NARUTO -紫電の人柱力   作:ぐちロイド

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第24話 鋼の再会と、暴かれた禁忌

 

サスケ奪還任務の渦中。音隠れの忍たちが足止めを仕掛ける森の奥で、地面を粉砕しながら一人の男が降り立ちました。

 

テツ「待たせたな! ここから先は、俺の『バルク』が通さねえッス!」

 

上半身裸に音隠れの額当て。異常に発達した大胸筋をピクピクと動かし、周囲の空気を暑苦しく震わせる男——**鋼のテツ**。彼は連とモモカを見るなり、その野性的な勘で叫びました。

 

テツ「……ああっ!? お前、その顔、その気の強そうな目……**モモカ**か! 嘘だろ、お前もこの世界に転生(ログイン)してたのかよ! 俺だよ、幼馴染みのテツだよ! 日本じゃ格ゲーで一回も俺に勝てなかったテツ様だよ!」

 

モモカ「……はぁ?」

 

モモカの動きが凍りつきました。横に立つ連も、困惑を隠せません。

 

連「テツ……? 転生……? 何を言っているんだ、こいつは」

 

テツ「隠したって無駄だぜ! ずっと好きだったからな、モモカ! 連、お前もだ! 前世じゃモモカといい感じになりやがって、俺はずっと嫉妬のベンチプレスを上げてたんだぞ! ……まあ、連、お前は転生する時に『記憶はいらねえ』なんてカッコつけて、前世(日本)のこと全部忘れてるみたいだけどな!」

 

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連は激しい衝撃に襲われました。

 

連「……俺が、転生者……? 記憶を捨てた……だと?」

 

モモカは顔を伏せ、肩を震わせていました。彼女がずっと連に言えずにいた秘密。連が時折見せる、この世界の忍とは異質な「合理性」や「価値観」の正体。

 

モモカ「……連、ごめんなさい。いつか自分から言おうと思ってたの。貴方は、本当は私と一緒に……。でも、貴方は『真っさらな状態でこの世界を生きたい』って……」

 

モモカはそこまで言うと、顔を上げました。その瞳には、一巴の写輪眼が怒り狂う炎のように赤く燃え上がっています。

 

モモカ「それを……! よりによって、こんな筋肉バカにバラされるなんて……!! 恥ずかしくて死にそうよ!! よくも私の、私と連の神聖な秘密を!!」

 

テツ「おうおう、キレてるモモカも可愛いぜ! だが俺は大蛇丸様に心酔してる身! お前らをボコボコにして連れ帰ってやる! 八門遁甲・第四傷門、開ッ!!」

 

-

 

モモカ「——連。あいつ、生かしておけないわよね?」

 

モモカの声は、バアルの咆哮よりも冷たく、鋭く響きました。連は自分の出自への困惑を一時棚上げし、目の前の「暑苦しい現実」を排除することに決めました。右手に宿るのは、先ほど完成させたばかりの精密なる刃。

 

連「……ああ。理由はともかく、あいつの存在そのものが癪に障る」

 

バアル「(『ククク……主よ、良い怒りだ。その脳筋の肉、妾の雷でこんがり焼いてやれ!』)」

 

連「**紫電流・形状変化——『紫電・断』!**」

 

連が地面を蹴ると同時に、モモカも九重を口寄せし、空中へ跳ねました。

テツが「音隠れ流・正拳突き」で空気の壁を爆発させますが、写輪眼を得た連とモモカには、その単調な挙動は止まって見えました。

 

連「遅い。」

 

連はテツの剛腕を、形状変化させた紫の短剣で紙を割くように切り裂きました。

 

テツ「ぎえええっ!? 俺の鋼の筋肉が……!?」

 

モモカ「九重、火遁よ! 全部焼き尽くして!」

モモカの扇子から放たれた炎が、九重のチャクラで増幅され、テツを逃げ場のない焦熱の檻に閉じ込めます。

 

テツ「待て! 話せばわかる! モモカ、日本に帰ったら焼肉奢るから……!」

 

モモカ「日本なんて知らないし、貴方を殺して更地にするわ!!」

 

