NARUTO -紫電の人柱力   作:ぐちロイド

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第10話 猛獣たちの初陣

契約から一週間。連とモモカの献身的な(というよりは必死な)世話と、出雲の「荒療治」を経て、猛獣たちはようやく主人の命に従う「忍獣」としての自覚を持ち始めていました。

 

そんな折、火影から下されたのは、国境付近を荒らす大規模な傭兵団の排除任務。三人と三体(+一匹)の初陣です。

 

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「さあ、あんたたちの『しつけ』の成果、見せてもらうわよ。ハク、行くわよ!」

出雲の合図とともに、白狼のハクが森の中を音もなく疾走します。その後を、連とモモカが並走しました。

 

連「アロー、上空から索敵! 敵の配置を影で知らせろ!」

 

アロー「(キィィィッ!)」

連の命を受け、**大鷹のアロー**が力強く羽ばたき、雲を割って上昇します。上空数百メートルから獲物を狙う鋭い眼光は、木々の隙間に潜む伏兵たちを一瞬で捉えました。アローが旋回して描く影の動きを読み、連は即座に指を指します。

 

連「北北西、人数は十二! モモカ、九重!」

 

モモカ「了解! 九重、惑わしなさい!」

 

九重「(コン!)」

モモカの肩から飛び出した**狐の九重**が、空中で三巴の写輪眼を輝かせました。九重が放つ幻術のチャクラが霧のように広がり、待ち構えていた傭兵たちは「紅い幻影」に囚われ、自分たちの仲間同士で斬り合いを始めます。

 

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連「……残りは俺がやる。ティアラ、出るぞ!」

連が印を組み、足元にチャクラを集中させると、横を走る**巨虎のティアラ**が「ガルルゥ……」と重低音の咆哮を上げました。

 

連がティアラの背に飛び乗ると同時に、バアルの紫電が一人と一頭を包み込みます。

 

連「**紫電流・合一——『雷虎奔騰(らいこほんとう)』!**」

 

ドォォォン! と落雷のような衝撃音を残し、紫の閃光となった連とティアラが敵陣のど真ん中に突っ込みました。

ティアラの巨大な爪が、バアルの雷を纏って空間ごと敵を切り裂き、連はその背の上から正確に抜刀し、残党を葬っていきます。一週間前まで連の頭を甘噛みしていた虎は、今や戦場を支配する「雷の重戦車」へと変貌していました。

 

ティアラ「(ガアァァァッ!!)」

ティアラの咆哮とともに、傭兵団の拠点は文字通り粉砕されました。

 

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出雲「……ふぅ。お疲れ様、みんな」

任務終了後。返り血を拭う連のもとに、アローが静かに舞い降り、今度は肩を壊さない程度の力加減でそっと止まりました。

 

出雲「いいじゃない、あんたたち! 完璧な連携ね!」

出雲がハクの背に跨ったまま、満足げに酒瓶を掲げます。しかし、戦いが終わった瞬間、猛獣たちの「本来の性質」が顔を出しました。

 

ティアラ「(グルルゥ、ナデレ……)」

ティアラが再び連を押し倒し、巨大な舌で顔中をベロベロと舐め回し始めます。

 

連「わ、わかった! 撫でるから……アロー、突っついてくるな! モモカ、助けてくれ……!」

 

モモカ「ダメよ連、私はいま九重と『反省会』なんだから!」

モモカは、戦いの中で連の背中にひっついていた九重を捕まえ、「あんた、どさくさに紛れて連の首筋を舐めたでしょ!」と写輪眼で詰め寄っていました。

 

バアル(『ククク……連よ。戦場より、この後の「世話」の方が体力を使うな。主の苦難は、今始まったばかりよ』)

脳内でバアルが楽しげに笑う中、連は猛獣たちの毛並みに埋もれながら、長い溜息をつきました。

 

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ある日の午前。演習場に、珍しく遅刻せずに現れたはたけカカシの姿がありました。その背後には、不服そうなナルト、興味津々のサクラ、そして連への対抗心を隠さないサスケの姿があります。

 

