デュエル終了後。
最後の攻撃で気絶したバカは一応保健室に運び込まれた。まあ、目が覚めたときには退学が言い渡されるだろうけどな。
「で、何の用だ?海馬、ペガサス会長」
もうすぐカイザーとの対戦があるからデュエルスペースに行こうとした俺の前に二人が現れた。
「貴様に渡すものがある。磯野」
「はっ。こちらでございます。火渡様」
どこからか現れた黒服の磯野さんの手に握られていたのは一つのケース。「どうも」といって受け取ったそれを開けると、中に入っていたのはデュエルディスクだった。
「貴様のために作った特製のディスクだ。ありがたく思え」
そのディスクは黒色を基調に所々紅い炎のような模様が入っており、デザインも丸みのあるアカデミアの物と違い鋭い感じだ。カードを置くところはまるで翼のようになっている。
サイバー・ダークと炎王神獣
それを1つにした感じだ。
「オートシャッフル機能に自動カードサーチ機能も付けた。それでいて重量も従来の物よりも軽量となっております」
磯野さんの説明を聞き、デッキをセットしてみると自動でシャッフルされた。便利だな。
「ワタシからはこのカード達デース。何とか間に合いました」
ペガサス会長から手渡されたのは3枚の融合モンスターたち。
「ありがとうございます」
「ええ、では頑張ってきてくだサーイ。応援しています」
「ふん。無様姿だけは見せるな」
そう言って二人は去って行った。
デュエル場に出るとすでに丸藤亮が待っていた。
「来たか。この日を楽しみにしていた。君の力を見せてくれ」
「…お前こそすぐに倒れてくれるなよ」
そして、互いにそこで沈黙する。
それに合わせるように周囲のも静かになる。
「「デュエル!」」
カイ:LP4000
亮:LP4000
先攻は俺か。
サイバー・ドラゴンの使い手相手に先攻はまずいがこの手札なら問題はない。
「ドロー、フィールド魔法《竜の渓谷》を発動」
俺がフィールド魔法を発動させるとあたりは竜が飛び交う渓谷になった。
木宮や遊城たちはこのカードを俺が使ったことに驚いている。
このカードの効果はサイバー・ダークと相性がかなりいいから新しく投入してみたんだが、初手で来るとは。
「竜の渓谷の効果で手札を一枚捨てて、デッキのドラゴン族モンスター1体を墓地に送る。デッキの《ダーク・ホルス・ドラゴン》を墓地へ。そして、魔法カード《テイク・オーバー5》を発動。デッキトップ五枚を墓地に送る」
墓地肥やしとデッキ圧縮が一気にできるカード。だが、墓地にある場合に自分のカード効果でデッキからカードを墓地に送る効果を無効にするから発動タイミングを間違えないようにする。
墓地に送られたカード
サイバー・ダーク・エッジ
異次元からの埋葬
融合
ハウンド・ドラゴン
エレキテルドラゴン
「《サイバー・ダーク・インパクト!》発動!手札の《サイバー・ダーク・ホーン》、墓地の《サイバー・ダーク・キール》と《サイバー・ダーク・エッジ》をデッキに戻し、《鎧黒龍 サイバー・ダーク・ドラゴン》を融合召喚する。現れろ、《鎧黒龍-サイバー・ダーク・ドラゴン》!」
三体のサイバー・ダークモンスターが一つになって鎧の龍になる。
鎧黒龍-サイバー・ダーク・ドラゴン
ATK:1000
「サイバー・ダーク・ドラゴンの効果。墓地のドラゴン族モンスター一体を装備し、その攻撃力分攻撃力をアップさせる。さらに墓地のモンスター一体につき100ポイントさらにアップする。ダーク・ホルスを装備」
サイバー・ダーク・ドラゴンに墓地のダーク・ホルスが装備され、その力を吸収する。
そして、墓地に眠るモンスターは2体。
鎧黒龍-サイバー・ダーク・ドラゴン
ATK:1000→4000→4200
「《サイバー・ダーク・フェイクドラコ》を通常召喚」
サイバー・ダーク・フェイクドラコ
ATK:800
「効果発動。1ターンに1度だけ自分のメインフェイズに装備カード扱いとして自分の場のサイバー・ダークと名のつくモンスターに装備、または装備を解除して表側攻撃表示で特殊召喚する事ができる」
