YAMA育ちの妖怪王   作:スルメ文庫

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 今話から3話程度は日本にいるユキナの視点で物語が動きます。


第三十七刻目 ユキウサギコンビ爆誕!

ユキナ「ねえ、どうしてこっちを見てるの?」

「だ、ダニ・・・!?」

 

 アメリカに行った高成さんとお姉ちゃんを空港で見送ってから百鬼ちゃんと椿ちゃんの恋愛相談に乗るつもりだったんだけど・・・見ての通り、謎の黄色い妖怪に見られているのが少し気味が悪くなったのでなぜ見ているのか聞くことにしました。

 

「ゆ、ユーはミーのことが見えてるダニ!?」

ユキナ「うん、見えてるよ。それに何を隠そう、私も妖怪だからね。」

「!?」

 

 さっきから、驚きっぱなしだけどこの子は一体何をしたいのだろうか?

 

ユキナ「それで、キミは誰?私になんの用なの?妹と約束をしているから早く行きたいんだけど・・・」

USA(ウサ)ピョン「み、ミーの名前はUSAピョンダニ!ユーに聞きたいのは、この近くに住んでいるって言う妖怪マスターっていう沢山の強い妖怪と友達の妖怪ウォッチャーに手伝って欲しいことがあって会いに来たんダニが、どこにいるか知ってるダニか?」

 

 妖怪マスター?・・・ああ、きっと高成さんの事ね。というか、このさくらニュータウン近辺で沢山の妖怪と友達になっているって言う条件の時点で高成さん以外にいないしね。

 

ユキナ「知ってるけど、その人ついさっき飛行機に乗ってアメリカに行っちゃったわよ?」

USAピョン「そ、そんな・・・トホホダニ・・・」

 

 なんだか不憫すぎて可哀想に思えてきたわね・・・

 

ユキナ「明日からなら私が力を貸してあげるけど、どうする?」

USAピョン「・・・いいんダニか?」

ユキナ「うん。」

 

 もし仮にやろうとしていることが悪事なら私がついていた方が防げるだろうし。こう見えても八人兄弟の次女だからどっちかって言うとお姉さんだしね!

 そして、少し悩む素振りを見せたが、USAピョンは私に力を貸して貰うことにしたようだ。

 

USAピョン「それじゃあお願いするダニ。」

ユキナ「うん、じゃあまた明日!ここで待ち合わせね、USAピョン!」

USAピョン「また明日ダニ!・・・えーっと・・・」

ユキナ「ユキナだよ。」

USAピョン「ユキナ、ありがとうダニ!」

ユキナ「フフッ、どういたしましてUSAピョン。」

 

 さて、もうこんな時間か・・・あの子たちに遅れることも連絡して謝らなくちゃね。

 

・・・

 

モモエ(百鬼姫)「お〜っそいぞユキナの姉上!何をしとったんじゃあ!私もメリアも待ちくたびれたぞ!」

メリア(椿姫)「今回はモモカ姉様の言う通りですよユキナ姉様。『遅れる』としか連絡を寄越さないで・・・一体どこで油を売っていたのですか?」

ユキナ(ふぶき姫)「ゴメンね二人とも!ちょっとUSAピョンって妖怪とちょっと約束を結んでいたら遅れちゃった!」

 

 待たせちゃったから当たり前なんだけど、二人とも怒ってる・・・

 この二人は百鬼ちゃん・・・じゃなかった百鬼姫のモモエと椿ちゃん、じゃなくて椿姫のメリアは私の前世における双子の妹だ。

 どうやら、二人は未来で二十代前半の頃にスノーボードをしていた時に怪我をしてそのままポックリと逝ってしまったらしい。その後は三年前に百鬼姫と椿姫という妖怪に転生したとのことだ。

 それを最初に聞いた時はお姉ちゃんと一緒に膝から崩れ落ちてしまったものだ。私たち兄弟姉妹は寿命を全うできずに死ぬ運命(さだめ)なのかと真面目にあやとりさまを呪いかけてしまったものだ。暫くして五女と六女にあたる妹である老いらんのフレイちゃんとふじみ御前のトウカちゃん、そして二人の弟たちだったガリ王子のアルマスとあつガルルのレーヴァは寿命で家族に囲まれながら逝けたようで、それを知った時は四人で泣き崩れたものだ。

