NARUTO -紫電の人柱力   作:ぐちロイド

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第43話 忍の定義、導き出された答え

 

 

モモカの叱咤は、連の魂にこびり付いていた毒を洗い流した。

 

連「……サスケ。俺は、自分が何を壊そうとしていたのか、もう一度確かめたい」

 

サスケ「……ああ。俺もだ。イタチの真実を知り、モモカに叱られた今の俺たちには、知るべきことが多すぎる」

 

二人は、戦場を離れ、木ノ葉隠れの里の崩壊した地下、うちは一族の南賀ノ神社へと向かった。連は自らの首筋に手を当てる。そこには大蛇丸の残した「天の呪印」が、主が死してもなお脈動していた。

 

連「躯(ムクロ)、少し離れていろ。……ここからは『禁忌』の時間だ」

 

躯「あはっ! 連、また面白そうなことするんだね。いいよ、特等席で見ててあげる!」

 

連は印を結び、呪印にチャクラを流し込んだ。

 

連「**解邪法印(かいじゃほういん)!!**」

 

連の首筋からどす黒いチャクラが溢れ出し、それが実体を持って形を成していく。泥の中から這い出るようにして現れたのは、かつて連に眼を与え、そしてサスケに討たれたはずの白蛇——**大蛇丸**だった。

 

大蛇丸「……クク。まさか、あなたたち二人が協力して私を呼び戻すとはね……。それも、そんな『澄んだ眼』をして」

 

サスケ「御託はいい、大蛇丸。俺たちの問いに答えろ」

 

 

サスケの冷徹な声に、大蛇丸は蛇のような舌を出し、楽しそうに目を細めた。

 

大蛇丸「いいわ……。そのためには、まず『死神』に預けた私の腕と、先代たちの魂を取り戻さなければならないわね」

 

大蛇丸の導きにより、連は「屍鬼封尽」を解くための面を被り、自らの腹を割く儀式を代行した。死神の腹が裂け、封印されていた歴代火影たちの魂が解放される。そして、白ゼツの肉体を器として、四人の「神」がこの世に降臨した。

 

---

 

 

暗い地下室に、四つの圧倒的なチャクラが満ちた。

**初代火影・千手柱間**。

**二代目火影・千手扉間**。

**三代目火影・猿飛ヒルゼン**。

**四代目火影・波風ミナト**。

 

扉間「ここは……。またしても穢土転生か」

 

扉間が不快そうに周囲を睨むが、柱間は豪快に笑った。

 

柱間「はっはっは! 扉間、そう怒るな。……おや、そこにいるのは……うちはの少年か」

 

サスケは一歩前へ出た。その瞳には、かつての憎悪ではなく、真実を求める乾きがあった。

 

サスケ「初代火影……千手柱間。俺に教えてくれ。……里とは何か。……忍とは何か。……俺の兄、イタチは何のためにすべてを犠牲にしたのか」

 

連もまた、柱間の前に跪き、その「永遠の万華鏡」を向けた。

 

連「俺も……聞きたい。俺は里を守るべき者を殺し、復讐こそが正義だと信じていた。だが、死んだモモカは俺を否定した。……俺たちが守るべき『里』に、それほどの価値があるのか」

 

柱間は、二人の少年の真剣な眼差しを受け止め、静かに座り込んだ。

 

柱間「里、か……。それは、子供たちが戦場に送られず、安らかに眠れる場所。ただ、それだけのために私はマダラと里を創った」

 

柱間は語り始めた。うちはと千手の果てしない戦いの歴史。弟を失う悲しみ。そして、敵同士が手を取り合い、一つの「器」を創り上げた時の高揚。

 

柱間「里とは『理想』だ。だが、その影で犠牲が出ることもまた事実。二代目も、三代目も、そしてお前たちの兄や仲間も、その『器』を守るために必死に足掻いたのだ」

 

---

 

 

 

柱間の物語は、数時間をかけて二人の心に浸透していった。

 

柱間「忍とは……目的に向かって耐え忍ぶ者のことだ。何を目的とするかで、その者の価値が決まる。……少年たちよ。お前たちは、その眼で何を視る?」

 

沈黙が支配した。

サスケは、イタチの生き様を、そして柱間の言葉を脳内で反芻した。

里は、多くの犠牲の上に成り立つ歪なシステムかもしれない。しかし、それを壊すだけでは、また新しい悲劇が生まれるだけだ。

 

サスケ「……俺は、里を消さない」 

 

サスケの瞳に、新しい光が宿った。

 

サスケ「……俺は火影になる。これまでの火影たちが生み出した歪みを、俺がすべて背負い、俺がこの世界を統治する。……それが、俺の出す答えだ」

 

連は、サスケの言葉を聞き、ふっと憑き物が落ちたように笑った。

 

連「……火影か。サスケ、お前らしい傲慢な答えだ。……だが、悪くない」

 

連は立ち上がり、かつての「暁」の外套を、足元で漆黒の雷によって焼き捨てた。

 

連「……モモカは言った。『誰かを守るためにその眼を使え』と。……俺にはサスケのような野心はない。だが……ナルトやサスケ、そして出雲先生たちが創る『新しい里』。……それがどんなものか、壊すのではなく、守る側から見てみたくなった」

 

連は、自分の右眼に触れた。そこにあるモモカの温もりが、今は誇らしく感じられた。

 

連「初代火影。……俺も、忍として耐え忍ぶことにする。……里を守る影の『盾』としてな」

 

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柱間「はっはっは! 良い答えだ! ならば、共に戦場へ行こうではないか。今の戦場には、私の旧友——マダラがいるのだろう?」

柱間が立ち上がり、凄まじい闘気を発した。

 

大蛇丸は、その様子を面白そうに眺めていた。

 

大蛇丸「クク……。木ノ葉を壊そうとしていた二人組が、今度は里を守るために歴代火影を引き連れて現れる……。これは傑作ね。……連君、あなたのその眼、これからはどう使うつもりかしら?」

 

連「……決まっている。……邪魔する者すべてを、俺の雷で灰にする。……今度は、世界の『痛み』を止めるためにな」

 

連は、隣で呆然としていた躯に視線を向けた。

 

連「躯。……お前はどうする。俺はもう、狂犬の飼い主はやめるぞ。これからは、連合軍側で戦うことになる」

 

躯「あはっ……! 連が変わるなら、私もそっちの方が面白そう! 忍連合軍の何万もの人たちが、私のことを『仲間』だと思って油断してる隙に……あ、違う違う。……仲間として、敵をバラバラにするんだよね? 最高、それもまた新しい『痛み』だね!」

 

躯は狂気を含みつつも、連の決定に従うことを選んだ。

 

四人の歴代火影、大蛇丸、サスケ、そして連。

かつてない異形かつ最強の陣容が、崩壊した南賀ノ神社の地下から這い出した。

上空では、十尾の咆哮が世界を震わせている。

 

連「行くぞ、サスケ。……ナルトに、貸しを作りにいくぞ」

 

サスケ「……ああ。先を越されるなよ、連」

 

二人の「永遠の万華鏡写輪眼」が、戦場の地平線を見据えた。

それは復讐の赤ではなく、未来を切り拓くための、真実の紅。

第四次忍界大戦の最前線へ、木ノ葉の「本当の力」が、今、逆襲を開始しようとしていた。

 

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