連の『紫電・断』と、モモカの写輪眼による苛烈なコンビネーション。前世の因縁と今世の力が混ざり合い、森の中には筋肉の焦げる臭いと、モモカの(恥ずかしさによる)憤怒の叫びが響き渡りました。

 

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テツ「ギャハハ! 隠したって無駄だって! 連、お前は前世じゃ超インドアなゲーマーのくせに、モモカがピンチの時だけは『俺の背後にいろ』なんて言っちゃう重度のヒーロー願望持ちだったんだよな!」

 

テツの声が森に響くたび、モモカの肩がピクピクと跳ねました。

 

テツ「あとモモカ! お前、高校の卒業式で連に告白しようとして、ガチガチに緊張して結局『今日の給食美味しかったね』って意味不明なこと言って自爆したよな! 給食ねーよ高校生に!」

 

モモカ「……っ…………!!」

 

モモカの顔が、怒りと恥辱で真っ赤を通り越し、もはや透き通るような白へと変わっていきました。

連は困惑しつつも、隣から立ち上るチャクラの「温度」が、生物の限界を超えて上昇していくのを感じました。

 

バアル「(『連よ、離れろ……。あの娘、今「人」ではない何かに成ろうとしておるぞ』)」

 

バアルの警告が響いた瞬間、モモカの中で「何か」が弾けました。

 

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モモカ「テツ……貴様……地獄に堕ちても、その口だけは縫い合わせてやるわ……!!」

 

モモカが目を見開いた瞬間、その紅き瞳の三巴が鋭く尖り、背景に八重桜のような花弁が折り重なる複雑な文様へと変貌しました。

 

**『万華鏡写輪眼』。**

 

深い悲しみではなく、「耐え難い羞恥と怒り」という異例の感情をトリガーに、彼女の瞳は禁忌の力を覚醒させました。

 

テツ「え、えっ……何その目!? 模様が変わったっス……!?」

テツが本能的な恐怖で後ずさりした瞬間、モモカの左眼が冷酷に光りました。

 

モモカ「**左眼・【比良坂(ひらさか)】。**」

 

テツが放った渾身の正拳突きが、モモカの目の前で空間ごと「直角」に折れ曲がり、自らの顔面に直撃しました。

 

テツ「ぶはぁっ!? な、なんで俺が俺を殴って……!」

 

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モモカ「黙れ。……二度と、その口から余計なことを喋らせない。」

 

モモカの全身から、燃えるような紅緋色のチャクラが爆発的に噴き出しました。それは巨大な肋骨を形成し、筋肉が編み上げられる音を立てて、不気味な骸骨の巨像へと姿を変えていきます。

 

テツ「な、なんだあのバカデカい骸骨……!? 筋肉(バルク)が足りねえぞ!」

 

モモカ「**須佐能乎(スサノオ)!!**」

 

怒りによって暴走気味のチャクラは、第一形態の骸骨でありながら、第二形態の「女性的な輪郭」を無理やり引き寄せた歪な姿を現出させました。

紅緋色の骸骨が、巨大な弓を引き絞ります。その矢には、右眼の能力——**【紅蓮(ぐれん)】**による、大気すら蒸発させる超高熱の熱線が宿っていました。

 

テツ「待て、モモカ! 冗談だって! 悪かった、卒業式の件は……!」

 

モモカ「**死ね。**」

 

シュドォォォォン!!

 

放たれた熱線の矢は、左眼の『比良坂』によって回避不能の軌道を描き、逃げ惑うテツの足元を爆砕しました。

 

テツ「あぎゃああああ! 筋肉が焼ける! プロテインが蒸発するぅぅ!」

 

モモカ「連! トドメを刺すわよ! 私の『比良坂』で、貴方の雷を奴の心臓に直結させてあげる!」

 

怒りに我を忘れたモモカのスサノオが、森の木々をなぎ倒しながらテツを追い詰めます。連は、あまりの気迫に圧倒されながらも、写輪眼に映るモモカの「悲痛なまでの怒り」を感じ取り、静かに紫電を練り直しました。

 

連「……わかった。モモカ、それ以上喋らせる前に……黙らせよう」

 

連の『紫電・断』が、モモカの空間制御によってテツの「喉元」へと必中の軌道を描き始めました。

 

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