三国志異伝~演算する剣鬼(守銭奴)~最強の秘書官・李司が通る道には死体と領収書しか残らない~   作:斉宮 柴野

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霹靂車によって、一夜で築いた櫓と土山を次々に粉砕される袁紹軍。

李司は損害を見切り、一度退いて立て直すことを決断します。

いつもなら、それが正解でした。

ですが今回――袁紹は、その「正解」に従いません。

四世三公の名門・袁家の当主でもなく。
天下を狙う群雄でもなく。

一人の袁本初として、どうしても曹操に譲れないものがありました。

今回は、そんな本初がちょっとだけ……本当にちょっとだけ格好いい回です。



第五十二話 覚醒する名族、計算外の愛

空を横切る影が、足元を暗くしました。

 

左へ一丈半。

 

身をずらした直後、背後で地面が跳ねました。飛んできた石片が頬を裂き、その向こうで櫓が傾きます。柱にしがみついていた弓兵が、折れた木材とともに斜面へ消えました。

 

双頭戟を構えかけ、やめました。

 

岩を砕くことはできます。

 

ですが、破片は後ろの兵へ降る。受け止めれば足場ごと潰される。私だけ避けても、その先にいる兵までは逃げられません。

 

どれを選んでも、誰かが死ぬ。

なるほど。

 

あれは私を狙う兵器ではありません。

 

「いいぞ! その調子だ!」

 

砦の向こうから、孟徳の声が届きました。

 

「狙いなど適当で構わん! 岩が大きければ何かには当たる! 奴らが一晩かけて築いた櫓も土山も、名門の誇りごと粉々にしてやれ!」

 

――本当に、腹が立ちますね。

 

次の岩が土山へ突き刺さりました。斜面が崩れ、根元を失った櫓が兵を乗せたまま傾いていきます。昨夜から人足を動かし、木材を集め、ようやく建てたものです。

 

それが、たった一発で消えました。

 

「李司様。次は右です」

 

蔡文姫の声に、そちらを見ました。既に影が伸びています。

 

「麹義! そこを離れなさい!」

 

「分かってるっての!」

 

麹義が手近な弓兵の襟を掴み、櫓から飛び降りました。二人が斜面へ転がった直後、巨岩が櫓を貫きます。折れた柱と板が頭上へ舞い上がり、土煙の中へ降り注ぎました。

 

「ハッハァ! 危ねえじゃねえか! 面白くなってきやがった!」

 

額から血を流しながら笑っています。

 

少なくとも麹義については、士気の低下を心配する必要はなさそうです。少しくらい下がってくれてもよいのですが。

 

視線を戦場へ戻しました。

 

櫓から逃れた弓兵が、崩れた土山の周囲に固まっています。後ろから押し出された兵と、負傷者を運ぼうとする兵がぶつかり、身動きが取れなくなっていました。命令を伝える旗も二本消えています。

 

あと数発。

 

それだけで、この軍は戦う以前に動けなくなります。

 

昨夜から投入した木材、人足、兵糧、弓矢。損失を数えようとすると、その間にも次の何かが壊される。

 

計算が追いつきません。

これ以上は、残っているものまで失うだけです。

 

「本初。一旦退きますよ」

 

返事がありません。

 

「弓兵を下げ、崩れていない土山を盾にします。陣形を整えてから、霹靂車を潰す手段を考えましょう」

 

「……嫌だ」

 

聞き間違いでしょうか。

 

「何です?」

 

「退かん」

 

「ここで意地を張っても、失った櫓は戻りません。直ちに兵を――」

 

「ここで退けば、俺はまた孟徳に負ける」

 

今は、幼少期から続く張り合いを処理している場合ではありません。

そう告げるより先に、本初が歩き出しました。

 

最初は、退く方角を間違えたのかと思いました。

 

ですが、違います。

 

本初は一人で、岩の落ちてくる方角へ進んでいます。

 

「戻りなさい、本初!」

 

止まりません。

 

護衛に取り押さえさせるべきでしょうか。

 

総大将を連れ戻すだけなら難しくありません。ですが、味方に捕らえられる姿を兵へ見せれば、残っている士気まで失われます。

 

放置すれば、岩に潰される。

捕らえれば、軍が崩れる。

 

私の前へ、損失の出ない選択肢を用意しない。

昔から、そういう男でした。

 

「戻りなさい!」

 

もう一度呼びました。

 

返事はありません。

 

本初の背中が、土煙の向こうへ小さくなっていきます。

 

ここで私まで追えば、兵も前へ動くかもしれません。

 

それでも。

 

気づいた時には、双頭戟を握り直していました。

 

頭の中では、退くべき理由が並び続けています。

 

足だけが、そのすべてを無視して前へ出ました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「戻りなさい、本初!」

