デュエルアカデミアには姉妹校がある。
俺たちが通うここを本校とすると、北の果てにノース校というところがあり、他にもアークティック校、サウス校、ウエスト校、イースト校が存在会するが、今は関係ないのでおいておく。
問題は、最初に述べたノース校で、毎年この時期に交流デュエルを行っている。
この交流デュエルはお互いの学校から代表者を選出し、デュエルを行うというもので去年は亮が代表となり、勝利したという。
「それで、今年もその時期が来たと?」
「はい。しかも、今年の交流戦は少し変わることになりました」
今は校長室で大転寺校長から、交流戦の説明を俺と結は聞いている。他の生徒会役員は生徒会室で仕事中だ。本音はやっているのかわからんが。
それはそうと変わる?
「というと?」
俺の疑問に思ったことを結が聞く。
「向こうから、三対三のチーム戦を提案されまして。ルールを聞いたところ、生徒たちのためになると実感したので承諾しました」
あちらが提示したルールはこの通りだ。
・両校の代表それぞれ3人、先鋒、中堅、大将による勝ち抜き戦。
・それぞれのライフは4000で負けた場合、その時点のフィールドのカードを残して、次の選手に引き継ぐ。
・引き継いだプレイヤーから先攻でデュエルを再開する。
という、まあ、言ってみれば5D’sのWRGP(ワールド・ライディングデュエル・グランプリ)のスタンディングバージョンと言ったところだ。
「向こうの生徒は全員一年生らしく、ならばこちらも一年生を出すべきだと私は思います。故に、一年生でありながら、生徒会の重役をこなし、このアカデミア最強と呼び声高いお二人に出てもらいたいのです」
一学期の月一試験で俺が亮に勝ち、その俺に新学期の生徒会長決定デュエルで勝った結はアカデミア最強と言われている。おそらく、それのせいだろう。
もっとも、あの後も放課後とかで二人でデュエルしていて、戦績は今のところ俺がややリードしている。
「だがそうなると問題なのは・・・」
「ええ。最後の一人です。幸い候補は何人かいます」
校長が提示したのは、十代、翼、三沢、明日香の四人だった。
「まあ、妥当なところですね。この中から、一人選ぶわけですが、う~ん」
結が困ったような声をあげるのも仕方ない。この四人の実力はほぼ拮抗していると言ってもいい。
十代:天性の引きの強さと多彩な融合HEROで柔軟に対応することができる。
翼:ドラグニティの高速展開に強力なシンクロモンスター。
三沢:計算された戦術で相手の隙をうまくつく頭脳プレー。
明日香:儀式モンスターを完璧に扱い、相手の戦術を崩すことを得意としている。
この中から、一人選ぶとなると、
「わかりました。私に考えがあります」
校長室での話し合いから数日後・・・
『はーい。みなさーん!今からノース校との交流デュエルに出場する最後の一人をきめるバトルロワイヤルデュエルを始めまーす!!』
「「「「「うおおおおおお!!!!」」」」」
マイクを手に持ち、デュエルスペースの上で元気いっぱいにしゃべる結に、歓声を上げる生徒たち。そんな様子を俺は特設された解説席から見ている。
『実況はわたくし、アカデミアの
「うおおおお!!会長ー!!」
「お姉様ー!」
「結婚してくれー!」
殺しに行くか。
『押さえてください、カイ』
『フェニスの言うとおりだ。ここで暴れるな』
『みんなーありがとうー!でも私にはもう将来を決めた人がいるのー!』
「「「「「ええー!!??!」」」」」
『ではー、解説をしていただくのは私の将来の旦那様!
