逃げるは敵へ   作:ジャーマンポテトin納豆

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副官着任

 

 

 

ラインハルトを哨戒隊司令に着任し、俺の副官を離れてから一週間。

まぁ、抜けた穴は大きかった。

 

「……」

 

「大丈夫ですか?」

 

「……大丈夫じゃない」

 

「でしょうなぁ」

 

チュン参謀長が珈琲を出しながら聞いてくる。

チュン少将は正式に第十四艦隊の参謀長に、ラップは副参謀長になっていた。ラインハルトは主席幕僚だったが、哨戒隊司令に転出したので空席。まぁ実戦の予定は向こう一年ぐらいは無いので新しく探すか、ラインハルトが戻って来るのを待つということになった。

 

「キャゼルヌ中将にお願いしていた副官の件、どうなっているんです?」

 

「色々と手配はしてくれているらしいが、まぁそう簡単に見つからないと思う」

 

「ミューゼル中佐が抜けた穴は大きいですなぁ」

 

「本当に……」

 

確かに抜けた穴は大きいが、だからと言ってずっと副官や主席幕僚として縛りつけておくわけにも行かない。

部下を持たない、実戦を経験したことが無い、と言う状態で艦隊司令官などになってしまうと、犠牲を只の数としてしか認識出来なくなってしまう。それは人としても上に立つ者としても大変宜しくない。

だからこそ今からでも部下を持って、接して、大いに頭を悩ませてほしいところだ。

 

チュン参謀長と珈琲を啜りながら一息入れていると、ヴィジホンが鳴る。

 

「キャゼルヌ中将です。副官の件でお話があるそうです」

 

「おっ、良い話かな」

 

『全く、世話の焼ける後輩め』

 

「お疲れ様です、先輩」

 

『あぁ。ミューゼル中佐が抜けて随分と大変らしいって聞いているぞ』

 

「えぇ。改めてラインハルトの優秀さを思い知らされましたよ」

 

『だろうな。俺だってあんなに優秀な奴は見た事がない。でだ、お前さんが要望していた副官の件だがな』

 

「やっぱり難しいですか?」

 

『要望通り二人、ちゃんと手配出来たぞ』

 

「え?」

 

『なんだ、要求したのはそっちじゃないか。何を驚いているんだ』

 

「いや、この人手不足の中でまさか通るとは……」

 

『通ったというか、取り敢えず募集を掛けたら見事に二人、志願した者がいてな』

 

「……二人、志願した?」

 

『おう。話を聞いたらお前さんの副官を元々やっていたと言うから、そりゃいいと思って即採用したよ』

 

「あぁ、はい、なるほど……」

 

『なんだ、心当たりがありそうだな。なら話は早い』

 

俺の元副官は三人しかいない。

その内の一人は勿論ラインハルトなんだが、残る二人は何と言うか、女性なのである。

 

『なんにしてもお前さんが望んでいた副官二人はちゃんと手配しといたからな。着任は今日だから、ちゃんと部屋を綺麗にしておけよ』

 

「はぁ?今日!?」

 

『じゃ、俺は会議があるからこれで』

 

「ちょっ」

 

ブツッ、と切られた。

なんとも微妙な空気の俺とチュン参謀長だが、なんにしても出迎える準備をしないとならない。

 

と言っても部屋を掃除するだけなんだが。

ラインハルトが抜けてから、余りの忙しさに部屋の掃除も疎かにして、チュン参謀長と一緒に仕事をしていたため、まぁ、散らかっている。ラップは艦隊の方にいるので手伝いは期待出来ない。

 

「……一先ず、部屋の掃除から始めますか」

 

「……だな」

 

上着を脱いで、腕捲りをして二人で掃除に取り掛かった。

 

 

 

 

執務室のドアが叩かれる。

それをチュン参謀長が開けて出迎える。

 

二人の女性士官が入室し、一寸の狂いもない綺麗な敬礼を向けた。

 

「イブリン・ドールトン大尉、アルフレート・フォン・ノルトハイム大将の副官として只今着任致しました」

 

