ナルト「今だ、サスケ! 連!!」
ナルトの声が響き、カグヤの巨躯を四方から囲んだ。ナルトの陽、サスケの陰、そして連の理が重なり、始祖カグヤを永遠の石へと変える究極の封印術**「六道・地爆天星」**が発動する。その瞬間、カグヤの表情は絶望に染まった——はずだった。
赤ゼツ「……うーん、ちょっと待った! その身体、アグちゃんにくれる約束だし!」
唐突に、黒ゼツの「影」の中から、血のように紅いドロドロとした物体が這い出した。黒ゼツと瓜二つの姿をしながらも、禍々しいまでの熱量を放つ存在——**赤ゼツ**。
サスケ「なっ……何だ、こいつは!?」
サスケの輪廻眼が異変を察知した時には、既に遅かった。赤ゼツの手がカグヤの胸元に触れた瞬間、発動しかけていた六道・地爆天星の術式が、まるで回路を焼き切られたかのように暗転し、キャンセルされたのだ。
赤ゼツ「えいっ!」
赤ゼツが力を込めると、カグヤの肉体から、カグヤ本人の魂と黒ゼツが、まるで不要な汚れを剥ぎ取るようにして強引に引き剥がされた。
カグヤ「……あ、あぁ……。わらわの……力が……」
黒ゼツ「馬鹿な……! 母さんの肉体から僕たちが追い出されるなんて……!!」
虚空に放り出された二人の魂の前に、次元の裂目から一人の女性が「降臨」した。
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白磁の肌に、燃えるような緋色の長髪。そして、見る者の理性を狂わせるほどの爆乳を揺らし、その女性はカグヤの肉体へと滑り込んだ。
アグニ「ごめんね〜カグヤちゃん! ずっと待ってたんだけど、マジでお疲れっ! 後のチャクラ映えはアタイが引き受けるから、安心して消えて良いよん!」
彼女が指をパチンと鳴らすと、カグヤと黒ゼツの魂は「白銀の劫火」に包まれ、悲鳴を上げる暇もなく塵となって消滅した。一瞬にして、忍の始祖を消し去った圧倒的な存在。
アグニ「ぷはぁ〜! やっぱ実体があるってマジ最高じゃん? チャクラ盛れすぎてヤバいし!」
彼女が髪をかき上げると、周囲の空間がぐにゃりと歪み、一行は元の戦場へと強制送還された。
アグニ「……おっは〜! 皆、息してる? アタイは大筒木アグニ。この星の管理、今日からアタイがジャックすることにしたから。マジ卍でよろしく!」
ナルトたちは言葉を失った。カグヤを倒したと思ったら、さらに理不尽で、なおかつ「ギャル」のような口調の化け物が現れたのだ。
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アグニは、警戒を最大にするナルトやサスケを無視し、一点を見つめて固まった。彼女の視線の先にいたのは、輪廻の光輪を背負い、漆黒の雷を纏いながらも、どこか憂いを帯びた美少年——連だった。
アグニ「……えっ。……マ、マジ? 何これ、超タイプなんだけど」
アグニの顔が瞬時に赤らむ。彼女は超高速のステップで連の目の前まで詰め寄ると、その豊満な胸を連の腕に押し付けんばかりの距離で覗き込んだ。
アグニ「ねぇ君、マジ顔面国宝じゃん!? 瞳の色とか超エモいし! アタイ、一目惚れしちゃったし! ……ねぇ、アグちゃんと結婚して大筒木の王妃にならない? 悪いようにはしないし、マジで毎日チャクラ盛り放題だよ!?」
連「……は?」
連の思考が停止した。数秒前まで世界を滅ぼす神と戦っていたはずが、突然、初対面の女神(?)から公開プロポーズを受けている。
連「……断る。俺には、忘れられない女(ひと)がいる」
連は、右眼に宿るモモカの意志を思い出し、冷徹に言い放った。
アグニの動きが、ぴたりと止まった。
アグニ「……え、今なんて? 断った? アタイ、大筒木のインフルエンサーにして火の神のアグニ様だよ? 振るとかマジでありえないんだけど。っていうか、その女って誰? 焼き尽くした方がいい感じ?」
連「……去れ。お前のような身勝手な神に、俺たちの未来は渡さない」
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刹那、アグニから放たれるチャクラの温度が数千度跳ね上がった。
アグニ「**……あ? 誰が身勝手だって……? テメェ、アタイのメンツに土をつけやがったな……?**」
語尾の「〜だし」が消え、声が地鳴りのような雄々しいものへと豹変した。アグニの背後から白銀の炎が噴き出し、周囲の地面が一瞬で溶岩へと変わる。
アグニ「**フラれるとかマジでムカつくんだよオラァ!! 殺さねぇ程度に教育してやるよッ!!**」
アグニ「**『陽炎・連弾』!!**」
速い。連の輪廻眼でさえ、その初動を捉えるのが精一杯だった。アグニの爆発的な脚力による蹴撃が、連の腹部を捉える。
連「ガハッ……!?」
スサノオの防御が、紙細工のように粉砕された。連はバアル・モードの出力を最大にするが、アグニが纏う『灼遁・極』の熱量は、連の『高天原』による熱量吸収の限界を遥かに超えていた。
アグニ「**逃がさねぇぞボケが!!**」
アグニの追撃。超高速の連撃が連を襲う。連は『震天雷』のプラズマで応戦するが、アグニはその拳でプラズマさえも殴り飛ばし、連を地面へと叩きつけた。
連「……ぐ、ぅ……!」
連が立ち上がろうとした瞬間、アグニがその上に跨り、連の左手を力ずくで地面に固定した。
アグニ「……あーあ。マジで気分下げぽよ。せっかく可愛く誘ってあげたのにさ」
アグニの口調が再びギャルに戻ったが、その瞳には冷酷な支配欲が宿っていた。彼女は連の左手の甲を、熱を帯びた自分の唇でなぞる。
アグニ「……でも、アタイ、欲しいものは絶対手に入れる主義だから。君に『楔(カーマ)』、刻んじゃうね。これで君は、アグちゃんのものだし!」
ジュゥゥゥッ!! という嫌な音と共に、連の左手に黒い菱形の紋章が刻まれた。
連「……ぁ、ああああああ!!」
魂を直接焼かれるような激痛。連の身体から力が抜け、輪廻眼の輝きが失われていく。
アグニ「これでバックアップ完了! 逃げても無駄だよん。……じゃ、今日はメイク直ししたいから帰るけど、また迎えに来るからね! バイビ〜!」
アグニはそう言い残すと、爆発的な炎と共に空間の彼方へと消えていった。
残されたのは、意識を失いかけた連と、あまりの事態に動けないナルトたち。
そして連の左手には、逃れられぬ「神の所有物」としての印が、禍々しく拍動していた。
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