『・・・どうも』
相手が俺だと知ると、全員まあ納得してくれたのか黙った。
『もう一人は私の補佐にして、かわいい妹の』
『更識簪です。・・・よろしくお願いします』
俺の隣に座っている簪が控えめに挨拶をし、ぺこりと頭を下げる。
『さらに、生徒指導の織斑先生!』
『はあ、あまりはめを外しすぎるんじゃないぞ』
織斑先生は、結のノリについていけないのか少し、疲れているようだ。
『今回のデュエルは私とカイ君に次ぐ、ノース校との交流試合の我が校の代表者をきめるものです。今から、教師全員と、私たち生徒会に選ばれた四人のデュエリストたちには四巴のバトルロイヤルデュエルをしていただきます。そして、最後に立っていた者が最後の代表です!では、その四人に入場していただきましょう!』
「「「「「わあああああ!!!」」」」」
『まずは、意外性ナンバー1!オシリスレッドからHERO使いの遊城十代君!」
「イエーイ!」
結の紹介と共に十代がピースしながら現れる。とたんにレッド生からとてつもない歓声が送られる。オシリスレッドでありながら学園屈指の実力を持つ十代は彼らの誇りみたいなものだ。
『怒涛のシンクロ使い!ラーイエローの竜騎士、木宮翼!』
「どうもどうもぉ!」
翼も十代に負けないくらいのテンションで現れる。今度はラーイエローから歓声が飛ぶ。シンクロ召喚のテスターであり、クリスマスグランプリで俺と戦った翼もイエロー生の、目標だ。
『その頭脳でどんな問題もたちどころに解決!ラーイエローの博士、三沢大地!』
「ふふふ」
翼と同じくイエローの実力者にして、同級生たちに勉強を教えることもある三沢も翼と同じくかなりの人気がある。
『最後に、儀式の魔導師(リチュア・ソーサレス)と称えられるブルー女子の天上院明日香!』
「きゃあああ!!」
「明日香様ー!」
明日香に男女問わず声援が飛ぶ。それに対し明日香は、
「はあ・・・」
少し、呆れているみたいだ。人気者も考え物だな。・・・人のこと言えないか。
『さあ、この四人によるバトルロワイヤル!最後までたっていた一人が最後の代表の座を手に入れます。それではさっさと始めましょう!』
全員が所定の位置につき、デッキをディスクにセットする。
「バトルロワイヤルか、すっげえワクワクしてきたぜ!」
「へへへ、楽しもうぜ、みんな!」
「この日のために作り上げたこのデッキで、俺の実力を見せてやるよ」
「私もそう簡単に負けないわよ?」
『それでは、代表決定バトルロワイヤル開始!』
「「「「デュエル!」」」」
十代:LP4000
翼:LP4000
三沢:LP4000
明日香:LP4000
このバトルロワイヤルのルールは
・ターン順は十代→翼→三沢→明日香
・最初のターンは全員攻撃できない。
・相手を対象とする、対象を選ばない効果は自分以外のすべてのプレイヤーが受ける。(例:ミラーフォースを使えば、自分以外の全てのプレイヤーの攻撃表示モンスターを破壊する)
こんな感じだ。
「俺のターン、バブルマンを召喚。効果で二枚ドロー!」
十代はいきなりのバブルマン。
「さらに《融合》発動!手札のバーストレディとバブルマンを融合!来い《E・HERO ヴェイパァー》!」
E・HERO ヴェイパァー
ATK:1800
炎と水を纏った戦士が現れる。
「カードを一枚伏せて、ターンエンド」
十代:LP4000
手札4
E・HERO ヴェイパァー
伏せ1
『十代君、初手からいきなり融合してきましたね』
『・・・十代だから仕方ないんじゃないか?』
『あれが、十代の新しいHERO!』
結の実況に、俺はそう返し、簪は十代の新しいHEROに目を輝かせている。
「俺のターン、《ドラグニティ―ファランクス》を召喚。こいつを墓地に送り《ドラグニティアームズ―ミスティル》を特殊召喚。効果で、ファランクスを装備」
ドラグニティアームズ―ミスティル
ATK:2100
「《愚かな埋葬》を発動!デッキから《ドラグニティ―ミスティル》を墓地に送り、ファランクスを装備したミスティルを除外!こいつを特殊召喚するぜ!渓谷に封印されし、最強の竜騎士よ、ここに目覚めろ!《ドラグニティアームズ―レヴァテイン》!召喚時の効果で墓地のミスティルを装備」
ドラグニティアームズ―レヴァテイン
ATK:2600
『翼くんのエースが早速登場しました!クリスマスグランプリでもカイ君のガルドニクスとぶつかり合った竜騎士です!』
『木宮は墓地を有効に使っているな。いまどき珍しい奴だ』
『・・・大半のやつが墓地肥やしの重要性を分かっていないからな。特にブルー男子』
『・・・すっごく使える手なのに』
『これは、今後のブルー男子への指導課題だな』
