一般通過転生覚醒魔装師の魔法使い〜厄ネタの塊疑惑〜   作:苦悩

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こちら、息抜きで書いたものになります。
短い・誤字脱字・名称の間違い等々あると思います。
デンドロの方が詰まったらこっち書いたりゲームしたりしてるんで、遅筆ですね。

ま、という訳で私以外走る(描く)者がハーメルンにいなかったので実質私が初投稿のくせして世界、1位です。


初手は詰み

(あ、オワタ)

 

えー、はい。転生者、名をヒューガ・メテルベルクと申します。

私、これでも教会所属聖騎士してるんです。Aランクです、頑張りました。

 

で、えー、現在の状況ですね?あの、詰みました。

 

何やら魔物と契約して魔術の力を獲得した魔女がでた、という話が出ましてね。そこでふと、ん?と思った訳ですよ。

捕縛してこの王都に送られたという話を聞き、只今その姿をコッソリ拝んだ所なのですが……。

 

(黒髪、金目……で、不老不死の魔装、と……)

 

ふう……一旦、落ち着きましょう。

まずは私の国の名前を思い出しましょうラムザ王国ですねはい次思い出すこととしてはココ最近何か魔神教会から何か報告有りましたね地獄の門がうんちゃらかんちゃら。

 

 

はい。

はい。

 

 

(あ、私死んだ?『冥王』の晩餐になっちゃう感じ?)

 

 

……いや転生したら書籍の世界だなんてそんな信じられないこと連続で起こるとか思わんて。

てか気づけや私、アポプリス式魔術とかまんまやん。馬鹿か、馬鹿だったわ。死ぬ気で努力しててもそこ忘れたらダメでしょうが。

 

(いや……いや!2度も何かに食われて死ぬとかやなんですけど!)

 

前世は海外旅行中に野犬に生きたまま食われた私が言います。なにかに食われるのって、本能的にめっちゃ屈辱感じます、はい。

しかも痛いし、意識失えなかったし……あぁ、まじ最悪だった……。

 

(……死ぬ訳にいかない……今度こそ、今度こそ!)

 

────を築くんじゃぁい!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おー……ゃっべぇ、まじっぱねぇ……」

 

はい。あれからさっさと王都から逃げ出した元・Aランク聖騎士のヒューガです。

アイリスを見たその数時間後に退職届を提出!からの最低限の荷物を持ってその日のうちに王都から逃げ出しましたよ。

 

え?上司?勿論反対しましたよ?考え直せって。血縁上の親はこの街にいるので、残念ながらこういう時の鉄板の故郷の親作戦はできませんでした。

ですが、仮にも私はAランク、割と身体能力が高いのですよ(人間基準)。

 

退職届を叩きつけて、速攻で逃げ出しましたとも!

 

で、その後副都へたどり着いた私なのですが、今日は何をしているのかと言うと……。

 

「あれが生《暴食黒晶(ベルゼ・マテリアル)》かー……むぅ、やっぱり自然科学系の知識は負けるよなぁ……」

 

はい。全力で魔力を隠蔽、更に『冥王』が陣取ってる反対側から遠見の魔術で代名詞とも言えるモノを観察中です。

今までアポプリス式魔術しか使ってなくて、しかも自分の魔装を鍛え上げるのに死力を尽くしていたので魔術陣の意味なんて考えてもいませんでした。

ですが、魔術陣には意味があり、構成を紐解けばどんな事でも魔術によって再現以上の事が出来ると知っています。

 

なので、頑張りました。

頑張って、魔術陣の意味を理解できるようにして、何とか自分なりに魔術を作り上げたのです。褒めてください、まじ頑張りました。

まあ、私の魔装の兼ね合いもあり、比較的楽であったのは事実なのですがね。

 

で、今は瞳孔内に魔術陣を構築して、水晶体に集まる光をめちゃくちゃ遠くから持ってくるその他諸々って荒業やってます。

普通の人がこれやると、ふっつーに失明するレベルの荒業です。

でも、私の魔装がその不可能を可能にしました。

 

三大・それ、別にいらなくね魔装、ってのがあります。

教会的に、魔神サマから与えられた魔装をそんなふうに格付けするのは本来即処断ものなんですが、ほら、人って愚かだから。

で、その別にいらない三大魔装ってのが、《身体強化》、《魔力操作》、《魔力弾》の魔装のことですねー。

 

無系統の魔術として魔力操作や身体強化ぐらいできますし、魔力弾にしてもちょっと魔術を齧れば出来る上、そこまで強くもない。

そんな魔術の魔装。その中でも、私は《魔力操作》の魔装持ちとして生まれてきたわけですよ。

ドコ…テンセイチ-トドコ…。

 

いや、知ってますけどね?《身体強化》、《魔力弾》の魔装も、覚醒すればめちゃくちゃ厄介で強いってことくらい。なんならもうこの時代には《身体強化》の覚醒魔装師は居て、身体能力だけで敵無しですからね?技術なんて学んでないのに敵無しですからね?

結構世代が未来になりますけど、《魔弾》の聖騎士ってのも出てくるんですからね?あの人は銃とセットだけど。

 

で、私は最後のひとつ、The・要らなくね魔装堂々1位の《魔力操作》の魔装使いです、わー、ぱちぱちー!