 

李司の声は聞こえていた。

聞こえているからこそ、振り返れなかった。

 

あいつの言う通りにすれば助かる。

 

兵を立て直し、霹靂車を壊す策を考え、もう一度攻めればいい。俺に思いつかなくとも、李司なら必ず何か見つける。

 

そして勝つ。

 

袁本初の勝利として、歴史には残るだろう。

 

だが、それは俺が勝ったことになるのか。

 

李司が示した場所に立ち、李司から渡された命令を叫び、李司が用意した勝利を受け取る。

 

これまでも、そうだった。

俺より正しいのだから、従うのは当然だ。

 

ただ、その正しさに救われるたび、袁本初という男がいなくても何も困らないのだと思い知らされた。

 

風を押し潰すような音が迫った。

目の前へ巨岩が落ちる。

 

土が跳ね、石片が肩へぶつかった。身体が勝手に後ろへ下がりかけ、右足で土を踏み抜いて止まった。

 

怖い。当たり前だ。

こんな岩に当たれば、名門も、総大将も、天下への大望も関係ない。肉と骨を撒き散らして終わる。

 

一歩退けばいい。

李司のところまで戻れば、あいつが何とかしてくれる。

 

その考えが浮かんだ途端、腹の底が熱くなった。

 

またか。俺は、またあいつの後ろへ戻るのか。

 

「俺は、ずっと四世三公という鎧を着ていた」

 

「俺は、孟徳のように何でもできるわけではない」

 

岩の向こうに、孟徳がいる。

 

昔から、あいつは俺より先へ行った。剣を持たせても、詩を作らせても、悪さをさせても、最後には一番うまくやる。

 

「美しい詩も詠めん。敵の動きを見ただけで、次に何が起こるかを言い当てることもできん」

 

孟徳だけではない。

振り返らなくとも、李司がどこにいるのか分かる。

 

「お前のように、何が起きても冷たい計算だけで動くこともできん」

 

言ってしまった。ずっと、認めたくなかった。

 

袁家の嫡子が、宦官の孫より劣っている。

天下の名門を率いる男が、自分の妻に勝たせてもらっている。

 

口にすれば袁本初という人間が潰れると思っていた。

だが、何も起きなかった。

 

名門の威光も、天下への大望も、俺の身体から剥がれ落ちてはいない。ただ、肩が少し軽くなった。

 

「俺は孟徳より、人の器として遥かに劣っているのかもしれん」

 

次の岩が背後へ落ちた。土煙に退路が消える。

 

「天下を統べる器など、最初からないのかもしれん。名門の皮を剥ぎ取れば、ただの見栄っ張りで、度量の狭い俗物なのかもしれん」

 

それでも、譲れないものは残っている。

 

孟徳より賢くなくてもいい。

 

天下を取れなくてもいい。

 

後世の人間が、袁紹は曹操に及ばなかったと笑っても構わない。

 

だが、あいつだけは駄目だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

李司だけは、孟徳へ渡せない。

 

 

 

 

 

 

 

最後の土山を越えた。

砦との間を遮るものは、もうない。盾もない。櫓もない。頭上を飛ぶ岩の数まで、よく見える。

 

足が震えた。

李司のもとへ戻りたい。

 

今すぐ振り返り、あいつの言う通りにしたい。

 

それよりも強く、孟徳に李司を奪われる自分が許せなかった。

 

「だが!」

 

腹の底から声を絞り出した。

 

「今回ばかりは、この俺が絶対に勝つ!」

 

孟徳に届けばいい。李司に聞こえていれば、それでいい。

 

「天下の覇権など、どうでもいい! 名門の名声が欲しければ、孟徳にくれてやる!」

 

剣を抜いた。鞘から刃が走る音が、妙にはっきりと聞こえた。

 

「あれだけは渡さん!」

 

岩が頭上を越え、背後で地面を揺らした。

 

「李司は、この袁本初のものだ!」

 

言ってやった。

 

胸の内へ押し込め、名門らしい言葉で飾り続けてきたものを、とうとう吐き出した。

 

「孟徳にも渡さん! これから先の歴史が、孟徳こそ正しいとどれだけ綺麗事を並べようとも、絶対に渡してたまるか!」

 

欲しい。誰にも渡したくない。

それだけで、岩の下へ立つ理由としては十分だった。

 

「俺は天下のためではなく、李司のために勝つ! あいつを誰にも渡してたまるかァァァッ!」

 

返ってきたのは、李司の声ではなかった。

 

「殿が……」

 

背後にいた兵たちが、俺を見ている。

 

「岩の雨の中を、たった一人で……」

 

「一つも当たっていないぞ」

 

「天が、殿を守っている……!」

 

違う。ただ運が良かっただけだ。

俺自身が一番よく分かっている。

 