 ちなみに今日空港に来れなかった理由としては六人とも今生において高い地位にいる為、迂闊に高成さんに近付いたら、カクサンやアイタタタイムズなど、あまり良くない妖怪達が出てくるからだそうだ。

 

モモエ(百鬼姫)「・・・それ、大丈夫なのか?」

メリア(椿姫)「ユキナ姉様は騙されやすい性格ですからね・・・」

ユキナ(ふぶき姫)「大丈夫だって!本当に必死そうだったから嘘はついてなさそうだし!それに仮に悪いことを考えていたとしても私の方が強いから取り押さえられるし、無問題(モーマンタイ)だよ!」

 

 そう言って袖を捲り、力こぶしを作ってみせるが二人はビミョーな顔をしたままこんなことを言い出した。

 

モモエ(百鬼姫)「アニ鬼殿やジバニャン殿などに護衛として着いてもらった方がいいのではないか?」

メリア(椿姫)「いえ、それでは聞けるものも聞けませんわ。バクロ婆様を連れていく必要があるかと。」

ユキナ(ふぶき姫)「・・・二人とも、流石にUSAピョンと私に失礼だと思わない?」

モモエ(百鬼姫)「いや全く、事実だから何とも思わんが。」

メリア(椿姫)「寧ろユキナ姉様の騙されやすさからして妥当も妥当ですが?」

『・・・』

 

 私も騙されやすい方ではあるよ?それは自覚してるよ?妹たちが私を心配してくれているというのも分かるよ?けどさ、それにしたって言っていい言葉の限度ってモノはあるよね?

 

ユキナ(ふぶき姫)「道場、行こっか。いやーお姉ちゃんね、久しぶりにキレちゃったよ・・・!」

『やってやろうじゃないこのクソボケ姉貴・・・!』

 

・・・

 

 あの後、結局恋愛相談はどこへ行ったのか石田邸にある道場の試合場にて姉妹喧嘩が始まってしまった。

 勿論、高成さん(人外)やユキノお姉ちゃん(チート)に加えて風直師匠(最強)を始めとした臨戦流の皆さんに三年前から扱かれている私が如何に一対二(不利条件)とはいえ負ける道理はないのだが、思った以上に二人が強くて少し驚いたのは内緒だ。

 さて、USAピョンとの待ち合わせに向かい、話を聞くこととなった。

 

USAピョン「手伝って欲しいことというのは一緒にロケットを作ってほしいんダニ。」

 

 結構な無理難題だな・・・ロケットの知識はあんまりないけど、ロケットって確か専門知識があっても作るのが滅茶苦茶難しいって聞いたことがある。

 

ユキナ「一応聞いておくけど、ロケットを作るプランとノウハウはあるの?」

USAピョン「勿論ダニ!こう見えてミーは宇宙研究の第一人者であるヒューリー博士の友達だったんダニ!ある程度のノウハウはヒューリー博士に教えてもらったんダニ!」

 

 それだけの知識があるなら大丈夫か。

 

ユキナ「・・・なら大丈夫か。それで、手伝って欲しいことって?」

USAピョン「じ、実はミーが作っているロケットには妖怪の力が必要なんダニが・・・ミーには妖怪のともだちがいないんダニ・・・」

ユキナ「・・・なるほどね。だから妖怪の友だちが多い高成さんの手を借りようとしていたわけね。ところで、必要な妖怪はどんな妖怪なの?」

USAピョン「メラメライオン、はつでんしん、ふぶき姫、うんちく魔、ふさふさんの五体ダニね。」

ユキナ「なるほど・・・じゃあ、私も頑張らなきゃね。」

USAピョン「そうなんダニか!?というか、ユーは一体何者なんダニ!?」

 

 ふふふ、遂に私の正体を明かす時が来たわね!

 

ユキナ(ふぶき姫)「私はユキナ。ふぶき姫のユキナよ!」




 読んでいただきありがとうございました。
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