クソがぁ!転生チートまじどこ行きやがったァ!

一瞬魔力が幼少から操れる私天才なのではなんて期待させといてこれとかふざけんなよクソがァ!

 

このせいで何度血反吐を吐いたか……ガッコでは散々見下され、それにキレて努力してたらなんか知らない間にAランク聖騎士になってたりもしたけど。

クソが、努力チートとかふざけんなよ!私はもっとのほほんと過ごしたかったんじゃぁ!

 

ま、そのお陰で魔術陣の研究はめちゃくちゃ進んだ訳ですが。

てか、色々真実を知った、というか思い出しながら確認したお陰で実はこの魔装こそが真のチートだったと思い始めてる訳ですが。

 

と、言うのもですね?この世界、超ひも理論的なのから構築されていまして、分かりやすく要約すると、物質の構成要素における2番目の最小要素が魔力なわけなんすわ。

物質の最小構成要素ひも、詰まり根源量子がベクトルを持った結果が魔力で、それが集まって出来たのが世界なんですよ。で、そんな感じなので魔力さえあれば世界に対してあらゆる干渉が出来るわけです。

魔術陣っていう世界に対する命令文を出して、そこに魔力を注ぐって作業こそあれ、理論上は惑星ひとつ作り出すのも可能な魔術。その工程すら魔力による物質構成の成果な訳でして……はい。

 

期せずして私、世界を掌握できる力を持っていたって気づいてしまいました。

ま、理論値ですけど。

 

なぜって、まず人の身でそんなこと出来るわけないやろがいって正論がひとつ。

覚醒すらしてねぇんだから、んなの保有魔力で出来るわけねぇだろってのもある。

 

そんでなんやかんや言ったところで、そもそも論この世界の創造者にして管理者、ルシフェル・マギア=サンに被創造物の分際で勝てるだなんて、んな馬鹿なことは考えるだけ無駄だってのがありますからね。

 

瞳孔の中に魔術陣を展開しても実害がないのは、《魔力操作》の魔装と自前の魔力操作で肉体が傷つかないように全力で制御してるからですね。

 

そんでもって、話は戻りまして、私がなぜ『冥王』の神呪、《暴食黒晶》を見物しているのかと申しますと……。

 

「……お、きたきた……なるほど、確かに異質だ」

 

《魔力操作》に付随した技能、魔力感知で感じる、異質な気配。

感じるだけで鳥肌が立ち、生存本能が刺激される、そんな気配。

 

死魔法、『冥王』が覚醒した魔法。この力魔法世界とは別種の、新しい法則。

それを、この、大々的に行使されるからこその読み取りやすいこの一瞬を、必死に見ます、感じます。

 

さっき話した、魔力の成り立ちってあるじゃないですか。根源量子にベクトルが与えられると魔力になるっていう話です。

実はこのベクトル、この世界の中に限り一定の振動数の波なんですよ。

まあ話すと長くなるんで割愛しますが、簡単に言うと、ヤベー奴がこの世界を作って、そのヤベー奴の持つ力が魔力で、その魔力で世界が出来てるので、そもそもその魔力しか生み出せない、という話ですね。めっちゃ要約すると。

 

で、『冥王』含む『王』達はそんな制限を打ち破り、独自のベクトル量を根源量子に与えられるようになった存在です。

ご存知の通り、振動数が変われば性質も変わるのが量子的なやつの性質なわけで、魔力にもそれは当てはまっちまうってことなんですわ。

 

で、『冥王』さんはそんな中でも『死』の性質を……概念、法則を帯びた魔力を覚醒させたわけですね。これ、並み居る『王』達の中でも特に危険なものでして……死とか言ってるくせに、実は本人の成長がめちゃくちゃ加速する力な訳なんですよ。

死=エネルギーの喪失=魔力吸収、って紐づけ方になってるせいで、結構な速さで成長しちゃう一種のバグですよバグ。

ま、これに関しては元々そういう魔導持ちの種族からの進化ってのもあるとは思うんですけどね。てか《吸命》持ちの種族じゃなかったらどうなってたんだろこれ。

 

……ま、そんな過程は置いといて!

今はこの瞬間を確りと自分の中で覚えましょか。

 

「……」

 

距離にして15キロメートルくらい。

結構離れてても、それでも肉眼で微かに見える黒いドーム。あれは『冥王』の結界で、黒く見えるのは魔力が高密度化によって染まったから。

逆に言えば、あそこまで広がっても尚高密度なままってのもすごいな……。

 

そしてその中で行われる大規模な魔法。

熱量を魔力に変換する、エネルギー喪失の魔法。

それを見て、深くまで観て、感じ取る。

 

「………… 」

 

例え魔法は無理でも、そこから何か、取っ掛りがあると信じて。

 

「………………は」

 

結果として。

黒いドームが解けて、その跡地から黒い無数の粒子が『冥王』に向かって飛び立って行って。

 

その過程で見た魔法。

 

「はは、ははは!やれる!間違いない、私ならできる!」

 

断言しよう。

 

私は、私の魔法を覚醒出来る。

 

 

「アハハハハ!」

 

要素さえ揃えれば、いける、確信を持てた。

 

 

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