Fate/eastan phantasm   作:Astrad

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 ちょっと強引ですが続きです。


星の剣

 ジズとの戦い、それは熾烈を極める。二千と数百年の歳月をかけた彼の計画には、それと同じだけの時間で用意された圧倒的な資源(リソース)がある。いくら、対軍宝具級の魔術を持つ者(衛宮士郎)対城宝具を持つ者(蒼崎紫音)がいたとしてもそれに抗うにはいくつもの課題がある。

 

 しかし、一つの壁は衛宮士郎の持つ固有結界で打ち消された。今や停滞の法則は通用しない。

「ここから先は、物量戦。フラット、私の魔力(リソース)使っても良いから援護を頼む!」

「了解、紫音君!介入開始(プレイ・ゲーム)!」

 紫音は通常の戦闘力においてはエルメロイ教室随一ではあるが、魔術戦においてはフラットやジズ等に及ばない。故に、フラットに投げる。

 

 幼生体の分身、光の剣士の群れが襲い掛かる。衛宮士郎に率いられた剣の群れと紫音の焼死と病死(ブレイズとシック)、2丁のアサルトライフルが敵を薙ぎジュストが撃ち漏らしを狩る。そうしてこの防衛線は維持されている。

 

 しかし、この防衛線は長くは持たない。固有結界の能力を固有結界によって打ち消すというのは確かに正解ではある。しかし、この拮抗が成り立っているのはエルゴの解放によって一時的にジズの出力が低下しているからであり、フラットのハッキングで幼生体の出現速度を下げているからであり、衛宮士郎の固有結界が存在するからである。押し勝つには、もう一手足りない。グレイは既に聖槍を使っている以上、期待出来ない。ならば、可能性があるのはエルゴ(神喰らい)だ。

 

 それを導き出した2人は、フラットに叫ぶ。

「フラット、先生の方に回って!」

「フラット、手伝ってくれ!」

 

 フラットが魔術戦から抜ける。不慣れなものの、紫音はシエルと早苗の魔力も使用して魔術戦を力技で引き継ぐ。幸い、あちらも戦闘が起こっている事を察して、魔力を流してきてくれている。

 

 リソースの全てを、戦況の維持に注ぎ込む。逆転の為の術式も方策も思いつくが、それを行う隙間がない。使うには防衛線に隙間がなければ...

 

 紫音は、一瞬の隙間を求めた。それさえあれば戦況は逆転する。しかし、それはジズも知っている。故に、途切れず絶え間なく圧倒的な物量を送り込んでいる。ここを凌ぎ切れれば彼の勝利であるが故に。

 

 しかし、運命は紫音に微笑んだ。圧倒的な魔力の奔流、その起こりを感じ取る。

「<遥かなる蹂躙制覇(ヴィア・エクスプグナティオ)>―――!」

 

 6の幻腕に剣を携え、彼が父より受け継いだその異能を十全に発揮した、レールガンの原理を用いた斬撃蹂躙走法を以て、エルゴは隙間を作り上げた。

 

 

「そうか!やはり彼の王に連なるものであったか!!感謝する、エルゴ!」

 紫音は柄にもなく興奮する。先生から送られてきた情報とエルゴの姿。それを見れば彼が己の頓珍漢な予想通りの存在であり、そして彼が紫音の求めていたものを作り出してくれたからだ。

 「星剣術式、展開!仮想魔導砲身形成、照準固定!」

 出来立ての対城宝具を展開する。惜しむらくは剣を使わず、空間に仮想展開となってしまったが今はすぐに放てる大火力が必要だ。

 「数多の願い、1つの思い。今束ねるは無窮の刃!」

 衛宮士郎も己の持つ最大火力を手に紫音に合わせる。そして、エルゴとグレイ。

 彼女らも又、二人で剣を構えていた。それは、王の剣。正しく王たる者が振るわねば真価を発揮することは出来ない、選定の剣!

