バイオロイドサーヴァント   作:fuu349ari

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第42話「コレクター部隊、初陣!」

夜明け前、出撃準備を整えたナイアが兄弟たちを見渡した。

「よし、全員集合! これから俺たちはコレクター部隊として初陣だ!」

兄弟たちがざわつく。

「……コレクター?」

ナイアは笑い、親指を立てる。

「いいだろ? おまえたちはもう“集められる側”じゃない。好きなものを集める側だ!」

その言葉に、兄弟たちの瞳が静かに光った。

 

―――

 

タイチが先陣を切って、敵の拠点へと侵入する。

「電子ロック、解除……!」

緻密な操作が終わり、ステージの扉が静かに開く。

その先には……まるで予選会場を思わせる混合戦が広がっていた。

複数のバイオロイドが入り乱れ、人間たちの怒声と制御音が入り混じるカオス。

 

「行くぞ、ガルド!」

「了解した!」

レントがガルドを伴って突撃し、乱戦の渦へと飛び込む。

その瞬間、タイチは懐からデバイスを取り出し、会場に設置されていた配信機材へ接続。

「ジャック開始……よし、乗っ取った!」

画面が切り替わり、全世界へと映像が流れ出す。

 

―――

 

「全世界の皆さん、こんばんは~。」

ナイアの軽い声が映像越しに響く。

その手にはカメラが握られており、バイオロイドたちが暴れ、そしてお偉いさんたちが狼狽える様子をバッチリと配信していた。

「おっと? そこのお偉いさん! 笑って笑って~? はい、世界中にお届け中ですよ~!」

動揺する幹部たちを映すカメラの向こうで、兄弟たちが次々と狙撃を開始する。

 

「左から来るぞ!」

「了解、狙撃!」

コレクター部隊が高台から狙いを定め、一斉射撃。

次々とバイオロイドの脚部が撃ち抜かれ、動きを止める。

「いい連携だ!」ハイネが前線から声を上げる。

「ハイネ様、後ろ!」

リラリが回り込み、背後の敵を一閃。

最前線では、ハートシールドが息を合わせて進撃していた。

 

ナナミがミミミと並んで撃ち、タイチが後方から指示を飛ばす。

レントとガルドは盾となり、兄弟たちの狙撃ラインを守る。

そして、笑顔でカメラを回すナイアが叫んだ。

「よしよし、最高だ! 全世界に見せてやれ! これが俺たちの戦い方だってな!」

 

混戦の渦の中、確かな絆と新たな決意を胸に、コレクター部隊の初陣は幕を開けていた――。

 

―――

 

会場全体を支配していた混戦が、徐々に流れを変えていく。

コレクター部隊の狙撃で足を奪われたバイオロイドたちは次々と動きを止め、前線に隙が生まれた。

「今だ、押し上げるぞ!」

レントが盾を構え、ガルドとともに突破口を開く。

タイチが後方からカバーし、ユウロが軽やかに情報を送る。

 

その様子を、世界中がリアルタイムで目撃していた。

ナイアはカメラを担ぎ、逃げ惑うお偉いさんの顔を追いかける。

「はいはい、そこの方~。何を隠してるんですかねぇ? 代理戦争の裏側、世界の皆さーん、よーく見てくださいね!」

顔を覆う幹部たち。

カメラは逃さずクローズアップする。

「おい、あのカメラ止めろ!」

怒声が響くが、すでに世界中への配信は止まらない。

 

「ナイア様、右から接近!」

「了解!」

センドの声でナイアが振り返り、襲いかかる敵を回し蹴りで倒す。

「ほらな、体術もやればできる!」

「お前、戦場で楽しんでるだろ!」とハイネが笑いながら叫ぶ。

 

ハイネとリラリは、最前線で息を合わせ、まるで舞うように敵をかわし、制圧していく。

「……守るんじゃない。勝つために、楽しむために。」

ハイネの呟きに、リラリは頷き、鋭い一撃を放った。

 

後方ではナナミが次々と弾を撃ち込み、ミミミが素早く弾薬を補充する。

「ナナミ、命中率、五割を超えました!」

「へへっ、やるじゃん私!」

ナイアがカメラ越しに茶化す。

「このまま前線行っちゃう?」

「調子乗るな!」

ナナミは笑って叫んだ。

 

やがて敵は次々と制圧され、予選会場のような戦場は静寂を取り戻す。

バイオロイドたちは動きを止め、お偉いさんたちは捕縛され、カメラの向こうで町の人々がどよめくのが聞こえるようだった。

 

ナイアはカメラを肩から下ろし、笑みを浮かべて呟いた。

「……これで、世界も少しは変わるかもな。」

ハイネが隣で肩を並べる。

「……まだまだ集めるものはあるんだろ?」

「もちろんさ。」

ナイアはにやりと笑った。

「コレクター部隊は、まだ始まったばかりだ。」

 

その言葉に、兄弟たちが一斉に拳を掲げた。

「はい、長兄として誇らしいです。」

バイトが穏やかに告げる。

「ふふ、これも愉快ですね。」

 

世界に新たな光景を見せつけたその日、コレクター部隊は――確かに“集める側”としての一歩を踏み出したのだった。

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