魔界魔「今思うと、イマジンハートとパープルハートは口調がかなり似ているから分かりにくいかな」
前回のあらすじ:遂にホワイトハートとの戦闘が始まった!!
「叩き潰してやる。国を守る為にも……お前等は全身全力で潰す!!」
ホワイトハートが右腕を掲げると、周囲に水色のエネルギー弾がいくつも浮かんだ。
(あの技は………)
私は空中へと逃げる。
「ゲフェーアアリヒシュテルン!!」
ホワイトハートがエネルギー弾に衝撃を加えると水色のエネルギー弾は不規則な弾道へ描き放たれる。
着地したエネルギー弾は小さな爆発を起こす。
「ぐっ……この技は、私達の世界のブランと同じ…」
パープルハートが爆発を避けながら言葉に出す。どんな技がわかっていれば避けるのは造作ない
爆発を避け、ホワイトハートに接近する。
「ふん、あれを避けるなんて、やるじゃねえーか」
「褒め言葉として受け取っておくわ」
「運が良いという意味で褒めてやるよ」
ガキンッ!!と金属のぶつかり合う音が響く
「そんな細い剣で俺に力で勝てるわけねーだろ!!」
とホワイトハートが戦斧を薙ぎ払いパープルハートは力で押し負け後ろに飛ばされるが上手く受身を取り衝撃を減らす。
「お前等の弱そうな武器で私の武器が負けるかよ!!」
たしかに力に関しては武器とかもそもそもの力もあるしそれに関しては勝てるものじゃないだろう。
ただしだからといって力が無ければ絶対に勝てないなんていう訳じゃない
「空牙―――」
イマジンハートが剣を構える。剣は魔力を帯び紫色に鈍く光り始める。
「何度やったって……」
「光穿断!!」
ホワイトハート目掛けて、魔力の刃が振り下ろされる。
「無駄なんだよ!!」
戦斧を構え魔力の刃を受け止める。すると………
「なっ……」
受け止めた魔力の刃が分散し戦斧を避けるようにホワイトハートへと穿たれる。
「こざかしい真似すんじゃねーよ!!」
ホワイトハートは手に魔力を集める。
それを分散した魔力の刃にぶつけ、相殺する。
「ふん、この程度かよ」
「……とんでもないわね」
正直言うと、とても驚いている。
ブラン自体は女神であるから4対1という状況でも油断した覚えも驕った覚えもない、殺すつもりはないがさっきのは手加減せず本気で当てるつもりだった。
なのに、まさかあそこまで冷静に対処されるとは思わなかった。
追い詰められていることで火事場の馬鹿力でも出ているんじゃないの?
「は、お前等この程度で女神かよ…つまんねえな、お前等は女神に向いていねーんじゃねえのか」
ホワイトハート私達を馬鹿にする。実際…想像以上に強い。
「ふん、言ってくれるじゃない!!」
ブラックハートの大きな剣にエネルギーが集中する。集中したエネルギーは虹色に輝く。
「トルネードソード!!」
ブラックハートの一撃は、ホワイトハートに受け止められる。
「はああああああああああっっっ!!!!」
ブラックハートは声を荒げ剣に力を入れる。ホワイトハートはその力に少し押されていた
「くっ……やるじゃねーか!!」
一方でホワイトハートも負けじと力を入れる。
ホワイトハートとブラックハートはお互い相手を押し切るように力を入れる。
そして――――
「はあああああああああっっっ!!!!」
「なっ…くそっ……」
ブラックハートがホワイトハートを強引に押し切った。
ホワイトハートは力に押され揺らぎ態勢を崩す。
「今度こそっ!!」
ブラックハートは接近し踏み込む。
足を蹴り上げホワイトハートを思いっきり打ち上げる。
直後、空中で肉薄し大剣を振り下ろす。
「ドロップクラッシュ!!」
バアンッ!!と体を叩いたような鈍い音と同時にホワイトハートの体躯が畳に叩きつけられる。
叩きつけられた体はそのまま何度も叩きつぶされ、脳が揺らされ、意識が飛びかける。
(くそっ!最悪の当たりだ、頭がクラクラするぜ…っ)