実況と解説をしながらちゃっかり、ブルー生のダメ出しをしていく。それを聞いたブルー生はいろいろ終わったような顔をしている。織斑先生の指導はものすごく厳しいと評判で、どれくらいかというと、勉強嫌いだったレッド生が一日で自主的に勉強するようになるくらいらしい。おそらく、次の月一試験では多くのレッド生が結果を残し、イエローに昇格していくだろう。
「カードを一枚伏せてターンエンドだぜ」
翼:LP4000
手札1
ドラグニティアームズ―レヴァテイン(ミスティル装備)
伏せ1
「俺のターン、モンスターをセット。カードを二枚伏せてターンエンドだ」
三沢:LP4000
手札3
セット1
伏せ2
『いきなり融合した十代君や大型モンスターを召喚した翼君と違って三沢君はあまり動きませんね』
『いきなりモンスターを展開しても、ルールで攻撃できないんじゃ意味がない。そのくらい誰でもわかりそうなんだが・・・』
『あ~、確かにウチの生徒、特にブルー男子はそれで勝った気になる人が多いですよね~。もっとも翼くんのモンスターはすぐに復活したりできますし、対策も怠っていないようですが』
『ブルーの男子は伏せカードも伏せないからな』
『そのことについてもこれから私がみっちり指導していく』
『お願いします、織斑先生』
さっきから、解説が生徒たちに、特にブルー男子にダメージを与えている。
「私のターン、モンスターをセット。カードを三枚伏せて、ターンエンドよ」
明日香:LP4000
手札2
セット1
伏せ3
『三沢君と同じく、明日香ちゃんもあまり動きませんね』
『まだ儀式召喚の準備が整っていないのか、あるいは何か狙いがあるのか・・・』
『どちらにしろ、あの伏せカードが見ものだろうな。天上院のターンは一番最後なのだから』
『耐えられないと、終わり』
一周して再び十代にターンが周る。
「俺のターン。エアーマンを召喚!」
E・HERO エアーマン
ATK:1800
「エアーマンの効果でデッキからHEROを1体手札に加える!俺はデッキから《E・HERO サンドマン》を手札に加えるぜ。二枚目の《融合》を発動!風属性のエアーマンと手札の《E・HERO サンドマン》を融合!《E・HERO サーブルス》を融合召喚だ!」
E・HERO サーブルス
ATK:2600
砂嵐が巻き起こりそこから茶色の鎧に翼を持つHEROが現れる。
「サーブルスはサンドマンと風属性のモンスターの融合で召喚できるHEROだ。サーブルスの効果発動!1ターンに1度、フィールド上の魔法・罠カード全てを破壊し、破壊したカード1枚につき300ポイントのダメージをお互い受ける。この効果を発動したターンこのカードは攻撃できないけどな、サンド・ストーム!」
『これが決まれば、全員に大ダメージです』
『全員の魔法・罠カードは合計8枚。全員に2400のダメージか』
「そうはさせないわ!チェーンしてリバースカードオープン!《レインボー・ライフ》。手札を一枚捨てて発動。このターンのエンドフェイズまでダメージを受ける代わりにその数値分私のライフを回復するわ。さらにチェーンして《和睦の使者》を発動!このターン、私のモンスターは戦闘では破壊されないわ」
『これで明日香ちゃんはダメージを受けないどころか、回復してしまいます』
「ならば、俺も天上院君の《和睦の使者》にチェーンして《ピケルの魔法陣》を発動!このターンの効果ダメージを〇にする!」
「俺も、三沢のピケルの魔法陣にチェーンして《サイクロン》を発動!三沢のもう一枚の伏せカードを破壊だ!」
明日香に続いて、三沢、翼もリバースカードを発動させる。
そして、それらのカードはチェーンを組まれたので逆順で処理されていく。
『十代君の効果にチェーンしたので最後に十代君のサーブルスの効果が発動されますが・・・』
『さっきのチェーン処理で5枚のカードが処理され、墓地に送られた。残ったのは三枚』
900のダメージが三沢・明日香以外に襲い掛かり、明日香はその数値分のライフを回復させる。
十代&翼:LP3100
明日香:LP4900
「カードを一枚伏せて、ターンエンドだ」
十代:LP3100
手札2
E・HEROヴェイパァー
E・HEROサーブルス
伏せ1
「俺のターン。レヴァテインで明日香のセットモンスターに攻撃!ストームスラッシュ!」
レヴァテインがその手に持つ剣でセットモンスターに斬りかかる。
「セットしていたのは《リチュア・エリアル》そのリバース効果で私はデッキから《シャドウ・リチュア》を手札に加えるわ」
「カードを一枚伏せてターンエンドだ」
翼:LP3100
手札1
ドラグニティアームズ―レヴァテイン
伏せ1
「俺のターン。俺はセットしていた《ジェルエンデュオ》を反転召喚!」
ジェルエンデュオ
ATK:1700
双子の天使。天使族モンスターを召喚する際にはダブルコストモンスターとなる。まさかとは思うが、あれが出るのか?
