いた。
デカすぎるおっぱいはやはり効果があったのだ、幻覚でも見たのだろう。ちょうど、坂上先生へ石崎が取り下げようとお願いした時、Dクラスのこれまたおっぱいがデカい先生がその場にいたので、グラビアアイドルと効果が2倍で重複せずに重ね掛けされたのだろう。なんのこっちゃ
「いや、お前が暴力を振るわれたところは、監視カメラの無い穴場だから」と言って説明して納得させたので、結局特に問題は無かった。おっぱいから目を覚ませ
私は監視カメラによる日々のストレスから、逃げたいと常日頃思っていたので、どこに監視カメラが設置されているか全て把握済みである。
ダテに監視カメラマップを一週間で作ってないからね。
屋上は都合の悪いことをする場所として最適なことにこの頃気づいた。まあ、使わないけど。階段登るのは普通にめんどい
まあ、いろいろあって須藤ギルティだよね。で落ちを作ったので、(暴力した方が負け)臨時収入が入ったのは言うまでもなかった。
誠意を見せてくれてありがとね
これにて一件落着。一週間も経てばみんなの熱もさめて、話題は違うものへと変わった。そしてもうひとつ変わったものがある。
これは、悪い方に変わってしまったのだが、CクラスのDクラスを見下す雰囲気だ。前より見下す傾向が多くなった。
まあ、特に私たちのグループは元々そうだったので、変わりないけどね。
つまり、そんなに変化は無かったということである。
須藤の事件についてはね
問題はそう、今私の後ろで不貞腐れた志保である。
全ては平田と軽井沢のせいである。なんで付き合ってんだよおおお馬鹿あああカバあああ
はあ、本当にいらないことをしてくれたな。
志保のご機嫌を直すのは本当に大変な重労働である。そして手当てはでないのだ。良いことなどない。
今のところ仲良し4人グループには気まずい雰囲気が流れている。が、それだけで済んでいることが不思議でもあった。
志保は基本的に、感情的で威張った態度で、私たちをトリマキだとしか思って
今の志保は不機嫌でむすっとした表情であるが、私がいつものように志保のご飯をつまみ食いしても激怒するようなことは無かった。
不思議なことに、志保の仲でなにか葛藤でもあるのか、平田と軽井沢のことで私たち3人になにか八つ当たりをしてくるようなことはない。
出会った当初の志保とはまるで別人のようで、本当に誰だよお前。と思ってしまうのも許してほしい。八つ当たりしてこないのは、助かるので有難いと思いつつも私はあまりの変わりように、少しキモいなとも思う日々だった。
そんな、志保も可愛いよ。可愛い可愛い。これ言っておけばなんとかなる説
「志保…いい加減元気だしなよ。」
「そーそー、平田くんかっこいいけど。他にもイケメンいるしさ」
「2人とも…」
「倫は狸寝入りする薄情者だけど、私たちは志保の味方だからね」
「そうそう、頼りなね」
後ろでなんか茶番劇が繰り広げられててウケるんだが。お前ら本当にそんなこと思ってんのか?
…この頃3人の変化がすごいので、本当に本心から言っているかもしれないので、口には出せない。そもそも出さない。
そして、狸寝入りだということがバレている。
素直に起きた方がいいな。適当に前向きなこと言えばええやろ
上体を起こして、後ろの3人に体を向ける。
とりあえず、他の男を勧めるか
えーっと………
「龍園とか、面いいやん。」
「狸寝入りからの第一声それ?頭大丈夫?」
「いや、DV男は論外っていうか」
「ひら………確かにそうだね。」
私は空気を読めて気遣いできる女。
いや、平田こそDVしてそうじゃない?とか決して口には出さない。
個人的に、爽やかで好青年過ぎて、逆に怖いんだよなアレ。待てよ?そうなると、軽井沢は、DV彼氏が好きな可哀想な子に……
やっぱり違うか。ごめんな平田疑って。お前は正真正銘中身もイケメンだよ知らんけど。
「まあ、とりあえず元気出せって志保」
いつもスペシャルランチを勝手にいただいている身として自分に出来ることはしてあげたい。
さいあく……私が軽井沢をどうにかして平田から引き剥がしてあげる。
めんどいけど、志保のためならするかあ?