「ヴァレリー・リン・フィッツシモンズ大尉、同じく副官として着任致しました」

 

ドールトン大尉は肩甲骨辺りにまで伸ばした銀髪に薄い褐色肌と一七五cmを超えているのか?女性としては高い身長を持つ美人である。

能力的にも十分に優秀で、基本的に大抵のことを卒なく熟す。ただ、唯一の欠点を上げるとすれば男を見る目が全く無いところだろう。例えば既婚男性を好きになるとか、男側から見ても明らかにコイツは駄目だろ、と言う男を好きになったりと、まぁ俺の副官時代だけでも男を見る目の無さに関するエピソードに枚挙が無い。

しかも最終的にはアンネローゼという意中の女性がいる俺を好きになり始めると言うトンデモエピソードまである。

本人曰く、「司令なら問題ありません。他の変な男を好きになるぐらいなら司令を好きでいる方がマシです」と言っていた。

もうその時点で男を見る目が無いだろ、と当時あの場にいた全員が思ったと思う。

 

フィッツシモンズ大尉は赤褐色の髪に、涼しげな目元と細くすっきりとした鼻筋を持つ、これまた高めの身長を持つ美人である。

まぁ、こっちは特に何かこう、ドールトン大尉の様なエピソードは無い。能力的にも問題は無いし、歓迎出来る人物だ。

 

「着任を歓迎する。……何というか、久しぶりだな」

 

「はい。最後にお会いした時閣下はまだ少佐でしたから」

 

「それは何年前の話だ?」

 

俺が少佐の頃って、まだ二十三とか二十四ぐらいの頃だからなぁ。

 

「私の時は中佐でしたね。ご出世なされたようで大変嬉しく思います」

 

「別に望んで出世したわけじゃないがね。なんにしても、二人の着任は本当に有難い」

 

「お姿を見る限り、お部屋の掃除も疎かになる程度にはお忙しかったと見えますね」

 

そう、俺とチュン参謀長は部屋の掃除をしていた時の、ワイシャツを腕捲りしたままの状態で二人を出迎えたのだ。

しかも執務室の掃除は終わっていないし、俺はカップ麺のゴミを両手に持っていたというオマケ付きである。なんとも情けない。

 

「申し訳ない。事前に知っていればちゃんと掃除をして、紅茶か珈琲の一杯でも淹れて出迎えたんだが、二人が着任するのを知ったのがつい一時間前なもんだからな……」

 

「そうだったのですね。では、私達の最初の仕事は執務室のお掃除と言う事で宜しいでしょうか」

 

「頼む。本当にすまん」

 

「いえ、構いません」

 

そう言うと、二人はてきぱきと掃除を進めた。

男二人でやっても間に合わなかった執務室は、ものの一時間半で綺麗さっぱり。

これは俺達の掃除能力が低いのか、それとも二人の掃除スキルが高いのか分かったもんじゃないな。

 

 

 

 

掃除を終えて、ちょっと休憩を、と言う事で珈琲を入れてソファに腰掛ける。

 

「にしても、二人は何故閣下の副官に?聞いた話では志願したと」

 

「閣下には昔、大変お世話になりました。それに、閣下のみならずチュン参謀長にも恩が御座いますので少しでもお返し出来たらな、と」

 

「恩?」

 

ドールトン大尉がそう答えるのを聞いてチュン参謀長を見て何かあったっけ?、と目で問うと心当たりがないと言うように首を傾げながら肩を竦める。

 

「帝国領侵攻作戦の折、私は第七艦隊所属戦艦オデュッセイアに航法士官として乗艦しておりました。あの時、閣下と参謀長、第十四艦隊が救援に駆け付けていなければ私は死んでいたか、捕虜になっていました」

 

「なるほど、だから恩がある、と」

 

「はい。この場をお借りしてお礼申し上げます。本当にありがとうございました」

 

「気にするもんでもない、と言いたいが、受け取っておこう」

 

「はい。是非そうなさってください」

 

「小官は第十二艦隊所属巡航艦パレルモ乗艦でした。第九艦隊ほどではないにしても、窮地を救って頂いたのは事実です。ありがとうございました」

 