「俺はこのモンスターを二体分のリリースとして、《大天使クリスティア》をアドバンス召喚だ!」
大天使クリスティア
ATK:2800
ジェルエンデュオが光になり、光り輝く大天使が降臨する。
三沢のやつ、またどんぴしゃなカードを。
「クリスティアがいる限り、お互いに特殊召喚は行えない!」
その言葉に三人は驚く。
「なんだって!?」
「それじゃあ」
「私たちの切り札が封じられた・・・」
十代の融合も、翼のシンクロも、明日香の儀式もすべて特殊召喚。
それらを一気に封じるあの大天使はまさに全員の弱点と言える。
「クリスティアで攻撃する前に、《サイクロン》発動!翼の伏せカードを破壊だ!」
破壊されたのは《攻撃の無力化》か。
「クリスティアでレヴァテインに攻撃!」
クリスティアが光弾を放ち、それによりレヴァテインは破壊される。
「くっ!」
翼:LP2900
「カードを二枚伏せてターンエンドだ」
三沢:LP4000
手札1
大天使クリスティア
伏せ2
「私のターン」
クリスティアを何とかしない限り、明日香は切り札の儀式モンスターを召喚できない。
このターン、どうするか。
「《強欲な壺》を発動。デッキから二枚ドロー(来た)」
明日香の顔が少し、ほころぶ。なにか逆転のカードを引いたのか?
「速攻魔法《禁じられた聖杯》を発動。この効果でクリスティアの攻撃力を400ポイントアップさせ、効果を無効にする!」
「しまった!?」
大天使クリスティア
ATK:3200
『うまいです。これでこのターンのみ特殊召喚が使えます』
『・・・何が出てくる』
「手札のシャドウ・リチュアを捨てて、《リチュアの儀水鏡》を手札に。そして《リチュアの儀水鏡》を発動!手札の《シャドウ・リチュア》をリリース。降臨しなさい《イビリチュア・ジールギガス》!」
イビリチュア・ジールギガス
ATK:3200
四つの腕を持つ巨大な魔神の様なモンスターが現れる。リチュア最強のモンスターか。
「ジールギガスで翼にダイレクトアタック!」
ジールギガスが殴り掛かる。
かなり怖いな。
「速攻魔法《ハーフ・シャット》。ジールギガスの攻撃力をエンドフェイズまで半分にし、このターン戦闘破壊されなくなる」
翼:LP1500
何とかつないだか。だが、現状では翼が一番不利だな。
「私はこれでターンエンドよ」
明日香:LP4900
手札0
イビリチュア・ジールギガス
さて、一度場を整理してみよう。
十代:LP3100
手札2
E・HEROヴェイパァー
E・HEROサーブルス
伏せ1
翼:LP1500
手札1
三沢:LP4000
手札1
大天使クリスティア
伏せ2
明日香:LP4900
手札0
イビリチュア・ジールギガス
ここから、どうなるか。
「俺のターン、《E・HEROクレイマン》を召喚」
E・HEROクレイマン
DEF:2000
「いくぜ、ヴェイパァーでクリスティアに攻撃だ!」
ヴェイパァーがその手に炎よ水を纏わせ、クリスティアに突撃する。
しかし、反撃に会い。光弾にかき消される。
「わざわざ、特攻したんだ。なにか、裏があるんだろう?十代」
「ああ!ヴェイパァーの戦闘によって発生される自分へのダメージは0になる。そして、このカードが破壊された時、このカードの攻撃力分のダメージを相手に与える。またこのカードが戦闘によって破壊された時、このカードを破壊したモンスターを破壊し、バトルフェイズを終了させるぜ」
「なんだと!?」
クリスティアの周囲に炎と水が集まり、それが大爆発を起こす。
三沢:LP2200
「だが、クリスティアはフィールドから墓地へ送られた時、デッキの一番上に戻る」