「ユニオンモンスターか」
「ああ」
カイザーの言葉に答える。カードに記述されたモンスターに装備できる特殊なモンスター。それがユニオンモンスターだ。
「サイバー・ダーク・ドラゴンに装備。効果でサイバー・ダーク・ドラゴンの守備力を500ポイントアップ。そして、このカードを装備するモンスターは自身の効果で装備した扱いにすることができる。よってサイバー・ダーク・ドラゴンの攻撃力はフェイクドラコの攻撃力分アップ」
機械でできた小型のドラゴンがサイバー・ダーク・ドラゴンと合体する。
鎧黒龍-サイバー・ダーク・ドラゴン
ATK:4200→5000
DEF:1000→1500
「カードを一枚伏せてターンエンド」
カイ:LP4000
手札0
鎧黒龍-サイバー・ダーク・ドラゴン(ダーク・ホルス・ドラゴン、サイバー・ダーク・フェイクドラコ装備)
伏せ1
竜の渓谷
「いきなり1ターン目から攻撃力5000のサイバー・ダーク・ドラゴン」
翼はそう呟き、
「すげぇぜ。あのカイザーのサイバー・エンドよりも攻撃力が上だ」
それに対し十代は興奮しながらも答える。
「しかも、ユニオンモンスターを装備していることから何らかの効果が備わっていると考えたほうがいい」
三沢は攻撃力だけでなく、フェイクドラコの効果にも目を向ける。
「でも、あの亮がこれでひるむなんてことはないわ」
「そうね、彼はカイザーと言われているデュエリスト、学園の頂点だからね」
「どうなるのかはまだわかりません」
明日香、結、虚はそう言い、それにうなずいた全員がカイザーに目を向けた。
「俺のターン、ドロー!」
この間、横目で見た遊城とカイザーのデュエルでは後攻でサイバー・ドラゴンを召喚して主導権を握っていたが、今のサイバー・ダーク・ドラゴン相手ではそうはいかない。どう出る?
「魔法カード《パワー・ボンド》発動!手札の《サイバー・ドラゴン》三体を墓地に送り、現れろ、《サイバー・エンド・ドラゴン》!」
サイバー・エンド・ドラゴン
ATK:4000
そう来たか。
「パワー・ボンドで召喚した機械族融合モンスターの攻撃力は倍になる。ただし、エンドフェイズに召喚したモンスターの元々の攻撃力分のダメージを負うがな」
サイバー・エンド・ドラゴン
ATK:4000→8000
「火渡カイ。1ターン目からサイバー・ダーク・ドラゴンを召喚し、強化した君の技量は間違いなく本物だ。君ならばこの一撃を放つのにふさわしい」
「・・・」
「いくぞ、サイバー・エンド・ドラゴンでサイバー・ダーク・ドラゴンに攻撃!エターナル・エヴォリューション・バースト!」
サイバー・エンド・ドラゴンの口から放たれた三つの火球がサイバー・ダーク・ドラゴンに命中。煙に包まれる。
「(これで彼に大ダメージを与えられた)」
そして、煙がはれる。
鎧黒龍-サイバー・ダーク・ドラゴン
ATK:5100
カイ:LP4000
「なに?!無傷だと?」
「罠カード《ガード・ブロック》。戦闘ダメージを0にし、一枚ドローする。そして、サイバー・ダーク・ドラゴンに装備されているフェイクドラコの効果、装備モンスターが破壊されるときデッキからモンスターを1枚墓地に送ることにより破壊を無効にする。墓地にモンスターが送られたことでサイバー・ダーク・ドラゴンの攻撃力がアップした」
「なるほど。ならば、《サイバー・ジラフ》を召喚。このカードをリリースすることでこのターン俺が受ける効果ダメージを0にする。カードを一枚伏せターンエンド」
亮:LP4000
手札0
サイバー・エンド・ドラゴン
伏せ1
「なんて攻防だ」
「ええ。カイ君がいきなり攻撃力5000のサイバー・ダーク・ドラゴンを召喚したと思ったら、亮も攻撃力8000のサイバー・エンド・ドラゴンを召喚して、破壊したと思ったらその攻撃をカード効果の組み合わせでかわすなんて」
