救済師の迷い犬 【第一章 連載中】   作:小真朝夏

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こんにちは、それか、こんばんわでしょうか?
読者の読む時間によって挨拶は変わりますよね。
作者の小真朝夏です。
頁を開いてくれてありがとうございます。
二話目ですね。
小説初心者ですが、皆様が楽しめたらなと思っております。
それでは。


作り話と言って甘くはない

「けど……今の如何やったんだい?あんたの異能?」

 

俺は今、与謝野さんと春蝉さんの会話を聞いていた。

後ろの森医師は…まぁほっといて、この様子だと、まだ与謝野さんが可愛がられていた頃だ。

今ならまだ間に合う。

精神状態がまだいいほうだからだ。

だが、どう助ける?

不死聯隊にならず、与謝野さんも春蝉さんも助ける方法。

で、考えてみた結論がこれだ。

 

[兵士をこっそり逃がす。]

[春蝉さんの自殺を謎の不審者(俺)が止める。]

[謎の救世主が与謝野さんに探偵社に入ることをすすめる。]

[与謝野さんが探偵社に入る。]

 

というのが、俺の考えた計画だ。

戦地にいる兵士をこっそり逃がせば、行方不明として死んだ扱いになるんではないかという話。(多分)

ヨコハマの事だし、あとから逃げたとわかっても誤魔化せられるだろう。

逃がす場所は、町でいいと思う。

戦争という、人手不足があるので探しには来ないだろうし、配給があるので食事も大丈夫だ。

どうせ、戦争のことだ。

原作通り、春蝉さんは病んで、自殺をはかるだろう。

それを変装した俺が助けるということ。

正体を隠す理由、それは、後々人を助けるならば、ヨコハマ的に正体を隠した方がいいということ。

 

「これ(作戦)がうまくいけばいいけどな」

「何がうまくいけばいいっていうんだい?」

「あ」

そこには、治療が終わった与謝野さんと森医師がいた。

まずいな、聞かれていたか?

ここは、軍の管理下におかれている基地。

もし、不振な行動をとったら…

「何がうまくいけばなのかな?もし、変な事を起こすなら、私は君を射殺しなければいけないんだけども」

キャーーー怖い事言わないでくださいよ森医師ー!!!!

ですよね、もし、与謝野さんのように、基地を爆破しようものなら、国家反逆と見なし、射殺されてもおかしくはない。

「え、っと、あの、あれですよ。戦争の戦況がうまくいけばいいなという話ですよ」

「それは、今の戦況が悪いと?」

「え、いや、そういうわけではなくてですね…」

俺は森医師に詰め寄られる。まずい、そう思ったとき

「そこまでにしときなよ、森医師。そこまで詰め寄られるなんてコイツが可哀想ってもんだ。」

与謝野さんが助け船を出してくれた。

これがあの天使か…!(感激)

「与謝野君がそこまで言うならしょうがないなぁ私は少女のお願いにはめっぽう弱くてねぇ」

森医師はあいかわらずのロリコンだな。

「あんたもさっさと戦闘に戻りな」

「わかりました。」

そういって、俺は戦線に行った。

 

一人でも多くの人を逃がさなければ。

そう、意気込んだ瞬間。

「皆 伏せろ!」

そう叫んだ声が聞こえた。

 

 

 

 

 

 

 

「ッ!?」

俺は基地に戻っていた。

周りを見れば負傷した兵士だらけ。

春蝉さんは、まだ起きていない様子。

あぁ、そうだった。

体が吹っ飛ばされて…それで…

ということは…

与謝野さんを見るとかなりやつれていた。

間に合わなかったのか?

でも、与謝野さんが治療してくれたおかげで生きている人はいる。

すぐに、逃がさなければ。

そう、思ってすぐに戦線に戻った。

 

それからも、沢山の兵士達を逃がしていくことに励んだ。

一度に三人。

二人、一人、と数が減っていってもな逃がし続けた。

原作通り、戦況は悪くなっていき、戦況が悪くなるたび、吹き飛ばされる回数も多くなっていったが、諦めはしない。

助けられる人を助けないなど、【師匠】に怒られるからな。

幸い、兵士達も心が疲れたのか、国のために!なんて、反発して、逃がすことを拒む人もいなくて助かった。

 

だが、逃げたことがばれてしまった人もいた。

ばれてしまえば、射殺。

そうだった、俺は忘れていたんだ。戦争の過酷さを。

転生したことにより、俺はずっと浮かれていた。

そんな、自分の情けさに心を噛みしめる。

そして、あの日がとうとう来てしまった。

「取り押さえろ!短剣を奪え!」

騒がしい。

俺もかなり、疲れていた。

ただの平凡探偵に耐えられるはずもない。

俺は誰もいない部屋にいき、布で体を覆った。

頭のところをフードのようにして、顔を隠す。

 

そして、向かった。

 

 

ゆっくりと気づかれないように扉を開ける。

すると、中から重い声が聞こえてきた。

「それ以上だ。君は戦争に君臨する」

「死の天使」

緊迫した空気になる。

実物はこんなにも哀しいものなのだと。

 

カタン

 

