ボクはゆきおんなのユキノ。高成のともだち妖怪だよ。
とは言っても、ボクと高成が出会ったのは今日の朝なんだけどね・・・見ず知らずの他人であるボクにアイスを奢ってくれる上に、その後わすれん帽の立場に立って説明して反省できるようにする優しい所が高成のいい所なんだ♪まあ、まさか高成がいい所の御曹司だったのは流石に想像つかなかったけど・・・
そんなボクは今、高成の家で高成のお母さんの光乃さんとお話をしてるんだ。何故か、光乃さんの膝の上に乗せられて頭撫でられてるんだけど・・・なんでだろう?
光乃「ユキノちゃん!もしよかったら、明日お洋服を買いに行かないかしら?」
ゆきおんな「え、えーと、お洋服ですか・・・?」
光乃「ええ!これからも人に化けて人間と交流する以上、お洋服はある程度持っていた方がいいでしょ?家に女手は給仕の人しかいないからユキノちゃんのサイズの服がないのよね・・・だから、明日買いに行きましょう?幸い、うちは裕福でお金には困ってないし、なんだったら他にもユキノちゃんの欲しいものも何個か買ってあげるわよ?」
ゆきおんな「ええっ!?そ、そんな・・・服だけでも有難いのにそれ以上は・・・」
光乃「いいのいいの!私が若い頃に株を幾つか当てた時のお金で奢るつもりだから家の経済は全く傾かないしね!」
その後も何度か抵抗をしたんだけど、家の人たちに外堀を埋められていたから無駄だったわ・・・
光乃さん、おっとりしていそうな方だったんだけど、とてもアグレッシブな人だったわ・・・
次の日・・・予定通り私は人間に化けて高成と光乃さんと高成のお父さんである朝成さんとウィスパーと一緒に買い物に行った。そこは、意外にもセレブ御用達だったり高級店だったりすることはなく、普通の百貨店だった。
光乃「ふふっ、意外そうな顔ね、ユキノちゃん。」
ユキノ「え、ええっと・・・」
光乃「ふふっ、いいのよ。本当はもうちょっと高い所がよかったんだけど、高成に止められちゃってね・・・」
高成「仕方ないだろ。いつもの場所なんて、ユキノからしたら未知の場所だ。ガチガチに緊張されるよりは、気楽にできる場所で楽しんでもらった方がいいだろ。」
うん、ありがとう高成。多分そのいつもの場所だったら、ボク緊張でガチガチになっちゃう。
そうして、買い物が始まったのだった。
光乃「ねぇ!こっちの服はどうかしら、ユキノちゃん!」
ユキノ「いやいやいや、デザインが派手すぎますよそれは・・・!」
光乃「ねえトモくん!高成!この服どうかしら?」
朝成「ゴスロリか、いいんじゃないか?」
高成「そうだな。ユキノにも似合うと思うぞ。」
ユキノ「いやいや、似合わないよ!こんなの、もっと綺麗で可愛い子が着るやつじゃないですか!ボクが着ても、服に着られているって言われるヤツですよ!」
高成「いやユキノ充分可愛くて綺麗だし、服に着られることはないぞ。」
ユキノ「ふぇっ!?」///
か、可愛いってそんなコト・・・///
光乃「ねぇトモくん。高成が女泣かせにならないか今から心配になっちゃうんだけど・・・」
朝成「大丈夫だと信じようみっちゃん・・・将来的には治ってると思おう・・・」
もう、本当にこの家族は・・・!ウィスパー笑うな!!
結局このゴスロリな服は私の服として買うことになってしまった。そしてそれ以外にもふんわりとした可愛い服、普段使いにも使えそうなスポーティーな服に下着など、沢山の私には勿体ないくらいの服を買っていただいたのだった。
そうして、服の他にアイスも買って家に帰ることにした。こうなったらヤケ食いしてやる!!
その後は、高成の鍛錬の様子を見た。正直、想像を絶するほどの厳しい鍛錬に、ボクはもちろん、ウィスパーやツチノコも目を丸くした・・・というか、朝成さん強すぎない?人間なのに鬼族どころか、下手したらエンマ大王様よりも強いかもしれないその強さには流石にびっくりした。
そうしてボクの慌ただしい一日は幕を閉じる。
いつの日か、本当の意味でこの破茶滅茶な家の一員になりたいと強く願って・・・
読んでいただきありがとうございました。
次回は、妖怪ウォッチの顔である彼の話です