NARUTO -紫電の人柱力   作:ぐちロイド

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第6話 呼び出しと、意外な「同情」

翌日のアカデミー。

放課後の教室では、昨日の衝撃的な光景が忘れられないナルト、サクラ、シカマル、イノが、隅の席に座る連を遠巻きに眺めながらヒソヒソと話し込んでいました。

 

ナルト「……なぁ、やっぱりアイツ、ただもんじゃねーよ。あんな環境で生きてて、なんであんなに涼しい顔してられるんだってばよ……」

 

ナルトが戦慄混じりに呟いた、その時でした。

 

出雲「おーい、連! 迎えに来てあげたわよー!」

 

廊下に響き渡る、場違いなほど明るく、そして色香の漂う女性の声。

教室の扉が勢いよく開き、そこに現れたのは——昨日の「事の最中」とは打って変わって、上質な紫の和服を、それでもなお胸元をはだけて着こなした**如月出雲**でした。

 

ナルト「げっ……!!」

ナルトたちが椅子から転げ落ちそうになります。

 

連「せ、先生……。なぜここに」

 

連が初めて、わずかに顔を引き攣らせて立ち上がりました。

 

出雲は教室中の生徒たちの視線(男子生徒は鼻血を出し、女子生徒は絶句している)を一切気にせず、連のもとへ歩み寄ると、その肩を抱き寄せ、豊かな胸に連の頭を押し付けました。

 

出雲「昨日の任務の報告、火影様に済ませてきたわ。あんたの戦いぶり、褒めてたわよ。……で、昨日の生垣の覗き魔さんたちはどの子かしら?」

 

出雲が鋭くも艶っぽい視線をナルトたちに向けると、四人は蛇に睨まれた蛙のように硬直しました。

 

出雲「あ、あら……昨日の子たちね。そっちの金髪くん、意外と元気良さそうじゃない。将来有望ね」

 

出雲はナルトにウインクを飛ばすと、今度はサクラとイノを見てクスクスと笑いました。

 

出雲「女の子たちは、あんまりそんな怖い顔しちゃダメ。連、あんたがちゃんと『教育』してあげなきゃダメじゃないの。夜の修行みたいにね?」

 

連「……変な言い方はやめてください。誤解を招く」

連が冷ややかに遮りますが、時すでに遅し。教室中が「夜の修行……!?」「教育……!?」という不穏な単語に激震が走ります。

 

出雲「いいじゃない、減るもんじゃないし! それより連、昨日あの子たちのこと『純粋な価値観を汚したくない』なーんて言って庇ってたんですって? 意外と優しいのね、あんたも」

 

出雲は連の頬を指先でなぞり、耳元で「……帰りに酒買って帰りましょう。今日はあんたの好きなツナマヨ、山ほど作ってあげるから」と、囁きました。

 

出雲「行こう、連。……あら、あんたたちも来る? 大人の遊び、教えてあげてもいいわよ?」

 

四人「「「「結構ですっ!!!!」」」」

 

四人の絶叫に見送られながら、出雲に引きずられるようにして教室を後にする連。

 

バアル(『ククク……連よ、これで主の「不潔な天才」としての名声は不動のものとなったな。妾も鼻が高いぞ』)

 

連「……バアル。頼むから、しばらく眠っていてくれ」

 

連の長い溜息が、夕暮れの廊下に静かに消えていきました。木ノ葉の平和なアカデミーに、これ以上ないほどの大嵐を巻き込んで。

 

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火影邸の執務室。

そこには、三代目火影・猿飛ヒルゼンとイルカ先生、そして「あまりに奔放すぎる」という苦情を受けた出雲と、いつもの無機質な表情の連が並んで立っていました。

 

ヒルゼン「出雲……お主の実力は認めておるが、アカデミー生の前で『夜の教育』だの『混ぜてあげる』だの、教育上いささか……いや、激しく問題があるぞ」

 

ヒルゼンが煙管をくゆらせながら頭を抱えると、出雲は「あはは、三代目様。若いうちから英才教育を施してあげてるだけですよ」と、悪びれる様子もなくLカップの胸を張って答えました。隣でイルカが「如月先生! 冗談じゃありませんよ!」と顔を真っ赤にして叫んでいますが、彼女はどこ吹く風です。

 

呼び出しを終え、疲れ果てた様子で廊下を歩く連。そんな彼を呼び止めたのは、クラスでも孤高を貫く少年、**うちはサスケ**でした。

 

連「……暁連。お前も大変だな」

 

普段は他人に無関心なサスケが、連の背負っている「不憫な日常」に、初めて心からの同情を滲ませていました。

 

連「……サスケ。君に同情されるとはな」

 

サスケ「勘違いするな。お前の師匠の噂は父さん(フガク)の耳にも届いている。……これを、お前の師匠に渡せ」

 

サスケから差し出されたのは一通の手紙。そこには、うちは一族の分家にいる一人の少女——**うちはモモカ**の修業を出雲に頼みたい、という旨が記されていました。

 

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その手紙を持って連が帰宅すると、案の定、出雲は「また修行が増えるの〜? めんどくさーい」と酒瓶を片手に愚痴をこぼしました。しかし、数日後。実際に連の前に現れたモモカを見て、その場の空気が変わりました。

 

モモカ「——暁連。久しぶりね。元気にしてた?」

 

そこに立っていたのは、一族特有の黒髪ではなく、燃えるような**鮮やかな赤髪**を高く結び上げた少女。6歳にしてすでに発育が良く、胸元が膨らみかけているその姿には、独特の気品と「姐御肌」の威厳が漂っていました。

 

連「モモカか……。君も、俺と同じこの『地獄』に飛び込むつもりか?」

 

連が素直に、そしてわずかに柔らかな表情で答える相手は、里の中でもこのモモカだけでした。彼女の現実主義でしっかりとした性格は、奔放すぎる師匠を持つ連にとって、唯一の安らぎでもあったのです。

 

モモカ「地獄? ふふ、面白そうじゃない。出雲先生、私はうちはの血と、この髪に宿るうずまきの生命力を持っています。あなたの『紫電流』……耐えきってみせますよ」

 

モモカが瞳を紅く染め、**三巴の写輪眼**を開眼させました。その瞬間、出雲の瞳が「獲物」を見つけた猛獣のように輝きます。

 

出雲「へぇ……赤髪のうちは。チャクラ量も並じゃないわね。いいわ、連。今日からこの子がアンタの『妹弟子』よ。……二人まとめて、しっかり可愛がってあげるわ!」

 

連「……バアル。モモカが来た。これでお前の愚痴を聞く時間も減りそうだ」

 

バアル(『フン……あの赤髪の小娘か。うずまきの血か……九尾の器と同じ不遜な気配がするが、あの女狐(出雲)に比べれば、まだマシな器よな』)

 

モモカは連の泥だらけの服を見て、「連、後で脱ぎなさい。洗濯してあげるから。出雲先生に任せてたら、服が腐るわよ」と、さっそく姐御肌を発揮して出雲から洗濯籠を奪い取りました。

 

クールな連、奔放な出雲、そして最強のストッパーとなるモモカ。

雷龍バアルを宿す少年の日常に、新たな「紅い炎」が加わりました。

 

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