通話が終わると、彼は縄に手を掛ける。

辛い苦しみから放たれたいのだろうか。

だが、俺はそんなことを許さない

 

バンッと開かれた扉から勢いよく駆け出す。

春蝉さんは、驚いたように、目を見開いた。

「君はッ?!」

俺はその油断した隙を狙って縄を切る。

「ちょッ!」

勢い余って、春蝉さんは床にしりもちをついた。

「あ、貴方は…?」

春蝉さんは、驚きながらもたずねてきた。

 

 

……どう名乗ったらいいのだろうか。

名前は決めていなかった。

 

沈黙が続いて6秒間

外から走る足音が聞こえてきた。

入ってきたのは幼い少女。

与謝野晶子であった。

 

切られた縄。

知らない人。

春蝉さん。

言葉。

 

それを見て瞬時に理解したのだろう。

与謝野さんはきっと、春蝉さんが何をしようとしていたか気づいたはずだ。

 

「何してるんだいッッ!」

彼女の目には涙が溢れていて、すぐさま春蝉さんに駆け寄った。

「…」

春蝉さんはうつむく

「妾のせいで、そんなッ……だって…」

流石に与謝野さんでも混乱しているようだ。

「君のせいじゃっ…君はするべきこと、正しいことをしたんだ。悪いことなんて…」

「正しいかなんて…あんたをそうさせちまったことが嫌なんだ」

 

[君は正しすぎる]

それは、春蝉さんが原作で残した言葉であった。

森医師のような、心を配慮しないのが、一番の正しさだ。

ただ、福沢さんのいうように「心」を大事にしなければそれは、ただ虚しく終わる。

結局は、論理的正しさは人間性に欠けるのだ。

そういったものが、こういった事態を起こしてしまう。

 

「あんたは…」

「この人は僕を止めてくれたんだ。」

次に与謝野さん達は俺に目を向けた。

「あんたが…」

 

「春蝉さんだったかな。」

俺は春蝉さんに声をかけた。

「あ、はい」

「なに、代償なしに君を助けたわけじゃない。」

「そ、うですよね…」

一瞬春蝉さんの言葉がつまった。

そう、俺は春蝉さんに頼みたいことがあったのだ。

「君には俺のところに来てもらう。」

「あなたのところに…?」

 

「…あんた!」

ふいに、様子を見ていた与謝野さんが、口を開いた。

「あんたに、こいつを助けてもらったのは感謝してる…だけど、彼になにかしようってんもんならこの妾が許さないよ!」

強気に放ったその言葉はかすかに震えていた。

泣いたあとだからか、それとも俺が怖いのかはわからないが。

「別に春蝉さんを殺そうとか痛めるようなことはしない。ただ、人助けの手伝いをしてもらうだけだ。」

「人助け…?」

 

「ん、そうだった。与謝野さんにおすすめの会社がある。」

「はぁ?急になにいってんだい」

「武装探偵社というんだけどね。入ってみないかい?」

「何で妾が入らなくちゃいけないのさ」

「…まぁ、そういうことで。」

 

そして、俺は、扉の方に春蝉さんの手をひいていった。

 

「またな。与謝野さん。」

「ちょ…ちょっと待ちなあんた!」

「…何かな」

 

「あんた、名前は…?」

 

 

 

 

 

 

「……助。それが俺の名前だ。」

 

そう言って俺は逃げるように基地をこっそり出た。

 

 

 

ここで助けた人は春蝉さんを入れて31人。

そのうちの9人がバレて射殺された。

結局、助けられた人は、22人とあまりにも少なく終わった。

俺に力があるわけじゃない。

それなのに、大きく「助ける」という旗を掲げていた。

文豪を読んでから、戦争のことは詳しかったはずなのに、転生したことにうかれて、ちゃんと考えて行動しなかったのは俺の落ち度だ。

力があれば。

少しでも力がほしかった俺は春蝉さんに人助けを手伝うように頼んだ。

一人でも多く救えるように。

 

「文豪ストレイドッグス」は、作り話であるが、そこにいる人には作り話なんかじゃない。現実なんだ。

一度死ねば、生き返らない。

 

作り話だからといって甘くはない。

 

下手したら俺も死ぬ。

今回はたまたま与謝野さんがいたから助かっただけなんだ。

 

覚悟をきちんと決めなければならない。

無一文の俺はそう、思いながら迷い犬が住み着くヨコハマを歩く。

 

 

また俺も迷い犬であった。

 

 

 

ーーーー

 

 

今回の救世師の考え事!

 

 

不死聯隊に結局なってしまった。悔しい。

それと

与謝野さんとの会話のとき、無理矢理ごり押しで探偵社をすすめてしてしまった。

もし、探偵社に入ってくれなかったらどうしよう!?

「ちゃんと、入ってくれるかな…」

 

結論

 

めちゃくちゃ不安だった。




スクロールお疲れ様です。
戦争なんてそんなに詳しくないんですけど頑張って書いてみました。
主人公の「助」という名前ですが、「助ける」から取ってみました。読み方は「ひろ」です。

それでは、読んでくださり、ありがとうございました。
また、次回に、また会える時をまっています。
それでは、あらためて見てくださり、ありがとうございました。
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