まあ、頭の隅にでも入れておこう。
「お前がいうなし」
「ごめんって」
怒られた。
お前のせいだ。平田いい加減にしろ
きゃれぴが、私への愛をこめた曲を作ってプレゼントしてくれた。
龍園が暴力騒動の件の報酬だと良いプライベートポイントをくれた。
志保のスペシャルランチのエビフライを丸ごと一個貰った。
今週はいろんな人からいろんなものを貰ってばかりであった。なんか、貰いすぎて逆に、こちらが悪いことしているをしているように感じてくるものだ。
「いや私のエビフライを勝手に食うな」
「志保ー、たまには私のもあげるよ」
「ん?ありがと、ってアンタのそれ無料の山菜定食だろーが、!!いらんわ!!」
お返しをしても、センスが無いので、受け取ってもらえなかったりする。
私たち4人はいつものように、食堂でお昼ご飯を食べながらお喋りしていた。こうして見ると、仲良くなったものである。
「菜々美ちょっと胸デカくなったんじゃない?」
「えー、そう?確かにそうカモ」
「良い機会だしさ、今度みんなで水着買いにこうよ。そろそろ夏だしさー」
「海は無理でもプール入りたーい。この頃暑いし」
「さんせーい」
いつも、私が知らない間になにか話しが進んで、物事は決まっている。
そして今回も
「よし今度の土曜モールで水着かお!!決定!!」
決定事項のようだ。
「ねー、これとかどうよ」
「えこれ可愛いくない!?ねーねー」
「ちょっと値段高いねー」
女子というものは、何故主語か語尾に「ねー」を入れたがるのだろうかねー
「白ビキニでいいやんもう」
「いや、やだしセンスないって」
「フリル可愛いくなーい?」
「黒はちょっと…攻めてるかも」
会話になっているようで、会話になっていない。
もうめんどいので、私はマネキンが着てた白ビキニにした。
志保にはピンクのフリルが装飾された水着を買わせた。これきろ、平田落としにいけよ。寝取られ展開だヨシ!!
フリルで可愛いさアップ!!平田が処女厨のヤリチンだという未来に私は水着の値段分を賭けた。そしてお金は戻って来ないので、平田は軽井沢と真剣にお付き合いをしていて、処女厨ではないのである。
そもそもの話、軽井沢みたいな経験豊富そうな女子が処女なわけがなかった。おっぱい事件の佐倉はグラビアアイドルだが、処女にしか見えなかった。ヤリチン、処女厨、同じクラスときたら、佐倉に手を出していないはずないわけである。平田には悪いことをした。…そして志保が処女であるかどうかもこの際伏せる。(意訳、志保に水着代をカツアゲされた)
私がなにをしたのだろうか、志保の気に触れるようなことをしたのか、ただ単に志保がクソなのか。クソだ
「冷たいもの食べよー、」
「パフェ…かき氷ーー」
「その後プリとろーよ」
「私コスメ買いたい」
全ては決定事項だ。
夏は自ずと、女子の出費は激しいものとなる。
いや、8000円の水着買わされたんだが、私の水着の倍以上あって草も生えない。
私は友達と一緒にけやきモールに買い物をしにきていた。
夏なので、どの水着にしようか、可愛いか、ちょっとエッチか、そんな風にみんな盛り上がったり、少しソワソワしている。
…私はあまり、肌を見せるのは乗り気ではない。
「軽井沢さん、これ可愛いくなーい?似合いそー」
「んー、なんか違うカモ。それよりこっちの方が好き」
「ん、露出控えめだねー。こういう方が好きなんだ、フリルもめっちゃ可愛いし!派手な感じ好きだと思ってたけど、やっぱ可愛い系だよね!!」
気分悪い
私は手で横腹を撫でた。
「良いの買えて良かったー!!」
「ねー、」
「軽井沢さん、あんま顔色よくないけど大丈夫?」
「ん?全然ッ大丈夫だしー」
「…さっき、お腹痛そうに触ってたし、」
「、うん……、私化粧直してくる」
「……いってらー」
今私は上手く笑えているだろうか
背中から冷や汗が出て、視界が不安定になる。瞼が痙攣し出した
よくない症状に、おのずとトイレに向かう足が速くなる。
だが、ここは学校の施設内のモールだ。あたりを見回せば、生徒ばかり。変に注目されて噂になるのはマズイ。
ドクンドクンドクドクドクドクドクドク
耳がおかしい。周りの音に膜がかかったようだ。
やけに自分の鼓動がうるさく聞こえる。
止まれ止まれ止まれ止まれ止まれ
ドクン
脳裏に浮かぶ赤い液体のついた刃物と、周囲の目線、笑い声、罵る声、弧を描いた口元、痛み、手で抑えても溢れてくる赤い液体