必ずデッキに戻るこの効果は、吉と出ることもあれば凶と出ることもある。三沢の腕の見せ所だな。
「カードを一枚伏せて、ターンエンドだ」
十代:LP3100
手札1
E・HEROサーブルス
E・HEROクレイマン
伏せ2
翼にとどめを刺すより、三沢のクリスティアを破壊することを選んだか。
まあ、もし攻撃しても翼なら防ぐだろうし、クリスティアは厄介だからな。
「俺のターン、《強欲な壺》で二枚ドロー!《死者蘇生》を発動!墓地からレヴァテインを復活!効果で墓地のミスティルを装備」
ドラグニティアームズ―レヴァテイン
ATK:2600
「自分フィールド上に表側表示で存在する「ドラグニティ」と名のついたカードを装備したモンスター1体を破壊し、手札または墓地からこのカードは特殊召喚する事ができる。現れろ、《ドラグニティアームズ―ダインスレヴ》!」
ドラグニティアームズ―ダインスレヴ
ATK:2000
赤黒い魔剣が現れ、それを同じ色の鎧を身に纏った黒龍がそれを構える。
「このカードがこの方法で特殊召喚に成功した時、破壊したモンスターが装備していた「ドラグニティ」と名のついたカードを1枚選択し、このカードに装備する事ができる。ミスティルを装備。そして、このカードが相手モンスターと戦闘する場合、ダメージステップ時にこのカードの攻撃力は装備された「ドラグニティ」と名のついたカードの攻撃力分アップする。俺はダインスレヴでジールギガスに攻撃!」
ドラグニティアームズ―ダインスレヴ
ATK:4100
「くぅ」
明日香:LP4000
「ターンエンドだ」
翼:LP1500
手札1
ドラグニティアームズ―ダインスレヴ(ミスティル装備)
「俺のターン、《トレード・イン》を発動。手札のレベル8のクリスティアを墓地に送り、カードを二枚ドロー!」
三沢:手札2
「手札の《裁きの代行者サターン》を除外し、《マスター・ヒュペリオン》を特殊召喚する!」
マスター・ヒュペリオン
ATK:2700
代行者を束ねし太陽の神か。
「ヒュペリオンの効果。1ターンに1度、自分の墓地に存在する天使族・光属性モンスターを除外することでフィールド上のカードを一枚破壊する。俺はジェルエンデュオを除外し、ドラグニティアームズ―ダインスレヴを破壊する!」
ヒュペリオンが小型の太陽の様な球体を生み出し、ダインスレヴに投げつける。
「ダインスレヴ!?」
「さらにリバースカードオープン!永続罠《奇跡の降臨》。除外されている天使族モンスターを1体特殊召喚する。俺はサターンを召喚!」
裁きの代行者サターン
ATK:2400
「サターンで天上院君にダイレクトアタック!」
明日香:LP1600
「さらにリバースカードオープン!《リビングデッドの呼び声》。墓地からクリスティアを復活させる!」
大天使クリスティア
ATK:2800
明日香の場、手札にカードは一枚もない。
「クリスティアで天上院君にダイレクトアタック」
「・・・わたしに打つ手はないわ」
明日香:LP0
『ここで、明日香ちゃん脱落です。ですが、攻撃力3200のジールギガスを召喚し、場を支配するという大健闘を見せました。彼女にも拍手を!』
結の言葉に生徒たち全員が拍手を送った。それに明日香は軽く手を振りデュエルリングを降りて行った。
『天上院は今回は少し見せ場がなかったが、儀式を操る技量は大したものだな。これからに期待できる』
織斑先生もそうねぎらいの言葉を投げかけた。
一方、デュエルは続行される。
「ふう。だが、俺のバトルはまだ終わっていない。ヒュペリオンで翼にダイレクトアタック!」
最後にヒュペリオンが翼にとどめを刺そうとするが、
「手札の《ドラグニティ―スクトゥム》を手札から捨てて、バトルを終了させる」
