【ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー】 ブーケ嬢のパンツを拝みたい! パンツナンバーワンの乙女 作:北村 貴之
慈愛のブーケ。
ノーワンワールドにアジトを構える「ブライダン」の幹部のひとりで、技術開発・管理を担うテクニカル隊長の役職に就いている美少女だ。
マゼンタ色の瞳とロングヘアが美しく、顔立ちも整っている。
衣装はというと、頭部に2本の角がついたヘアバンド、白薔薇の飾りが散りばめられた紫色のドレス、桃色のグラデーションの入った白のフリル付きのニーハイソックス、ピンク色のヒールであった。
脚一見タイツに見えるかもしれないが、ちらりと覗く太ももからニーハイソックスなのだとわかる。
そんなブーケだが、人間界に来ている最中、ある男に遭遇していた。
その男は、イメージカラーが青の男性アイドルであった。
出会って心を奪われて以来、彼を想い続けていた。
その想いが強すぎるあまり、ブライダンのアジト内に「祭壇」を作ってしまったほどだ。
高身長でイケメン。
そんな彼を前に、ブーケは顔を赤らめ、どこか落ち着かない様子を見せていた。
実は今日、ブーケは彼に出会ったら「あるもの」を見せるつもりだった。
今日人間界に来ていたのはあくまで視察がメインのため指輪の回収のことは考えていなかったが、こうして彼に会うとは思いもしなかった。
ここは美しく色とりどりの花々が咲き誇る花壇のある花園。
ブーケが花に見惚れている最中、「彼」はやってきた。
「奇遇ですね…。こうしてあなたにお会いできるとは…」
ブーケは彼から視線を反らしながら、恥ずかしそうに呟くようにそう言った。
内股気味の脚がどこかガクガクと震えているように見える。
「こちらも偶然再会できて嬉しいよ」
男は優しげな眼差しをブーケに向けながらそう言った。
「相変わらず君は美しいな」
「あ、ありがとうございます…」
相手からの褒め言葉に対し、ブーケは頬を赤らめながら反応した。
彼女にとって彼の存在はあまりにも刺激的であるようだ。
そして彼女は意を決してこう切り出した。
「ところで…、今日はあなたに見ていただきたいものがあるのですが…」
「ボクに見せたいもの?」
「は、はい。お出しするには少〜しお恥ずかしいのですが…」
相変わらずもじもじしているブーケ。
「へぇ…、一体何かな?」
「それは…、ですね。一言で言うと…」
そう言ったブーケは言葉を詰まらせてしまった。
目の前には想いを寄せている彼がすぐそこにいる。
今日、彼のために、用意してきたのだ。
ここで何もせずに帰ってしまえば、人間界に来た意味がない。
ここは思いきろう。
ブーケは腹をくくった。
「パンツ…。見てもらっても良いですか…?」
ブーケの発言に対し、彼は目を丸くした。
パンツ。
一言で言うなれば下着だ。
大事な部分を守るための布。
そんな見られては一番困る場所を見てほしいと言われた男は、一瞬戸惑った。
しかし、相手はファンの女の子。
ファンからのお願いを拒否することは、アイドルにとってはご法度だ。
驚きはしたものの、男は優しく微笑を浮かべ、
「いいよ。周りは誰もいない。ボクたちだけだ。だから、思いきって見せるといい」
と落ち着かせるような声色で言った。
ブーケはそれを聞き、
「い、いいんですか…?さっきの発言、不快ではなかったのかと…」
と、不安げになり確認する。
「ボクと君だけの秘密にしよう」
「…!」
それを聞いたブーケは、パァッと明るくなり、嬉しさいっぱいの表情に変化した。
「本当にいいんですね…?目をそらず、しっかりと目に焼き付けてくださいね?」
と、ブーケは念を押した。
「わかってるよ」
と男は返した。
「はぁ…。こんな日が来るとは思わなかったですわ…」
ブーケは恥じらい混じりの恍惚とした表情になった。
ついにパンツを見せることとなったブーケはドレスの裾を握った。
裾の飾りの白薔薇が、握られて形が変わる。
