綾小路清隆ガチ恋勢がむちゃくちゃする話 作:ちなみに私はひより派
とりあえず1年生編1学期(+夏休み)分は大枠はできているので、更新は途絶えないらしい。
入学式——原作智識で生徒会長にイキった日——から数日。クラス内の雰囲気はある程度は良いものを保つことができていた。
まずは関係性。
これは、ある程度は原作通り、グループのようなものが各所でできているようだった。
女子社会は櫛田さんを軸に構成されていて、櫛田さんに言えばどうにかなりそうな点が私的には楽で良いし、実際そうして統率を取ってもらっている。おかげで不和が無いように見える。
実際に見ると、櫛田さんの能力は……とんでもなく高いのだなと実感させられるというか……。日常の出来事一つ一つを、櫛田桔梗という人物への評価をプラスにさせる武器に変えているのが……やっぱり只者ではない。
男子社会は女子社会ほどの階層構造というものがないので、女子よりも気を遣うことは少ない。
それに、須藤くんと清隆くんも原作以上に仲良くなっているようで清隆くんの孤独は回避できたし、須藤くん自体は他の男子との関わりも持ち始めているので、そこ経由で今後も可能性を広げていってほしい。
え? 私? 私には清隆くんが居るし、最初こそ櫛田さんとか女子グループに誘われたりはしたけど、結局クラスリーダー的立ち位置に納まっちゃったし……。クラスメイト話していないわけでもないし、好感度は高い自負があるので大丈夫☆
まぁ、そもそも数日しか経っていないのでそこまで何か分かっているわけでもないが、決して悪いものではない様子だ。
そして、授業中の態度や普段の素行。
私が毎日ポイントと絡めて「授業は静かに受けましょう」とか言っていることで、一応授業中に話さず、スマホを触らずを今のところは達成できている。
素行の面では、須藤くんは勿論だが、男子の一部が猥談を表立ってしているということもない。
須藤君は仲良くなってきた私や清隆くんの影響だろう。一緒に居る時間が以外と多くなって、素行をすぐ正せたりするようになったのだ。
……それに、意外と、バスケットの試合って面白いんですね。密度が濃いし展開が早く変わるし、手に汗握るというか……。その話で結構好感度や親密度が上がっているみたいだった。
因みに、清隆くんと一緒に一回試合の動画を見た時は……すごく濃密な時間でしたね♡ 応援してたチームが勝った時の無表情で戸惑いながらたどたどしいハイタッチ……可愛かった♡ これからもふたりだけで一緒に"喜び"を学ぼうね♡
その他も、猥談をしそうな(原作でしていた)グループあたりには、「女子は清楚な男子の方が好き」だの「頭が良い男子が好き」だの「どんな話も女子には聞こえている」だのなんだのを、私がうま〜く刷り込んでいる結果か、そういう話はしてはいないようだった。単に、私という女子が男子と話すことも多くなってきたということが影響しているだけかもしれないが……。
あ、浮気じゃないって! 常に清隆くん同伴だし! 清隆くんとは二倍以上話してるし!
あとは、個人的な話だと、意外にも、ござる口調の
「オタクに優しいギャルでござるよ〜」とか言っていたけど……清隆くんはギャルは好きではないだろうので、ギャルじゃないと否定させていただきたい所存。
そういえば、ホワイトルームにはコンピュータなどはあったのだろうか。実際にいじったりはしたことがあるのか……清隆くんにそれとなく聞いてみよう……。
そして、この雰囲気のまま、クラス全員一致団結仲良くなって、ポイントという利を求めてクラスメイトが遅刻しなくなる、生活態度も完璧、ついでに小テストでは誰も赤点を取らず、5月1日を1000CPtで迎えることになった!! めでたしめでたし!!
