神々の帝王は人の世に転生する   作:明星桜花

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第零話 プロローグ

ーthird personー

ここは帝位神族と神王族の住まう天上の世界

帝王神界『Aula Throni Imperatoris Dei』*1

その世界の『Castellum Imperatoris Dei』*2と呼ばれる場所に三柱の帝位神族が住んでいた

その帝位神族は

神帝 グラン=ヴァルハラ=カイザーライヒ

数多の神話の遍く総ての神々を統べる神々の帝王

そしてその妻

神帝妃 ライア=ロードウィル=カイザーライヒ

神々の帝王たる神帝の妃であり、これを支える者

最後は神帝と神帝妃、この二柱の間に生まれた息子

帝神皇太子 ヴィルヘルム=アナザーヴェルト=カイザーライヒ

神々の帝王たる神帝の息子であり、神帝の正統な後継者

次代の神帝である

 

さて彼らの物語を見せてもらう事としよう

 

 

数多の神話、その激動の時代は終わりを告げ

神話は安定してから数万の時が経過した

その頃、神帝 グラン=ヴァルハラ=カイザーライヒは息子である帝神皇太子 ヴィルヘルム=アナザーヴェルト=カイザーライヒに神帝の位を譲り、

己の愛する妻 神帝妃 ライア=ロードウィル=カイザーライヒと共に人の世に転生し、

新たなる人生を歩もうと考えていた

自分がこのままずっと神帝として神々を統制し、厄災を鎮め続けるよりも、位を譲り全てを我が子に任せた方がヴィルヘルムも成長するのではないかとも考えていた

グランはその考えを妻 ライアに相談する

「なぁ、ライアよ」

グランがそう言うとライアは

「何ですか?我が君」

と聞き返す

それにグランは

「俺は譲位しようと思うのだ」

と答える

するとライアは少し驚いたように

「まぁ、何か御座いましたか?」

と聞く

それにグランは

「いや、無論俺がこのまま神帝として在位すると言うのもできる

しかしな、俺がこのままずっと神帝として神々を統制し、

厄災を鎮め続けるよりも、位を譲り全てをあやつに任せた方があやつもより成長するのでは…と思うてな」

と答える

するとライアは微笑み

「そうで御座いましたか

宜しいのでは御座いませんか?」

と言う

それにグランは

「うむ…それでな

あやつの成長の為に俺は転生し人の世を生きようと思う」

と言う

するとライアは

「それは何故ですか

此の世にいた方がヴィルヘルムの助けになるのでは?」

と聞く

それにグランが

「うむ、それはそうだ

此の世にいた方があやつの助けにはなれよう

しかしあやつは俺達に頼るようになる

分からぬことがあれば神王達に聞けば良い

判断を迷うことがあるならば

迷って迷って迷い尽くして最後に己の正しいと思う判断を下せば良い

だが俺がいては、俺達がいては

俺達に頼ることになろう

それでは成長しないのではとな

そう思ったのだ」

と答えると

ライアは少し寂しそうに

「確かにその通りでしょうね

そうした方があの子の為になるでしょう」

そう言った

 

同日夜

グランは皇太子 ヴィルヘルムに事の次第を伝える

「お呼びですか、父上」

ヴィルヘルムがそう言うと

グランは

「あぁ、俺は四日後に退位する

退位後は転生してライアと人の世を生きることとする

お前はお前の力で神共を纏めあげて厄災を鎮め続けろ」

と言う

するとヴィルヘルムは

「分かりました、父上におかれましては転生後もお元気で

こちらの事は御心配なく」

と言う

それにグランは

「その言、忘れぬぞ

これはお前への試練だ

この試練はいつかお前の力になろう」

と言った

 

翌日明朝、三日後に退位並びに即位の礼が執り行われる事が全神話の全神族に周知され

帝位神族と神王族には式への出席が命ぜられた

 

 

三日後この日、退位の礼、即位の礼が執り行われる

各神王、そして全ての帝位神族が揃う

まず退位の礼が執り行われる

グランが

「皆これまでの数億の年月ご苦労であった

私は今日より神帝ではなくなる

そしてこれからは我が子が神帝となる

我が子のことを宜しく頼む

私はこの時、帝位から退く事を宣言する

最後に即位の礼が終わり、正式に我が子が神帝となった後に

私は我が妻ライアと共に転生し、人の世を生きることを皆に周知する

然れど私はうぬらを見ているぞ

それを努々忘れず励め、以上だ」

と言う

そしてライアが神帝の帝冠を外す

これをもってグランは神帝という位を正式に退く事となった

続いて即位の礼が執り行われる

ヴィルヘルムが

「皆これから宜しく頼む

これからの幾星霜の時を私と共に戦い抜いてほしい

今日我が父より帝冠を譲り受け、私が神帝となる

私も未だ知らぬことがある

それらの事は皆に教えてもらいたい

皆が私を見ているように

私も皆を見ているぞ

これから共に励もうぞ」

と言う

するとライアが帝冠を授ける

今この時を以てヴィルヘルムは神帝となった

 

 

その日の夜、グランとライア、ヴィルヘルムが一室に集う

グランが

「では、励めよ神帝よ」

と言い

ライアが

「無理せず頑張りなさい」

と言う

それにヴィルヘルムが

「はい、こちらの事は御心配なく

これからも仲睦まじくお過ごしください

父上、母上」

と返した

そうしてグランとライアは転生したのであった

*1
神の帝王の玉座の間

*2
神帝の居城

ライアの他に嫁枠は必要?

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