盾を持った小さな龍がその攻撃を防ぐ。
これは、前のターンに十代が攻撃しなくてよかったと言えるな。サーブルスで攻撃していたらバトルを終了させられて、クリスティアは残った。そこから三沢の独壇場になった可能性もある。まあ、次に引くカードがヒュペリオンだったら、トレード・インで二枚引かれて、それがサターンと何か厄介なカードだったらの話しだが。
「ターンエンドだ」
三沢:LP4000
手札0
大天使クリスティア(リビングデッドの呼び声)
裁きの代行者サターン(奇跡の降臨)
マスター・ヒュペリオン
明日香が脱落したから十代の番だな。
「俺のターン、ドロー!《
E・HEROエアーマン
ATK:1800
「エアーマンの効果。エアーマン以外の自分のHEROの数まで魔法・罠を破壊する。俺は《奇跡の降臨》と《リビングデッドの呼び声》を破壊するぜ!」
エアーマンの翼のプロペラから旋風が巻き起こり、二枚のカードが破壊される。
「く!?だが、まだヒュペリオンがいる!」
「《融合》発動!場のエアーマンと手札の《E・HEROエッジマン》の二体のHEROを融合!《E・HERO パイレーツ》を召喚だ!」
E・HERO パイレーツ
ATK:2500
海賊風の格好をしたHEROが現れる。ちなみに右腕はフックになっている。
『十代君の新しいHEROの登場です!』
『・・・(目をキラキラさせて見つめている)』
「パイレーツは1ターンに一度、こフィールド上から除外することで、このカードの融合素材としたモンスターを一体選択。そのモンスターを融合素材とする「HERO」と名のついた融合モンスターを一体、召喚条件を無視してエクストラデッキから特殊召喚する。そして、エンドフェイズに特殊召喚した融合モンスターをエクストラデッキへ戻し、このカードをフィールド上に特殊召喚する。俺がこの効果で呼び出すのはエッジマンを融合素材とする《E・HEROプラズマヴァイスマン》!」
パイレーツが次元の海に消え、そこから新たに電撃を纏ったHEROが現れる。
E・HEROプラズマヴァイスマン
ATK:2600
「プラズマヴァイスマンは手札を一枚捨てることで、相手の攻撃表示モンスター1体を破壊する。ヒュペリオンを破壊!」
「なんだと!?」
プラズマヴァイスマンの両腕から発せられた電撃がヒュペリオンを破壊する。
「行くぜ!クレイマンを攻撃表示にして、プラズマヴァイスマンとサーブルスで三沢にダイレクトアタック!」
「ぐわあああ!!」
三沢:LP0
『おおっと!ここで圧倒的有利な状況だった三沢君がまさかの大逆転で敗北しました!ですが、その計算された戦術に盛大な拍手を』
三沢にも多くの拍手が送られた。
それに対し、三沢は手を振り応え、明日香と同じくデュエルリングを降りて行った。
『三沢は少し、詰めが甘いな。だからこそ、まだまだ伸びるだろう』
明日香同様に織斑先生にねぎらわれて。それに三沢はうれしいのか、顔をほころばせている。
デュエルの方も続行していた。
「さて、クレイマンで翼にダイレクトアタックだ!」
翼:LP700
「ターンエンドだぜ。そして、パイレーツが戻ってくる」
十代:LP3100
手札0
E・HERO サーブルス
E・HERO パイレーツ
E・HERO クレイマン
伏せ2
「俺のターン、ドロー!《埋葬呪文の宝札》発動!墓地の魔法カード三枚を除外して二枚ドローする」」
翼:手札2
「《調和の宝札》発動!手札から攻撃力1000以下のドラゴン族チューナー1体を捨てて二枚ドローする。俺は《ドラグニティ―アキュリス》を捨てて、二枚ドロー!」
また手札交換か。翼も十代並みのチートドロー持っているんじゃないか?
