プロローグ
ドガァァアアアアンッ!!
突如、この司令室に爆音が響く。
「第一、第二格納庫、完全に破壊されました!!」
「第三、第四格納庫も破壊されました! 対象、こちらに向かってきています!!」
「ええい・・・!何をしている!!相手はたかが”小僧一人”だぞ?!」
ドォオオオオオン!!
「見つけましたよ」
司令官と思わしき人が叫んだ瞬間、扉が切り裂かれ、そこから一人の少年が入ってくる。
この暗がりの部屋でもよく目立つ跳ねた白髪。少年を守るように包んでいる純白のマント。
そのマントは右腕まで伸びていて、異形な左腕は黒い鉤爪と化している。
そして銀の仮面を顔に付け、左胸に十字の紋章を入れたコートを羽織っていた。
「う、うわぁああああああああああああああっ!?」
いきなりの登場に、部屋にいる男達が悲鳴を上げて、震えながら腰の拳銃を放つ。
「神ノ道化(クラウン・クラウン)」
少年はその身を翻して、背中のマントで全ての銃弾を”吹き飛ばした”。
「ひ、ひぃいいいっ!!」
「・・・・・・」
少年は怯える男達には目もくれず、司令室の隅々を見渡す。
「・・・・・・ここも外れ、か」
「は、外れ?」
それだけ呟くと、少年は背を向けて司令室から出て行こうとする。
「(今なら殺せる!)死ね化け物!!」
その時何を血迷ったか、泣き崩れていた司令官が、拳銃を取り出して背を向けた少年に放つ。
バァン!―――――ガギィン!!
「な―――――ぐふっ!!」
しかし少年は、男が銃を放つのをわかっていたように、左腕の鉤爪で弾き、伸ばしたマントで体を地面へ打ち付ける。
「――――殺されたいんですか?」
後ろを向かず――――だが確実に、叩きのめされた男に向って忠告を放つ。
「や、やめてくれ!」
「・・・・・・弁えるべきですよ。己の立場を――――」
「ひぃ・・・! あ、悪魔・・・!」
「っ・・・・・・」
苦し紛れに吐いた男の言葉に、ほんの一瞬だけ顔を歪ませた少年だが、そのまま部屋から走り出た。
「だ、大丈夫ですか・・・司令」
部下の一人と思われる一人が、地面に倒れたまま司令官の下へ向う。
「・・・・・・あ、あれが・・・『白い悪魔』・・・」
だが司令は、それだけ呟いて気絶した。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
―――――立ち止まるな。
―――――誓うよ。例えどんな事があっても立ち止まらない。
―――――歩き続けろ・・・アレン・・・。
―――――誓うよ。命が尽きるまで、歩き続けて行く。
――――たとえそれが、彼らの敵となるとしても、僕は立ち止まらないよ・・・マナ・・・。
誤字脱字、感想があればお願いします。