とある少年の大地結晶【アースクリスタル】 作:えりー
それでも理解して頂けたらありがたいです
あの時から紫苑は美琴達とよく話すようになった
時々散歩中にばったり会って話し込んだりしたり、遊んでくれたりと交流を深めていった
そして、紫苑を気にかけていた美琴はだんだんと薄れていき、ついにはその考えを忘れてしまった
今日と美琴達と紫苑は会って話し込んでいた
だが時間は時間。紫苑はあの時から黄泉川に早く帰るよう言いつけられていた
ので、紫苑は
「すみません。もう帰らなくては、では‼︎」
断りを入れて美琴達から去った
「なんか紫苑君って、見た目は活発そうな子なのに中身はもう大人って感じですよね‼︎」
「そうね〜。ああいう子は将来成功するのよ」
「将来が楽しみですね〜」
「しかし、どうにも固すぎではございません?」
「ま、人それぞれよ」
そして四人で他愛もない話をした
四人はそれぞれの帰宅地に帰った(初春と黒子は風紀委員の仕事)
そして美琴は話題の中で出た”クローン”について考えていた
(………私のクローン、ねぇ)
そして美琴は自身のクローンを見つけた
それは美琴と瓜二つだった
唯一区別できるのはクローンが付けているゴーグルのみ
美琴は本当にいたんだ。本当に実験は成功したんだと、だが内心は喜んでいなかった
それは何故か分からない
だけど喜べなかった
クローンの意味不明な暗号を聞き、そして黒猫を助けた
その後、美琴はクローンと共にいろいろな所を回った
途中食べたアイス、そして他愛もない話、そして紅茶
全てが、クローンでも普通だった
そして最後、午後七時に差し掛かる所で、ゲコ太バッチをクローンの制服につけ、お開きとなった
だが
「さようなら、お姉様」
この言葉は美琴には聞こえなかった
そして美琴は適当な電話ボックスに入り、何処かにハッキングしていた
理由はクローンを知るため
なんのためにクローンが生産されたのか、それを美琴は知りたかった
だが、その生産された理由が残酷だった
「…絶対能力者実験?」
絶対能力者実験
”二万体の妹達を殺害する事で、絶対能力者の進化を達成する”
要約すると
二万体の妹達を殺せば絶対能力者、つまりLevel6になれる
「…………は?」
そう解釈した美琴は頭を混乱させた
妹達?
二万体?
進化?
殺す?
そしてさらに目を通すと、詳しい日時が書かれていた
(……今日の9時)
美琴は時計を見る
今は八時
まだ時間はある
その時間を有効しようと、さらに情報をあぶり出す
(ふざけてる…ふざけてる‼︎)
だが美琴は気づいていなかった
その被験者の名前を
その被験者があの_____だという事を
そして美琴はある記事を見つけた
絶対能力者実験とは違う、別の記事だ
その名前は
「……”大地の王【ソルメロス】”?」
大地の王という計画名
美琴はその記事に目を通す
そこには
大地の王
私はとある少年を引き取った
どうやら日記みたいな書き方をしていた
美琴はさらに目を通す
その少年の瞳は赤かった
何かが混じったような瞳をしていた
その少年は絶望に包まれていた
私は決めた
この少年を守ろうと
そして私は少年を、学園都市に行くように進めた
少年は行くと答えた
私は嬉しかった。この少年の心を、元気のある希望に戻したい
その少年の名は
なぐ__________
ピーッ‼︎と美琴が持っていた機械がエラーを起こした
「⁉︎うそ‼︎」
そして画面は黒くなった
「……………希望」
美琴はギュッと機械を抱きしめた
そして美琴はその希望を背負い、実験場所に向かった
まだ生きていると信じて
だが、そこには”絶望”しかなかった
美琴は実験場所についた
だがそこはもぬけ…いや、荒らされていた
「え…まだ実験は…⁉︎」
変更された?
そう考えると、頭より身体が動いた
何かに導かれるように
美琴が着いたのは絶望しかない惨状だった
「やめっ」
美琴は叫んだ
だがそれより先に、巨大なものが妹達を潰した
ものから血が溢れ出す
「本日の実験、しゅーりょー」
男は気だるそうに何事もなかったように去ろうとする
それを美琴は許せなかった
「うあァァああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ‼︎」
電撃を男に飛ばす
だがそれは男を避けるかのように当たらなかった
「あァ?」
男は美琴を見た
だが美琴は違う方を見ていた
それはあの血だまり
それに美琴の頭が沸騰した
「うう、ああ…ああァァああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ‼︎」
鉄骨が男を襲う
「あァ?この力は…」
そして砂鉄の渦が男を襲う
だがそれを男は何もしていないのに無傷だった
「そォか…お前、オリジナルかァ‼︎」
男はやっとという顔で美琴を見た
「何で…何で…あの子を殺したのよ‼︎」
「…………何で?」
男は別に何事もなかったように言う
「俺は無敵になる。最強じゃない。その上の無敵になァ‼︎その為のあいつらだァ」
その言葉に美琴はコインを構えた
「そんなものの為に…あの子を、殺したのかァァああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ‼︎」
最大出力の超電磁砲が撃たれた
これで勝ったと美琴は勝利を確信していた
これであの子達も救える
だが
ドバァ‼︎と、美琴の超電磁砲は後ろの鉄骨を焼き払った
「……………え?」
「オイオイ、物騒な事言うなよ。俺が相手してるのは”ボタン一つで出来る模造品”だぜェ?」
その言葉を聞いても、今の美琴には届かなかった
「ン?まさか今のが最終手段ってかァ?」
オイオイ冗談だろ。と男はガッカリしていた
「まぁ、こいつを倒せば少しはLevel6にも近づくってなァ‼︎」
そして男は攻撃を開始しようとした
その時
「そこまでです」
第三者から止められた
美琴はその声を辿るとそこには
一万も超える妹達がいた
「お姉様を殺すのは計画にありません。とミサカは断定します」
「計画に支障が出ます。とミサカは言い放ちます」
「ぇ…なん…」
「あァはいはい。分かりましたよォ」
男は気だるそうに去ろうとした
だが男はピタリと止まり、美琴の方へ向かった
「そォいや、まだ名前言ってなかったなァ」
そこで美琴は気づいた
どんな攻撃も聞かない、最強の超能力者
「一方通行だァ。よろしくゥ」
一方通行を
一方通行は耳元で囁くように言い、去っていった
「…………気のせいかな、何か大変な事が…」
紫苑の勘は、離れた所で当たっていた
プツン
あのオトコ、ノウリョクホシイ
ホシイ、ムテキ、ホシイ
チカラ、ホシイ__________
プツン
美琴は絶望していた
それを知る由もない紫苑
だが紫苑にも危機は迫る_____
次回「力というもの」