「二人とも、俺達と同じあの戦いを生き抜いた仲間って事だな。ま、どんな理由があるにしても態々副官として戻って来るなんて随分と物好きと言うか」

 

「ですが、閣下が過去の部下からも随分と慕われているというのは分かりましたよ」

 

笑みを浮かべながらチュン参謀長が言う。

 

「閣下の哨戒隊時代でのご活躍は並みのものではありませんでしたからね」

 

「知っているとも。初戦闘から暫く、同規模の相手と戦って味方に撃沈艦を一隻も出さなかったというのは今でも伝説だ。消耗や損耗が激しい哨戒隊であるにも関わらず、な」

 

「止めてくれよ……」

 

昔話を掘り返し始めた三人を止めて、早速仕事に移る。

 

ドールトン大尉には艦隊指揮に関する副官を、フィッツシモンズ大尉には予算案方面での副官をそれぞれ担当してもらうこととなった。

 

 

 

 

 

今日は珍しく現場に出る事になっていた。

と言っても第十四艦隊と第十三艦隊、他の陸戦部隊も含めての陸戦競技大会が開かれるからそれに臨席するだけなんだが。

 

陸戦競技大会は白兵戦部隊と市街戦部隊でそれぞれ別部門としてやる事になる。

部隊戦術トーナメント、個人格闘トーナメント、射撃トーナメント、と三つの部門があり、全部に参加することになる。

 

各艦隊には白兵戦部隊と市街戦部隊がそれぞれあり、この大会はどこの陸戦隊が一番強いか、を競うものになる。

主催は陸戦総監部であり、俺達は参加部隊最上級司令官として応援に、という訳だ。

他にも応援にビュコック長官も来られている。

 

 

「……お主のところの陸戦隊、野蛮過ぎじゃないかね」

 

「申し訳ありません……」

 

部隊戦術のトーナメントで、薔薇の騎士連隊を余りにも野蛮な戦い方で食い破っていく様子を見て、ビュコック提督含め、周りはドン引きである。

悪さはしないので別に良いと思っていたが、薔薇の騎士連隊と比べると明らかに悪役感が強過ぎる。

オフレッサーは同盟軍最強と謳われる薔薇の騎士連隊を訓練用トマホーク、ハルバードをぶん回し無双というか、もはや蹂躙しながら進んでいく。偶に相手が宙を舞っていくのは気にしたらいけない気がしている。

初めてこの光景を見たドールトン大尉も、フィッツシモンズ大尉もうわぁ……、とドン引いた表情で惨状を見ている。

 

オフレッサーに陸戦隊を任せた時、

 

「不肖オフレッサー、我が主のご期待にお応えする為、万難を排し粉骨砕身、我が身を賭してお任せ頂いた部隊を宇宙最強にして見せましょう!!」

 

と、それはもう嬉々として言っていた。

それが現実になっちゃっているのは、嬉しいやら困惑やら、感情が迷子気味だ。

 

 

 

「いやぁ、閣下のところの陸戦隊は凄まじいですなぁ」

 

「シェーンコップ少将」

 

「全く、同盟軍最強を自負していたのですが、まさか数年でひっくり返されるとは」

 

「オフレッサーがいなかったら無理だよ。そっちだって準優勝じゃないか。大したもんだ」

 

シェーンコップとの関わりは、単純に亡命者同士というのもあって顔見知りなのだ。

それに何度もヤンの艦隊と轡を並べているし、イゼルローン要塞攻略の際には額を突き合わせて作戦を練っている。

 

「それにしても、失礼を承知でお聞き致しますがオフレッサー中将は本当に同じ人間なのですかな?」

 

「健康診断とか遺伝子検査では一〇〇%人類だって結果が出ているよ、残念ながらね」

 

「信じたくありませんなぁ」

 

人類とは思えないのは確かだけども、と笑った。

 