ホワイトハートは何とか立ち上がり意識を整えようとする。
しかしそれにチャンスとばかり追撃をかける。
「はぁーい、ブランちゃんには悪いけどぉ、一発いっちゃうわよぉ」
(しまっ……)
アイリスハートに肉薄され、避けようとするが頭がクラクラして足がふらつく
これじゃあ回避行動なんて無理だ。
「ファイティングヴァイパー!!」
V字型の二段切り、しかも電撃というおまけつき
その攻撃にホワイトハートの体に大きな切傷を付ける。
「ぐあああっっ!!体が痺れっ……て、くそっ!!」
電撃により体が痺れ、痛みで悶えるホワイトハート。
アイリスハートは無慈悲にもそれに追撃をかける。
「ちょっと痛いけど、我慢してねぇ…ブランちゃん」
バアンッッ!!とアイリスハートに思いっきり蹴り飛ばされ壁に思いっきり激突する。
壁に思いっきり叩きつけられたホワイトハートはすぐさま起き上がる。あれで結構なダメージを受けたようでユニットもボロボロになっていた。
「はぁ……はぁ……くそっ…」
ホワイトハートもようやく揺れていた意識も安定してきたみたいで、視界もくっきりと写るようになった。
「俺は……負けられないんだ、国の為にも、私は……私は……」
「………ブラン」
パープルハートが言う。その表情からは友人に対する同情みたいなものが浮かんでいた。
「てめえらなんかの仲良しこよしに、私は、負けられないんだよっ!!」
突っ込んでくる。戦斧を振りぬくように全速力で―――
「もう……終わらせましょう。ブラン」
パープルハートが前に出る。刀剣を構えブランと相打つ様に
「うおおおおおおおおおおっっ!!」
思いっきりブランは戦斧を振りぬく、だがその思いっきりな一撃もパープルハートは簡単に回避する。
「なっ……」
ブランは驚愕な顔を浮かべる。だが今の一撃はかなり振りが遅い。
そもそもブランの戦斧はとても重量がある。ブランは女神の力でそれを軽々扱うがそれでもパープルハートとかと比べると武器の振りは圧倒的に遅い、力では勝ってもブランは武器の点では速さでは絶対に勝てない。
それがダメージのせいで振る速度が更に遅くなっている。
「もう、終わらせるわよ、ブラン」
パープルハートは思いっきり剣を振りぬいた。音速といっても過言じゃない速度で
振りぬかれた剣は紫色の軌跡を描き、大きな一撃を生み出す。
「ヴィクトリースラッシュ!!」
ホワイトハートに紫色の閃光が叩き込まれた。
「嘘…だ…ろっ…」
ホワイトハートは、そのまま倒れ勝負は決した。
===
勝負はついた。ホワイトハートの敗北という結果で
「私は、負けたのか……」
ブランの言葉に誰も答えない。
「……さすがブランね、4人がかりでもここまで苦戦するなんて…」
「汗びっちょりぃ…ここまでてこずらせてくれちゃってぇ…」
4人がかりでも苦戦した。これが追い詰めら物の底力というものか
勝利の余韻に浸っていると、うるさい声が耳に届く
「決着!!負けたのはルウィーの女神ブラン様ー、完全敗北でしたー!!長い間みんなの上でふんぞりかえっていた女神のなさけない姿が晒されちゃったわねー!」
ここまでというくらい貶し
「ださいし、かっこ悪いし、こんな情けない女神様はもういらないよねー!!」
その言葉に私は少しカチンと頭にきていた。
たしかに中継でこちらの無様な姿を曝け出そうとして逆に負けてしまって無様な姿を晒す羽目になったのは自行自得だ。
だけどただ戦いを見ていただけの人間が奮戦した相手を貶し、執拗に馬鹿にする態度が癪に障っていた。
ガチャン!!と無言でカメラや機材を思いっきり私は叩き壊した。
…中継中?そんなの知ったこっちゃないけど
「あ、あんた何するのよ、まだ中継中で」
「気に入らないのよ、そのあなたの態度が」
「何がよ、私の中継に文句挟まないでくれる」