三沢と明日香は今の攻防に圧倒される。
「1ターン目から二人とも全力ね。でも」
「ええ、カイ君はまだ本当の力を出していませんね」
「「「「「「「ええ!?」」」」」」」
しかし、結と虚の言葉にその場にいた十代たちは驚きの声をあげる。
「本当かよそれ!次は何を見せてくれるんだ?カイ」
十代はワクワクとした目でデュエルに目を向けるのだった。
「俺のターン、ドロー」
カイ:手札2
「このスタンバイフェイズに墓地の存在する、テイク・オーバー5を除外することでデッキからカードを1枚ドローする」
手札2→3
「《サイバー・ダーク・エミュレイトドラコ》を召喚」
サイバー・ダーク・エミュレイトドラコ
ATK:1200
「このエミュレイトドラコもフェイクドラコと同じ効果を持っている。サイバー・ダーク・ドラゴンに装備。エミュレイトドラコを装備したモンスターの攻撃力は500ポイントアップ」
鎧黒龍-サイバー・ダーク・ドラゴン
ATK:5100→6800
「攻撃力6800。しかし、それではサイバー・エンド・ドラゴンの敵ではない」
「装備されている、エミュレイトドラコの効果発動。このカードが装備されているモンスターは1ターンに1度、墓地にあるレベル4以下のサイバー・ダークと名のつくモンスター1体の効果をえることができる。俺は墓地の《サイバー・ダーク・エッジ》を選択。このターン、サイバー・ダーク・ドラゴンは攻撃力を半分にし、ダイレクトアタックができる」
「さっきのフェイクドラコの効果の時にサイバー・ダーク・エッジを墓地に送っていたのか!?」
「そうだ。サイバー・ダーク・ドラゴンでダイレクトアタック!ダークネス・ディストラクション・バースト!」
サイバー・ダーク・ドラゴンから放たれた闇色の光線がカイザーに迫る。
「罠カード発動、《攻撃の無力化》!攻撃を無効にする」
しかし、発生した渦に攻撃はかき消された。
「カードを二枚セットし、ターンエンド」
カイ:手札0
鎧黒龍-サイバー・ダーク・ドラゴン(フェイクドラコ、エミュレイトドラコ、ダーク・ホルス・ドラゴン装備)
伏せ2
「(今は防げたが次のターンには攻撃を受けてしまう。このドローでどうにかしなければ)俺のターン、ドロー!」
亮:手札1
サイバー・エンド・ドラゴン
「魔法カード《天よりの宝札》を発動!互いのプレイヤーは手札が6枚になるようにドローする」
亮:手札6
カイ:手札6
「《プロト・サイバー・ドラゴン》を召喚。このカードはフィールドに存在するとき、サイバー・ドラゴンとして扱う。魔法カード《エヴォリューション・バースト》を発動!自分フィールドにサイバー・ドラゴンがいるとき、相手のカード一枚を破壊する。フェイクドラコを破壊!」
プロト・サイバー・ドラゴンから放たれた光弾がサイバー・ダーク・ドラゴンに装備されているフェイクドラコを破壊する。気づかれていたか。
もし、サイバー・ダーク・ドラゴンを破壊したらフェイクドラコの効果で無効にされ、俺の墓地にモンスターがたまってしまう。だが、こうすれば俺はその効果をつかえない。さらに装備モンスターを失ったことでサイバー・ダーク・ドラゴンの攻撃力も下がる。墓地にモンスターが増えたから100上がるが。
鎧黒龍-サイバー・ダーク・ドラゴン
ATK:6800→6000→6100
「サイバー・エンド・ドラゴンでサイバー・ダーク・ドラゴンを攻撃!エターナル・エヴォリューション・バースト!」
「装備されているエミュレイトドラコを破壊し、サイバー・ダーク・ドラゴンの破壊を無効にする!」
「だが戦闘ダメージは受けてもらう」
カイ:LP4000→2100
「さらに装備モンスターが減ったことでサイバー・ダーク・ドラゴンの攻撃力はダウンする」
鎧黒龍-サイバー・ダーク・ドラゴン
ATK:6100→4400→4500
「カードを二枚伏せ、ターンエ「リバースカード発動!《コール・オブ・サイバー・ダーク》」なに?」
