2年ぶりに家に帰ってきたら10年過ぎてた件 作:ラーメン大盛り
帰ってきていきなりこっちの世界にいないはずのドーパントと戦闘。
勝ったのはいいけど、ヒーローに目をつけられるし、そのヒーローが
相澤さんと睡さんだったし、いきなり色々起こりすぎじゃないか?
しばらくこんな日々が続きそうだなぁ
第2話後編 スタート!
東京でドーパントを倒した俺はディメンションゲートを通って
カルフールに戻っていた。ドアに臨時休業の貼り紙を貼った。
「やっちまったなぁ…やっちまったよ…帰ってきて2日目で逮捕か…今日がお勤め前の最後のメシになるのか…」
雄介はとんでもないことをしでかして項垂れつつ悟りの境地に至りそうな顔をしていた。
「逮捕できる理由があるし彼ならその場で逮捕するはずなんだがなぁ」
「相澤くんにここのこと言ったんだろ?なら訳アリだってことは伝わったんじゃないか?」
おやっさんの言葉で平静を取り戻す俺。
あの状況なら適当な理由つけて拘束することはいくらでもできたはず…
なんか引っかかるな…
「もうすぐアイツも帰ってくるし、あの日お前がアイツをこの店に連れてきたんだよな?」
おやっさんの言う通り、今日より前にこの世界に帰ってきたことがある
。一時的な滞在しかできなくておやっさんにも会うことができなかった。はじめて帰ってきたのはこの世界の時間で6年前のことだったな…
その時にアイツと出会ってここの事を教えたんだったな…
今思えばあの日の出来事は偶然だったのだろうか?
あの日のことを思い出していると…
しばらくして店のドアが開き、出前から帰ったアルバイトはあの日出会ったアイツだった。
「おやっさん今戻りました。こちらのお客様は?」
「トウヤお疲れ様。トウヤに6年前から来たお客さんが来てるよ。」
「珍しいですね。メディア以外のお客さん。6年前?まさか…」
「トウヤくんただいま、大きくなったねぇ」
「いつかここに帰ってくると信じてたぜ兄弟。6年前から変わらなすぎじゃねえか」
「ん?兄弟…えっ?」
「雄介、トウヤは戸籍上俺の息子ということになってな、2階のお前の隣の部屋に住んでる。実家のご両親からも了承は得ている。」
「一番驚くトコなのにもう体力残ってないや…」
「明日から忙しくなるし帰還祝いしないとな!」
「兄弟、いい肉を仕入れたんだ。ワインもあるぞ」
「俺もなにか作ります。久しぶりにここの台所立ってみたいし」
帰還祝いの準備をする3人…時間は夜になり…
3時間後…
「10年ぶりに帰ってきました。ご心配おかけました。おやっさん、トウヤの兄弟。この世界でまた頑張ります!乾杯!」
こうして10年ぶりに帰ってきた世界での最初の夜が過ぎていく…
この男が帰ってきたことによりこの世界に僅かながらも徐々に変革をもたらしていくことをまだ誰も知らない…
翌日9:30 東京都 警視庁 会議室
この日、ディケイドからカルフールに来るよう言われたイレイザーヘッドこと相澤消太は警視庁のある人物に会いに来ていた。
「イレイザーヘッド、昨日の電話の件ですね?ディケイドから呼び出しを受けたって」
相澤と過去鳴羽田で発生していたトリガー事件の捜査を共にしていた塚内警部に昨日の件を共有していた。
「ディケイドから警察の人間をカルフールという喫茶店に連れてくるよう言われましてね…ディケイドの正体と思われる最有力の人物についてお伝えします。」
「霧山雄介 10年前失踪当時15歳。調理師養成コースがある高校に入学したばかりでした。雄英高校近くにあるカルフールという喫茶店店主の息子です。学生時代の俺や山田、香山先輩とも面識があります。この10年目撃情報はいくつかあったものの、進展はなし。」
端末に映る霧山の顔写真と失踪当時の報道記事を塚内警部に見せる。
「その少年が昨日のゴキブリ型ヴィランの事件現場に現れたと…」
「昨日のヴィランは普段相手にするヤツらとは強さが段違いでした…そのヴィランをほぼ1人で撃破しています。アイツになにが起きたのかを知らなければならない。」
「こちらも霧山雄介に関する情報が欲しい。なぜかこの件に関して警視総監から早急に対応するようにと命じられています。準備してくるので1時間後東京駅で合流しましょう。」
同日 13:00 雄英高校 資料室
「雄英高校の資料室…ここに一体なにが?」
「ミッドナイトから雄英で霧山に関する記録が見つかったと連絡がありました。ヒーロー科の受験者名簿に霧山雄介の記載があったと実技試験の映像も保存されています。」
「失踪前の数少ない記録の中に、なにかヒントがあるかもしれないと考えたんですね」
「雄英受けてたのも初耳です。喫茶店の2代目になりたいと本人も口にしていたので…映像確認しましょう」
映像確認後…
「映像を見る限りだと…個性を使ってない?」
「常時発動系の個性の可能性もありますが…入学したとしても指導が難しい…当時の本人も個性を把握できていない。点数としては合格ラインに達していたが不合格。個性の詳細が分からない以上、入学できない。学校側としても難しい判断を強いられたんでしょう。」
「聞いていた話と個性が随分違いますが個性がここまで様変わりすることはあるんですか?」
「いくらなんでも変わりすぎですねこりゃ、常識の範疇を超えてますよ彼の身になにがが起きているのは間違い無いですね」
相澤にはあの頃の雄介からは別人のようになっていた為、今日の結果次第によっては、雄介を拘束せざるを得ない状況になることをヒーローとして、1人の人間として心に迷いが生じていた…
同日 14:00 喫茶カルフール
この日は臨時休業のカルフール。状況によっては
警察に逮捕されることも無いとは言えないからだ…
もうすぐ昨日の2人と警察の人間がやってくる…
店のドアが開いた。仕事モードのイレイザーヘッドとミッドナイト、塚内警部が中に入ってきた。
「お久しぶりです。マスター、霧山雄介さんご在宅ですよね?」
「雄介なら2階で首長くして待ってるよ。今呼ぶから」
「雄介お客さん来たよ」
「今行きますー」
2階から降りてきた雄介。開口一番10年間言えなかった事を口にする。
「相澤さん、睡さん、お久しぶりです。霧山雄介無事帰ってきました!10年間いろんなことがありました。ここに必ず帰ってきてただいまと言うことが唯一の心の支えでした。長い間ご心配をおかけしました…」
深々と頭を下げる雄介
「雄介、生きててよかったな…この10年お前を探して多くの人が動いてくれた。香山先輩なんか特にな…その人たちに少しずつ恩返ししていけ…」
握手をする相澤と雄介
この光景を見ていたミッドナイトのいつものヤツが発動する…
「そういう青臭い話は… 好 み!!!」
ミッドナイトのアブナイ視線が雄介のほうに強く向いていた…
雄介の心の声担当リトル雄介は絶叫していた。
<睡さんなんですかその視線⁉︎ちょっと顔も赤くなってるような…俺の知ってる睡さんこんな感じだったっけ?10年って怖えなぁ>
次回へ続く
次回 あの世界について
霧山の暴露にヒーローと警察の顔が青くなります。
さらに向こうへ…いやまだ早いな
自分の未来をその手で切り拓け
次回もお楽しみに‼︎