「戦いを見てただけの癖に女神4人相手に奮戦した相手を馬鹿にするその態度が気に食わないのよ、あんたにブランを馬鹿にされたくないし、馬鹿にする権利もないから」
別人とは言え、友達を馬鹿にされた。
それは私から見ていてとても腹が立つものだった。
「何よ、女神が偉そうに、もういいわ、帰る!!」
アブネスが姿を消してしまう。
すると、今度は入り口の方から声がした。男の声だ
「おやおや、ブラン様…やっぱり負けてしまいましたか…」
「…大臣」
……いかにもその悪代官面した男が入ってきた。その男はどうやらここの大臣らしい
「まあ、こうなることは予想していましたが」
「わたし、どうしたら…このままじゃ…国が…」
「ご心配はいりません。後は私にお任せを…この国はわしが好きな様にさせてもらう」
「えっ……」
大臣の言葉にブランに驚愕な顔を浮かんだ。
「わしの名前は大臣ではない……七賢人の一人、アクダイジーン様だ!!」
悪代官面した中年が言う。……そしてそれと同時に私の中で一つの納得が生まれていた。
「嘘……あなたが七賢人……」
驚くブランを他所に
「…知らぬ間に七賢人を部下として重用していたのね」
「何それ、馬鹿じゃないの、完全に自業自得じゃない!!」
パープルハートの言葉にブラックハートは本気で呆れる。
「ぐふふふ、貴様らには感謝せんとなあ、貴様らが勝ってくれなければ、この小娘にまた頭をヘコヘコ下げなければいかんかったわい」
アクダイジーンは笑う、国を乗っ取ることができて相当に嬉しいのだろう
「あなたが黒幕ね、最初からおかしいと思ったのよ、警備兵一人どころか管理室にも誰一人いなかった…地下牢にでも閉じ込めたんでしょう。ブラン側につく者すべてを」
私の言葉にアクダイジーンはニヤリと笑いながら言ってきた
「ああ、そうじゃ…警備兵はそこの小娘に忠誠を誓った邪魔な奴らだったから全部地下牢に放り込んでおいた、そして…管理室の連中も放り込んだ、やつらもわしに賛同する人間はいなかったからな」
…ようやく納得がついた。何故人が一人もいなかったのか、そして私達は二重の罠を踏まされていたのだろう
「そして、あなたは私達とブランをぶつけ共倒れにしようとした。ブランが勝つとは絶対にあなたは思ってなかった、だから共倒れが私達の疲弊を狙った。そして現にいまあなたは外に200人程の兵を用意しているんでしょう。」
200人というのは憶測だけれど、この城には250人程の兵がいると聞いたことがある。200くらいの兵は掌握されているんじゃないかという考えだ
「………ああ、完璧だ、何もかもあってるぞ、まったく内の女神と違って頭がキレるようで話しが早い」
今の言葉に私は少しカチンときたが、抑えた。
「そして、わしがこの国の王となる。さっそく今から準備をして大体3時間後に政見放送を流そうとするか」
アクダイジーンがそう言った後、兵がぞろぞろと出てきた数は目測通り200人程の数、
「ていうか、軍権握られてたんじゃ長く持たなかったんじゃない、この国」
ブラックハートが呆れて言う。
たしかにブランが勝った所できっと軍権自体握られてたらどうしようもなかっただろう
「…………。」
ブランは放心している。それはそうだ、信頼している部下に最悪の形で裏切られたのだから
「こいつらを地下牢にぶち込んでおけ、逃げられんようにな」
アクダイジーンが命令するとたくさんの兵に私達は囲まれた。
「……疲弊している今じゃちょっとやばいわね」
パープルハートの言う通りたしかにやばい、兵一人一人はたいしたことなくても200程の数がいて、こっちは女神との戦いでヘトヘト
「大人しく、従っておきましょう。今回ばかりは仕方ないわ」
私の提案に他の女神も乗り、私達は地下牢へと連行された
「ふふふ、これでわしの天下が世界が…始まる!!わははははははっっっ!!!」
アクダイジーンはただ一人高笑いをしていた。
魔界魔「次回も早めに投稿したいな…」