裾を握ったブーケは、スカートをゆっくりとめくりあげていく。
ブーケがさらに持ち上げていくと、今度はニーハイソックスと太ももの境界線、いわゆる絶対領域が見える。
「ふぅ…」
ブーケが大きく息を吸う。
男は動じずにブーケの下半身に目を集中させる。
ファンの女の子の下着。
興味はないわけではないがしかと目に焼き付けておこうと心に決めていた。
そして、彼女のスカートがおへそが見えるくらいまでにめくられたとき、ついにパンツがその全貌を現した。
青であった。
清廉潔白を表したかのような、青のパンティが顕となった。
真ん中には濃い青色のリボンが付いていた。
白いフリルの上に。
そして、その周りにはリボンと同色の薔薇の飾りが。
パンツ本体の布地には、花をあしらった刺繍が施されていた。
ニーハイソックスの太もも部分のフリルにも花をあしらった刺繍があり、ドレス本体にもニーハイソックスにも相性バッチリのパンツであった。
パンツの色に青色をチョイスしているあたり、ブーケが秘めている「彼」への想いが反映されているのがわかる。
ドレスをたくし上げたことに現れた立派な太もも。
無駄な脂肪はなく、引き締まりを見せていて何かスポーツをしているのかと思うほどだ。
だが、柔らかい印象を与える弾力もあり、アイスクリームのように溶けてしまいそうなムチムチさを感じさせた。
太ももだけではない。
「彼」にパンツを見せたことで興奮を得たかのように、肌の色もピンクに染まっており、身体全体で喜びを表現していた。
「ど、どうですか…?」
と、ブーケは問いかける。
「とっても綺麗だ。まるで君のようで…」
と、男は言った。
簡素な感想だが、男はそれだけで十分であった。
余計な一言でブーケを傷つけないためでもある。
「ふふっ。綺麗なんて言われてしまうと照れてしまいますね…」
「とても似合っているよ」
と、男は続けた。
「ありがとう…、ございます…」
ブーケは嬉しさで顔が満ち溢れていた。
「もういいかい?」
と、彼は訪ねる。
「お腹まで出して…。冷えたら大変だ」
それを聞いたブーケは少し寂しそうな顔をしつつも、
「ええ…。十分堪能できたようですし…」
と言い、スカートを下ろす。
ブーケは元の姿に戻ると、両手で軽くスカートを払い、直した。
「君のことを更に知れて嬉しいよ」
「…」
男は優しい微笑みを浮かべ、ブーケを見た。
「いいものを見せてもらった。また会おう」
そう言うと男は去って言った。
ブーケは何も言わず、男が去るのを見届ける。
そして、花園はブーケひとりとなった。
ブーケはうつむいていた。
しかし、その顔には笑みが浮かんでいた。
静寂を取り戻した花園の中で、ブーケは小さく肩を揺らして笑い始めた。
「あはっ…、あはは…」
足元の草が微風に揺れる音より小さな声で、彼女の喉から笑みが漏れる。
(やっちゃった…、ついに…、あの人にパンツを見せちゃった…)
彼女の頬は未だ赤らみが引かない。それでも胸の奥には確かな達成感が湧いていた。
今日一日、視察の名目で人間界に降りてきた理由は――すべてこの瞬間のため。
『パンツを見てほしい』
そんな大胆な願望を口にする自分は、今までの彼女なら想像もつかなかっただろう。
だがあの青の下着に込めた恋心は、もう閉じ込めておくことができなかった。
(でも…。終わってみると…、思ったよりずっと心が軽くなったかも)
ブーケはドレスの裾を摘まみ、彼女を照らす太陽に向かって、バサッ、と音を立てて一気にスカートをめくり上げた。
先程彼に見せたばかりのブルーのパンティがご開帳する。
おへそが見えるくらいにスカートをめくり、恥じらいを捨てて下着を晒す。
海のように澄んだ青色。
真ん中の濃い青色のリボン。
それを囲うように散らばった青色の薔薇。
そして、パンツの布地に咲き誇る花。
パンツに何よりもこだわりを持つブーケのその表情には自信と気品が溢れていた。
そしてこう呟く。
「私こそが…。パンツ…。ナンバーワン」
太陽の光は、青色の花園を照らしていた。