……——な〜んて言えるなら最初からこのクラスはAクラスだ。というか人間そもそもそこまで理性的な行動ができるわけではない(それに、そうなったらそうなったで私のワンマン運営クラスになって詰む。一之瀬にはなりたくない!)。
4月中にどうにかしたい問題だけでも二つはある。
一つは当然ながら、学力面の問題。
Dクラスの学力の平均は他クラスと比べて低く……というか、そもそも中学卒業レベルを満足できない状態にある生徒もかなり居る。
4月末頃に行われると思われる例の小テストで赤点を取るDクラス生徒は、後に三バカと呼ばれることになる
赤点をなるべく減らしたい。
救いなのは、学力上位層もまたある程度居ることだろう。私もそうだが、
加えて、
清隆くんも本来なら学力上位層……なんて目じゃないレベルの真の実力を隠し持っているので、松下さん共々、ある程度の本気を出しても大丈夫な環境にはしようとは一応思っている。
どうにか、4月中に義務教育復習勉強会はやりたいが……。ポイントを口実にしたら来てくれるだろうか、どれほど真剣に望んでくれるだろうか、どれくらいの効果があるのだろうか……10年前から考えていることではあるだが。
尚、小テスト過去問*1をこの時点で出すことはしない。色々と理由はあるが、端的に言えば、今それを出すのは、あまりにも私という存在が異常に見られるからだ。
さて、もう一つは、生活の問題。
見える部分の問題ではなく、見えないところ、また、それに起因する問題だ。
例えば、早速、一部のクラスメイトの遅刻未遂が見られている。私達の見えないところで生活リズムも狂ってきているのか、ぎりぎりでも着けば遅刻じゃないという気持なのか……これは結局、遅刻などに繫がる問題だ。
また、授業が理解できず、何も頭に入ってこないのか、そろそろ居眠りも始まりそうになっている。これも、根本的には生活リズムや、勉強する習慣のあり・なしの違いに起因する問題でもあるので、頭の良し・悪しの問題ではない。
毎日、私がポイントの話をしているとはいえ、それが見えていないところまで力を及ぼしてくれるわけではない。
が、原因は分かることも多くある。それを分析して、これからの対策を立て、動けば、4月中にどうにかできるというつもりだ。
勿論、Dクラスが根本的に抱える問題はこれだけではないのだが、今月の私はこれ以外には動けそうにはないので、一旦は見えないふりをさせてもらう。短期と中・長期に分けて物事を段階的に考えよう。
あ、清隆くんだけはいつでもどこでも見てるよ☆ 君の問題は根深いからね。毎日根気強く……付き合おう!(そのまま本当に付き合っちゃったりして……えへへ)
さて、問題といえば……クラスの外側に目を向けてみよう。
原作において、5月初頭のクラスポイントがDクラスの0CPtという衝撃的な結果というのが他のクラスを霞ませているが……1000CPtから、原作ではBクラスマイナス350CPtで650CPt残、Cクラスマイナス510CPtで490CPt残。Aクラスがマイナス60CPtで940CPt残と見比べれば、これも実は問題だ。
Bクラス、Cクラスにもこれだけのクラスポイントを減らす何か問題が潜んでいるのだ。
現状、Dクラス以外のクラスはまだ、来月も10万円を貰えるのだろうという空気感で居る。櫛田さんというコミュニケーションの逸材が居るとはいえ、人間関係がそれほどできていないこの段階ではどうすることもできない情報のギャップがDクラス内と外とで生じている。このままではDクラス以外はこのまま原作通りのクラスポイントの未来を迎えること間違い無しだ。
私は現時点においては、自クラスのクラスポイントもそうだが、
前者は、至極当然の行動だ。
毎月のプライベートポイント収入の最大化という私にも清隆くんへの直接的な利益がある。高育ではプライベートポイントを多く持っているに越したことはない。
一方で後者、これは問題にも見える。
他クラスの保有クラスポイントがかなり多い状態で5月を迎えてしまう。具体的に、原作のクラスポイントからAクラスが960CPt残、Bクラスが900CPt残、Cクラスがプラス700CPt残程度になるとなんとなく予想している。因みにDクラスは720CPt残程度だろうか。
これでは、Dクラスにクラス間競争的の順位的なメリットはない……寧ろデメリットである。クラス間競争を知らされていないから裏切りに見えないだけの、最大級の裏切りだ。
では、何故、他クラスのクラスポイントも最大化したいのか。