ドクンドクドクドク
止まれ止まれ止まれ止まれ止まれ止まれ
止まらない
溢れる
私は表情を普段通りに装いながら、トイレに着き周囲の視線が無くなった瞬間個室に駆け込んだ
私にセンサーが反応しゆっくりとトイレの蓋が開かれる。
いつもはなんの感情も抱かないその動作が酷く遅く感じ、私を苛立たせた。私は勢いよく便器に頭を突っ込む。
ゥうエ〝ゥオオッ ン〝ッエ
途端に口元から、液体や固形物が溢れた
異臭で酷く鼻をふさいでしまいたいし、目がヒリヒリする。涙が出てきた。
吐き続けると、胃の中の食べ物が全部出た。
もう出ないけど、まだ出したい。苦しい
嗚咽をすると、口から酸っぱい胃液がほんの少し出るだけで、吐いてしまいたいのに、出ない。もどかしい、ツラい
吐き気はあるのにもう出ない。
目から出る水は一向に止まる気配が無いというのに、
メイク落ちてるだろうなー、マスカラは水で落ちないやつだから多少はマシか、
頭がだんだんと冷えて、落ち着いてくると、冷静さが戻ってくる。
ちゃんと便器に顔を突っ込んだので、見た限り服には嘔吐物は付いていない。だが、少し臭い匂いが移ってしまったかもしれない。異臭で鼻が曲がってしまったからわからないが、念を入れることに越したことはない。
とりあえず、トイレットペーパーを大量に取り、涙を拭い、口元を拭いて、便器に放り込む。ボタンを押して蓋を閉めると、勢いよく水が流れる音がした。
少し気持ちが軽くなった。
ポーチから香水を取り出していつもより多めにふりかける。異臭と多少混ざって変な匂いになるかもしれないが、まあシンプルゲロの匂いよりはマシだろう。しないよりはマシだと思い自分に言い聞かせる。
「みんなを待たせてるから、早くメイク直しもして、急がないと」
あまり遅いと変に疑われるかもしれない。せっかくこの高校に入って過去を精算できるのだ。こんなところでボロを出すわけにはいかない。
私が常に中心で、もう二度と前みたいには
もう一度自分の服を確認して、個室のドアノブに手を掛けた
大丈夫、大丈夫だ
「あーイライラするなぁ!倫もそう思うでしょ!?」
突然トイレに大きな声で誰かが入ってきた。とっさにドアノブにかけていた手を下ろす。生徒だろうし、この顔で会うのは、やだな…
本当はトイレの大きな鏡で顔を整えたかったが、私の見聞を保つためにも今生徒と顔を合わせるのはよくない。どこから噂になるかわからない。
心の中で溜息を吐き、いつのまにかまた自動センサーで開いていた蓋を閉めて、その上に軽く腰掛ける。香水をしまい、手鏡を取り出す。
「んー、まあね。面白くはないよね」
「はー…マジDクラスないわー、なに?あの顔、態度。こっち見てんじゃねーよ。ブスがサア!というか、落ちこぼれが買い物しにくるなよ?いるだけで空気悪くなんだよ、一丁前に服選んでんじゃねーよ、チッ」
「気にしいね。てか、それ言ったらDクラスの平田くんもないわ理論になるけど」
「……平田くんは別」
「んーなんとも健気だねぇ、なんだか平田がDクラスみたいな落ちこぼれクラスに割り振られたか、理解できた気がするよ」
「は、」
「志保は本当に可愛いねー。平田くんも二股しちゃうよこおれは。いや、もうすでにしてたりして。軽井沢名前通り軽そーだしさ、いや、でもやっぱり女子は独占欲強いし、嫉妬心は基本装備みたいなところあるよね。」
「ちょっと何言ってんのよ」
「モテてるやつへの醜い嫉妬。平田後ろから刺されないかな」
「……アンタは彼氏いて付き合ってんでしょ」
「そうだった」
「なに?デートとかしてないの?欲求不満?」
「いや、週一は必ずしてるよラブラブだよ」
「はあ、アンタと話してると怒りも吹っ飛ぶわ。メイクも直したし、行こ。ちょっと、大声出し過ぎた……ごめん」
「いいってことよ。ストレス発散でカラオケで歌いまくろーぜ」
「うん」
大声で喋っていた、おそらく二人の生徒だろう。
トイレから楽しそうに出て行った。
私は上手く笑えているだろうか。手鏡に映る顔は青い。ファンデーションで塗り潰す。
吐いた影響だからか、口の中の水分が無くなって、ヒューと言葉にならない音が出た。
まただ。また、私は、
ドクンドクンドクンドクドクドクドクドク
繰り返すのだろうか
過去は私を離してはくれないのだろうか
横腹にできた傷が応えるようにズキリと痛んだ
>軽井沢はDV彼氏が好きな可哀想な子に…
軽井沢素質あると思います。可哀想