フリーレン とアーニャ   作:Nラウンジ民

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フリーレン とアーニャ

フリーレン「……もう一度、同じことをやって」

アーニャ「フリーレン、いま“うそでしょ”って びっくりした」

フリーレン「心読まないで」

アーニャ「でも できてる?」

フリーレン「できてる。完璧すぎる」

アーニャ「ははに ほめられる?」

フリーレン「フェルンなら黙って頷く」

アーニャ「ちちは?」

フリーレン「シュタルクなら全力で褒める」

アーニャ「えへへ。アーニャ ははと ちち だいすき」

 

フリーレン「じゃあ次。魔力を細くして、途中で切らないで」

アーニャ「ほそく……ながく」

フリーレン「そう。糸みたいに」

アーニャ「いと ぷるぷる」

フリーレン「ぷるぷるさせない」

アーニャ「……できた」

フリーレン「できた、じゃない。維持して」

アーニャ「うん」

 

フリーレン「……魔力の流れ、理解が早すぎる」

アーニャ「だって みえる。ながれ」

フリーレン「見える?」

アーニャ「こころ じゃない。まほうの きもち」

フリーレン「変な言い方」

アーニャ「でも ほんと」

 

フリーレン「じゃあ、私が少しだけ乱す」

アーニャ「だめ」

フリーレン「訓練だよ」

アーニャ「こわい」

フリーレン「大丈夫。危ないところまではやらない」

アーニャ「フリーレン、たまに うそ」

フリーレン「……否定できない」

 

フリーレン「——乱した」

アーニャ「……なおす」

フリーレン「早っ」

アーニャ「もどった」

フリーレン「……」

アーニャ「フリーレン、いま“ありえない”って」

フリーレン「……正直に言うね」

アーニャ「うん」

フリーレン「私は本気で驚いてる」

アーニャ「そんなに?」

 

フリーレン「次は回復魔法の“繋ぎ目”」

アーニャ「ザインに おそわった」

フリーレン「ザインは回復の基礎が上手い。でもこれは応用」

アーニャ「アーニャ、できる」

フリーレン「自信満々だね」

アーニャ「アーニャ えらい」

 

フリーレン「じゃあ、ここに小さな裂傷を作る」

アーニャ「いたい?」

フリーレン「痛くない程度」

アーニャ「それ だめ」

フリーレン「……じゃあ、魔法で作るだけ。痛みは出さない」

アーニャ「よし」

 

フリーレン「ここを、繋いで」

アーニャ「……」

フリーレン「手順を踏んで」

アーニャ「……つないだ」

フリーレン「速すぎる」

アーニャ「はやいの だめ?」

フリーレン「だめじゃない。怖い」

アーニャ「なんで」

フリーレン「普通、時間をかけて覚える所を、君は飛ばす」

アーニャ「ショートカット」

フリーレン「そう。だけど、魔法は近道すると壊れることもある」

アーニャ「アーニャ こわすの きらい」

 

フリーレン「でも両立できてるのが信じられない」

アーニャ「りょうりつ?」

フリーレン「私の制御と、ザインの回復」

アーニャ「うん。どっちも すき」

フリーレン「好きだけでできるなら、皆やってる」

アーニャ「アーニャ、こころ よめるから?」

フリーレン「それだけじゃない」

 

アーニャ「ははより アーニャ すごい?」

フリーレン「……訂正する」

アーニャ「?」

フリーレン「フェルン以上かもしれない、じゃ足りない」

アーニャ「?」

フリーレン「もしかしたら……フランメ以上かも」

アーニャ「すごい?」

フリーレン「危険なくらい」

 

アーニャ「なんで きけん?」

フリーレン「才能が強いと、世界が簡単に見える」

アーニャ「かんたん?」

フリーレン「簡単に壊せる」

アーニャ「アーニャ こわさない」

フリーレン「うん。でも“壊せる”って事実が、君を孤独にする」

アーニャ「さみしい?」

フリーレン「強いほど、周りが遅く見える」

アーニャ「アーニャ、みんな すき」

フリーレン「それが救いだね」

 

アーニャ「でも アーニャは ただ みんなを なおしたい」

フリーレン「……そういうところが、一番フランメに似てる」

アーニャ「フランメ、いいひと?」

フリーレン「厄介な人」

アーニャ「え」

フリーレン「優しくて、厳しくて、諦めが悪い」

アーニャ「アーニャも?」

フリーレン「そうかも」

 

アーニャ「フリーレン、アーニャの せんせい?」

フリーレン「そう」

アーニャ「ずっと?」

フリーレン「君が望むなら」

アーニャ「じゃあ ずっと!」

フリーレン「……はいはい」

 

アーニャ「フリーレン」

フリーレン「なに」

アーニャ「アーニャ、こわいときも ある」

フリーレン「うん」

アーニャ「でも なおせたら、みんな えがお」

フリーレン「それが君の魔法だね」

アーニャ「えへへ」

フリーレン「……驚いたままだよ。まだ」

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