幼馴染と夢の使徒   作:限界ボンバーヘッド

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やる気があるうちに書いていこうと思ってたらなんかできました。
投稿してから気づいたんですけど、お気に入り登録されたらとてもうれしいんですよね。もし『続きが気になる』とか『面白い』とか思っていただけたらぜひお気に入り登録してください。

紳士淑女の皆々様
エリンギの花言葉は『宇宙』、ピーマンの花言葉は『不死』、『永遠』らしいですよ。
ペトラ君のモチーフはカスミソウです。なのにペトラ君は白髪翠眼の男の子です。


2.想定内の想定外

 (生まれてから19年、待ちに待った原作一話がついに来た。)

 

 

 そんなことを考えながら、雨の中で陰ながらクライを観察している男。そう、この男こそ物語の主人公、ペトラ・デュノールなのだ。クライの前でハンターどうしの喧嘩が起こっても我関せず、傍観者の立ち位置を変えない。未来を多少知っているとはいえ、目の前にいるのは最弱のクランマスター(自分達のリーダー)なのだ。少しは守るそぶりがあったっていいものなのだが。

 そんなことを考えているうちに、クライがメンバー募集の会場に入っていった。

 酒場内では、数多くのパーティーがメンバー募集をしているようだ。

 

 

 (すごいなこの数、俺も久しぶりに来たけど足跡の所属パーティーほとんどが募集しているな)

 

 

 ペトラはクライよりもそっち(募集しているパーティー)に興味がわいたのか、姿を隠したまま、どのパーティーがメンバー募集しているのか見てみることにした。

 

 

 (聖霊の御子(アーク・ブレイブ)黒金十字(くろがねじゅうじ)星の聖雷(スターライト)もいるのか、端の方にはうち(足跡)にソロで所属してるやつもいるな。ティノもいるじゃん)

 

 

 彼女の名前はティノ・シェイド。始まりの足跡(ファースト・ステップ)にソロで所属しているレベル4ハンターだ。嘆きの亡霊(ストレンジ・グリーフ)に入ることを目的としており、ペトラ達の幼馴染である、リィズの弟子でもある。半分。嘆きの亡霊(ストレンジ・グリーフ)のマスコットみたいな子だ。

 

 

 (アークと目が合ったように感じたが、気のせいだろ。そうだな、気のせいということにしておこう)

 

 「おいッ、どういうことだ! 『嘆霊(ストグリ)』はどこだッ!」

 

 

 気の短いやつもいたようである。彼の名前はギルベルト・ブッシュ。希望と才能に満ち溢れる若いハンターである。たぶん同じぐらいの年齢だとかなり強いハンターだと思う。

 

 

 (あれがギルベルト君か、初めて見た。たしかティノと決闘的なことするんだったな)

 

 

 ティノがギルベルトに近づいていく、キレているのかギルベルトに向ける目はとても冷ややかなものだった。

 

 

 「身の程知らずはうちにいらない」

 

 (ティノも言うようになったな。初めて会ったときと似ても似つかない)

 

 

 至近距離。リーチの長い大剣を前にしてこの胆力。気の短さは馬鹿な少年(ギルベルト)と似たり寄ったりだ。

 今にも飛びかかりそうなティノを他のメンバーがまぁまぁと説得する。それでもティノは止まらないようだ。

 (残念ながら)ティノとギルベルトの喧嘩が始まったそのとき。ティノは進む方向を変え、壁に足をめり込ませて止まった。

 

 

 「…あの…何してるんですか?ますたぁ?いつから、いたんですか?」

 

 (クライが「ゲロ吐きそう」って思ってる顔してるな。おもしろ)

 

 「やぁクライ、遅かったじゃないか。いったいなにをしてたんだい?」

 

 

 周囲が動けていない中、クライに笑顔で話しかける(イケメン)がいた。そう、アークである。

 

 

 「寝坊だよ。今日が楽しみで昨日寝付けなかったんだ。」

 

 「あははははは。面白い冗談を言うね。クライも出てきたことだし、君も出て来たらどうかな?ペトラ」

 

 「気づいてたのか、結構がんばってたんだけど。」

 

 「ペトラが本気で幻術を使ってたら目が合ったぐらいで気づかないよ。」

 

 「ありがたいことを言ってくれるね。天下の英雄サマに褒められたら2週間は自慢できるよ」

 

 

 

§

 

 

 

 クライとペトラは酒場の一番奥にある嘆きの亡霊(ストレンジ・グリーフ)のテーブルに座っていた。一瞬の出来事だったので、クライ達のテーブルに近づいてくるものはおらず、部屋の視線を独り占めしていた。

 

 

 「いやー、それにしてもペトラいたんだね。全く気付かなかったよ」

 

 「おもしろそうだったから隠れてたんだよ。アークのせいでばらされたけどな」

 

 「それはそうと、ティノなんでここにいるの?ハントは?」

 

 「それは……嘆きの亡霊(ストレンジ・グリーフ)が、パーティーメンバー…探すって、聞いたので……」

 

 「言ってないし。ちょっと顔出すって言っただけだし……。そうだ、ティノってペトラに気づいてた?」

 

 「……え?……すみません、ますたぁ。……存在に気づくどころか、魔術の発動すら気づけていませんでした。」

 

 「やめなよクライ、僕でもペトラがこっちを注意深く見ていたから気づけたんだ。この中でも見破れたのは多分、片手の数ほどもいないよ。」

 

 

 いつのまにか近くに来ていたアークがそんなことを言う。

 

 

 「そんなに褒めるなって、うれしくなっちまう。そんなことより、やっぱりアークってクランの制服誰よりも似合うよな」

 

