ー神威颶鑾sideー
さてようやくステージの修復が終わった
少々加減を間違えたな
まぁ良い最後の決勝戦の俺の相手は爆豪
先程はライアの守護結界を破り
俺に懐かしい感情を思い出させてくれた者だ
俺の最大の力と最大限の敬意を以て相手をしよう
さてステージに上がるとマイクが
『Yeahhhhhhh! 元気か
今回、決勝戦に勝ち進んできたのはこの二人だ
一人目はヒーロー科1年A組神威颶鑾 神は!神々は選んだ!!
この男を神々の皇帝に選んだ!!
神の力、神話の力を使い!神を真に理解する男!
その力を以て!今回の体育祭では驚異的な成績を叩き出している!
対するは!!
こちらもヒーロー科1年A組爆豪勝己
誰よりも高みを目指し!誰よりも強くあらんとする!
そして誰よりも弱さを嫌い!誰よりも強さを求める!
その自尊心!向上心の炎は!
彼の身を焼き尽くし!周囲を震わせる!
そして彼の身を焦がす炎は!神々の皇帝を奮わせる!!
神々の皇帝とその挑戦者!
どちらが勝利を掴むのか!?その眼に焼きつけろ!!
超常への!
と俺と爆豪を紹介する
ミッドナイトの合図で決勝戦が始まる
俺は
「さぁ!始めよう
血が湧き!肉が踊る!
と言い
続いて
「変化、『剣神 武甕槌命』
貸借、『加具土神』『蚩尤』『アレス』『オーディン』」*1
と日本神話の剣神 武甕槌命の姿に変化し
日本神話の火の神 加具土神、中国神話の戦神 蚩尤、ギリシャ神話の戦争・狂乱の神 アレス、北欧神話の主神であり戦争・死の神 オーディンの力を使用可能状態にする
そして
「形成、『天羽々斬』『天之尾羽張』」
と天羽々斬を右手に、天之尾羽張を左手に形成する
両手に神刀を持ち、爆豪に接近する
爆豪の『APショット』を全て弾き、柄で刀の腹で打つ
爆豪が中規模爆破を放てば俺は『神爆炎弾』*2で相殺する
そして続けて大規模爆破を起こす爆炎弾を放ってきた爆豪に対しゲイ・ボルグを放ち相殺する
そのまま一気に接近し
「
を放つ
武刀乱舞を捌ききった爆豪に俺は続いて
「双神刀ー
と神速の居合を放ち
止まることなく
「双神刀ー
交差討ちを放つ
そして
「双神刀 」
と武神刀 王帝覇*6の構えを取る
それに対応して爆豪は
「
と言ってハウザーの予備動作を始める
そして
「
「
と同時に大技、切り札を放つ
俺は王帝覇の初撃でハウザーを相殺し
その絶大な威力を以て爆豪を斬り飛ばす
この技で爆豪を場外へ飛ばし勝利した
「愉しませて貰ったぞ頂点を目指す者よ」
さて表彰の時間だ
「それではこれより!! 表彰式に移ります!」
ミッドナイト先生の言葉と共に、表彰台が煙幕と共に地上へと上がる
スタジアムの上空に打ち上げる花火と、観客からの大きな歓声がトップ4を迎えてくれた
三位台にはいつも通りの穏やかな笑みを浮かべるライア
霧が晴れたかのような澄んだ顔をした轟
二位台には少し不満気だが幾分かましな仏頂面の爆豪
そして一位台には俺が立っている*7
「それではメダル授与よ!! 今年メダルを贈呈するのはもちろんこの人!!」
「HAーHAHAHA!!!!」
スタジアムの上から日本人なら馴染み深い笑い声が聞こえる
ここ最近見慣れていたがよく考えればとんでもなく知名度の高いヒーローが教師として在籍しているなと思う
その人、オールマイトは代名詞にもなっている台詞を叫びながら飛び降りてくる
そして
「私が!! メダルを持っ「我らがヒーロー、オールマイトォ!!」たァ!!!!」
そして、オールマイトの言葉とミッドナイトの紹介が綺麗に被った
プルプル震えるオールマイトに、ミッドナイトが手を合わせて謝っている
締まらないなぁ
そのまま気を取り直して、メダル授与が行われる。
まずは、3位の2名から
オールマイトはライアの前に立ち
「神代少女!3位おめでとう!
圧倒的な防御力!