そもそもの前提として、私は
最重要の目標を達成するために必要なものでもない。原作の綾小路清隆がそれを望んだこともないし私も進路の確約など要らぬのだ。
究極的には、その見方をすれば、クラス順位に価値などなく、クラスポイントの数字にはプライベートポイントを貰えるという間接的な価値しかないということになる。こうして考えれば、他クラスのクラスポイントを増やすことに対するデメリットは無いとできる。4月中は、情報が無かったんですとすれば、不信感を買うこともないだろうし。
では、デメリットが無いことは分かったとして、メリットとは。
まず一つは、
……クラス間競争が始まるのだから、様々な"交渉"も当然することになるだろう。そしたら、その"交渉"で敵、味方関係なくプライベートポイントを巻き上げてしまえばいい。
つまり、私が他クラスに働きかければ、清隆くんの総資産はプラス1億PPt!*2
それに学年全体でプライベートポイントが必要になる場面というのもある。一年生編のクラス内投票で、もし学年全体で8000万PPtを保有していたとしたら……と想像するのが分かり易いか。退学者は居なかったかもしれない(尤も、その場合、それが開催されていたかは怪しいけれど)。それ以外にも、体育祭や混合合宿など、クラス別ではない特別試験もまた意外と多いことも忘れてはいけない。
そして、もう一つのメリットとは、実力とクラスポイントの乖離を相対的な評価としては抑えられることだ。
私は高育を前世から知っている部外者でもある。4月中だけという短期間の評価において、私の様なイレギュラーの存在は評価の正当性をあまりにも狂わせる。
このままDクラスが720CPtの評価を受けた場合、原作の0CPtという実力に対して
他クラスは実力通りのクラスポイント評価であるのにも拘わらず、Dクラスはそうではない……となれば、この歪みは最終的にクラス崩壊に繫がり得る。私以外大したことないなとか思われて他クラスから狙い撃ちされたり、沢山ゲットしたクラスポイントをそのまま気の緩みで使い果たしたり……色々と想像できてしまう……。
そんなクラスに居たくはないし、だったら最初からそうしないようにした方が仕事が少なくて助かる!
プライベートポイント総量の観点と併せた結論として、他のクラスポイントも一緒に上げて「平均的な数字は800とか900附近だし? 720は寧ろ低い評価だよね〜?」の空気を作り出した方がよい。君たちがDクラスであるのは、相応の理由があるのだという自覚はやはり必要だ。
そういうことで、私はこれまでの学校探検等も一旦終わらせて、各クラスに働きかけにゆくことにした。
明日の放課後、私は各クラスのリーダー候補に、クラスポイントのことをある程度伝えるのだ。
「すみませーん。Dクラスの折田朱菜で〜す。Aクラスの坂柳有栖さんと
昼休み。私はまずAクラスに訪れた。
突然の呼びかけにAクラス中がこっちを見て……特に
手を振り返しておくとそっぽを向いてしまった。ふふっ……色々な感情や気持を表情にのせないように、気取るところがやっぱり
しかし、Aクラスをしっかりと見るのは初めてだけれど……普通の学生って感じだ。エリートのような空気は感じられない。……Dクラスと比べるとエリートっぽいけどね。
リーダー候補の二人。坂柳さんは杖を突きながらゆっくりと、葛城くんはその邪魔にならないようにと思ったのか、後ろから坂柳さんの歩調に合わせて来た。
「あなたは……」
まずは坂柳さんとのファーストコンタクト。正直、一時期はテレビに出まくったことで、目を付けられているか、名前くらい覚えられているんじゃないかと思っていたが……どちらなのだろう、微妙な反応だった。
「坂柳さん。初めまして。Dクラスの折田です。いきなりなんだけど、実は、
だが、何とも言えない表情から一転、今後のことで話合いたいと言うと、あのやばめの微笑みと試すような視線が向けられる。
これは……やっぱり坂柳さんももう
「ふふっ……わかりました。明日の放課後ですね。私の予定は空いていますよ。あなたほどの人が言うのならきっと面白い話なのでしょう」
「後悔はさせないよ。坂柳さんは付き添いの人……例えば、そこの神室真澄ちゃんとかを連れて来てもいいからさ」
ちらっちらっとこちらの話を興味ないふりをして聞いていた真澄ちゃんも、名前を出すとぎゅんとこっちを向いてきた。やっぱり可愛いな君。手を振っておこう。
なんか複雑な顔してる。不満そうな嬉しそうな?