「《コール・オブ・サイバー・ダーク》はフィールド上のモンスターが破壊され墓地に送られたターン、デッキからレベル4以下の「サイバー・ダーク」と名のつくモンスター1体を特殊召喚する。来い《サイバー・ダーク・ホーン》!」
「ふ、面白い。次は何を見せてくれる?ターンエンド」
亮:手札2
サイバー・エンド・ドラゴン
プロト・サイバー・ドラゴン
伏せ2
「俺のターン、ドロー!」
カイ:LP2300
手札7
鎧黒龍-サイバー・ダーク・ドラゴン(ダーク・ホルス・ドラゴン装備)
サイバー・ダーク・ホーン
伏せ1
「リバースカード発動!《サイバー・ダーク・アウト!》自分フィールドの「サイバー・ダーク」と名のつくモンスター1体を選択して発動。そのモンスターに装備されているドラゴン族のモンスター1体を攻撃表示で特殊召喚する。俺はサイバー・ダーク・ドラゴンに装備されているダーク・ホルス・ドラゴンを特殊召喚!」
サイバー・ダーク・ドラゴンからダーク・ホルス・ドラゴンが解放され、フィールドに降り立つ。
ダーク・ホルス・ドラゴン
ATK:3000
鎧黒龍-サイバー・ダーク・ドラゴン
ATK:4500→1500
「サイバー・ダーク・ホーンとダーク・ホルス・ドラゴンをリリース。《サイバー・ダーク・オルトロス》をアドバンス召喚!」
サイバー・ダーク・オルトロス
ATK:2100
「レベル7にしては攻撃力が低いな。何らかの効果持ちか?」
「ああ、サイバー・ダーク・オルトロスの効果発動。このカードは1ターンに1度、二つの効果のうち1つを選択して発動できる。このとき相手は魔法・罠・モンスター効果を発動できない。俺は自分フィールド上の「サイバー・ダーク」と名のつくモンスター1体を墓地に送ることでフィールド上のカード二枚を墓地に送る効果を使う。ただし、このターン、このカードは攻撃できないがな。サイバー・ダーク・ドラゴンを墓地に送り、サイバー・エンド・ドラゴンと右のリバースカードを墓地に送る!」
サイバー・ダーク・ドラゴンが消え、オルトロスの二つの口から黒い光弾が放たれ、それに当たったサイバー・エンド・ドラゴンとセットカードは闇に消えた。セットカードは《炸裂装甲》。攻撃してきたモンスターを破壊する罠だった。
「サイバー・エンド・ドラゴンが。だがこのターンの攻撃は無理なようだな?」
「それはどうかな?魔法カード《サイバー・ダーク・リボーン》を発動!自分の墓地に存在する「サイバー・ダーク」となのついたモンスター1体を召喚条件を無視して、墓地から特殊召喚しこのカードを装備する。ただし、表示形式は変更できず、効果も無効となる。俺が蘇らせるのは《サイバー・ダーク・エッジ》!」
サイバー・ダーク・エッジ
ATK:800
「しかし、今のサイバー・ダーク・エッジではプロト・サイバー・ドラゴンにも勝てないぞ?」
「だったらこうすればいいだけだ。魔法カード《融合》発動!俺はフィールド上の《サイバー・ダーク・エッジ》と手札の《サイバー・ダーク・キール》《サイバー・ダーク・フェネクス》を融合!」
2体のサイバー・ダークモンスターとサイバー・ダーク・フェネクス、黒い悪魔の不死鳥が一つになる。そして、黒い炎がフィールドに燃え上がる。
「融合召喚!舞い上がれ《鎧黒鳳凰―サイバー・ダーク・ドランザー》!」
炎の中から現れたのはさっきペガサス会長から受け取ったカードの1枚。
機械の体を持つ巨大な黒い鳳凰。
ソラが考えたカードの1枚。それが今、舞い上がる!
鎧黒鳳凰―サイバー・ダーク・ドランザー
ATK:2500
結構筆が進みました。
本当はカンピオーネの方を更新したいけど、少し行き詰まり気味。だっていきなりパソコンが切れて、書いた原稿消滅。初めての経験でしたけどテンション下がりますね。
それを紛らわせようと一気に書きました。
まだまだデュエルは終わりません。では
前回のあとがきでこぼしたIS編。書くとしたら二年生になったらですね。気長にお待ちください。