ウィスパー「
前回、おおもり山の御神木の前にて、俺は妖怪と名乗る者と出会ったのだった。
高成「妖怪・・・?キミがか?」
ウィスパー「ええ!その通りです!」
妖怪、ウィスパーと名乗るその者は、そう肯定すると、自身の身の上話を始めた。
ウィスパー「時を溯ること190年前、あるお坊さんが
お前の話も長いがな。という感想をおくびも出さず、同情の言葉をかけた。
高成「・・・少なくともそのお坊さんは見る目がないな。君はどう見ても人畜無害だ。」
ウィスパー「そうでしょうそうでしょう!まあ、
高成「高成。石田高成だ。」
ウィスパー「!?(石田・・・もしや彼は三成様のご子孫なのでしょうか!?いえ、石田という名字に加え、名前や雰囲気もそこそこ似ているとはいえ、顔や髪色が似ても似つきません。恐らく他人でしょう・・・)」
俺が自分の名前を名乗るとウィスパーはなにやら、深刻そうな顔で思案し始めた。特別珍しい名前では無いはずだが・・・
高成「ウィスパー?」
ウィスパー「いえ、なんでもないですよ!それより
高成「執事って、お手伝いさんみたいなことか?」
ウィスパー「ええ!妖怪探しを手伝いますよ!」
いや妖怪探しって・・・そう思っていると、ウィスパーが何かを取り出し、俺の手首に付けた。見るとそれは白い時計のような代物だった。ただ、この時計、ただの時計ではないような・・・というか、先程の女の子に貰ったメダルと同種の力を感じるような・・・
ウィスパー「それは妖怪ウォッチ。普通は見えない、
もしかしたら、あの時の状況的に妖怪が関わってるのかもしれないな。それに、あの子の手がかりであるこれに関してウィスパーなら知ってるかもしれない。
高成「なあウィスパー。このメダルに何か憶えはないか?」
ウィスパー「こ、これは妖怪メダルです!高成くん、一体どこでこれを・・・!」
やはり妖怪に関する品だったか。よく見てみると、ウィスパーからも時計などと似た力を感じるな・・・
高成「今日、ここに来る前にアイスを食べに行ったんだけど、その時に女の子にアイスを奢ったら、このメダルをくれたんだよ。」
ウィスパー「なるほど・・・もしかしたら、そのレディが妖怪だったのかもしれませんね。妖怪が人間に化けて人間社会に溶け込んでることもまあまあ有りますし。」
高成「そうなのか・・・」
そう話していると、虫かごの中と木々から力を感じてきた。まさか・・・
ウィスパー「ムムッ!高成くん!あちらの木の方と虫かごの方から何やら妖怪の気配を感じますよ!ささ、ここのボタンを押してサーチライトを出してください!」
高成「木の方と虫かごか・・・これが妖怪か?」
サーチライトを木と虫かごに照射すると、虫かごの方から、ミンミンゼミとカナヘビ・・・に化けた妖怪二匹が飛び出してきたのと、鳥っぽい妖怪が現れたのだった。というか、前々から見えていたナニカがよりハッキリと見えるようになっただけだな。
ウィスパー「あの妖怪たちは、セミまる、ツチノコ、トホホギスです!しかもなぜか三匹とも怒っているようです。」
高成「マジか・・・!?」
セミまる「ただでさえ寿命の短いセミを捕まえるなミン!」
ツチノコ「カナヘビとボクを見間違えるなんて酷いよ!」
トホホギス「気持ちよく寝てたのに邪魔されちゃったなぁ・・・仕返ししないとなぁ・・・!」
セミまるとトホホギスに関しては素直に謝罪しなきゃいけないけど頭に血が登りすぎて話を聞き入れてくれそうにないな・・・ただし、ツチノコ。キミは自分がカナヘビに化けていたことを忘れているのか・・・?
ウィスパー「やや、マズイです高成くん!そのメダルではやくともだち妖怪を
確かに、謝罪に応じてもらうためにも、一度頭を冷やしてもらう必要があるな。そしてメダルに書いてある小さい文字を視認し、俺はこう言った。
高成「(ゆきおんな、か。)俺のともだち、出てこいゆきおんな!妖怪メダル、セットオン!」
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