兵たちは、先ほどまで岩を見ていた。今は俺を見ている。理由が天命でも勘違いでも、誰も逃げようとしていない。

 

近くに残されていた愛馬の手綱を取った。白い泡を吹いて暴れていたが、首を撫でながら声をかけると、どうにか足をかけられた。

 

馬上から剣を掲げた。

 

「全軍、怯むな!」

 

最初の返事は、ほんの数十人だった。それが周囲へ広がり、後方から同じ声が重なってくる。

 

「俺に続け! 四世三公の威光ではない! ここにいる俺たち自身の意地を、孟徳へ見せつけてやれ!」

 

「…………本当に」

 

李司の声が聞こえた。

 

振り返ると、土煙の中に双頭戟を持った李司が立っていた。

 

怒鳴られると思った。あとでいくら請求されるのかと、少しだけ身構えた。

 

だが、李司は俺を見たまま、何も言わない。

 

やがて、口元が少しだけ緩んだ。

 

「私の計算を、ことごとく狂わせる男ですね」

 

金を引き出す時の笑顔ではない。

署名を迫る時の顔でもない。

 

俺が知っているどの笑い方とも違った。

 

「……バカ」

 

それだけ言うと、李司は俺から目を離した。双頭戟が高く掲げられる。

 

「皆! 殿に続きなさい!」

 

声が全軍を貫いた。

 

「私のバカな夫を死なせるような真似をしたら、許しませんよ! 戦が終わった後、地獄の果てまで追いかけ、骨の髄まで徹底的に在庫処分して差し上げます!」

 

返ってきた声は、俺の時より大きかった。

少し腹が立った。

それでも、笑わずにはいられなかった。

 

「全軍、遅れるな!」

 

右手から張郃の声が上がった。

 

「殿を一人で行かせるな! この張郃が先陣を切る! 突撃だ!」

 

張郃の剣が岩の雨へ向く。

 

「これだ……! これこそが、私の求めていた究極の劇的な美!」

 

何を言っているのかは分からない。

だが、ついてくるらしい。

 

「やれやれ。本当に人使いの荒いお方だ」

 

高覧も槍を担ぎ、前へ出てきた。

 

「四世三公の当主が、あれほど無様な姿をさらして突っ込んだんだ。俺たちだけが安全な場所に残っていては、男の立つ瀬がないな」

 

槍の穂先が砦へ向く。

 

「死に物狂いで行くぞ! 殿の道をこじ開けろ!」

 

崩れた櫓の下から、麹義が這い出してきた。血に濡れた顔で、足元へ落ちていた剣を拾う。

 

「ケッ。鼻持ちならねえ名門野郎だと、ずっと思っていたんだがな。ここへ来て、とんでもねえ一皮の剥け方をしやがった」

 

岩が近くへ落ちても、麹義は砦を見たままだった。

 

「勘違いするなよ、袁本初! 忠義だの何だのじゃねえ! ただの義理だ! だが、その義理で地獄の底まで付き合ってやらァ!」

 

次々と武器が上がった。倒れていた旗が立つ。崩れた櫓を乗り越え、兵が前へ集まってくる。

 

今まで、こいつらは袁家の旗についてきているのだと思っていた。

四世三公の名があるから、俺の命令を聞くのだと。

 

今は、誰も旗を見ていない。

 

俺を見ている。

 

俺が進むのを待っている。

 

「我が誇り高き兵たちよ!」

 

手綱を握る手から、震えが消えていた。

 

「戦え!」

 

剣を砦へ振り下ろした。

 

「俺たちの命懸けの愛と意地を、あの小賢しい曹操の頭蓋へ叩き込んでやれェェッ!」

 

「おおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!」

 

愛馬の腹を蹴った。

 

一頭分先へ出たところで、左前方へ岩が落ちた。先を走っていた兵が、土煙の中へ消えた。

 

見ていれば、足が止まる。

 

だから砦だけを見た。

 

空いた場所へ、後ろの兵が駆け込んでくる。一人が倒れても、列は途切れない。左右から、背後から、幾万もの足音が追ってくる。

 

これほど多くの人間が、俺の一声についてくる。

 

四世三公の名があるからではない。

 

袁家の富があるからでもない。

 

今だけは、俺自身の背中を追っている。

 

ならば、もう止まれない。

 

止められるものなら、止めてみろ、孟徳。

才覚で勝てないなら、意地で押し潰す。

俺が持っているものを、すべて叩きつけてやる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「曹公! 敵が外柵へ迫っています!」

 

そんなことは、俺にも見えている。

見えているものが、どう考えてもおかしいのだ。

 

霹靂車から放たれた岩が、袁紹軍の先頭へ落ちた。兵も盾も、まとめて土煙の中へ消える。

 

