「雑魚が‼︎死に腐れ」
巨大な艤装を縦横無尽に操り80㎝砲が直撃した戦艦タ級が轟沈し、単縦陣で突っ込んできた重巡リ級雷巡チ級はまとめてレールガンで貫かれ胴に穴が空いたまま海をただよう。
艦載機はパルスレーザーとVLSに追い回され、纏まれば光子榴弾で跡形もなく吹き飛ばされる。
「どうした?こんな物かこの世界の船は、まだアイツら
の方がマシだったぞ」
ヴォルケンクラッツァーの周りには既に100を超える深海棲艦の残骸が漂い、その5倍のかずに包囲されている中彼女は嗤う。
まるでゲームにすらなっていない、兵器も性能もあの世界に比べたら子供のオモチャ同然、その癖数を頼みに突っ込んでくる低脳ぶり。
深海棲艦、この雑魚共はそういうらしいが今まであったどの船も自分にかすり傷一つ負わせていない、いや負わせられない私が強すぎるからだ。
ヴォルケンクラッツァーの装甲は自身の主砲の直撃を受けても耐えられる装甲であり、しかも重力場防壁が装甲に届く前に砲弾を止めてしまう。
正に鉄壁不沈要塞と化したヴォルケンクラッツァーの防御を打ち破るには、重力場防壁の出力を上回る飽和攻撃かつ装甲を貫く必要があるが。
前の世界では其れこそ怪力光線や反物質砲、波動砲に重力砲にレールガン、100㎝砲等手段には事欠かないがこの世界の基準はあくまで通常兵器の範疇を超えない。
それこそ核砲弾による飽和攻撃しか手はない、いやある‼︎
突如としてヴォルケンクラッツァーの直上で大爆発が起きた。
超過負荷により重力場防壁が解け、着弾の衝撃にさしものヴォルケンクラッツァーもたたらを踏みなんとか持ち堪えたが、彼女に与えた衝撃は計り知れないものがある。
「なんだ今のは⁈こんな威力の砲弾など聞いたことが無いぞ!」
ヴォルケンクラッツァーが知らないのも無理はない、今彼女を襲ったものの正体それは…
『80㎝列車砲 グスタフ、ドーラ』
史上最大の巨砲、80㎝砲から7.1トンもの徹甲弾を30㎞もの彼方から撃ち出す正に怪物。
当たればヴォルケンクラッツァーとてただでは済まない。
「何処だ⁈一体どこから撃ったんだぁ‼︎」
ヴォルケンクラッツァーは手当たり次第に撃ちまくり、辺りは砲撃の黒煙で夜の様な暗さになったが、更に二発の巨大砲弾が彼女の近くに着弾し黒煙を吹き飛ばす。
身体を揺さぶり天地がひっくり返る程の衝撃を受け、忌々しげにヴォルケンクラッツァーは乱れた髪を振り払う。
周囲には小島一つ無い太平洋のど真ん中、そんな場所の一体どこにこの巨砲があるのか?
深海棲艦はこの空前絶後の巨砲を欧州から持ち込み、30を超える深海棲艦が取り付き海上砲台として2隻が就航していた。
見た目はまんま旭日の艦隊のフェルゼンだが、その馬鹿げた威力は見ての通りである。
さしずめ巨大海上砲台棲艦、着弾観測射撃により高精度で撃ち出される巨大砲弾は確実にヴォルケンクラッツァーを捉え被害を与えていく
重力場防壁を失い次々と被弾するヴォルケンクラッツァーは艤装のパルスレーザーやVLSを潰され、光子榴弾砲は既に弾を撃ち尽くし、所々から黒煙が立ち上がる。
魚雷が命中し速度が落ちたヴォルケンクラッツァーに、弱った獲物に群がるピラニアの様に駆逐艦イ級が雷撃や砲撃を叩き込みいいようにされていた。
「ガァァァアアアア!そこを退けええぇぇぇえ」
残った砲が駆逐艦を吹き飛ばし、包囲網を突破した先には更に別の包囲網が敷かれ二重三重に重厚長大な包囲網が網のようにヴォルケンクラッツァーを絡め取り、動きを封じる。
動きを封じた所に列車砲から砲弾が降り注ぎ既に20発を超える命中弾を浴びたヴォルケンクラッツァーは遂に片膝をついた?
「この私が、この私がこんな雑魚共に、認めん認めんぞ‼︎」
ヴォルケンクラッツァーは額から血を滴らせながら、最後の切り札を見せた。
「私の前から消えてなくなれぇ‼︎」
艤装に格納されていた巨大な砲身を取り出しエネルギーを充填していく。
ヴォルケンクラッツァー最強の兵器波動砲が唸りをあげ、砲口に光が集中する。
エネルギーが飽和を迎え今まさに撃ち出され様としたその時、神の悪戯か偶々撃ち出された砲弾が波動砲の砲口に入り込み真っ直ぐ砲身内を通過した砲弾はエネルギーが飽和限界を迎えた薬室内に飛び込み瞬間、
太陽が太平洋に出現した。
直径50㎞ の灼熱の光が荒れ狂いヴォルケンクラッツァーを深海棲艦を海上砲台をありとあらゆる生命を巻き込み焼滅させた。