「《ドラグニティ―レギオン》を召喚!その効果で墓地のアキュリスを装備そして、効果発動!アキュリスを墓地に送ってサーブルスを破壊!」
「サーブルス!?」
「さらに墓地に送られたアキュリスの効果でパイレーツを破壊だ!」
「パイレーツまで!?」
『出ました、ドラグニティの必殺破壊コンボ!相変わらずえげつない!』
『・・・えげつない言うな』
『あいた!?』
俺が何をしたか?結の頭を拳骨で叩いただけだ。
「レギオンを墓地に送ってミスティルを召喚。そして、墓地のファランクスを装備!ファランクスの装備を解除して召喚!」
ドラグニティアームズ―ミスティル
ATK:2100
ドラグニティ―ファランクス
ATK:500
これは、あのモンスターが来るか。
「レベル6《ドラグニティアームズ―ミスティル》にレベル2《ドラグニティ―ファランクス》をチューニング!集いし神風よ、今ここに勝利をもたらす剣となれ!シンクロ召喚」
ファランクスとミスティルが一筋の金色の光となる。
「煌け、《ドラグニティアームズ―エクスカリバー》!」
美しい黄金の剣を携えた竜が現れる。
『でました!クリスマスグランプリ、エキシビジョンマッチで召喚された、勝利の聖剣の名前を持つ竜騎士です』
結の実況と共に生徒たちも歓声を大きくしていく。
ドラグニティアームズ―エクスカリバー
ATK:2800
「エクスカリバーはシンクロ召喚に成功した時、墓地の「ドラグニティ」と名のついたドラゴン族モンスターを任意の枚数装備することができる。けど、俺は装備しない。そして、
攻撃力は墓地の「ドラグニティ」と名のついたモンスター1体につき100ポイントアップする。今の俺の墓地には4体のモンスターがいる。よってエクスカリバーの攻撃力は400ポイントアップ」
ドラグニティアームズ―エクスカリバー
ATK:2800→3200
「エクスカリバーでクレイマンに攻撃!」
これが決まれば翼に形勢は傾くが、
「墓地のネクロガードナ―の効果発動!このカードを除外して、攻撃を一度だけ無効にする!」
凌がれたか。
「これでターンエンドだ」
翼:LP700
手札0
ドラグニティアームズ―エクスカリバー
「俺のターン。魔法カード《ホープ・オブ・フィフス》発動。墓地のE・HEROを五対デッキに戻して二枚ドローする」
十代:手札2
戻したカード
E・HERO エアーマン
E・HERO サーブルス
E・HERO パイレーツ
E・HERO サンドマン
E・HERO ヴェイパァー
「カードガンナーを召喚。デッキからカードを三枚墓地に送って攻撃力を1枚につき500ポイントアップさせる」
カードガンナー
ATK:1900
十代はなぜか簪の方をちらりと見て、それに気づいた簪もうなずき返す。
そして、十代は手札のカードを発動させる。
「《ミラクル・フュージョン》発動。自分のフィールドと墓地のE・HEROを除外融合する。俺が除外するのは水属性のバブルマンとHEROのクレイマンだ!」
『ええ!?』
その組み合わせに一番驚いたのは結で俺も驚いている。その組み合わせで召喚されるのはあの、最強と呼び声高いあのHEROしかいない。
「来い!極寒のHERO《E・HERO アブソルートZero》!」
E・HERO アブソルートZero
ATK:2500
氷を纏い、光を反射して輝くHEROが現れる。
「ちょ、ちょっと簪ちゃん。いつの間に渡したの?!」
「昨日、少しデッキ相談に乗ったときに」
あ~、そういえばレッド寮に行っていたな、簪。
「行くぜ!Zeroでエクスカリバーに攻撃!瞬間凍結-Freezing at Moment-!」
「迎撃しろ!エクスカリバー!」
十代:LP2400
エクスカリバーにZeroは破壊されるが、
「Zeroが破壊されたことで効果発動!相手のモンスターを全滅させるぜ。絶対零度―Absolute Zero!」
凍りつき、エクスカリバーは破壊される。
「だが、まだだ、十代!エクスカリバーは破壊され墓地に行くとき墓地からこのカード以外の「ドラグニティ」と名の付いたモンスター一体を特殊召還できる!レヴァテインを復活!ファランクスを装備!」
これで十代は追撃できない「まだだ!」ん?