部隊戦術トーナメント、個人戦技トーナメントのどちらも第十四艦隊陸戦隊が優勝となった。

陸戦隊員には賞金が陸戦総監部から出され、俺からは全員にウイスキーのミニボトルに日にちをずらして決済済みの三日間分の休暇を贈呈した。

 

オフレッサーにはワインとウイスキーのボトルを、それと沢山褒めておいた。物凄く嬉しそうだった。

 

 

 

 

陸戦大会が終了して、また忙しい日々が戻ってきた。

ヤンの方も色々と忙しくしているらしく、昼飯を食べながらブツブツ文句を言っていた。あ、そう言えばユリアンは士官学校に首席入学となり、我が家で祝った。どうやら参謀を志望しているらしい。

 

艦隊の方は再編が徐々に進み第五、第一〇、第十二、第十三、第十四艦隊に加えて半個艦隊として再編された第九艦隊が戦列に加わった。と言っても練度に不安がある為、しばらくは訓練に明け暮れることになるだろう。

第九艦隊はランテマリオに配備され、第十二艦隊の後詰めとして備える事となる。

 

第九艦隊は総数七六〇〇隻。

戦闘艦艇七〇〇〇隻、輸送艦三〇〇隻、工作艦三〇〇隻の編成となる。

 

第六、第八艦隊もだいたい同じ編成となる予定で、ガンダルヴァ星域ウルヴァシーに第八艦隊を、バーミリオン星域パラスに第六艦隊を配置する予定だ。

 

第八艦隊は第九艦隊と共にフェザーン方面の後詰めとなる。これでイゼルローンもフェザーンも二個艦隊規模が守りに配置される形になる。

第六艦隊はだいたいイゼルローンとフェザーンの中間地点となる事から、どちらかに敵が来れば、それに応じてどちらでも行く事になる。

 

第二、第三、第七艦隊の再建予定は今のところ無く、仮にあったとしてもどれか一個艦隊を半個艦隊として再建し、バーミリオン星域パラスに第六艦隊と共に配置。イゼルローン向けとフェザーン向けに、という事になるだろうか。

だがまぁ、予算を考えれば欠番の三艦隊の再建は暫くは無理だろうな。それなら国内の投資すべきところに金を突っ込んだ方が良い。今は国力を回復させる時だ。

 

 

 

新しい副官二人を迎え、予算案を作成し、艦隊の訓練もしつつ、気にするのは帝国内の状況だ。

 

「案の定、ブラウンシュヴァイクとリッテンハイムは分裂、か」

 

「仲違い、という感じでは無いようですが功を焦ってリッテンハイムが独断専行。挙句にキフォイザー星域で帝国正規軍に大敗、と。なんとも……」

 

ヤン、メルカッツ提督、オフレッサーの三人で話す。

ドールトン大尉が紅茶を淹れて、フィッツシモンズ大尉がお茶菓子を出してくれる。それを啜り食べながら話を進める。

 

 

「予想はしていた事だけどここまで綺麗に的中してしまうと……」

 

「ですな。貴族連合の方にも用兵に精通した者が少なからずいる筈ですが、貴族連中に頭を抑えられて適切な運用が出来なかったのでしょう」

 

「寧ろキフォイザーまで艦隊をマトモに連れて行った事自体に驚きますな」

 

メルカッツ提督が言い、オフレッサーが鼻で笑いながら言う。

 

「同感ではあるが言ってやるな。で、会戦の結果は?」

 

「会戦に参加したリッテンハイム軍六万七〇〇〇隻の内、五万隻余りが帝国正規軍に撃破、捕虜になったようだね。生き延びてガイエスブルク要塞まで逃げ延びたリッテンハイムの艦隊は一〇〇〇隻にも満たなかったとか」

 

「見事なまでの大敗だな。で、ブラウンシュヴァイクは?」

 

「ガイエスブルク要塞周辺で籠城と、約七万隻を五つに分けて攻防戦をやったらしい。三ヶ月掛かって漸く帝国正規軍が勝った、って感じだね」

 

「随分と時間が掛かったな」

 

「帝国正規軍は全体で五万隻近い損失。貴族連合の方は十六万隻以上の艦艇の殆どを失った、だね」

 