カカシ「……ま、そういうわけだ。君たちの班、最近『猛獣軍団』なんて呼ばれて里で話題になってるじゃない? うちの班の卒業後の足慣らしに、ちょっと合同演習をお願いしたくてね」

 

カカシがのんびりと片目を細めると、隣で出雲が「あらカカシ、私の可愛い弟子たちをいじめに来たの?」と、酒の匂いをさせながら笑いました。

 

 

連「……面倒なことになったな」

連が呟くと、その足元から巨大な重低音が響きます。

 

 

ティアラ「(グルルゥ……)」

連にべったりと体を寄せ、サスケを威嚇するように睨みつけているのは、紫の電位を纏った**巨虎のティアラ(♀)**です。

さらに空からは、ナルトの頭上をかすめるように**大鷹のアロー(♀)**が滑空し、連の肩に鋭く着地しました。

 

ナルト「な、なんだよコイツら! すっげー強そうだぞ……ってか、なんでみんな連にベタベタなんだってばよ!」

 

モモカ「連、アローの羽を整えてあげて。……九重(ここのえ)、あんたもそこから離れなさい」

モモカが冷ややかに命じると、彼女の豊かな胸元の隙間に顔を埋めていた**狐の九重(♀)**が、「コン!」と不満げに鳴いて連の頭の上へ飛び移りました。

 

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カカシは、連に群がる三体の猛獣たちを見て、苦笑いを浮かべました。

 

カカシ「へぇ……全員『メス』か。出雲、君の教えのせいかな。主人の連に懐きすぎじゃないか?」

 

出雲「失礼ね。この子たちが、無愛想な連の奥に眠る『優しさ』を見抜いてるだけよ。……あ、ハク(♂)だけは別ね」

 

出雲の隣で、唯一のオスである**白狼のハク**が、メスたちの騒ぎに呆れたように溜息をついています。

 

カカシ「よし、それじゃあルールは簡単。僕が持っている鈴を、チーム連携で奪ってみて。猛獣たちの使用も許可するよ」

 

モモカ「——行くわよ。九重、惑わしなさい!」

 

モモカの三巴の写輪眼が輝くと同時に、九重が空中で尾を振り、演習場全体を「紅い霧」の幻術で包み込みました。

 

サクラ「くっ、幻術か……!」

サクラが印を結ぼうとした瞬間、上空からアローが急降下。

 

 

アロー「(キィィィッ!)」

凄まじい風圧でサクラを足止めし、その隙に連がティアラの背に跨りました。

 

連「**紫電流・弐ノ型——『迅雷身』!**」

 

連とティアラが「一つの紫電」となり、カカシの懐へ。

 

 

ティアラ「(ガアァァァッ!!)」

ティアラがカカシの腕を狙って牙を剥き、連の刀が鈴の紐をかすめます。

 

カカシ「おっと……! 確かにこれは、一人で相手にするには骨が折れるな」

カカシは瞬身でかわしながらも、連を起点にアローが空から、ティアラが地から、そして九重が精神から攻めてくる「全方位猛獣コンボ」に、本気で写輪眼を露わにしました。

 

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モモカ「ちょっと連! ティアラにそんなに密着しないで! 術の反動で危ないじゃない!」

演習の最中、モモカが連に叫びます。それは心配というより、ティアラの背中で連の腰がしなやかに動く様子への「嫉妬」に近いものでした。

 

九重も負けじと、連の首筋に巻き付き、幻術で連にだけ「モモカの耳元で囁く幻」を見せて混乱させようとします。

 

連「……お前ら、今は演習中だ。私情を挟むな」

連は無表情を貫きますが、肩には鷹、腰には虎、首には狐という「女難(猛獣難)」の状態に、精神世界のバアルが転げ回って笑っていました。

 

バアル(『ハハハ! 連よ、この猛獣ども、全員主を「番(つがい)」だと思っておるぞ! 贅沢な悩みよのう!』)

 

連「……後で覚えてろ、バアル」

 

演習場には、カカシの驚きと、ナルトの叫び、そして連を巡る「メス猛獣たち」の熱い戦いの火花が散っていました。

 

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