「リバースカードオープン《ヒーロー・シグナル》!デッキからスパークマンを召喚。墓地にある《スキル・サクセサー》の効果発動。このカードを除外してカードガンナーの攻撃力を800ポイントアップさせる!」
E・HEROスパークマン
ATK:1600
カードガンナー
ATK:2700
「いつの間に、まさか!?」
「そうさ、最初のサーブルスの効果の時に破壊したカードがこいつさ。カードガンナーでレヴァテインに攻撃!トリック・バレット!」
「レヴァテイン!くっ」
翼:LP600
「スパークマンでとどめだ!スパークフラッシュ!」
翼:LP0
『決まったー!このバトルロワイヤルの勝者は遊城十代君!よって交流試合最後の代表は十代君に決定しました!』
結の声に生徒たちから歓声が上がる。
「ガッチャ!楽しいデュエルだったぜ!翼、三沢、明日香」
「ああ。俺も面白かったぜ」
「俺もだ。だが、もう一度デッキを組んで君に挑戦するよ」
「私も負けっぱなしは趣味じゃないのよ。だから、またやりましょう」
「おう!もちろんだぜ」
四人が握手すると、さらに歓声が巻き起こる。
『それではみなさん、次の交流戦をお楽しみに!』
こうして、結の言葉と共に代表決定戦は終わり、十代が最後の代表に決まった。
交流戦までの間、俺と結、十代は学園生活の傍ら、お互いのデッキ調整に没頭していった。
疲れた~バトルロワイヤルってしんどい。
次回からVSノース校チームです。誰が来るかはお楽しみに。
感想・評価・オリカ待ってま~す。
オリカ紹介
E・HERO ヴェイパァー
レベル5火属性 戦士族 融合・効果
攻撃力1800 守備力1000
「E・HERO バーストレディ」+「E・HERO バブルマン」
このカードは融合召喚でしか特殊召喚できない。
このカードの戦闘によって発生される自分へのダメージは0になる。このカードが破壊された時、このカードの攻撃力分のダメージを相手に与える。またこのカードが戦闘によって破壊された時、このカードを破壊したモンスターを破壊し、バトルフィズを終了させる。
攻撃名はヴェイパァー・プレッシャー、効果はパーティック・エクスプロージョン。
E・HERO サンドマン
レベル5地属性 戦士族 効果
攻撃力1800 守備力2300
このカードが攻撃表示のとき、水属性モンスターと風属性モンスター以外との戦闘では破壊されない。
サンドマンの攻撃名はサンド・クラッシュ。
E・HERO サーブルス
レベル7風属性 戦士族 融合・効果
攻撃力2600 守備力1600
「E・HERO サンドマン」+「E・HEROと名のついた風属性モンスター1体」
このカードがフィールド上に1体のみの場合、相手フィールド上のモンスター全てに攻撃できる。ただし、そのとき相手が受けるダメージは0になる。また1ターンに1度、フィールド上の魔法・罠カード全てを破壊し、破壊したカード1枚につき300ポイントのダメージをお互い受ける。この効果を発動したターンこのカードは攻撃できない。
サーブルスの攻撃名はパーティクル・サンド(砂の粒子)、魔法・罠を破壊する効果名はサンド・ストーム。
ドラグニティアームズ―ダインスレヴ
効果モンスター
レベル8/風属性/ドラゴン族/攻撃力2000/守備力1900
このカードは自分フィールド上に表側表示で存在する「ドラグニティ」と名のついたカードを装備したモンスター1体を破壊し、手札または墓地から特殊召喚する事ができる。
このカードが上記の方法で特殊召喚に成功した時、破壊したモンスターが装備していた「ドラグニティ」と名のついたカードを1枚選択し、このカードに装備する事ができる。
このカードが相手モンスターと戦闘する場合、ダメージステップ時にこのカードの攻撃力は装備された「ドラグニティ」と名のついたカードの攻撃力分アップする。
ドラグニティ―スクトゥム
☆2/風属性/ドラゴン族/モンスター・効果・チューナー/ATK0DEF1700
相手モンスターの直接攻撃宣言時、このカードを手札から捨ててバトルフェイズを終了させる。このカードを装備したモンスターは1ターンに1度戦闘では破壊されない。
『E・HERO パイレーツ』
融合・効果モンスター
レベル7/水属性/戦士族/攻撃力2500/守備力2000
「E・HERO」と名のついたモンスター×2
このカードは融合召喚と自身の効果でしか特殊召喚できない。
1ターンに一度、このカードをフィールド上から除外することで効果を発動できる。このカードの融合素材としたモンスターを一体選択する。そのモンスターを融合素材とする「HERO」と名のついた融合モンスターを一体、召喚条件を無視してエクストラデッキから特殊召喚する。エンドフェイズ時、特殊召喚した融合モンスターをエクストラデッキへ戻し、このカードをフィールド上に特殊召喚する。