そこへ次の列が突っ込んできた。

足を潰された兵が、地面を這いながら剣を振っている。そのすぐ横を、後ろの兵が飛び越えてくる。

 

誰も振り返らない。

 

岩を見上げる者すらいない。

 

「岩が当たっているのだぞ!? なぜ進んでくる!」

 

俺の声に、守備兵がこちらを見た。

 

答えられる者などいるはずもない。

 

兵たちは武器を握ったまま、じりじりと後ろへ下がっている。

無理もない。

 

俺だって下がりたい。

 

いや、今すぐ逃げたい。

 

何より恐ろしいのは、先頭にいる本初だった。

 

何度岩を飛ばしても、あいつだけには当たらない。前へ落ちれば馬が飛び越え、横へ落ちれば土煙の中から現れる。背後へ落ちても、振り返りすらしない。

 

本初の周囲だけ、岩が道を空けているように見える。

 

「何だ、あの目は……!」

 

昔から知っている男だ。

 

自尊心だけは天より高く、李司の前では頭が上がらず、俺に何かで負けるたび、袁家の名を持ち出して張り合ってくる。

 

それが、なぜあんな顔でこちらへ向かってくる。

 

「狂気か!? 怨念か!? なぜ本初が、あんな英雄のような顔をしている!」

 

文若は図面を握ったまま、押し寄せる袁紹軍を見ていた。指に力が入り、図面の端が潰れている。

 

「……読み違えました」

 

「何をだ! 岩なら当たっている! 櫓も土山も壊したではないか!」

 

「はい。霹靂車の威力には、何の問題もありません」

 

「ならば、なぜ止まらん!」

 

「袁紹軍の兵が、死を恐れていないわけではありません」

 

外柵の向こうから、兵たちの咆哮が押し寄せてきた。腹の底まで震える声だった。

 

「主君が自分たちより先に、岩の雨へ踏み込みました。あの姿を見たあとでは、自分だけが逃げることの方が恐ろしいのでしょう」

 

「では、あれは忠義か!?」

 

「愛です」

 

「愛だと!?」

 

本初の剣が、こちらへ向けられている。

 

「あれが、李司への愛だというのか!? たったそれだけで、人間はあそこまで理性を捨てられるのか!」

 

俺だって李司を愛している。

 

あいつの冷たい顔も、容赦のない言葉も、時折見せる柔らかな顔も、誰よりよく知っているつもりだ。

 

だが、愛する妻のために岩の雨へ正面から突っ込めと言われても、それは無理だ。

俺の愛は、李司と少しでも長く生きるため、危なくなったらあいつを抱えて全力で逃げる愛だ。

 

あんな狂気と一緒にしてもらっては困る。

 

「無理だ!」

 

外柵の向こうを、袁紹軍が埋め尽くしている。

 

「俺には、あそこまでの狂気は真似できん! 今の本初と正面からぶつかれば、こちらまでまとめて飲み込まれるぞ!」

 

「敵の先頭が外柵へ到達!」

 

「霹靂車、次弾の装填が間に合いません!」

 

「左翼の兵が崩れ始めました!」

 

なぜ悪い報告だけが、競うように押し寄せてくるのだ。

 

「た、退却だ!」

 

声が裏返った。

 

今さら威厳など知るものか。

 

「全軍、直ちに陣を引き払え! 霹靂車は撃てるだけ撃て! その間に後方へ退くのだ!」

 

「しかし曹公、ここを捨てれば――」

 

「ここで命まで捨てるよりましだ! 一度下がって、奴らの勢いが尽きるのを待て!」

 

本当に尽きるのか。

あの勢いが、どこかで止まってくれるのか。

 

考えないことにした。

 

「今のあいつらと正面からぶつかるな! あの怪物どもに飲み込まれれば、跡形もなく消されるぞ!」

 

命令が伝わり、こちらの兵が走り始めた。

霹靂車が最後の岩を放つ。

 

本初は避けなかった。

剣を掲げたまま、その下を突っ切ってくる。

 

俺が李司を奪おうとした。

ただ、それだけの話だったはずだ。

 

なぜ、その結果として何万もの兵に命懸けで追いかけられているのだ。

 

「急げぇぇぇっ! 本初に追いつかれる前に走れぇぇぇぇっ!」

 

俺はまたしても、妻とその夫から逃げるため、全軍の先頭に立って駆け出した。




ここまでお読みいただき、ありがとうございます。

今回は、ついに袁紹が「四世三公だから」ではなく、「袁本初だから」兵を動かした回でした。

今回の袁紹について、
「格好よかった」「やっぱりバカだった」「李司の反応が好きだった」など、どの場面が印象に残ったか感想をいただけると嬉しいです。

そして曹操は今回も逃げます。
妻と、その夫から。
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