「合計で二十一万隻か。帝国が保有する戦力の約半分を丸々失ったって訳か。ちょっと想定外だな」

 

「ミュッケンベルガー元帥は一切容赦しなかったようです。貴族連合に参加した貴族と、自らの意思で参加した将兵は全て死刑。参加せざるを得なかった軍人、兵士は二階級降格の上で左遷。他にも軍籍剥奪やら、かなり厳しい事後処理となります」

 

「何にしても帝国内もこれでガタガタ。色々差っ引いて、こっちに割ける兵力は一〇個艦隊ってところか」

 

かなり減ったが、それでもこっちより多い。

イゼルローンが無かったら状況としてはかなり厳しいものになっていただろうな。

 

「それと、帝国内で大きな問題として軍需物資の生産がかなり滞っております」

 

「どういうこと?」

 

メルカッツ提督の言葉に、ヤンは少し不思議そうにしている。

 

「あー、ヤン。それは俺から説明する」

 

「頼むよ」

 

「まず前提として帝国内の軍需物資の生産はざっと四つに分けられる。一つ目が国営工廠。規模は物凄くデカい。これは政府直轄の造兵廠でヴァルハラ星域にある。これは帝国正規軍に供給する分の生産を担っている」

「二つ目は各軍地要塞での生産。イゼルローン要塞の生産設備は駐留艦隊だけじゃなく、同盟領内に侵攻する部隊への補給物資の生産や備蓄も兼ねていたから知っていると思う」

「三つ目はそれ以外の辺境星域の辺境基地工廠で生産される分。こっちは基本的に辺境警備部隊や貴族の私兵艦隊や部隊に供給するところで、思いのほか生産量や生産数が多い。まぁ貴族の私兵艦隊自体が多いから当然だな」

「四つ目が貴族が所有している工廠。前者三つは内情は兎も角として帝国政府直轄だが、これは完全に貴族がそれぞれ所有しているものだ」

 

「うん。それは知ってる。で、それがなんで生産が滞ることに繋がるんだい?」

 

「まず大前提として帝国領侵攻作戦で、帝国が従来消費していた年間平均消費量ざっと倍ぐらい消費しているってのは報告書の通りだ。で、イゼルローン要塞を失っているからその分の生産量や生産数が減ってる。そこに今回の貴族連合が決起した時に、辺境工廠や貴族が保有していたが、展開するときに敵に取られると面倒ってところは全部破壊していった。それに加えて生産に必要な原材料なんかの、まぁ軍需物資の物流を握っていた貴族が、一から十まで全部根こそぎ持って行ってしまったと言う訳だな」

 

「なるほどね、生産設備も足りていないし、そもそも原材料自体が足りていないと言う訳か」

 

「あぁ。今回の貴族連合との内乱で、帝国正規軍は備蓄分の大部分を消費してしまったらしい」

 

「だけどなんで貴族が軍需物資の物流を?普通は帝国正規軍がやる筈じゃないのかい?」

 

「利権だよ。これに関して言えば普通に商売するより国が相手の商売になるから安定して金が入る。だから貴族はそこを握っていたんだよ」

 

「なるほどね。仲違いをした結果、とてもじゃないけど消耗に追い付かないってことになっちゃったって訳か」

 

「らしい。まぁ詳細な数値は分からんが、キャゼルヌ先輩に頼んでざっと備蓄や作戦をやれるぐらいの数量に回復するまでの予測数値は出して貰った。どうやら現状ある工廠で今まで通りの生産を行うなら一年半。ただ、工廠の復旧や増設をしながら、となると一年ってところらしい」

 

「僕達の予定より、+一年は時間が出来た、ってことかな」

 

「だな。それまでの間に、なんとか立て直しを図る必要がある。予算案も修正する必要があるな」

 

「この感じだと、第八艦隊の再建も完了させられるかな。第六艦隊はそれ以降かな」

 

なんにしても、思いのほか、戦わなくていい期間が伸びそうだ。それを十分に利用してこっちも体勢を整えておかないとな。

 

 

 

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