 「ありがとう、ペトラ。でもクライは制服どころか、マークもつけてないよ」

 

 「だから寝坊したんだって、少しぐらい僕の話聞いてくれよ」

 

 「なるほど……それで参加者として影で査定してたのか。……それ、ずるくない?」

 

 「寝坊しただけって言ってんだろ。人の話聞けや」

 

 

 何人もの内外のハンターがこちらを窺っているが、アークに遠慮しているのか、間に入ってくる気配はなかった。クライが困ってる顔が見れないから誰か来ないかなぁ

 

 

 「で、誰か良いメンバー見つけた?」

 

 

 クライがアークに聞いたたった一言、でもその一言はとても重いものだった。

 なんせ、今も現在進行形で『聖霊の御子(アーク・ブレイブ)』のメンバーが加入希望者を精査している。

 パーティーリーダーである彼が名を挙げればすぐにでも新たなメンバーが決まるだろう。決まらなかったとしても、アークほどの超有名人が推薦するようなハンターはどこのパーティでも欲しいに違いない。

 

 

 「……正直、難しいね。何人か優秀そうな人はいるんだけど、うちの攻略する宝物殿について来れるかというと──」

 

 「……そりゃそうだろ。今お前がどこの宝物殿攻略してると思ってるんだ。即戦力は無理でも、長い目で見ればついて来れるやつがいてもおかしくないだろ」

 

 「たしかにそうだね。クライは、良いメンバーはいたの?」

 

 

 クライがあたりを見渡す。クライと目が合ったハンターが緊張したかのように顔を強張らせた。

 

 

 「んー? うちは今はメンバー足りてるからな。もしも、いるって言えば、君のとこで取るわけ?」

 

 「………いいよ。クライの言葉を信じよう」

 

 

 場の全員が騒然とした。いくら同じクランとは言え、どこの世界にパーティメンバーの選定を他のパーティに任せるハンターがいるのか。しかも、帝都の若手でも一、二を争う超有望パーティである。

 

 

 「ほんとにいいの?」

 

 「……一人で頼むよ。うちもそんなに何人も育てる余裕はないからね」

 

 「推薦なんておもしろいこと考えるね」

 

 

 ふとクライと目と目が合い、ティノが頬を赤らめ、もじもじしながら言った。

 

 

 「ますたぁ、素敵です。でも、私はますたぁの所に行くと決めているので、選んで頂くのは光栄ですが、この似非イケメン野郎のパーティには、入れません。どうか私以外からお選びください」

 

 「ティノひどくない?なあクライ、あとでリィズの教育方針確認しにいこうよ」

 

 「……あぁ。帰ってきたら確認しに行こう」

 

 

 そんなことで、幼馴染(リィズ)のことで少し頭を抱えていると。

 

 

 「おい!」

 

 

 敵意の篭った声。足跡メンバーに拘束されていた少年が拘束を無理やり振り払い、クライに向かって大きく指をつきつけていた。

 

 

 「どうしてもと、頭を下げるんだったらッ! この俺が、入ってやってもいいぞッ!」

 

 (すごいなこいつ、どんな胆力してんだ。レベル7とか8から見ればレベル4なんて少し頑丈な一般人とさほど変わらないのに)

 

 「君、パーティメンバーとかいないの?」

 

 「……そんなの、関係ないだろッ!!」

 

 (関係大ありに決まってるだろ。こいつバカか?)

 

 

 クライは大きく手を叩いて、少年の方に笑いかけた。

 

 

 「君、名前は?」

 

 「ッ……ギルベルト・ブッシュ。『煉獄剣』の、ギルベルトだッ!」

 

 (見た感じ二つ名もらえるほど強くないし、完全に自称だな。あとアークもそこまで真剣に見定めないでいいと思うよ。誰がどう見ても身の程を知らないクソガキだし)

 

 「いいだろう、ギルベルト。君をアークに推薦してあげよう。ただし、一つ条件がある」

 

 「条件……だと!?」

 

 「ああ。条件はたった一つ……『負けないこと』、さ。ハンターに一番必要なのは何だと思う?それはね『勝利』、さ」

 

 (こんなの聞く意味ないな、ぼーっとしてる方が数倍有意義だ)

 

 

 そう思ったペトラはクライ(自分達のリーダー)の話にもかかわらず、完全に聞く耳をなくしていた。

 話を聞かずにぼーっとしているペトラ。次の瞬間、クライが持っていたはずの『弾指(ショット・リング)』が手渡される。

 

 

 「みんな、話は聞いたかい?ペトラからこの指輪を奪って最終的に持っていた者を──僕から『 聖霊の御子(アーク・ブレイブ)』に推薦しよう。ちなみにその指輪は大したものじゃないが一応、宝具だ。推薦がいらなくても、奪い取ったらその指輪あげるから頑張ってね」

 

 「は?」

 

 (なんで俺が?ここはギルベルトに渡してティノに一瞬でボコられるはずだろ!こんなことなら話聞いておけばよかった)

 

 

 アークが短く口笛を吹く

 一拍おいて、状況を理解したハンター達が一斉に向かってくる。彼らは、様子見という言葉を知らないのだろうか。それとも、高くてもレベル5あるかないか程度の集団で帝都屈指のレベル7に勝てると思っているのだろうか。

 

 

 「めんどくさ」

 

 

 気づけばクライは逃げていた。こんな時だけ足速いんだから。

 

 




この前、友人Eと話していたら犯罪→政治→ホッチキス→政治→ニュートン→砂時計の順で会話が二転三転した。
おもしろいね!
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