バイオロイドサーヴァント   作:fuu349ari

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第15話「前夜の誓いと第一試合」

夕闇が校舎の裏庭を包み、本戦を控えた仲間たちが集まっていた。

ナイアが突然、芝居がかった声で両腕を広げる。

 

「おまえたち! 銃弾に倒れず! 蹴りにも屈せず! 政府の秘密兵器を守り抜くことを誓いますか!?」

 

「……はぁ!?」

「なんの話だ!?」

 

タイチとレントが同時に叫び、思わず立ち上がる。

 

「え? え? あれ? 言ってなかったっけ?」

ナイアは軽く舌を出し、てへぺろと笑う。

 

「……頭が痛い……」

ナナミが額を押さえると、ハイネもため息をつきながら頭を抱えた。

「……お前なぁ……このタイミングで言うなよ……」

 

仕方なく、ナイアが事情を説明する。

政府が極秘に開発した兵器をバイオロイドに搭載し、サイトの脅威に備えていること。

ミミミとリラリがすでに搭載済みであること。

 

説明を聞き終えたレントが腕を組む。

「……それなら、ガルドにもその兵器を搭載してくれ。」

「おう、そうだな! ユウロにも頼む!」

タイチもすぐさま乗ってきた。

 

「へいへい~、お客さん増えましたっと。」

ナイアは端末を開き、整備班に連絡を飛ばす。

 

全員の表情が引き締まった。

「……打倒サイト、だな。」

「おう!」

その声に、夜風が静かに応えた。

 

―――

 

そして――本戦開始。

巨大なアリーナに集まった観客が歓声を上げる中、ハイネたちは出撃ゲートに立っていた。

 

「第一試合、開始!」

 

目の前に現れたのは、近距離戦を得意とするチームだった。

複数の前衛型バイオロイドが猛然と突っ込んでくる。

 

「来るぞ!」

ハイネは剣を構え、リラリと息を合わせる。

 

リラリが素早く敵の間合いを潰し、ブレードを振るう。

ハイネはその隙を突いて敵の関節を狙い、銃撃を重ねた。

「ぐっ……こいつら、硬い……!」

「ハイネ様、後方から二機!」

「わかってる!」

 

背後から迫る敵を振り返りざまに撃ち抜く。

リラリが体を捻り、義手で刃を受け止めて弾き返す。

「すげぇ……!」

タイチが高台から索敵を続け、ユウロが敵の配置を叫ぶ。

「右後方、回り込んでます!」

「ナナミ! ミミミ!」

「任せなさい!」

 

ナナミのハンマーがうなりを上げ、ミミミが小さなシールドでナナミを守る。

その様子に敵の前衛が動揺する。

 

ハイネはその隙を見逃さなかった。

「リラリ、行くぞ!」

「はい、ハイネ様!」

 

二人は息を合わせ、一気に前へと踏み込む。

ハイネの剣が敵の脚部を斬り裂き、リラリのブレードがコアを貫いた。

「やった!」

 

観客席からどよめきが広がる。

第一試合、ハイネたちのチームは着実に優位を取っていった――。

 

敵の陣形が崩れた瞬間、ナイアの声が響く。

「今だ! 一気に押し込め!」

 

レントとガルドが最前線を切り開く。

大剣が横薙ぎに振り抜かれ、敵のシールドごと弾き飛ばす。

ガルドの巨体が突進し、二機まとめて壁に叩きつけた。

「ガルド、やるじゃないか!」

「フン……当然だ。」

 

高台ではタイチが素早く位置を変え、ユウロが羽を散らすように光を放つ。

「左奥、隠れてる一機を見つけた! 座標送る!」

「了解!」

 

ナナミがミミミを連れて疾走し、敵の死角に潜むバイオロイドを強烈なハンマーで粉砕する。

ミミミはその間、盾を広げてナナミを守り切った。

「さすがだね、ナナミ!」

「ミミミのおかげよ!」

「……ナナミさんこそ……!」

 

前線では、ハイネとリラリが息を合わせて戦っていた。

「右の奴、こっちで受ける!」

「左は任せてください!」

 

リラリのブレードが火花を散らし、敵の関節を切り裂く。

ハイネは銃を連射し、動きを止めた敵のコアへと剣を突き立てた。

「やった……! リラリ、後ろ!」

「はいっ!」

 

振り返りざま、リラリは義手を盾に変形させ、飛びかかってきた敵の斬撃を受け止める。

その衝撃で土煙が立ち上がるが、リラリは踏ん張った。

「……ハイネ様を、守る……!」

「リラリ……!」

 

ハイネはその隙に敵の脚を切り払う。

連携が決まり、敵が瓦礫に倒れ込んだ。

 

残りの敵が一斉に退くのを見て、ナイアが笑みを浮かべる。

「これで決まりだな。勝利、いただき!」

 

アリーナに響き渡る歓声。

第一試合の勝利が告げられた。

ハイネは肩で息をしながらリラリに笑いかける。

「……やったな。」

「はい……ハイネ様のおかげです。」

 

レントが大剣を担ぎ、ナナミがミミミの頭を撫でる。

タイチはユウロを肩に乗せて笑った。

「チームって、いいもんだな!」

「そうだな……」

 

だがその瞬間、観客席の最上段で、ひときわ冷たい視線が彼らを見下ろしていた。

――サイトと、その隣に立つバイト。

「へぇ……ちょっとはやるじゃないか。もっと面白くしてくれよ?」

サイトが呟き、口元を吊り上げる。

その笑顔は、嵐の前触れのように不気味だった。

 

勝利の余韻に浸るハイネたち。

その未来に、次なる激戦の影がゆっくりと忍び寄っていた。

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