爆豪少年には破られてしまったが素晴らしいものだった
今後も励むと良いぞ!」
と言った
ライアはそれに
「ええ、勿論です」
と優雅に礼をした
続いて轟
「轟少年!3位おめでとう!良い顔になったな!」
「ありがとうございます、ここで気付きを得ることができて良かったと思ってます」
今回の体育祭で気付きを得て、澄んだ顔をしている轟にオールマイトが良い顔になったと称賛すると
轟は清らかな顔でその内面的な成長を見せている
そんな轟にオールマイトは
「うむ!左の氷もそうだが右の炎の鍛錬も怠らないようにな!」
とアドバイスを送り
それに轟が
「はい、ありがとうございます」
と返したのを確認して爆豪の下へ向かう
オールマイトは爆豪の前に立ち
「爆豪少年!2位おめでとう!見事な成績だったぞ!」
と言う
「慰めは要らねぇよオールマイト。1位になれなかったのが悔しいが全力を出し尽くしての結果だ。この順位には価値はねぇが満足してる」
オールマイトの称賛を淡々と否定する爆豪
まぁ爆豪の性格ならそう言うだろう
彼は他人や世間の評価など気にせず、自分の中の絶対的な基準の上を歩いている
傲慢にも思えるそれは、彼の強さでもある
その基準を外れないように爆豪は日々鍛練を積み重ねているのだ
そこはオールマイトも理解しているらしく、頷きながら言葉を紡ぐ。
「うむ! 相対評価に晒され続けるこの世界で、不変の絶対評価を持ち続けられる人間はそう多くない。自分を貫く君の姿勢は、多くの人に理解されただろうさ!」
「どうでもいいからさっさとメダル寄越せや……“傷”として、忘れねえように取っとくからよ」
「HAHAHA! そうだね!」
負けた自分を忘れないようにと
己の弱さを示し、強みを目指すための戒めの証として持っておくつもりようだ
その戒めは今後の鍛錬の理由になる
敗北というのも強さの礎となるのだ
爆豪はそれをよく理解している
そして、最後は俺だ
「神威少年!第一位、優勝おめでとう!
君は日々の鍛錬と経験によって今の実力を維持している
それはとても素晴らしいことで今後も続けるべきだ
そして、誰かに教えると言うのも良い鍛錬になる
少しやってみると良いと思うぞ!」
と称賛と共にアドバイスをくれるオールマイト
誰かに教えるか…確かに良い鍛錬にはなる
ライアに教えてみようかね
まぁ取り敢えず答えよう
「はい、ありがとうございます
今後も自分の課題を探して更に上を目指すつもりです
誰かに教えると言うのも少しやってみたいと思います」
俺がそう答えると
オールマイトは
「うむ!その絶えぬ向上心こそが素晴らしいヒーローを作り上げる大事にしなさい」
と言ってから俺達に背を向け観客に対してこう声をあげる
「さぁ皆さん、今回は彼らだった! しかし! この場の誰もが、ここに立つ可能性を持っていた! ご覧いただいた通りだ……競い、高め合い、さらに先へと昇っていくその姿! 次代のヒーロー達は、確実にその芽を伸ばしている!」
皆オールマイトの一言一句に気持ちを高める
「てな感じで最後に一言! それではみなさん、ご唱和ください……」
「「「Plus Ul「お疲れ様でした!!」」」」
「「あっ…」」
緑谷と轟はポカンとしており、爆豪は呆れている
俺も呆れている
オールマイトが締めくくろうとすると締まるどころかこれまでの言葉を全て忘れてしまいそうになるほどの脱力感に陥る
全く最後の最後まで締まらないなぁ
すると観客からもブーイングを受けるオールマイト。
「そこは『Plus Ultra』でしょオールマイト!」
「あ、いや……疲れただろうなーと思って……」
さて仕方ないな
「今回の体育祭皆それぞれ得るものがあっただろう
勝ったにせよ負けたにせよだ!!
その得たものを無用の物としないためにも
我々は努力を…鍛錬を積み重ねなければならない!
しかし!我々はそのための言葉を知っている!
そう!更に!向こうへ!!」
俺がそう促すと
会場全体から
「Plus Ultra!!!!」
と裂けんばかりの校訓が鳴り響く
すると観客からは
「良いぞ~これで締まりは良い方向に向かった!」
とどうやら好評だったようで何よりだ
雄英体育祭閉幕後
俺とライアが校門を出るとレオンが待っていた
レオンは俺達を確認すると同時に
「お待ちしておりました、陛下、妃殿下」
と言って後部座席のドアを開ける
そのまま車に乗り込み、神威邸へ帰宅した
任意の神の姿に変化する
貸借
任意の神の力を使用する
加具土神の力で炎弾を形成し、放ったその炎弾が着弾すると同時に中規模爆発を起こす技
日本神話の刀、二振りを用いた刀剣術の呼称
武刀乱舞
双神刀が伍、神刀を持ち、流れ舞うように乱れ斬りを放つ技
双神刀が壱、神刀を持ち、二振りを挟み討つように神速の居合を放つ技
双神刀が弐、神刀を持ち、二振りを腕をX字に交差させ上から斜めに振り下ろす技
双神刀が奥義、右に持つ神刀を左肩に切先を向けるように頭上に上げ、左に持つ神刀を切先を右上に向けて前に出して斜めに身体を捻りながら渾身の袈裟を放つ技