宵闇照らす曙光の剣―――!(カリバー・オブ・カルヴァリア)

「リミテッド・ゼロオーバーー!」

「「カリバーン!!」」

 三者三様、光の奔流がジズを襲う。ジズは当然、防御魔術を以て自らを守らんとする。しかし、それは破られる。出力の差ではなく、魔術であるが故に。

 

 一発の銃弾がいとも容易く防御魔術を貫く。起源弾、そう呼ばれるその弾は魔術師殺しの真髄、当たれば相手の魔術回路を出鱈目に切って嗣なぐことで破壊する。

 

 そして、光の奔流が彼を飲み込んだ。

 

 ここからは、エンディングの後のちょっとしたお話。

 

 まずは隠蔽工作、と言っても驚く程あっさりと終わった。シエルと早苗が教会側の事後処理部隊を手配してくれたから大体の痕跡は覆い隠せた。それに、情報も大きな話題を前面に押し出す事である程度視線を逸らせた。何せ穏健派同士とはいえ、死徒二十七祖と埋葬機関が手を組むという前代未聞の事態に大半の魔術師は目を奪われ、衛宮士郎だのエルゴだのには目も向けられなくなったからだ。

 

 そして現場に居合わせたものの多くは賢明にも口を閉ざす道を選んだ。唯一、モナコの支部長は何かを言い出しそうであったのでこっちの権限で拘束。色々容疑もあったので数百年は出てこれない監獄に行ってもらった。出てくる頃には骨だけになっているだろう。

 

 そして、こっからが問題であった。一連の手続きをやっている途中にルォロンがアキラを連れてやってきたのだが、彼等とヴァン=フェムのもたらした情報が曲者だった。

 

 まず、天使の書庫に私達が求める資料が存在しないという物だ。よく考えればわかるものだったのかもしれないが、聖堂教会の異教の神々に対して取る方法は多くの場合、天使や悪魔として取り込む。それが出来なければ放置という形で穏便に返す方法などは存在しないというのがヴァン=フェムからのアンサーであった。

 

 それに加えて、エルゴについて詳細を知っている人物の情報を先生達への報酬として開示してくれた。ここまでに聞いた話として、エルゴの作成に協力したのは3人の魔術師。一人は私達が消し飛ばしたジズ。2人目はアトラス院の魔術師、この人はすでに死んでいるとの事だ。そして、山嶺法廷のムシキ。面識は、ない事はないが、会いたくない。というか、十官の人達化け物過ぎる。

 

 なので、代わりを推薦した。妙漣寺鴉郎、自称スカンジナビア・ペペロンチーノ。彼ならなんとかしてくれるだろう。秘匿者(クリプター)に指名されるぐらいには腕経つんだから!

 

 というか、こっちはこっちで準備を進めないといけない。【城】の討伐を命じられた以上、冬までにプランを練らないといけない。それに、イリヤ嬢に頼まれていたアインツベルンの調査もしないといけないから、仕事が多すぎる。

 

 と、いうわけで申し訳ないがエルゴの件は先生達に任せる事になった。そして、ジュストの件だが。

 

「本当に良いのかい?君が望むのであれば、君の父親の刻印を引っぺがして君に移植し、魔術回路を汎用的な物に作り替えてしまう事もできる。そうすれば、君は叶わなかった道(魔術師)を選ぶ事も叶う」

 

 モナコにある小さな教会、事後処理の対策本部となっていた場所。そこにある懺悔室で私は彼に最後の確認をしていた。

「そんな物を望んでいないというのはあなたも既に理解している筈だ。俺に必要な事は、誰かを助ける事だ」

「そうか。であれば、私の方で先生にも話を通しておこう。」

 続く言葉を発しようとした紫音に、彼は一つの質問をした。それは、彼の行動原理を問う物。

「一つ、あなたに聞きたいことがある。貴方は、何を目的にしているのか」

その言葉を受けた紫音は少し考えるそぶりをした後、こう答えた。

「代行者としては、全ての死徒の根絶。神官としては、境界を超える事。そして、私としては」

一度、躊躇うそぶりを見せたが言葉を続ける。

「南米に鎮座している地球に住むすべての生命にとっての敵たるORTの討伐って所かな?」

 

 そう言った彼の顔は、小さく笑っていた。




 この世界線で、衛宮士郎はエルメロイ教室に所属しています。この世界で、エルメロイ教室に所属している事が多くの人々を助ける、正義の味方に最も近いやり方でもあるというのが理由の一つです。
 ジュストにはちょっと強引ですが、エルメロイ教室に来てもらいました。
 因みに、大体のエルメロイ教室のメンバーは2周りから3周り以上強くなっています。そうでなければ生き残れないので。

 多分、この後の流れはアインツベルン>【城】討伐>fakeの流れになればいいかなぁ...?

 ちなみに、ダンまちの方の紫音の強さはこの時点での紫音よりは遥かに強いですが、理論上の最高到達点よりは幾分か格落ちしています。

ジェスター、どうしたい?

  • 即落ち
  • 逃走成功!
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