「葛城くんもぜひ来てください。大事な話になると思いますよ〜」
「あ、ああ、明日の放課後か……予定は空いている。大事な話か」
一方の葛城くんは、案の定
正直、現時点で君を呼ぶ理由は、快楽主義的で秘密主義な坂柳さんの代わりにクラスに情報を与えてほしいというだけなので……まぁ、その期待は最初からしてはいなかったかな。
ごめんね。大丈夫、それが普通だからさ。ただ、坂柳さんには勝てないだけだよ。それはそれで哀れか。
「そ〜なんです。高育人生を左右する大事な話になりますよ」
「そこまで言うのなら分かった。俺も行こう」
「ありがとうございまーす」
私は二人に約束の詳細が書かれた紙を渡してから連絡先を交換した。
……やっぱり能力値としては葛城くんよりも坂柳さんの方が圧倒的に上のようだね。話合いの内容を察しているのはやはり強い。
……——でも、だからこそ、そんな坂柳さんには、その
そのまま少し歩いてBクラスに行く。
「すみませ〜ん。Dクラスの折田朱菜で〜す。Bクラスの
Bクラス、雰囲気としては、Aクラスよりも既に関係構築が進んでいるような、仲良しクラスの一歩手前という印象を受けた。
実際、帆波ちゃんは友達と既にお昼ご飯を食べに行くほどの仲の良さ。一方の友達とまだクラスで話していた神崎くんだけが対応してくれた。
「………………では一之瀬から行けると連絡があればまた知らせる」
「ありがとうね! じゃあ、明日の放課後によろしくね〜」
特に坂柳さんとの睨み合いみたいなものが起きたわけでもなく普通に終わった。
さて、最後に残るはCクラスなのだが……。
……私は、そのままCクラスをスルーしてDクラスへと戻って、清隆くんと一緒に素敵な昼食を食べに行った。
Cクラス。原作では、とんだ不良生徒である
それら不良生徒はこの世界でも変わりなく在籍しており、帰り際、少し覗いたCクラスの雰囲気は、Dクラスに不和を少し混ぜた、どこか異様なものだった。
私は話合いに龍園を呼ぶつもりはない。龍園にその存在を悟らせるつもりもない。
何故なら、龍園をリーダーにするつもりはないのだから。
龍園がリーダーのCクラスとそうでないCクラス。もしかしたら、裏でこそこそと動かれるかもしれないが、それでもやはりリーダーじゃない方が楽だ。
じゃあ誰がCクラスを率いるのか? 誰をリーダー候補と見るのか。
……その日の放課後、Cクラスの他の面子が居ない時を見計らって私はその人に声を掛けた——
「ねぇ
——本編未登場、元ホワイトルーム生にして、現
中期的目標「学年全体で貰えるプライベートポイントを最大化する{暫く}」「クラスにクラス間競争を戦うための基盤を作る{暫く}」
次回以降から台詞も多くなってくるはず。説明回を脱したい。
暫定的に雪ちゃんは椿姓です。あと10割は想像で書きます。